ブローノ・ブチャラティ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
ブローノ・ブチャラティとは荒木飛呂彦原作『ジョジョの奇妙な冒険』第5部「黄金の風」に登場する人物で、イタリアのギャング「パッショーネ」に身を置くスタンド(作中における超能力)使い。チームリーダーを務めた後、幹部に昇進する。葛藤を抱きながらも忠実な働きぶりを見せていたが、組織を根底から変える夢を持つ少年「ジョルノ・ジョバァーナ」に共感、共に組織の頂点を目指すようになる。
スタンドは対象にジッパーを取り付けて開閉する能力を持つ「スティッキィ・フィンガーズ」。人望が厚く、多くの者から慕われている。
ジッパーによる止血
また、ジッパーをつけた物同士なら別の物体でも接続が可能。他人の腕をくっつけたり、怪我の治療にも応用できる。
ブローノ・ブチャラティの来歴・活躍
ブローノ・ブチャラティの過去
ブチャラティはネアポリス郊外の町で漁師の息子として生まれた。
ブチャラティが7歳の時、両親は離婚した。
父親は人付き合いは苦手だったが、正直で真面目な漁師だった。家族を愛し、家庭に迫る悪意を身を盾にして退け、その様は「この世のあらゆる残酷さから家族を守ろうとしていた」と作中で称されている。
母親はとてもやさしく、寝る前に読んでもらう本をブチャラティは楽しみにしていた。
住んでいた村を出て行くと決めた母親は、ブチャラティも共に連れて行こうとしたが、ブチャラティはこれを拒否する。
父親を一人にすれば、過去を引きずってしまい駄目になってしまうであろうことをブチャラティは幼いながらも判断していたのだ。
数年後、ブチャラティの父親が船で仕事中、釣り竿を忘れた客に気付いて後を追いかけた。
そこで父親が見たものは、麻薬が売買されている現場だった。
客の真の目的は釣りではなく、麻薬の取引であった。
現場を目撃したことで撃たれてしまったブチャラティの父親は、発見が早かったこともあり、一命を取り留める。
しかし、麻薬の取引をしていた男どもは、ブチャラティの父親を完全に始末するために夜の病院に忍び込んで来る。
奴らの行動を先読みし、ベッドの下で待ち伏せしていたブチャラティはその男らを殺害する。
ブチャラティが12歳の頃のことであった。
この報復は必ず続くだろう。
しかし、警察などではこの身の安全の保障はしてくれないと考えたブチャラティは、ギャング集団「パッショーネ」の扉を叩く。
この件を納めてくれるのは、この街を裏で支配する組織である「パッショーネ」しかないと思ったのだ。
そしてブチャラティは、組織への忠誠と奉仕を引き換えに安全を保障された。
ブチャラティは組織をこの世の正義だと信じて懸命に働いた。
しかし、後に組織が、自分と父親を不幸に巻き込んだ麻薬の取引に手を出していたことを知り、以後ブチャラティは組織に対し、葛藤を抱き続けることになる。
眠れる奴隷
第5部の主人公であるジョルノとブチャラティが出会う少し前のことである。
ブチャラティのもとにカタギである花屋の男が依頼に来る。依頼内容は「半年前に自殺した一人娘の敵討ち」。彼の娘は半年前、ボーイフレンドの彫った奇妙な石を抱えたまま飛び降り自殺をした。だが父親は「家族にだけわかることがあります………娘の性格は、わたしも妻も自殺なんかしないとはっきり言い切れるのです」と訴える。
ブチャラティは「そんな相談は無理な話だ。あなた自身、自分の話がとてもヤバイことと思っているからではないのか?」と諭しつつも「『家族にだけわかることがある』という言葉は軽く扱えないものがある。そのボーイフレンド……………口を割らせるだけのことはやってみよう」と依頼を引き受け、報酬はボーイフレンドが有罪と決まった時のみ受け取ると話をまとめ、ミスタに調査を依頼する。
ミスタは行く先々で「奇妙な石」を見かけ、ボーイフレンドのマンションのエレベーターでも石を目撃したため銃弾を浴びせると、石はブチャラティの形になった。ボーイフレンドの名はスコリッピといい、石のスタンド「ローリング・ストーンズ」の使い手だった。「ローリング・ストーンズ」は彼にも制御できず、近い将来死ぬ人間の形に変化するという。自分の形に変化した「ローリング・ストーンズ」に触れた者は苦しまずに安楽死できるため、花屋の娘は自殺を受け入れたのである。
「ローリング・ストーンズ」はミスタについて来ていたブチャラティに向かって触れようと飛びかかってくるが、ミスタは石を抱えてビルから飛び降りる事で接触を防ぐ。
しかし、この場で石を破壊出来たところで、運命は変わらないとスコリッピは言う。さらに、砕け散った「ローリング・ストーンズ」は形を変え、ブチャラティだけでなくアバッキオやナランチャの姿にも変化していた。
石に触れれば楽に死ぬことが出来たが、そうしなかったブチャラティたちはこれから苦難の道を歩むことになるだろう。
しかし、その道には何か意味があり、誰かの希望として伝わっていくような大いなる意味の始まりになるのではないだろうかと、スコリッピは考える。
死の運命が待ち受けていることを知るスコリッピには、ブチャラティたちの無事を祈ってやることは出来ないが、彼らが目覚めることで何か意味のあることを切り開いていく「眠れる奴隷」であることを祈るのであった。
そしてここから、物語は「黄金の風」へと繋がっていく。
ジョルノとの出会い
ブチャラティは組織の末端構成員である「涙目のルカ」が自身のスコップを頭に叩き込まれ、意識不明の重体になっている事件の調査をする事になった。空港で聞き込みをして、ジョルノ・ジョバァーナという少年がルカと話をしていた事を突き止めたブチャラティは、ジョルノを探し出して尋問を始める。
「汗を舐めればそいつが嘘をついているか分かる」とうそぶくブチャラティ。しかしジョルノは「涙目のルカに会わなかったか?」の質問をされても「知りません」と答え、汗もかかなかった。
一旦ブチャラティは引き下がるが、彼のスタンド「スティッキィ・フィンガーズ」の能力で、ジョルノの握っていた左手にルカの「右目」を握り込ませる。驚き汗をかいたジョルノの頬を舐め、ブチャラティは「この味は! ウソをついてる『味』だぜ……」とジョルノの嘘を見破り、戦闘となる。
ブチャラティの「スティッキィ・フィンガーズ」は殴ったものや触れたものにジッパーを作り出し、その中に物体を潜り込ませる事ができる能力。ジョルノは追及を逃れるには自身のスタンド「ゴールド・エクスペリエンス」で身を守るしかないと判断するが、今まで彼は自分のスタンドで人間を殴った事はなかった。
ブチャラティを「ゴールド・エクスペリエンス」で殴った結果、ブチャラティは感覚だけが暴走し全ての動きがゆっくり見える状況になる。しかし肉体は元のままであり、強烈な痛みを時間をかけて味わいながら身動きも取れずに吹っ飛ばされてしまう。「お前の異常な能力に触れる危険はコリゴリだ。一旦距離を置いてから始末させてもらう」と宣言したブチャラティは、「スティッキィ・フィンガーズ」で壁にジッパーをつけて逃走し、一時退却する。
