ファイナルファンタジー(FF)のアビリティまとめ

ファイナルファンタジーのアビリティシステム(ability system)とは、日本産RPGであるファイナルファンタジーシリーズ(FFシリーズ)に登場する、「コマンド」や「特性」をカスタマイズできる戦闘・育成システムである。
ファイナルファンタジーシリーズにおけるアビリティとは、そのジョブやキャラクターを特徴づける技のことを指し、アビリティによってキャラクターに個性を持たせることができる。

暗黒騎士のジョブが使用するアビリティ。
HPを消費して敵全体にダメージを与える技というのが作品共通の概要。
消費するHPの割合や属性などは作品によって異なる。
HPを消費するため敬遠されることが多いが、「あんこく」が有効なモンスターがひしめくダンジョンがある作品もあり、目立つ場面もある。
シリーズが進むごとにHPを消費するデメリットに見合う高威力が設定されるようになっており、「あんこく」というアビリティはシリーズ全体を通して徐々に洗練されていっている。

居合抜き

FF5のジョブ「侍」が使用できるアビリティ。
敵全体を一瞬にして即死させる技。
ミスすることもあり、加えてコマンド選択から発動までにやや時間が掛かるものの、MPを消費せずに何度でも使用できることを考えれば、非常に強力なアビリティである。

FF7の「いあいぬき」はFF5とは違い、こちらは敵全体に即死魔法「デス」をかけるという処理になっている。
全体範囲化された即死魔法「デス」であるため、即死耐性を持つモンスター相手には効かない。
さらには、通常攻撃である「たたかう」が「いあいぬき」に置き換えられてしまう仕様上、即死耐性を持つモンスター相手にはまったく何もできなくなってしまう。

いのり・祈る

作品によって微妙に表記が異なるが、効果はほぼ同じ。
MPを消費せず、味方のHPを微量に回復させる。
回復魔法「ケアル」とほぼ同じか、もしくはわずかに劣る程度の回復量だが、「ケアル」とは違ってリフレク状態(魔法を反射する効果)を無視して対象を回復させることができるという特徴がある作品が多い。

どの作品を通しても「やることがないがとりあえず使って経験値を稼ぐ」というような立ち位置であることが多い。

ヴァジュラ

FF10-2のリュックのスペシャルドレスフィア「マキナマズル」で覚えられるコマンドアビリティ。
機械兵器マキナマズルの両端に取り付けられているスマッシャーRとクラッシャーLを前面に配備し、エネルギー集中させて作られた球体を発射、着弾した所から画面を覆う程の大爆発を巻き起こして敵全体を攻撃する技。
コストもなく敵全体を攻撃できるアビリティだが、発動までの準備時間がやや長いのが欠点。

うそなき

FF4のポロムの固有アビリティ。
アビリティの説明欄には、嘘泣きしてみせて敵に混乱状態を付与させるという効果と書かれているが、成功率はプレイヤーの誰もが成功したところを見たことがないというほど極端に低い。そのため、本当に説明欄に書かれている効果なのか非常に疑わしい。
FF4発売後に発売されたFF4イージータイプではアビリティそのものが削除されており、「設定したものの開発中の仕様変更が間に合わず、実際には発動しない状態で実装されてしまったのではないか(そのためイージータイプでは削除されている)」と推測されている。

リメイク版では効果が一新され、敵全体の防御力を減少させる効果になった。
しかも大半の敵に有効な優れもので、裏ボスであるプロトバブイルにまで効いてしまう。

歌う・詩う

作品によって効果は異なるが、たいていの作品では歌うことにより味方を鼓舞してステータスを強化するか、敵にステータス低下やステータス異常を与えるものとなっている。
攻撃ではなくサポートに特化したアビリティで、吟遊詩人のジョブについているキャラクターが使える。

