Maison book girl(ブクガ)とは【徹底解説まとめ】

Maison book girlとは、2014年11月5日に結成された日本のアイドルグループ。作曲家・音楽プロデューサーのサクライケンタとBiSのメンバーであったコショージメグミを中心として誕生。サクライケンタの「現音ポップ」と称する変拍子を多用した楽曲をバックにコショージメグミが詞の朗読を行うというパフォーマンスを発展させた形といえる。一筋縄ではいかない「現音ポップ」に合わせてパフォーミングを行う、という独自の世界を持っている。2021年5月30日、活動終了が公表される。

「Solitude HOTEL 4F」の模様(Ep.4)。

12月28日
東京・Zepp DiverCityにて4thワンマン・ライブ「Solitude HOTEL 4F」を開催。

「Solitude HOTEL 4F」の一コマ。

以下、Rooftopより「Solitude HOTEL 4F」ライブレポートを引用。
四度目のワンマンライブの模様を伝えているのだが、スクリーンに浮かび上がる日付と時間を軸に、非常にシアトリカルで特異なステージ進行の模様を窺い知ることができる。
レビュアーが「勝手な解釈」と断っているキーワードの一つに「パラレルワールド」があるが、まさにそんな並行時空的な一種謎めいたライブ構成であり、他のアイドルグループとは明らかに一線を画すパフォーマンスが展開されたことがわかる。

Maison book girlにとって4回目のワンマンライブ・東京・Zepp DiverCityで12月28日に行われた『Solitude HOTEL 4F』。「リアルタイムで体感してこそ伝わるものが多いものとなるはずです」という旨を、総合プロデュースを手掛けるサクライケンタが事前に様々な場面で語っていたこの公演は、おそらく集まった全ての観客にとって未曾有の体験だったのでは? その模様を早速レポートする。

開演前の会場内に入ると、うっすらと白いスモークが立ち込めていた。そして、ステージの背景のスクリーンには明滅する「Maison book girl」というロゴ、日付けと時刻を示す数字が浮かび上がっていたのだが……ん? 時刻はたしかに現在なのだが、「2018 0623」というのが気になる。ここは約半年後の未来ということなのか? そんなことを考えながらステージを眺めていると、下手側に置かれている長方形の白い扉が目に留まった。あれは何に使うのだろう? ごく普通のようでいて、何処となく不思議な気もしてくるこの空間で、一体何が行われようとしているのか?

開演時刻が近づくと、「2018 0623」は徐々に時間を遡り、「2017 1228」でストップ。するとブザーが鳴り響いて会場内は暗転した。オープニングSEと映像が流れ、開いた白い扉から矢川葵、井上唯、和田輪、コショージメグミが登場。最初に届けられたのは「sin morning」だった。そして「rooms」「lost AGE」「end of Summer dream」「veranda」「bed」も披露された後に迎えたインターバル。「来てくれてありがとうございます!」「初めて来た人もいるのでは?」「このライブ、あと2、3時間ですけど、6時間くらいの気持ちでいきたいなあと」――リラックスしたムードのMCを経て、「cloudy irony」も届けられ、いつも通りのライブのように感じていたのが……その次の「faithlessness」の途中から、このライブの特異さが、急速に露わになったのであった。

「faithlessness」が終盤に差し掛かると、サウンドが鳴り響き続ける中、メンバー1人1人が白い扉の中に入り、ステージから完全に姿を消してしまった。そして、突然切り替わったスクリーンの時計が示したのは「2018 0112 00:00 00:00」――つまり14日後の未来。「14日前」「13日前」「12日前」「11日前」というメンバーの声が鳴り響く毎に日付けは逆行し、今日=「2017 1228」でストップしたのだが……時刻は「19:00」。おや? 現在時刻より少し前ではないか(この時点で、実際には19時40分くらいだったと思う)。狐につままれた気分でいると、今日のライブのオープニングを飾ったSEと映像が流れ、先ほどと全く同じようにメンバーが現れ、再び「sin morning」と「rooms」が披露された――ここまでは40分くらい前の繰り返しだったのだが、その次の曲は「言選り」。ここから差異が生じ始めていた。エンディングで鍵が床に落ちる音が鳴り響くと、鍵を拾って白い扉を開き、その中へと吸い込まれていったメンバーたち……。