ジョルノは「ここで逃げられて24時間つきまとわれては勝ち目がない」と考え、ブチャラティを追跡する。ブチャラティは通行していた4人の男の誰かに「スティッキィ・フィンガーズ」で侵入して追跡を振り切ろうとするが、ジョルノは先ほど殴った時に折ったブチャラティの歯に「ゴールド・エクスペリエンス」で生命を与えハエに変えた。
そのハエがつきまとった男の中に、ブチャラティは「スキッティ・フィンガーズ」の力で潜伏していた。再び戦いとなり、戦闘経験の差でブチャラティが優位に立つも、一瞬の隙をついてジョルノが反撃。不意を突かれたブチャラティは、無防備な状態でトドメの一撃を食らう寸前となるも、ここでジョルノは唐突に攻撃を中断する。
ブチャラティが「なぜおれへの攻撃をやめる?」と尋ねると、ジョルノは「あんたがいい人だからな」と答える。ブチャラティが侵入していた少年の腕には麻薬の注射痕があり、ブチャラティはそれを見て苦悩し、わずかに隙を作ってしまったのだった。「この街には子供に麻薬を売るヤツがいて、アンタはソイツを許せないと思っている」とジョルノは指摘し、それが彼にトドメの一撃を繰り出さなかった理由だと告げる。その指摘通り、ブチャラティはギャング組織のメンバーでありながら、自分が所属するギャングのボスが、まだ物の道理も分からないような子供にまで麻薬を売っている事に心を痛めていたのだ。
それでもブチャラティは「任務を受けた以上、お前を殺す事に変わりはない」と叫ぶも、ジョルノは「あんたはもう、ぼくを殺したりしない。あんたはぼくの仲間になるからだ」と答え、自分がギャングとなり、ボスを倒して町を乗っ取ろうと企んでいる事を明かす。それを聞いたブチャラティは驚き、しかしジョルノの内に自分と同じく理想を追い求める者の気配を感じ、彼への追及を不問とする。その後「お前の気高き覚悟と、黄金のような夢に賭けよう。ジョルノ・ジョバァーナ」と告げて、彼がギャングの入団テストを受けられるよう、幹部のポルポを紹介するのだった。
そしてジョルノはギャング組織「パッショーネ」の入団テストに合格し、ブチャラティの部下に配属される事となる。
幹部への昇進
ジョルノはポルポの課した試練を突破し、パッショーネへ正式に入団。アバッキオ、ミスタ、ナランチャ、フーゴという4人のスタンド使いを従えるブチャラティのチームへと配属される。しかしこの際、ジョルノはポルポが入団テストと称して他人の命を巻き込む非道に手を染めたことに怒り、策謀をもってこれを死に追いやる。
ポルポの死は“自殺”として処理され、彼の遺産の在処を知るブチャラティはこの回収に向かう。1000億リラ(当時のレートで約6億円)にもなるポルポの隠し財産を組織に上納すれば、後釜として“幹部の座”が得られるからだ。ブチャラティたちは財産の隠し場所であるカプリ島に向かうため、船をチャーターする。
しかし航行中に突如ナランチャが行方不明になり、続けてミスタとフーゴも消えてしまう。ブチャラティは「スタンド攻撃を受けている」と残るアバッキオとジョルノに警告し、アバッキオに「お前のスタンドなら敵を倒せるかもな」と言う。しかしアバッキオはジョルノを信用しておらず、スタンド能力を見せたがらない。
そこでジョルノは信用してもらうため、わざと自分が囮になって敵に襲われた。ジョルノも敵の術中に落ちて消えるが、アバッキオはスタンド「ムーディー・ブルース」を繰り出す。「ムーディー・ブルース」は特定の人物に変身し、その人物の過去の行いを“リプレイ”する能力を持ち、これを利用して消えたナランチャの過去をリプレイする。するとナランチャは背中を針で刺された途端、風船のようにしぼんでペラペラになっていた。アバッキオは「ムーディー・ブルース」で船内を追跡するが、彼もまた敵に襲われペラペラにされて消えてしまう。
襲ってきた男は勝利を確信しブチャラティに6億円のありかを聞き出そうとするが、ブチャラティは敵のトリックを見抜いており「スティッキィ・フィンガーズ」のジッパーで船底に穴を空けて浸水させていた。敵の名はマリオ・ズッケェロといい、彼のスタンド「ソフト・マシーン」は針で刺した物体をペラペラにする能力を持つ。ズッケェロは襲撃前に船を一隻「ソフト・マシーン」でペラペラにしてもう一隻に被せ、その間を移動して攻撃していたのだ。溺れそうになったズッケェロはたまらず外に這い出し、人質を殺そうとするが「スティッキィ・フィンガーズ」のスピードの方が速く、先に殴られジッパーで首を飛ばされる。
ズッケェロのもう一人の仲間サーレーはミスタが倒し、ブチャラティたちはカプリ島の公衆便器の中に「スティッキィ・フィンガーズ」のジッパーで隠されていたポルポの6億円を手に入れ、その場にやってきた幹部ペリーコロに上納。この功績により、ブチャラティは組織の新たな幹部に昇進した。
これにより、ブチャラティは死んだポルポがこれまで仕切っていた縄張りの権利を受け継ぐことになる。
・ネアポリス地区の賭博およびスポーツ賭博の営利権
・高利貸しの支配権
・港の密輸品の管理
・レストランやホテルの支配権
以上の権利がブチャラティの担当となり、あがりの50%が組織へ、50%がブチャラティの取り分となる。
一気に権力を手に入れたブチャラティは、人望と頭脳も併せ持つことから、今後さらに莫大な金を生むであろうことが仲間からも期待された。
幹部への昇進が決定したのと同時に、ブチャラティはポルポのやり残した仕事である「ボスの娘の護衛」の任務を受け継ぐことになる。
フィレンツェ行き特急列車の中での戦い
幹部となったブチャラティのチームの最初の任務は、組織のボスの娘トリッシュの護衛だった。組織の暗殺チームがボスを裏切り、トリッシュの身柄をつけ狙っている。父親の顔も知らないまま育ったトリッシュを、その父であるボスの下まで届けろというのだ。
暗殺チームのメンバーのうち、ホルマジオはナランチャが倒し、イルーゾォはフーゴが倒した。ブチャラティたちはボスの指令によりポンペイ遺跡で入手した鍵に書かれたメッセージを読み取り、ネアポリス駅の水飲み場にいる亀に鍵を使うよう命じられる。この亀はスタンド使いであり、甲羅のくぼみに鍵を嵌める事で能力が発動する。この鍵の中には「部屋」があり、触れた者を小型化しながら収納することが可能で、内部はブチャラティのチーム全員(+トリッシュ)が快適に過ごせるほどの広さがあった。
このまま亀と共に列車に乗り、誰にも見つからないままやり過ごせるかに見えたが、暗殺チームのコンビ、プロシュートとペッシも列車に乗り込んでくる。プロシュートは広範囲の生物を無差別に老化させるスタンド「グレイトフル・デッド」の使い手であり、「この列車に必ずブチャラティたちはいる」と確信して乗客ごと巻き込んで老化させる作戦に出る。亀の中にいたブチャラティたちも老化の影響を受け、ブチャラティ、ミスタ、トリッシュを除く4人が老人になっていた。
