ブローノ・ブチャラティ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
ブローノ・ブチャラティとは荒木飛呂彦原作『ジョジョの奇妙な冒険』第5部「黄金の風」に登場する人物で、イタリアのギャング「パッショーネ」に身を置くスタンド(作中における超能力)使い。チームリーダーを務めた後、幹部に昇進する。葛藤を抱きながらも忠実な働きぶりを見せていたが、組織を根底から変える夢を持つ少年「ジョルノ・ジョバァーナ」に共感、共に組織の頂点を目指すようになる。
スタンドは対象にジッパーを取り付けて開閉する能力を持つ「スティッキィ・フィンガーズ」。人望が厚く、多くの者から慕われている。
新しい生命能力を与えてくれるという謎の秘められた「矢」で刺された「シルバー・チャリオッツ」は暴走を起こしてしまい、周囲の人間の魂を入れ替えるという能力を発動してしまった。
このことにより、ブチャラティの魂はディアボロと入れ替わってしまい、ブチャラティはディアボロの姿で行動を行うことになる。
「シルバー・チャリオッツ」が持つ矢を取り上げてその暴走を止めなければならないが、無理矢理攻撃をしようものならそのダメージは自身に返って来てしまう。それは矢自身が発動した、矢を守るための力であった。
また、矢の持つ力を己の野望のためだけに利用しようとするディアボロに、矢を取り上げられてしまうことも許されないことだった。
暴走した「シルバー・チャリオッツ」の影は、人によって出現する方向が違う。それは、矢で貫かれた今の「シルバー・チャリオッツ」の影は、人の心の影だからである。
よって、自分の背後にある光を攻撃することで、「シルバーチャリオッツ」を破壊し、矢を取り上げることが出来る。
そのことに先に気付き、実行したのはディアボロであったが、ディアボロは完全には自分の光を破壊することはしなかった。
自分の光を破壊することは、死を意味するからである。
そこで、自分の死をも覚悟して、ブチャラティは自分の光を自分自身で攻撃し完全に消滅させ、「シルバー・チャリオッツ」の暴走を止めることに成功する。
「シルバー・チャリオッツ」が破壊されたことで、入れ替わっていた人々の魂もそれぞれ自分の体に戻ることが出来た。
しかし、ブチャラティは自分の光を破壊したことで死亡してしまった。ブチャラティの理想とディアボロの打倒という目的はジョルノが受け継ぎ、彼は自らのスタンドに矢を突き刺して「ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム」の能力に目覚める。
「ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム」はあらゆる攻撃を開始前の状態に戻し、決して真実に到達する事はないという、異次元の能力を持っていた。ディアボロの「キング・クリムゾン」でさえもが完全に無力となり、ディアボロ自身も“死んだ”という事実にすら到達できず“永久に死に続ける”事になった。
ディアボロを倒したジョルノは、組織の新たなボスとなり、生き残った仲間たちと共にイタリアの裏社会を健全に支配していく。それは、かつてブチャラティが志した理想的な組織の在り方そのものだった。
ブローノ・ブチャラティの関連人物・キャラクター
ジョルノ・ジョバァーナ
第5部『黄金の風』の主人公。
ジョースター家と因縁のある吸血鬼DIOの息子。スタンドは花を咲かせるなど生命を生み出すことが出来る能力を持つ「ゴールド・エクスペリエンス」。
沈着冷静な性格で口癖は父親と同じく「無駄無駄」。少年の頃、ギャングを助けた事で恩義を返された事に希望と正義を感じギャング・スターに憧れ、自身もギャングの世界に足を踏み入れることを決意する。
パッショーネの団員である「涙目のルカ」から金をせびられるも断りを入れたことで逆恨みを受けるが、返り討ちにして重傷を負わせる。
ルカをこのような状態にした者を探して来たブチャラティと出会う。
もう助かることのないルカの報復としてブチャラティから付け狙われるも、ゴールド・エクスペリエンスで追い詰めることに成功する。
麻薬を売るような組織に疑問を感じているブチャラティの本心を知ることで、ブチャラティにトドメを刺すことを止めた。
パッショーネに入団したいことを話すと、ブチャラティに入団試験の受け方を教えてくれた。
その後、入団試験をクリアしたジョルノはパッショーネに入団し、ブチャラティの元で働くことになる。