これはあくまで私の勝手な解釈であることをお断りしておくが――この辺りから今回のライブの世界が、少しずつ分かりかけてきた気がするので、紹介しておこう。ステージ上の時計が示していた通り、このライブは「約半年後→現実通りの時刻→14日後→日付は今日だが、時間が少し逆行/オープニングを再現した後、途中から差異が発生」という時間の流れを辿ってきた。つまり、未来、現在、過去の間を行き来したわけだが、「日付は今日だが、時間が少し逆行/オープニングを再現した後、途中から差異が発生」という部分は、あり得たかもしれないもう1つの現実=パラレルワールドを示していた――と解釈できるのではないだろうか? そう考えると、その後の展開も、とても腑に落ちるものとなっていた。

再登場した4人によるポエトリーリーディング「雨の向こう側で」の後に突入した演劇的なひと時――ノイズとレーザービームの雨が降る中、衣装や普段着風の服などを身に纏ったメンバーたちがステージ上を行き交った場面は、未来、現在、過去、パラレルワールドなど、様々な世界が複雑に絡み合った空間をイメージさせた。その後、引き続き「日付は今日だが、時間が少し逆行」=「2017 1228 19:20頃(我々がいる現実の時刻は20時過ぎ)」のライブは続き、「townscape」「blue light」「十六歳」「karma」を経て、またタイムスリップが始まった。まず辿り着いたのは「2017 0509 19:00」。3回目のワンマンライブ『Solitude HOTEL 3F』が赤坂ブリッツで行われた日付であることを示すかのように、あの時もたしかオープニングで流れたはずのインストゥルメンタル「ending」が鳴り響いた。そして、再び時間を遡るタイムスリップに突入し、時計が示したのは「2014 1124 17:10」。Maison book girlが初ライブを行った日付けと時刻だった。

当時の衣装(正確に当時の衣装かどうかは不明だが、その頃のものと似ていた)を着た4人が披露したのは「bath room」と「last scene」――我々が辿った現実では、この時のメンバーは、矢川葵、井上唯、コショージメグミ、宗本花音里であり、和田輪はまだ加入していない。しかし、和田がいる4人編成によるMaison book girlも、もう1つの、あり得た世界なのかもしれない。懐かしさと虚実が入り混じっている……という幻想的なパフォーマンスが繰り広げられた後、「これがMaison book girlです! ありがとうございました!」と、まるで新人グループであるかのようにメンバーを代表して挨拶をしたコショージ。4人全員が「ありがとうございました!」と言い、ステージから去ると、今日のライブのオープニングを飾ったSEと映像が再び流れた。そして、客電が点灯して会場内が明るくなると、ステージ上の時計は「2017 1228 20:46」――現実の日付と時刻を示していた。

こうして終演を迎えた『Solitude HOTEL 4F』。最高の音楽体験だったのは勿論だが、演劇的でもあり、覗き込んだ万華鏡のようでもあり、迷い込んだ異世界のようでもあった。このレポートを書いている時点で終演から数時間しか経っておらず、私もまだ完全に咀嚼しきれていないが、さらに何度も思い返すことによって、様々な発見、解釈、妄想ができそうだ。そういえば、「終演後、開封してください。」という文字がプリントされた封筒を入場する際に貰い、言われた通り終演後に開いたら、英語の詩が書かれた紙が入っていた。ロビンソン・ジェファーズという詩人による「To an Old Square Piano」という詩らしい。その裏面には、今日のライブで我々が辿った時間の動きを示しているように感じられるグラフィックが広がっていた。「20180623」から始まり「20180623」で終わるこの線、図形、文字が示すのは何なのか? この点もじっくり想像してみようと思う。