ジョルノは老化のスピードが人によって違う事を疑問に思い、体温の差で老化スピードが遅くなる事に気づく(トリッシュは女性であるため体温が男性より低く、ブチャラティとミスタは事前に冷たい飲み物を飲んでいたお陰で老化スピードが遅かった)。
ミスタが亀の外に出て敵を探り、ペッシを追い詰めるが、プロシュートの奇襲を受け「グレイトフル・デッド」の直ざわりで急激に老化させられて敗北。頭部に弾丸を3発撃ち込まれてしまう(群体型スタンド「セックス・ピストルズ」No.5に弾丸を受け止めさせ、ミスタ自身はどうにか助かった)。
プロシュートとペッシは亀を見つけ、チームの人間が老化して死にかけているのを発見する。が、ブチャラティだけがいない。ミスタの送り込んだ「セックス・ピストルズ」No.6の持ってきた氷で復活して脱出し、奇襲をかける機会を伺っていたのだ。
ブチャラティとプロシュートの一騎打ちとなるが、スタンド格闘戦はブチャラティの方がスピードが速く、プロシュートを圧倒する。しかし激しく動いて体温が上昇したブチャラティは「グレイトフル・デッド」の能力を強く受け老化が進んでしまい、形勢が逆転してしまう。
ところがブチャラティもそれは計算済みで「『任務は遂行する』『部下も守る』両方やらなくっちゃあならないってのが、幹部のつらいところだな。覚悟はいいか?オレはできてる」と言い、列車の床にジッパーをつけプロシュートごと外に飛び出すという大胆な作戦に出る。
プロシュートはペッシに「列車を止めろ」と指示を出すが、列車の止め方など分からないペッシはスタンド「ビーチ・ボーイ」(釣り竿型のスタンドで、釣り糸を標的に食い込ませ吊り上げる能力を持つ)を使い、列車から振り落とされそうになったプロシュートをギリギリ助ける。プロシュートは自分にしがみつくブチャラティを振り落とそうとするが、ブチャラティはプロシュートを狙っていると見せかけて「ビーチ・ボーイ」の糸を殴っていた。先んじて交戦したミスタから、「ビーチ・ボーイ」の糸に伝わる攻撃は釣られた者に返っていくという情報を受け取っていたのである。「ビーチ・ボーイ」の釣り糸によってかろうじて支えられていたプロシュートの身体の体は車両から弾き飛ばされ、時速150キロで走行する列車の車輪に巻き込まれる。
ペッシは「ビーチ・ボーイ」の糸にかかっている体重がひとり分減ったため、最初はプロシュートがブチャラティを突き落としたと喜んだが、かかっている体重がプロシュートより重い事や、糸を引っかけていた位置が違うこと、列車の乗客が老化から回復しつつあるのを見て、落下したのがプロシュートである事を知り絶望する。
ところが、一旦は消滅しかけていた老化現象が再び始まった。プロシュートは列車の車輪に巻き込まれて瀕死の重傷を負っていたが、強靭な精神力で再び「グレイトフル・デッド」を発動させていたのだ。それを見てペッシは泣き崩れた後「わかったよプロシュート兄ィ!兄貴の覚悟が『言葉』でなく『心』で理解できた!」と叫んで覚醒。数分前までは人を殺す覚悟もないどこか頼りないチンピラだったペッシは別人のように冷徹な精神を宿し、ブチャラティを仕留めるべく「ビーチ・ボーイ」の針を精密に動かし、ブチャラティの心臓を釣り上げようと追い詰めてくる。
ブチャラティも「スティッキィ・フィンガーズ」を駆使して防御するが、ペッシの「ビーチ・ボーイ」は微妙な振動を感じ取り、列車の壁越しに正確に心臓を迫ってくる。ブチャラティは「見せつけるしかないんだ!こいつ以上の覚悟がある事を!!」と叫び、「スティッキィ・フィンガーズ」のジッパーで自分自身の肉体をバラバラに分解してしまう。こうなるとブチャラティといえど呼吸も脈拍も止まり危険な状態に陥るが、代わりに鼓動も感じられなくなり、ペッシはブチャラティの心臓の位置を見失う。ペッシはブチャラティがプロシュートのトドメを刺しに行ったと早合点し、「ビーチ・ボーイ」の針を引き上げていく。
ところが長時間肉体をバラバラにしたブチャラティは意識を失う寸前であり、身動きが取れず「予想以上にねばる男だった……ヤツの勝ちだ……」と敗北を認めて気絶してしまう。絶体絶命に思われたが、怒り狂ったペッシは列車の操縦室をメチャクチャに破壊して強引に列車を止める。列車が止まった勢いで“偶然にも”バラバラになったブチャラティの心臓が元の位置に戻り、ブチャラティは幸運にも意識を取り戻した。
列車が完全に止まった後、プロシュートの下へ駆け寄ろうとするペッシの前に復活したブチャラティが立ちはだかり、最後の一騎打ちとなる。接近戦となり「ビーチ・ボーイ」の針はブチャラティの心臓に食らいつくが、ブチャラティは逆に食い込んだ「ビーチ・ボーイ」の糸を利用してペッシの首の骨を折る。敗北を悟ったペッシは最期の悪あがきに、持っていた亀の「部屋」の中に入り込んでブチャラティのチームを全員殺そうとするが、ブチャラティの「スティッキィ・フィンガーズ」のジッパーを利用してリーチを伸ばしたパンチの方が速く、ペッシの行動を阻止。
「何をやったってしくじるもんなのさ。ゲス野郎はな」とブチャラティは言い、ペッシに「スティッキィ・フィンガーズ」のラッシュを叩き込んでバラバラにする。「アリーヴェデルチ!(さよならだ)」の決め台詞と共に、ブチャラティはプロシュートとペッシのコンビを完全に撃退した。
組織との決別
ブチャラティは、ボスに娘のトリッシュを引き渡すため、指定された受け渡し場所である「サン・ジョルジョ・マジョーレ島」の大鐘楼の塔の上にトリッシュと二人で向かう。
初めて対面する父親への不安を吐露するトリッシュの手を取り、「(互いのことを好きになれるか)そんな事を心配する親子はいない」と声をかける。
エレベーターで塔の頂上についた時、ブチャラティは一緒にいたはずのトリッシュが、ついさっきまで触れていた左手を残して姿を消していることに気付く。ブチャラティほどの猛者がついていたというのに、何者かが彼女の腕を切断して連れ去ったのだ。そしてこの塔の中にいるは、ブチャラティとトリッシュ以外ではボスしかいないはずだった。
このことにより、ボスがブチャラティ達にトリッシュを護衛させたのは、「自らの手で確実にトリッシュを始末するべく、自分の下まで連れてこさせるため」だったことが判明する。
ボスは、「自分の正体や過去が他人に知られることで自身の栄光が脅かされる」という思考を持っており、自分のことを探ろうとする者を決して許さず、そのためには娘すら邪魔な存在と考えていた。血の繋がりのある自身の娘から、自分についてのなんらかの情報が明らかとなることを恐れたのである。
それを知ったブチャラティは「吐き気をもよおす『邪悪』とはッ!!何も知らぬ無知なる者を利用する事だ……!!自分の利益だけのために利用する事だ…父親が何も知らぬ『娘』を!!てめーだけの都合でッ!ゆるさねえッ!あんたは今、再びッ!オレの心を『裏切った』ッ!」と憤慨し、ボスを裏切りトリッシュを救う決意をする(なお、ブチャラティにとって「ボスの最初の裏切り」は、“麻薬を子供に売っていた”事である)。
