ブローノ・ブチャラティ(ジョジョの奇妙な冒険)の徹底解説・考察まとめ
ブローノ・ブチャラティとは荒木飛呂彦原作『ジョジョの奇妙な冒険』第5部「黄金の風」に登場する人物で、イタリアのギャング「パッショーネ」に身を置くスタンド(作中における超能力)使い。チームリーダーを務めた後、幹部に昇進する。葛藤を抱きながらも忠実な働きぶりを見せていたが、組織を根底から変える夢を持つ少年「ジョルノ・ジョバァーナ」に共感、共に組織の頂点を目指すようになる。
スタンドは対象にジッパーを取り付けて開閉する能力を持つ「スティッキィ・フィンガーズ」。人望が厚く、多くの者から慕われている。
パッショーネのボスであるディアボロの実の娘。15歳。
潔癖症なところがある。
ボスの正体を探るために「暗殺者チーム」から拉致されそうになっていたところをブチャラティのチームに保護された。当初は普通の中学生として生活していたが、ブチャラティ達と闘いをくぐり抜けてきた中で強い精神力を持っていたことが発覚し、スタンド能力に目覚める。
ディアボロに殺害されそうになった彼女を見捨てられなかった事が、ブチャラティの運命を決定づけた。ブチャラティは死の間際まで彼女の行く末を気にかけていた。
スタンドは、あらゆる物体を柔らかくすることが出来る「スパイス・ガール」。
スタンド自体が自我を持っているため、会話も可能である。
普段は敬語で丁寧な話し方をするが、戦闘に入るとガラの悪い言葉使いになる。
ジャン=ピエール・ポルナレフ
第3部『スターダストクルセイダース』の登場人物。達人の剣技を持つスタンド「シルバーチャリオッツ」の使い手。
スタンドは鎧を身に纏いレイピアで攻撃する「シルバー・チャリオッツ」。
第5部では謎の力を持つ「矢」で貫くことで「チャリオッツ・レクイエム」へと進化を遂げた。
チャリオッツ・レクイエムは、そばにいた者同士の精神と体を入れ替える能力を持つ。
ディアボロを倒すという同じ目的を持っていたことから、ブチャラティと「コロッセオ」で待ち合わせの約束をしていた男。かつて第3部で人類の支配を目論む強大な吸血鬼・DIO(ディオ)と戦い、これを打ち破った戦士の一人である。
スタンド能力を与える「矢」の調査のためイタリアに潜入するも、ディアボロと交戦して再起不能の重傷を負ってしまう。
ブチャラティたちの協力者として現れ、ローマのコロッセオで合流しようとするが、ディアボロと先に遭遇してしまい死亡。
持っていた「矢」を自身のスタンドに突き刺し「チャリオッツ・レクイエム」を発現させ、終盤の複雑怪奇な展開の原因を作った。最終的に亀のスタンドに取りつく幽霊となって、この世に残る事になる。
ブローノ・ブチャラティの名言・名セリフ/名シーン・名場面
「この味は!………ウソをついてる『味』だぜ……」
ジョルノと初遭遇した時のセリフ。ブチャラティは当初ジョルノに対し友好的に装い「おれね……人が本当の事を言ってるかどうかわかるんだ。(中略)『汗の味』をなめればもっと確実にわかるかな」とうそぶき、ジョルノに「涙目のルカ」が重体になった件について尋問を始めた。
ジョルノは最初汗をかかなかったためブチャラティは一旦引き下がるが、別れる前にスタンド「スティッキィ・フィンガーズ」の能力でルカの右目をジョルノの左の握り拳に仕込み、汗をかかせる事に成功する。ブチャラティはすかさず背後に忍び寄りジョルノの汗を舐めて「この味は!………ウソをついてる『味』だぜ……」と看破する。
余談ながら、ブチャラティの「汗の味で相手の嘘を見破る」特技はこれ以降、本編で披露される事はなかった。
「おまえの気高き『覚悟』と……黄金のような『夢』に賭けよう。ジョルノ・ジョバァーナ」
ブチャラティはジョルノの真の目的「子供に麻薬を流すようなギャングを消し去るには、街を支配する『組織(パッショーネ)』に入ってのし上がっていくしかない。ぼくは『ギャング・スター』になります!」を聞き、考えを変える。ブチャラティもジョルノと同様、子供に麻薬を売るような組織のやり方に心を痛めていたからだ。
そこでブチャラティはジョルノがパッショーネへの入団試験を受けられるよう便宜を図り「おまえの気高き『覚悟』と……黄金のような『夢』に賭けよう。ジョルノ・ジョバァーナ」と告げる。
「『任務は遂行する』『部下も守る』両方やらなくっちゃあならないってのが、幹部のつらいところだな。覚悟はいいか? オレはできてる」
トリッシュ護衛の任務の最中に、敵のペッシにブチャラティの仲間が始末されそうになった際、ブチャラティは咄嗟に仲間をかばったが、そこに隙が生じてプロシュートから奇襲を受けることになった。
プロシュートとの一騎打ちの最中、追い詰められたと思いきやブチャラティは「『任務は遂行する』『部下も守る』両方やらなくっちゃあならないってのが、幹部のつらいところだな。覚悟はいいか? オレはできてる」と言い、戦っている列車の床に「スティッキィ・フィンガーズ」のジッパーをつけ、プロシュートごと外に飛び出すという大胆な作戦に打って出る。時速150キロで走る列車の外に自分ごと飛び出すという自殺行為に等しい「覚悟」を見せつけ、プロシュートを恐慌させた。