現代音楽風の変拍子、意表を突く展開、ユニークな動きを満載したダンス、AI(人工知能)に過去の楽曲の歌詞をディープラーニングさせて紡ぎ出された言葉をもとにして作詞を行った「言選り」に代表されるような独特な創作手法など、斬新なアプローチを満載しつつ、全てをポピュラリティに溢れた音楽へと昇華しているMaison book girl。そのかけがえのない魅力が生の現場でも燦然と輝いたのが、今回のワンマン公演であった。聴覚だけでなく、あらゆる感覚を無限に刺激してくれるこのユニットの活動は、とんでもないほど刺激的だ。未体験の人は早速楽曲を聴き、なるべく早めにライブ会場に足を運んだ方がいい。一生手放したくない素晴らしい世界が、あなたの目の前に現れるはずだ。

出典: rooftop.cc

12月30日
東京・Zepp Tokyoにて開催された「アイドル横丁大忘年会!!〜2017円SP!!〜」に出演。

12月31日
東京・新宿ロフトにて開催された「超ハイパーカウントダウン2017-2018」に出演。

2018年

2018年1月

1月3日
東京・お台場青海周辺エリアにて開催された「TOKYO IDOL PROJECT×@JAMニューイヤープレミアムパーティー2018」に出演。

1月5日
東京・青山月見ル君想フにて開催された「月見ル君想フpresents”Point of View”supported by VIDEO Clipper」に出演。

1月10日
FM-FUJIにて初の冠ラジオ番組「水曜日のブックガ」開始。以降毎週水曜日に放送。

1月16日
東京・渋谷WWWにて「ekoms主催『CHAOTIC GIG』」開催。ゲストはカオティックスピードキング、LITE。

1月18日
東京・新宿ロフトにて開催された「放送1年継続記念! 『ギュウゾウと里咲りさのアイドル☆パンチナイト! Vol.4』」に出演。

1月20日
東京・ヤマハ銀座スタジオにて開催された「THE REAL」に出演。

「二丁目地獄 十六地獄『Maison book girl 2マン地獄』」の一コマ。
二丁目の魁カミングアウトの楽曲「耳をすませば」をカバーしたアイドルネッサンスのヴァージョンでカバーするMaison book girl。

1月23日
東京・新宿Aisotope Loungeにて開催された「二丁目地獄 十六地獄『Maison book girl 2マン地獄』」に出演。

1月25日
東京・池袋音処手刀にて開催された「sheeplore presents “Flow My Tears,The Ghost Said”」に出演。

1月26日
愛知・名古屋クラブクアトロにて開催された「NAGOYA TOWER RECORDS presents “タワワヒットパレード vol.4”」に出演。

1月28日
東京・新宿MARZにて開催された「ekoms presents TWOMAN LIVE Maison book girl × VMO」に出演。

「ekoms主催スリーマン企画『夜明けの月と煙』」のバックステージ。
HAMIDASYSTEMと共に。

1月31日
東京・月見ル君想フにて「ekoms主催スリーマン企画『夜明けの月と煙』」開催。ゲストはskillkillsとHAMIDASYSTEM。

2018年2月

2月4日
東京・青山月見ル君想フにて開催された「ekoms presents free event「Maison book girl × おやすみホログラム」」に出演。

「sora tob sakana presents 『天体の音楽会』」の一コマ。

2月12日
東京・中野サンプラザ ホールにて開催された「sora tob sakana presents 『天体の音楽会』」に出演。

2月16日
東京・新宿MARZにて開催された「Manikunovalentinekikak」に出演。

2月17日
東京・新宿ロフトにて開催された「朝倉みずほ生誕ライブ・おめでとセイッ!かんぱ~い!」に出演。

2月18日
東京・TOKYO FM HALLにて開催された「NEO Fes!!! Presented by Top Yell Vol.3」に出演。

2月20日
東京・DOMMUNE STUDIO(ライブストリーミングスタジオ)にて行われた「#DOMMUNE 「テンテンコpresentsブタゴリラ直前Special!!!!!!」」にコショージメグミが出演。

2月21日
東京・月見ル君想フにて「ekoms主催スリーマン企画『夜明けの月と煙』」開催。ゲストはCarpainterとlyrical school。

2月28日
東京・渋谷WWWにて開催された「ブタゴリラ vol.6 ~きけんなあなたリリース記念 ! スペシャル祭り~」に出演。

2018年3月

3月8日
東京・新宿MARZにて開催された「ekoms presents TWOMAN LIVE Maison book girl × BILLIE IDLE®」に出演。