ブチャラティはボスの暗殺を決行しようとするが、その行動を読まれ、ボスのスタンド「キング・クリムゾン」の反撃に遭い瀕死の重傷を負う。「キング・クリムゾン」は時間を数秒消し飛ばす能力を持つ。消し飛ばされた時間は誰も認識できず、ボスのみがその時間の中で動けるというもの。ブチャラティはジョルノと連絡を取りつつ、「スティッキィ・フィンガーズ」のジッパーを応用し、ボスからトリッシュの奪還に成功するも、ここで力尽きる。
駆けつけたジョルノの「ゴールド・エクスペリエンス」によって生命力を吹き込まれ、ブチャラティはどうにか意識を取り戻し、トリッシュと共に脱出。しかしこの時、肉体的にはすでに死亡しており、自らの強靭な意志と「ゴールデン・エクスペリエンス」によって与えられた生命力でかろうじて動いているような状態になっていた。
ブチャラティは今後ボスを必ず倒すことを、つまりは組織を裏切ることを仲間達に告げる。そのためには助けが欲しいのが事実だが、仲間達について来いという命令や一緒に来て欲しいと願うこともしなかった。それはつまり“自分と一緒にボスを裏切れ”ということであり、命を落とすどころか家族など自分の周囲の人間をも破滅させかねない選択だったからだ。
しかし、ブチャラティを強く信頼する仲間達は、ボスを恐れて組織を裏切ることが出来なかった「フーゴ」を除き、自らブチャラティの「自分の信じる道」を共に行く決意を固め、彼と共にボスと戦う道を選ぶのであった。
コロッセオを目指して
裏切り者となったブチャラティとその仲間たちに、ボスは次々と強力な刺客を送り込んでくる。ブチャラティたちはそれを苦戦の末に撃退し、ボスの過去を探るべく、トリッシュが母親と暮らしていた場所(=若かりし頃のボスが一度は訪れたはずの場所)であるサルディニア島に向かう。
アバッキオはボスの過去を調査中、密かに近づいてきたボスに暗殺されてしまうが、死の間際にスタンド「ムーディー・ブルース」でボスの顔をデスマスクとして残していた。
ボスの顔をインターネットで調査中、同じくボスを倒す事を目的とする謎の人物がネット上で接触してくる。彼はローマのコロッセオで待つと言い、ブチャラティたちはローマへ向かう。
そんなブチャラティたちに、ボスは自身ですら「危険過ぎる」と忌み嫌うチョコラータとセッコの二人組を新たな刺客として差し向けてくる。チョコラータのスタンド「グリーン・ディ」は広範囲に人をも殺す力を持つカビを撒き散らす能力を持ち、セッコのスタンド「オアシス」は殴ったものを泥化し、その中に本体ごと潜行する能力を持つ。
「グリーン・ディ」の能力によりローマ中の人々がカビの被害に遭い、ブチャラティたちも危機に陥る。しかし、ブチャラティは肉体が死んでいる事を利用してカビによるダメージを無視してセッコを攻撃し、チームの全員を逃がした。この後、ジョルノは車を運転しているブチャラティの腕の傷から骨が見えているのに出血しておらず、皮膚も冷たいのを感じて驚愕する。
しかしブチャラティはジョルノに「オレの命は…あの時(ヴェネツィアで「キング・クリムゾン」の攻撃を受けたとき)すでに終わっていたんだ。黙っててくれるな? みんなには…」と言い、自らの死の運命を冷静に受け入れていた。
地中を進んでくるセッコにはブチャラティが、ヘリに乗って追ってきたチョコラータにはジョルノとミスタが対応し、ジョルノたちはチョコラータに勝利。ブチャラティはセッコと激しい攻防戦を繰り広げるが、泥化した地面に引きずり込まれた車のタイヤをパンクさせ、セッコの鼓膜を破った事で形勢が逆転。セッコは悪あがきに通りすがりの少年を人質に取るも、ブチャラティの「スティッキィ・フィンガーズ」の攻撃を受けて敗北する。
協力者ポルナレフとの接触
セッコが人質に取った少年の名はドッピオ。ボスことディアボロの別人格であり、その肉体はディアボロのものだ。それゆえディアボロと意思疎通ができ、スタンド「キング・クリムゾン」の能力の一部を行使できる。
ドッピオは五感を失いつつある瀕死のブチャラティを助けるフリをして、コロッセオで待ち受けている協力者の正体を突き止めようと画策する。ディアボロはブチャラティが肉体が朽ちて視力を失ったせいで、相手の「魂の形」しか見えていない事を利用し、娘であるトリッシュの「魂の形」を真似る事で自身をトリッシュだとブチャラティに誤認させ、二人でコロッセオに行く作戦を取った。
しかし協力者は用心深く、十分な距離を保ったまま「トリッシュのスタンドを見せてくれ。そうすれば彼女のデータは無いが信用する」と持ち掛けてくる。ディアボロはここで協力者の姿を確認し、ようやく彼が10年前に始末したはずのスンタド使い・ポルナレフだと気づく。ポルナレフは「宇宙由来のウイルスが付着した矢」を手に入れており、この力でディアボロを倒すことを計画していた。
この矢に刺された者はスタンド能力に覚醒し、すでにスタンド能力を獲得している者がもう一度刺されればスタンドをさらに進化させられるというのだ。ディアボロは「キング・クリムゾン」の能力で確実にポルナレフを始末するために、ついに一行の前にその正体を現す。
ポルナレフは一度ディアボロに敗北し、半身不随となって車椅子で生活する羽目になっていたが、彼のスタンド「シルバーチャリオッツ」は衰えておらず、自ら指を噛み、垂れた血の滴が途切れた瞬間に「時間を飛ばす」能力が発動したのを見抜き反撃する「血の探知法」を編み出していた。
しかしこの方法も二度は通用せず、ディアボロは時間を飛ばしている間に、ポルナレフに血の目潰しをして作戦を封じる。ディアボロはポルナレフを殺し、勝利したかに見えた。が、ポルナレフは「矢」を奪われないため、死の直前に自分のスタンドに矢を突き刺していた。すると真っ黒な謎の人型スタンドが現れ、ディアボロは一度手にした矢を奪われ、眠りに落ちてしまう。ディアボロだけでなく、ジョルノたちやコロッセオ周辺にいたあらゆる生き物が眠ってしまった。
受け継がれる黄金の意志
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ヴィネガー・ドッピオとは、荒木飛呂彦の漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』Part5『黄金の風』に登場するキャラクターである。気弱な少年にしか見えないドッピオだが、ギャング組織パッショーネのボス・ディアボロのもう一つの人格で、隠れ蓑であった。自身はそのことを知らず、自分をボスの忠実な部下だと思い彼の指示で行動する。ボスのスタンド「キング・クリムゾン」の一部を使うことができる。ボスからの「指令」を「電話」で受け取る際、自らの口から着信音を発し、その場にあるものを電話として使う奇妙な行動が多い。
