新・春香伝(CLAMP)のネタバレ解説・考察まとめ
『新・春香伝』(しん・しゅんかでん)とは、CLAMPが雑誌『セリエミステリーSPECIAL』に1992年10月20日号から1994年2月20日号にかけて連載したファンタジー作品、およびドラマCD作品である。朝鮮に伝わる『春香伝』(しゅんこうでん / チュニャンヂョン)を下敷きに、武術が得意な少女春香(チュニャン)と旅人の青年夢龍(ムロン)の出会い、悪政を行う両班達に対し共に立ち向かう姿が描かれる。
『新・春香伝』の用語
蓮姫(リョンフイ)
第一話の舞台。春香の故郷である小さな町。六年前、新しい両班が赴任してきてから住民達は両班の課す思い重税や息子の横暴さに苦しんでいる。
中央政府(チュンアン)
高麗国を統治する政治機関。両班や暗行御史の実質的なボスのような存在。
両班(リャンバン)
高麗国にある300近い村や町を管理する人々。全部で321名存在しており、主に貴族階級の人間が就任する。10年の任期で中央政府から派遣され、中央政府の代理人として村や町を発展させることを目的とする。治めている町の人々の税金を収入源にしている。
秘術師(シンバン)
秘術という不思議な術を扱う人々のこと。作中に登場する秘術師は、明華、玉蓮と春蓮姉妹、夜語、闇青。作中では結界を張ったり、天の神に舞を捧げることで雨を降らせたりするなどといった描写が描かれる。
暗行御史(アメンオサ)
高麗国を治める中央政府の最高機関直属で、全国にある321名の両班を監視するための隠密のこと。両班の悪事を暴き、独自の判断で裁く権利を持つ。身分素性を明かさないのが掟。暗行御史の証として五芒星の浮かぶ水晶を所持している。秘術を使用することもできる。
水月(スウォル)
第二話の舞台。その名の通り水源に恵まれた美しい場所だったが、一年前に赴任してきた両班が連れてきた秘術師・闇青が天の神を怒らせる舞を舞ったことで雨が降らなくなり、土地は枯れ植物が育たなくなった。美しくまた薬としての価値も高い「水の花」という特殊な植物が咲く。雨が降らなくなったことで「水の花」の栽培を主にしていた村人達は生活していけず、夜語以外土地を離れてしまった。食べ物では冷麺が有名。
水の花(みずのはな)
水源に恵まれた水月にしか育たない特殊な植物。美しい花を咲かせ、万病に効く薬にもなる。1株は「中央政府」が定めた規定値でも、100株あれば一年遊んで暮らせるほどの金額になる。
『新・春香伝』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
夢龍「よくやりました。泣いてもいいんですよ」
第一話「蓮姫」の終盤、拐われた母親を救出しに両班の城へ向かう春香。しかし、母親は両班を拒み自ら命を絶っていた。実は各地を旅し悪政を調査する隠密・暗行御史だった夢龍の介添えで、現在の両班を討ち取る春香。死んだ母親の仇を取った春香の肩に手を置いた夢龍は「よくやりました。泣いてもいいんですよ」と優しく告げる。夢龍の言葉に、春香は号泣して彼に抱き付く。いつも飄々として煙に巻くような言動や態度を見せる夢龍の、春香を思う優しさが伝わるシーン。
春香「両班がどれ程えらいんだ!ただの人間じゃないか。同じ血が流れている人間じゃないか。それを支配したり搾取したり殺したりしていい筈ないだろう!!」
第二話「水月」で秘術師・闇青を倒し、水月の両班のもとに乗り込む春香と夢龍。二人の姿に驚愕する両班に春香は剣を突きつける。「両班に逆らうなど、身の程知らずめ」と言う水月の両班に、春香は「両班がどれ程えらいんだ!ただの人間じゃないか。同じ血が流れている人間じゃないか。それを支配したり搾取したり殺したりしていい筈ないだろう!!」と激昂する。まっすぐな正義感を持つ春香のストレートな思いが伝わるシーン。
水月(スウォル)の為に天の神に捧げる踊りを踊ることを決心する玉蓮と春蓮
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目次 - Contents
- 『新・春香伝』の概要
- 『新・春香伝』のあらすじ・ストーリー
- 蓮姫(リョンフイ)
- 水月(スウォル)
- 懐旧譚(かいきゅうたん)
- 『新・春香伝』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 春香(チュニャン)
- 夢龍(ムロン)
- 蓮姫(リョンフイ)の住民
- 明華(ミョンファ)
- 両班(リャンバン)
- 両班の息子(リャンバンのむすこ)
- 香丹(ヒャンタン)
- 秘術師(シンバン)
- 玉蓮(オンリョン)
- 春蓮(チュンリョン)
- 水月(スウォル)の住民
- 夜語(ヤゴ)
- 闇青(アンチョン)
- 水月の両班(スウォルのリャンバン)
- 『新・春香伝』の用語
- 蓮姫(リョンフイ)
- 中央政府(チュンアン)
- 両班(リャンバン)
- 秘術師(シンバン)
- 暗行御史(アメンオサ)
- 水月(スウォル)
- 水の花(みずのはな)
- 『新・春香伝』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 夢龍「よくやりました。泣いてもいいんですよ」
- 春香「両班がどれ程えらいんだ!ただの人間じゃないか。同じ血が流れている人間じゃないか。それを支配したり搾取したり殺したりしていい筈ないだろう!!」
- 水月(スウォル)の為に天の神に捧げる踊りを踊ることを決心する玉蓮と春蓮
- 友達に「春香の勇敢な姿にいつも勇気をもらっている」と励まされ、立ち直る春香
- 『新・春香伝』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 『春香伝』(しゅんこうでん/チュニャンヂョン)
- CLAMP作品への外部客演