3月12日
東京・新宿ロフトプラスワンにて開催された「コショージメグミと大場はるかの私たちもヲタクなのでヲタクの目線から言いたいことがある」にコショージメグミが出演。

3月13日
東京・渋谷WWWにて開催された「ekoms presents TWOMAN LIVE 「Maison book girl×禁断の多数決」」に出演。

3月14日
東京・渋谷ロフト9にて「和田輪を祝う会2018」開催。

3月16日
2017年12月28日に東京・Zepp DiverCityにて開催された「Solitude HOTEL4F」の模様をEp.1としてYouTubeにて公開。

3月24日
東京・山野ホールにて開催された「ミュージックパーク ~Girls&Music Theater~」に出演。

3月26日
東京・月見ル君想フにて「ekoms主催スリーマン企画『夜明けの月と煙』」開催。ゲストはモーモールルギャバンとドッツ。
2017年12月28日に東京・Zepp DiverCityにて開催された「Solitude HOTEL4F」の模様をEp.2としてYouTubeにて公開。

3月28日
東京・新宿ロフトにて開催された「SHINJUKU ロフト PRESENTS 【新宿系ガールズミーティングスリーマンスペシャル】」に出演。

3月31日
東京・渋谷WWW Xにて「ekoms主催『CHAOTIC GIG』」開催。ゲストはカオティックスピードキング、ヤなことそっとミュート band set、トリプルファイヤー。

2018年4月

4月1日
東京・恵比寿CreAtoにて開催された「DDD~Discovery iDol 4MAN~」に出演。

4月2日
東京・渋谷ロフト9にて「矢川葵のお誕生日だぽめ!」開催。

4月7日
東京・東京天然温泉 古代の湯にて開催された「TOKO-NATSU湯会」に出演。

4月8日
東京・新木場STUDIO COASTにて開催された「ギュウ農フェス春のSP ロード to 栃木2018」に出演。
2017年12月28日に東京・Zepp DiverCityにて開催された「Solitude HOTEL4F」の模様をEp.3としてYouTubeにて公開。

4月10日
東京・青山月見ル君想フにて開催された「映画「聖なるもの」公開記念LIVE『5月32日へ』」に出演。

4月13日
東京・TSUTAYA O-nestにて開催された「ekoms presents『oto no ha vol.3』」に出演。

4月17日
東京・TSUTAYA O-nestにて開催された「ekoms presents『COLD BURN -Volume 1-』」に出演。
2017年12月28日に東京・Zepp DiverCityにて開催された「Solitude HOTEL4F」の模様をEp.4としてYouTubeにて公開。

4月22日
大阪・心斎橋SUNHALLにて開催された「IDOL ROCKS! THE FINAL!」に出演。

4月24日
東京・月見ル君想フにて「ekoms主催スリーマン企画『夜明けの月と煙』」開催。ゲストはFALSETTOSとnuance。

4月26日
東京・Zepp DiverCityにて開催された「MX IDOL FESTIVAL Vol.3」に出演。

4月28日
東京・新宿MARZにて開催された「ekoms presents 「3souls vol.2」」に出演。

4月29日
東京・渋谷WWWXにて開催された「CCC vol.01」に出演。

2018年5月

5月1日
東京・新宿ロフトにて開催された「SHINJUKU LOFT KABUKI-CHO 19TH ANNIVERSARY 【新宿系ガールズミーティング】」に出演。

「Solitude HOTEL4.9F」の一コマ。

yamada3desu
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@yamada3desu

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サクライケンタとは、作詞家・作曲家・編曲家・音楽プロデューサーであり、株式会社ekomsの代表取締役。彼が頭角を現したのは、いずこねこのプロデューサーとしてであり、その後はMaison book girlの総合プロデューサーとして活躍している。スティーヴ・ライヒなどの現代音楽家に影響を受け、ポピュラー音楽にその現代音楽をミックスさせた「現音ポップ」を提唱している。Maison book girlだけでなく、クマリデパートのプロデュースや開歌-かいか-、大森靖子との仕事などで知られている。

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