真面目なブチャラティの性格が表れている名台詞であると言える。
「こいつのこの『面がまえ』…さっき運転室で見た時、こんな『目』をしている男ではなかった……まるで『10年』も修羅場をくぐり抜けて来たような……スゴ味と……冷静さを感じる目だ………たったの数分で、こんなにも変わるものか……」 上へ 下へ 編集 削除
頼りにしていた兄貴分のプロシュートが瀕死になり、それでもスタンドを解除しない姿を見て覚悟が伝わったペッシは、わずか数分の戦いで急激に成長を遂げた。直接相対したブチャラティは思わず「こいつのこの『面がまえ』…さっき運転室で見た時、こんな『目』をしている男ではなかった……まるで『10年』も修羅場をくぐり抜けて来たような……スゴ味と……冷静さを感じる目だ………たったの数分で、こんなにも変わるものか……」と驚愕する。
「さっき、おまえの目の中にダイヤモンドのように固い決意をもつ『気高さ』を見た…だが…堕ちたな……ただのゲス野郎の心に………!!」
ブチャラティとの直接対決に敗れ、死を悟ったペッシはブチャラティに絶望を味わわせるべく、亀の中にいるブチャラティの仲間を皆殺しにしようとする。それを見てブチャラティは「さっき、おまえの目の中にダイヤモンドのように固い決意をもつ『気高さ』を見た…だが…堕ちたな……ただのゲス野郎の心に………!!」と嘲りとも哀れみとも取れる言葉を発した。
ペッシはブチャラティを欺き最後まで悪あがきをするが、結局はブチャラティに全て阻止され「何をやったってしくじるもんなのさ。ゲス野郎はな」と言われ、ラッシュを叩き込まれる。
「アリーヴェデルチ!(さよならだ)」
ブチャラティの「アリアリ」ラッシュの最後の決めセリフ。ペッシにとどめの拳の連撃を放ち、ラストに「アリーヴェデルチ!(さよならだ)」と叫ぶ。ペッシの肉体は「スティッキィ・フィンガーズ」のジッパーで細切れとなり死亡した。
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目次 - Contents
- ブローノ・ブチャラティのプロフィール・人物像
- 汗で真実がわかる
- ブチャラティのスタンド「スティッキィ・フィンガーズ」
- スタンドとは
- ステータス
- 能力
- 殴ったもの、触れたものにジッパーをつける
- ジッパーによるリーチの延長
- ジッパーによる物体の収納
- ジッパーで物体を分解
- ジッパーによる止血
- ブローノ・ブチャラティの来歴・活躍
- ブローノ・ブチャラティの過去
- 眠れる奴隷
- ジョルノとの出会い
- 幹部への昇進
- フィレンツェ行き特急列車の中での戦い
- 組織との決別
- コロッセオを目指して
- 協力者ポルナレフとの接触
- 受け継がれる黄金の意志
- ブローノ・ブチャラティの関連人物・キャラクター
- ジョルノ・ジョバァーナ
- レオーネ・アバッキオ
- グイード・ミスタ
- パンナコッタ・フーゴ
- ナランチャ・ギルガ
- プロシュート
- ディアボロ
- トリッシュ・ウナ
- ジャン=ピエール・ポルナレフ
- ブローノ・ブチャラティの名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「この味は!………ウソをついてる『味』だぜ……」
- 「おまえの気高き『覚悟』と……黄金のような『夢』に賭けよう。ジョルノ・ジョバァーナ」
- 「『任務は遂行する』『部下も守る』両方やらなくっちゃあならないってのが、幹部のつらいところだな。覚悟はいいか? オレはできてる」
- 「こいつのこの『面がまえ』…さっき運転室で見た時、こんな『目』をしている男ではなかった……まるで『10年』も修羅場をくぐり抜けて来たような……スゴ味と……冷静さを感じる目だ………たったの数分で、こんなにも変わるものか……」 上へ 下へ 編集 削除
- 「さっき、おまえの目の中にダイヤモンドのように固い決意をもつ『気高さ』を見た…だが…堕ちたな……ただのゲス野郎の心に………!!」
- 「アリーヴェデルチ!(さよならだ)」
- 「吐き気をもよおす『邪悪』とはッ!! 何も知らぬ無知なる者を利用する事だ……!! 自分の利益だけのために利用する事だ…父親が何も知らぬ『娘』を!! てめーだけの都合でッ! ゆるさねえッ! あんたは今、再びッ! オレの心を『裏切った』ッ!」
- 「きさまにオレの心は永遠に分かるまいッ!」
- 「ヴェネツィアでおまえがオレの負傷を治してくれた時、おまえがくれた『生命エネルギー』は、もう少しだけ『動く事』を許してくれたようだ」
- 「運命とは『眠れる奴隷』だ……オレたちはそれを解き放つことができた……それが勝利なんだ………」
- ブローノ・ブチャラティの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 男性ファッション誌『UOMO』の表紙に描かれたことがある
- スタンド名の元ネタはイギリスのロックバンド「ローリング・ストーンズ」のアルバム『スティッキー・フィンガーズ』