応援

登場作品によって異なるが、たいていの作品では踊ることにより味方を鼓舞してステータスを強化するか、敵にステータス低下やステータス異常を与えるものとなっている。
攻撃ではなくサポートに特化したアビリティである。

FF3ではDSリメイクの際に吟遊詩人の「うたう」と統合され削除された。
FF3(FC版)の「うたう」は通常攻撃の代わりに選択できる攻撃コマンド(「たたかう」)となっており、パーティメンバーへの支援は「おうえん」のアビリティで行っていた。
DS版にリメイクされる時に、「うたう」と通常攻撃が分離し、アビリティ「うたう」と「たたかう」コマンドに分けられ、「おうえん」の内容を「うたう」として作り直された。

FF8ではガーディアンフォース(いわゆる召喚獣)への支援効果として登場する。
召喚魔法の演出中に「おうえん」ボタン(□ボタンに割り当てられている)を連打することで、画面に表示された数値が増えていく。
「おうえん」で増加した数値が召喚魔法のダメージ量に加えられるため、「おうえん」することで召喚魔法の威力を高めることができる。
これはハードの進化に伴い召喚魔法の演出が長くなり「召喚魔法を使っている間にも、ただ見ているだけじゃなく、ユーザーが何かしら関与できるようにする」という意図で導入されたもの。

FF9ではサポートアビリティとして登場した。
ロングバージョンとショートバージョンの2パターンある召喚魔法の演出が確定でロングバージョンになる代わりに威力が1.5倍になるという効果。

おどる・おどり

踊り子のジョブのグラフィックはこのような露出の高い衣装を着ていることが多い。
男性キャラクターにこのような衣装は似合わないので、踊り子のジョブは女性専用となっている作品が多い。

登場作品によって異なるが、たいていの作品では踊ることにより味方を鼓舞してステータスを強化するか、敵にステータス低下やステータス異常を与えるものとなっている。
攻撃ではなくサポートに特化したアビリティで、踊り子のジョブについているキャラクターが使える。

思い出す

FF4のキャラクター、テラの固有コマンド。
老体ゆえほとんどの魔法を忘れてしまったテラが、なんとか強力な魔法を思い出そうとするという演出のアビリティである。
「おもいだす」の成功確率はランダムで、成功すると強力な攻撃魔法が発動する。
しかし失敗した場合、何もしないか低レベルの魔法が発動する。

テラがすべての魔法を思い出すイベント以降はこのコマンドはなくなる。

FF4イージータイプでは成功率の低さゆえかコマンド自体が削除されている。
また、DS版でも削除されている。しかしDS版専用のシステム「デカント」として登場する。
「デカント」とは仲間キャラクターの固有コマンドを他キャラクターに装備させ、使えるようにするというシステムのことで、テラからもらえる「デカント」がこのアビリティとなっている。

カード

FF8のコマンドアビリティ。
敵単体を一定確率でカードに変化させる。対象のHPが低いほど成功率は上がり、また、カード化に成功した際、1/16の確率でレアカードが手に入る。
変化させたカードはミニゲーム「トリプルトライアド」に使う。
「トリプルトライアド」は4×4の盤面を使ったカードゲームで、そのカード(手札)を手に入れるためにこのアビリティが必要になってくる。

このアビリティで倒されたモンスターの経験値を得ることができないため、低レベル縛りなどの縛りプレイではよく使われる。
むしろ即死効果と経験値取得回避の有用性が先立ち、本来の用途である「カードが手に入る」という効果はプレイヤーたちには重要視されていない。
FF8ではプレイヤーキャラクターのレベルに合わせて敵のレベルも上がっていき、敵のレベルが上がると強力な魔法を使ってきて逆に難易度が上がってしまうということがあるため、できるだけプレイヤーキャラクターのレベルを上げないことが重要となってくる。
そのため、経験値が手に入らない「カード」でのトドメは敵を倒しつつ経験値取得を回避でき、とても重宝される。

かくれる・あらわれる

keeper
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