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広瀬康一(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
広瀬康一(ひろせこういち)とは、『ジョジョの奇妙な冒険』Part4『ダイヤモンドは砕けない』及びPart5『黄金の風』冒頭に登場するスタンド使いにして主人公の東方仗助の友人であり、語り部でもある。気弱な面もあるが、成長するスタンド「エコーズ」が目覚めてからは勇気を振り絞って敵に立ち向かうようになる。その姿勢は、戦い慣れしている空条承太郎にも一目置かれるものであった。普段は優しい性格で、読者を含めて共感を得やすいキャラクター。そのためか作中では癖の強い人物にも好かれる傾向にある。
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ジョルノ・ジョバァーナ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
ジョルノ・ジョバァーナとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第5部『黄金の風』の主人公。第1部および3部の敵役DIOの息子で、物体に生命を与えるスタンド「ゴールド・エクスペリエンス」の使い手。15歳。 冷静沈着で正義感が強い性格で、ジョースター家の「黄金の精神」を受け継いでいる。ブチャラティとの出会いを通じてギャング組織「パッショーネ」に入団し、ギャングスターになる事を志す。口癖は「無駄無駄」。 最終的に「パッショーネ」のボス、ディアボロのとの戦いに勝利し、新たなボスとなって君臨する。
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グイード・ミスタ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
グイード・ミスタとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第5部『黄金の風』の登場人物で、ギャング組織「パッショーネ」のメンバーにして、弾丸を操作する6体の小人型スタンド「セックス・ピストルズ」の使い手。イタリア人の18歳。 陽気な自信家で楽天的な性格だが、数字の「4」に関わる話になると「縁起が悪い」として、ささいな事でも怯えてしまう。 ブチャラティチームに属し、ムードメーカー的存在。主人公のジョルノとは早い段階で打ち解けており、最終決戦後も生き残り、組織のナンバー2となる。
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ナランチャ・ギルガ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
ナランチャ・ギルガとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第5部『黄金の風』の登場人物で、ギャング組織「パッショーネ」のメンバーにして、レーダーで二酸化炭素を探知して攻撃する戦闘機型スタンド「エアロスミス」の使い手。イタリア人の17歳。 普段は天真爛漫な性格だが、ひとたび戦闘に突入すれば恐れ知らずで凶暴になる。幼少期、浮浪者同然に生活していて学校に通っておらず、その事にコンプレックスを持つ。 ブチャラティのチームに属し、ブチャラティに心酔している。最終決戦でディアボロに殺害される。
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リゾット・ネエロ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
リゾット・ネエロとは『ジョジョの奇妙な冒険』第5部『黄金の風』に登場するイタリアのギャング組織「パッショーネ」の暗殺チームのリーダーであり、主人公ジョルノ・ジョバァーナが所属する護衛チームと対峙するキャラクター。磁力を操作するスタンド「メタリカ」という能力を持つ。優れた洞察力と冷静な判断力を持ち、任務に一度も失敗したことがない腕利きの暗殺者。暗殺チームは組織を裏切り、ボスの弱みである娘を奪おうと護衛チームを襲う。物語終盤で、ボスの別人格であるヴィネガー・ドッピオと一騎打ちとなった。
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レオーネ・アバッキオ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
レオーネ・アバッキオとは、荒木飛呂彦の漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』Part5『黄金の風』に登場するスタンド使いである。汚職警官として社会的制裁を受け、ギャングの世界に堕ちた。警官時代の経験から人を中々信用しない性格となるが、一度信じた人物にはどこまでもついていく。ブチャラティが組織を裏切った時は、真っ先に彼についていくと名乗りを上げた。口は悪いものの根は優しく、警察官になった頃の強い正義の心が残っている。主人公側で初の死者となったが、その遺志は仲間たちに受け継がれた。
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セッコ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
セッコとは、荒木飛呂彦の漫画、及びそれを原作とするメディアミックス作品『ジョジョの奇妙な冒険』Part5『黄金の風』の登場人物で、周囲の物質を泥化させるスタンド「オアシス」の使い手である。ギャング組織「パッショーネ」のボスの親衛隊で、裏切り者の始末等を行う。相棒チョコラータの言うことには良く従うが、彼のことは利用しているだけだった。下衆な精神の持ち主ではあるものの、チョコラータのペットのような振る舞いが不気味ながらも「かわいい」と一部のファンに人気がある。
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パンナコッタ・フーゴ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
パンナコッタ・フーゴとは『ジョジョの奇妙な冒険』第5部『黄金の風』に登場するイタリアのギャング組織「パッショーネ」のメンバーであり主人公ジョルノ・ジョバァーナと同じ護衛チームに所属するキャラクター。殺人ウイルスをまき散らすスタンド「パープル・ヘイズ」という能力を持つ。普段は紳士的だが、実は短気な性格でキレると暴力的になる。ボスを倒す決意をしたブチャラティたちとは対照的に、組織を裏切ることはできないという気持ちから、物語中盤で護衛チームを離脱する。