ヴェネツィアで「キング・クリムゾン」に攻撃され、肉体的に死亡したブチャラティが物語終盤まで活躍できたのは、ジョルノのスタンドによって与えられた生命エネルギーのお陰だった。
レオーネ・アバッキオ
ブチャラティの部下。ブチャラティのチームメンバーでは最年長。21歳。
正義感の強い性格で元警官だったが、自分をかばって犯人に撃たれた同僚を死なせてしまったことから絶望し辞職する。
その後、酒に溺れていた日々の中、自分のチームに入らないかと説得しに来たブチャラティに心を動かされ仲間になる。新入りのジョルノには何かと辛く当たっていた。
自分を必要としてくれる人間のためには命を懸ける事も厭わず、ブチャラティがボスを裏切った時も、真っ先に彼についていく事を選択している。サルディニア島でディアボロに暗殺され死亡。
人の過去の行動を再現(リプレイ)するスタンド「ムーディー・ブルース」の使い手。
グイード・ミスタ
ブチャラティチームのメンバーのひとり。18歳。
暴行されている女性を助けるために襲っていたチンピラを射殺してしまったことで刑務所に収容されてしまう。
しかし、ミスタは正当防衛であることを見抜いたブチャラティにより脱獄に成功し、そのままブチャラティの仲間になる。
陽気な自信家で楽天的な性格だが、数字の「4」に関わる話になると「縁起が悪い」として、「4」の数字が絡むことに遭遇すると弱気になる。
表面上は打算的に振る舞いつつも、ブチャラティの事は信頼しておりチームのムードメーカー的存在である。
弾丸を操作する6体の小人型スタンド「セックス・ピストルズ」の使い手。
6体で一つのスタンドで、ミスタの放った弾の軌道を修正することで確実に対象に当てることが出来る。
パンナコッタ・フーゴ
ブチャラティチームのメンバーのひとり。16歳。
IQ152相当の頭脳を持ち、普段は紳士的だが実はキレやすい性格。13歳ですでに大学に通っていたが、教師を暴行してしまい退学を強いられる。
ジョルノを除けば最年少だが、実はチームに最初に加わったメンバーである。家からも見捨てられ彷徨っていたところにブチャラティと出会い、パッショーネの組織内で自分のチームを作ろうと思っていた彼に誘われ仲間になった。
ブチャラティがボスを裏切ることを決意した際、「ボスに勝てるわけがない」と彼の仲間たちの中で唯一同行を拒む。しかしブチャラティたちへの仲間意識を完全には捨てられず、ボスの一派に積極的に与することなく、その監視下に置かれつつ物語からフェードアウトした。
彼の性格やその後の掘り下げについては、アニメ版やスピンオフ小説『恥知らずのパープル・ヘイズ』等で補完が為されている。
スタンドは殺人ウイルスをばら撒いて攻撃する「パープル・ヘイズ」。
拳についた6個のカプセルにはウイルスが入っている。
ナランチャ・ギルガ
ブチャラティチームのメンバーのひとり。17歳。
過去に母親が病死し、育児を放棄した父親からも見捨てられ、彷徨っていた所をフーゴに保護されたことをきっかけにブチャラティの仲間になる。
天真爛漫な性格だが、幼少期に浮浪者同然の生活をしていて学校に通っておらず、その事にコンプレックスがある。
ギャングとして目をかけてくれたブチャラティを妄信しており、彼がボスを裏切った時も「(ついてこいと)命令してくれ」と懇願する一幕があった。最終決戦時にディアボロに殺害され死亡。
スタンドは小型サイズの戦闘機の形をした「エアロ・スミス」。
銃弾や爆弾で攻撃出来る他に、二酸化炭素を探知することで相手を追跡することが出来る。
プロシュート
パッショーネの暗殺チームに所属する男。
スタンドは自身や他の人間を老化させる能力を持つ「グレイトフル・デッド」。
チームの仲間とは、トリッシュを拉致することでボスに脅迫し金をせびろうとしていた。
トリッシュを護衛するブチャラティと電車の中で闘うことになるが、ブチャラティにより電車から突き落とされることで負けてしまう。
目的のためなら手段を選ばず、関係のない者も巻き込んでスタンドで老化させてしまうなど冷酷非道な性格。
しかし、同じチームの弟分であるペッシに対しては失敗した所を励まして面倒見の良い一面を見せていた。
ディアボロ
イタリアの社会を裏で支配する組織「パッショーネ」のボス。
自分の正体を明かしてしまえばその栄光や地位を失ってしまうという考えを持つことから、表舞台に立つことは決してしない。
二重人格者であり、もう一つの人格として「ドッピオ」という気弱な青年を精神に宿している。