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メローネ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
メローネとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第5部『黄金の風』の登場人物で、暗殺チームのメンバーにして、標的を自動追跡する「子供」を産むスタンド「ベイビィ・フェイス」の使い手。 スタンドの性質もあってか、女性にセクハラまがいの質問をする事にも躊躇しない変態的な性格。 ボスの娘トリッシュを狙ってジョルノたちと対立し、育成して遠隔操縦できる「ベイビィ・フェイス」を駆使してジョルノたちを襲ったが、新たな能力に目覚めたジョルノに敗北し、再起不能となる。
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プロシュート(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
プロシュートとは『ジョジョの奇妙な冒険』第5部『黄金の風』に登場するイタリアのギャング組織「パッショーネ」の暗殺チームのメンバーであり、主人公ジョルノ・ジョバァーナが所属する護衛チームと対峙するキャラクター。生物を無差別に老化させるスタンド「ザ・グレイトフル・デッド」という能力を持つ。性格は厳しくも面倒見のいい兄貴分で、弟分であるペッシにギャングの教えを説く。プロシュートが所属する暗殺チームは組織を裏切り、ボスの弱みである娘を奪おうと護衛チームを襲う。
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イルーゾォ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
イルーゾォとは、荒木飛呂彦の漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』Part5『黄金の風』に登場する敵キャラクターで、スタンド使いである。ギャング組織パッショーネでは暗殺チームに所属し、鏡の世界に他者を引きずり込むスタンド能力「マン・イン・ザ・ミラー」で標的を葬ってきた。組織のボスを倒し、のし上がる為にボスの娘トリッシュを捕まえようとする。不利になると気弱になり、小物めいた怯え方をするが、被害を最小限に食い止めるべく自らの片腕を失うことも辞さない覚悟や機転も持ち合わせている。
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ギアッチョ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
ギアッチョとは、荒木飛呂彦の漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』Part5『黄金の風』に登場するスタンド使いである。ギャング組織の暗殺チームに所属していたが、報酬が少ないことに不満を持ち、仲間たちと共に組織を裏切った。超低温を操り空気中の水分を凍らせるスタンド「ホワイト・アルバム」を持つ。キレやすい性格で、慣用句の表現など「納得いかない」と感じたことにいら立ちを見せる。執念深い一面とシンプルな分強いスタンド能力で、主人公のジョルノ・ジョバァーナとその仲間グイード・ミスタを追い詰めた。
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ペッシ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
ペッシとは、荒木飛呂彦の漫画作品『ジョジョの奇妙な冒険』Part5『黄金の風』に登場するスタンド使いで、敵キャラクターである。ギャング組織パッショーネの暗殺チームの一員で、仲間たちと組織を裏切った。兄貴分のプロシュートと共にボスの娘トリッシュを奪うべく、護衛のブチャラティたちと戦う。自分では気づいていないものの、鋭い勘を持っている。気弱で臆病なマンモーニ(ママっ子)だったが、瀕死の重傷を負いながらも能力を解除しないプロシュートの覚悟を感じ取り、弱さを捨てて強敵へと変貌した。
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チョコラータ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
チョコラータとは、荒木飛呂彦の漫画、及びそれを原作とするメディアミックス作品『ジョジョの奇妙な冒険』Part5『黄金の風』に登場する敵キャラクターで、特定の幻像を持つ超能力「スタンド」の使い手である。自身が所属するギャング組織のボスから「下衆」と評される精神を持ち、医者だった頃は「死が見たい」という理由で患者を殺している。生物を無差別に侵食する能力「グリーン・デイ」は、そんな下衆な精神の具現化といえる。強烈なキャラクター像と医者という前職から、チョコラータを「チョコ先生」と呼ぶファンもいる。
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トリッシュ・ウナ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
トリッシュ・ウナとは、荒木飛呂彦の漫画及びそれを原作とするメディアミックス作品『ジョジョの奇妙な冒険』Part5『黄金の風』の登場人物で、特定の幻像を伴う超能力「スタンド」の使い手の一人である。イタリアのギャング組織「パッショーネ」のボスの娘で、存在すら知らなかった父の命を受けた幹部のブローノ・ブチャラティのチームに護衛される。父に殺されそうになるも、ブチャラティらと旅を続ける中で持ち前の気の強さが精神的逞しさへと成長。物体を柔らかくするスタンド「スパイス・ガール」が発動した。
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ホルマジオ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
ホルマジオとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の第5部「黄金の風」に登場する人物で、ギャング組織「パッショーネ」の「暗殺チーム」の一人。スタンドは、人差し指の刃で傷つけた相手を小さくする「リトル・フィート」。見た目はチンピラのようだが、頭脳派で知略家。口癖は「しょうがねーなー」。チーム内で「くだらない」と言われていたスタンド能力だったが、「知恵の使い様」で「ナランチャ」を追い詰める。最後はエアロスミスの機銃弾を受け、今後の未来を暗示するかのようなセリフを残し死亡した。
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ソルベ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
ソルベとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第5部『黄金の風』の登場人物で、ギャング組織「パッショーネ」の暗殺チームのメンバーだ。ジェラートという男といつも一緒にいて、仲間からは「デキてんじゃあないか?」と思われていた。暗殺チームの不遇を不満に思ったソルベとジェラートは組織のボスの正体を調べはじめ、無惨な方法で殺されてしまう。 ソルベとジェラートの死は、暗殺チームがボスに反旗をひるがえし、ボスの娘・トリッシュを狙うきっかけとなった。
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ティッツァーノ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
ティッツァーノとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第5部『黄金の風』の登場人物で、ギャング組織「パッショーネ」のボスの親衛隊のひとり。常に相棒のスクアーロと行動し、巧みなコンビネーションとスタンド能力の相性の良さでターゲットを追い詰める。 スタンド能力はターゲットの舌に取りつくことで嘘しか言えなくさせる「トーキング・ヘッド」。非常に小さく、自力で移動できないほど非力なスタンドだが、スクアーロのスタンド「クラッシュ」の破壊力と合わさることで凶悪な力を発揮する。
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カルネ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
カルネとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第5部『黄金の風』の登場人物で、ギャング組織「パッショーネ」のボスの親衛隊のひとり。セリフは一切なく、ジョルノたちの前に姿を現した直後にミスタによって射殺された。しかしこれこそがカルネの狙いだった。 カルネのスタンドは「ノトーリアス・B・I・G」。本体であるカルネが死亡することで初めて発動する能力で、動くものを自動的に追跡・攻撃する。カルネは既に死んでいるため、ノトーリアス・B・I・Gを止める術はない。
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ジェラート(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
ジェラートとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第5部『黄金の風』の登場人物で、ギャング組織「パッショーネ」の暗殺チームのメンバーだ。ソルベという男といつも一緒にいて、仲間からは「デキてんじゃあないか?」と思われていた。暗殺チームの不遇を不満に思ったジェラートとソルベは組織のボスの正体を調べはじめ、無惨な方法で殺されてしまう。 ジェラートとソルベの死は、暗殺チームがボスに反旗をひるがえし、ボスの娘・トリッシュを狙うきっかけとなった。
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スクアーロ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
スクアーロとは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第5部『黄金の風』の登場人物で、ギャング組織「パッショーネ」のボスの親衛隊のひとり。常に相棒のティッツァーノと行動し、巧みなコンビネーションとスタンド能力の相性の良さでターゲットを追い詰める。 スタンド能力は鮫の姿をしたスタンド「クラッシュ」。液体のあるところであればどこにでも出現することができ、映画『ジョーズ』のようにターゲットを食い殺す。川などの広い場所であればリアルな鮫に近い大きさになり、グラスの中のような狭いところでは人形のように小さくなる。
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【ジョジョの奇妙な冒険】ディオ・ブランドーのカリスマ的魅力と彼の人生を徹底解説【DIO】
「ジョジョの奇妙な冒険」に登場し、初代・ジョジョとの死闘を繰り広げ、血の因縁を作り上げた巨悪、ディオ・ブランドー。底なしの野心のため、人間を辞めて怪物へと変貌した彼の奇妙な人生と「悪のカリスマ」として多くの人々を突き動かした、彼が持つ独特の魅力について、解説する。
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空条承太郎(ジョジョの奇妙な冒険)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ
空条承太郎(くうじょう じょうたろう)とは、荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険』Part3『スターダストクルセイダース』の主人公であり、時間を止めるスタンド「スタープラチナ」の使い手である。感情は表に出さないためクールに見えるが、仲間思いであり正義感あふれる人物。第3部で宿敵DIOを倒した後も、第6部まで再登場しており、頼れる味方キャラクターとして圧倒的な存在感を持つ。そんな承太郎のセリフには、読者の胸を熱くするような名言が多数登場している。
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広瀬康一(ジョジョの奇妙な冒険)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ
広瀬康一(ひろせ こういち)とは、『ジョジョの奇妙な冒険』Part4『ダイヤモンドは砕けない』、及びPart5『黄金の風』序盤に登場するスタンド使い。4部主人公の東方仗助の友人であり、物語の語り部でもある。当初は頼りない性格をしていたが、スタンド使いとして窮地を乗り越えていくうちに、人間としても成長していく。空条承太郎を含め仲間たちからも信頼されているため、読者も共感を得やすいキャラクターである。また、経験を経て成長していく康一のセリフは読者の心を掴んでいる。