組織で麻薬を扱っていることに気付いたブチャラティからは嫌悪を感じられるようになる。
スタンドはあらゆる行動に対する時間を吹き飛ばすことが出来る「キング・クリムゾン」。
例えば、チョコを食べようとしている相手に能力を発動すれば、次の瞬間にはすでに相手の口の中にチョコが入っている。
チョコを口に入れるまでの過程は、チョコを食べようとしていた本人の記憶には残らない。
自分の過去が己の栄光や地位を脅かす原因となる事を恐れており、自身の正体を秘匿するため娘トリッシュも抹殺しようと企んでいた。
この冷酷な判断がブチャラティの裏切りを招き、最終的にジョルノの「ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム」に敗れ去る事に繋がっていく。
トリッシュ・ウナ
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ジョジョの奇妙な冒険の歴代OP・ED主題歌・挿入歌まとめ
『ジョジョの奇妙な冒険』とは荒木飛呂彦によるアクション・アドベンチャー漫画及びそれを原作としたアニメ・小説・ドラマ・映画などのメディアミックス作品。この記事では『ジョジョの奇妙な冒険』のアニメに使われた歴代のオープニング・エンディング主題歌・挿入歌と、その他の劇場アニメ、OVAなどの主題歌を紹介していく。
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目次 - Contents
- ブローノ・ブチャラティのプロフィール・人物像
- 汗で真実がわかる
- ブチャラティのスタンド「スティッキィ・フィンガーズ」
- スタンドとは
- ステータス
- 能力
- 殴ったもの、触れたものにジッパーをつける
- ジッパーによるリーチの延長
- ジッパーによる物体の収納
- ジッパーで物体を分解
- ジッパーによる止血
- ブローノ・ブチャラティの来歴・活躍
- ブローノ・ブチャラティの過去
- 眠れる奴隷
- ジョルノとの出会い
- 幹部への昇進
- フィレンツェ行き特急列車の中での戦い
- 組織との決別
- コロッセオを目指して
- 協力者ポルナレフとの接触
- 受け継がれる黄金の意志
- ブローノ・ブチャラティの関連人物・キャラクター
- ジョルノ・ジョバァーナ
- レオーネ・アバッキオ
- グイード・ミスタ
- パンナコッタ・フーゴ
- ナランチャ・ギルガ
- プロシュート
- ディアボロ
- トリッシュ・ウナ
- ジャン=ピエール・ポルナレフ
- ブローノ・ブチャラティの名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「この味は!………ウソをついてる『味』だぜ……」
- 「おまえの気高き『覚悟』と……黄金のような『夢』に賭けよう。ジョルノ・ジョバァーナ」
- 「『任務は遂行する』『部下も守る』両方やらなくっちゃあならないってのが、幹部のつらいところだな。覚悟はいいか? オレはできてる」
- 「こいつのこの『面がまえ』…さっき運転室で見た時、こんな『目』をしている男ではなかった……まるで『10年』も修羅場をくぐり抜けて来たような……スゴ味と……冷静さを感じる目だ………たったの数分で、こんなにも変わるものか……」 上へ 下へ 編集 削除
- 「さっき、おまえの目の中にダイヤモンドのように固い決意をもつ『気高さ』を見た…だが…堕ちたな……ただのゲス野郎の心に………!!」
- 「アリーヴェデルチ!(さよならだ)」
- 「吐き気をもよおす『邪悪』とはッ!! 何も知らぬ無知なる者を利用する事だ……!! 自分の利益だけのために利用する事だ…父親が何も知らぬ『娘』を!! てめーだけの都合でッ! ゆるさねえッ! あんたは今、再びッ! オレの心を『裏切った』ッ!」
- 「きさまにオレの心は永遠に分かるまいッ!」
- 「ヴェネツィアでおまえがオレの負傷を治してくれた時、おまえがくれた『生命エネルギー』は、もう少しだけ『動く事』を許してくれたようだ」
- 「運命とは『眠れる奴隷』だ……オレたちはそれを解き放つことができた……それが勝利なんだ………」
- ブローノ・ブチャラティの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 男性ファッション誌『UOMO』の表紙に描かれたことがある
- スタンド名の元ネタはイギリスのロックバンド「ローリング・ストーンズ」のアルバム『スティッキー・フィンガーズ』