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ジョジョの奇妙な冒険シリーズのモデル・元ネタ・由来まとめ
“ジョジョ”の名を冠する勇者たちの戦いを描いた『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズには、膨大な数のキャラクターが登場し、その中には現実の人物やグループがモデルとなっているものも少なくない。 伝説的殺人鬼のジャック・ザ・リパー。ゾンビ騎士ブラフォードとタルカス。波紋の戦士リサリサ。ナチスドイツのサイボーグ戦士シュトロハイム。恐るべき柱の男たちに、4部以降の数々のスタンドたち。ここでは、『ジョジョの奇妙な冒険』に登場するキャラクターのモデルとなった人物やグループを紹介する。
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ジョジョの奇妙な冒険の料理・食事・食べ物・お菓子・飲み物まとめ
『ジョジョの奇妙な冒険』とは、荒木飛呂彦による漫画作品。世代と主人公を変えながら自身の掲げる正義と共に悪と戦い続ける、「ジョジョ」と呼ばれる勇者たちの活躍を描いている。 19世紀のイギリスから第二次大戦直前のアメリカ、現代日本からイタリアまで様々な国を舞台としており、作中には多種多様な料理が登場する。その突飛な演出でネット上でネタとして愛されるものも少なくない。ここでは、『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズに登場する料理・食事・食べ物・お菓子・飲み物を紹介する。
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『ジョジョの奇妙な冒険』に受け継がれる「人間讃歌」というテーマ
連載を開始から30年という年月を経ても根強いファンをもち、ゲーム、アニメなど様々なメディア展開を行い続けている、名作漫画。絵柄、言い回し、擬音など、強烈な作風の中でも、時代を経て人々に愛される、シンプルな「人間讃歌」というテーマ、そこに描かれる唯一無二の世界観と、世代を超えて受け継がれていくキャラクター達の生きざまについて解説する。
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ジョジョの奇妙な冒険シリーズの都市伝説・豆知識・裏設定まとめ
場所と時代を変えながら活躍する、“ジョジョ”と呼ばれる勇者たちを描いた『ジョジョの奇妙な冒険』には、様々な都市伝説や豆知識、裏設定が存在する。 ディオの母親の存在。ゾンビ騎士ブラフォードとタルカスの真実。ツェペリの設定の変遷。カーズの行方。シュトロハイム最後の戦い。設定のみ存在するアヌビス神のスタンド使い。作者がその強さを保証する意外な強豪キャラクター。物語中盤でフェードアウトしたフーゴの本当の役割。ここでは、『ジョジョの奇妙な冒険』の有名な都市伝説や豆知識、裏設定を紹介する。
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ジョジョの奇妙な冒険の歴代OP・ED主題歌・挿入歌まとめ
『ジョジョの奇妙な冒険』とは荒木飛呂彦によるアクション・アドベンチャー漫画及びそれを原作としたアニメ・小説・ドラマ・映画などのメディアミックス作品。この記事では『ジョジョの奇妙な冒険』のアニメに使われた歴代のオープニング・エンディング主題歌・挿入歌と、その他の劇場アニメ、OVAなどの主題歌を紹介していく。
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目次 - Contents
- ブローノ・ブチャラティのプロフィール・人物像
- 汗で真実がわかる
- ブチャラティのスタンド「スティッキィ・フィンガーズ」
- スタンドとは
- ステータス
- 能力
- 殴ったもの、触れたものにジッパーをつける
- ジッパーによるリーチの延長
- ジッパーによる物体の収納
- ジッパーで物体を分解
- ジッパーによる止血
- ブローノ・ブチャラティの来歴・活躍
- ブローノ・ブチャラティの過去
- 眠れる奴隷
- ジョルノとの出会い
- 幹部への昇進
- フィレンツェ行き特急列車の中での戦い
- 組織との決別
- コロッセオを目指して
- 協力者ポルナレフとの接触
- 受け継がれる黄金の意志
- ブローノ・ブチャラティの関連人物・キャラクター
- ジョルノ・ジョバァーナ
- レオーネ・アバッキオ
- グイード・ミスタ
- パンナコッタ・フーゴ
- ナランチャ・ギルガ
- プロシュート
- ディアボロ
- トリッシュ・ウナ
- ジャン=ピエール・ポルナレフ
- ブローノ・ブチャラティの名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「この味は!………ウソをついてる『味』だぜ……」
- 「おまえの気高き『覚悟』と……黄金のような『夢』に賭けよう。ジョルノ・ジョバァーナ」
- 「『任務は遂行する』『部下も守る』両方やらなくっちゃあならないってのが、幹部のつらいところだな。覚悟はいいか? オレはできてる」
- 「こいつのこの『面がまえ』…さっき運転室で見た時、こんな『目』をしている男ではなかった……まるで『10年』も修羅場をくぐり抜けて来たような……スゴ味と……冷静さを感じる目だ………たったの数分で、こんなにも変わるものか……」 上へ 下へ 編集 削除
- 「さっき、おまえの目の中にダイヤモンドのように固い決意をもつ『気高さ』を見た…だが…堕ちたな……ただのゲス野郎の心に………!!」
- 「アリーヴェデルチ!(さよならだ)」
- 「吐き気をもよおす『邪悪』とはッ!! 何も知らぬ無知なる者を利用する事だ……!! 自分の利益だけのために利用する事だ…父親が何も知らぬ『娘』を!! てめーだけの都合でッ! ゆるさねえッ! あんたは今、再びッ! オレの心を『裏切った』ッ!」
- 「きさまにオレの心は永遠に分かるまいッ!」
- 「ヴェネツィアでおまえがオレの負傷を治してくれた時、おまえがくれた『生命エネルギー』は、もう少しだけ『動く事』を許してくれたようだ」
- 「運命とは『眠れる奴隷』だ……オレたちはそれを解き放つことができた……それが勝利なんだ………」
- ブローノ・ブチャラティの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 男性ファッション誌『UOMO』の表紙に描かれたことがある
- スタンド名の元ネタはイギリスのロックバンド「ローリング・ストーンズ」のアルバム『スティッキー・フィンガーズ』