ファイナルファンタジーXIII-2(FF13-2)のネタバレ解説・考察まとめ

「ファイナルファンタジーXIII-2」(FF13-2)とは、2011年にスクウェア・エニックスより発売されたプレイステーション3・Xbox 360向けゲームソフトであり、「FF13」の続編である。
「FF13-2」は「FF13」のエンディング後から始まる。今作では「FF13」の主人公だったライトニングの妹セラが主人公となり、時空の歪みを正すために、未来から来たノエルと共に時空を超えた旅に出る。

『ファイナルファンタジーXIII-2』の概要

「ファイナルファンタジーXIII-2」(FF13-2)は、スクウェア・エニックスから2011年12月15日に発売されたロールプレイングゲーム。「ファイナルファンタジーXIII」(FF13)の続編にあたる。
さらに今作の続編に「ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII」がある。
「ファブラノヴァ神話」の世界観を持つ『ファブラノヴァ クリスタリス』プロジェクトの作品の1つでもある。

今作より搭載されたシステム「シネマティックアクション」や「ライブトリガー」が戦闘中に挿入されるが、「ライブトリガー」で表示される選択肢を選ぶことにより、戦闘展開や会話、ストーリーが変化する。
1度エンディングを見た後は、それまで得た経験値やレベルなどを引き継いだ状態で最初からプレイすることができる。
今作では、ストーリーに分岐があり、数種類のエンディングが存在する。

「FF13-2」のストーリーは、「FF13」のXbox 360版の初回購入特典小説の内容から始まるが、小説を読まなくともその内容についてはゲーム内で説明されている。
今作は前作「FF13」のエンディング後の物語だが、時空の歪みによりそのエンディングの内容が変わっている。
その歪みを正すことが「FF13-2」の主人公たちの目的である。
今作の主人公はセラ。「FF13」の主人公ライトニングの妹で、前作では操作キャラではなかった。
もう一人の主人公は今作の新キャラのノエル。
ライトニングをはじめ、「FF13」の登場キャラクターたちも登場するが、ゲスト的に参加するのみでメインパーティーはノエルとセラのみである。
主人公2人に加え、今作ではモンスターを仲間として一緒にバトルに参加させることができる。

セラは人類が滅亡する未来からきたノエルと共に、時空の歪みを解消し、消えた姉ライトニングと再会するために時空を超えた冒険の旅に出る。

世界観

ファブラノヴァ神話

全てのはじまりに「ムイン」という女神がいた。

世界は目に見える、可視の現実世界と目に見えない不可視の世界「ヴァルハラ」という2つの存在で成り立っていた。
そしてその世界を輪廻し、世界の循環を司っていたのが「魂」だった。

ムインには「ブーニベルゼ」という息子が出来た。
息子のブーニベルゼは母であるムインを迫害し不可視の世界であるヴァルハラへと追いやることで現実世界を手に入れた。

しかし、ムインが「ヴァルハラ」を閉じてしまったことで魂の循環が滞り、世界の均衡は崩れ始め、現実世界の崩壊が始まる。

世界の崩壊の原因がムインだと考えたブーニベルゼはさらに「パルス」「エトロ」「リンゼ」という新たな3人の神を生み出し、自らはクリスタルとなり眠りについた。
3人の神はムインのいる不可視世界の扉を探す使命を与えられた。
彼らは最初の「ファルシ」と言われている。

そしてその3人の中で、母ムインに似ているという理由から唯一力を与えられなかった「エトロ」は自らの存在を悲しみ消滅してしまう。
この消滅によって流れ出した血から「人間」という存在が生まれた。
エトロが消滅後にたどり着いたのはムインのいる「ヴァルハラ」だった。
自らの消滅によってヴァルハラに行き着いたエトロは「魂の循環」についてムインから教えを授かり、ムインに変わってヴァルハラの魂の「混沌」を管理する存在になった。

エトロは人間に「混沌」を分け与え、それが人間の心となる。
エトロが人間に心を与えたことによって世界の均衡はなんとか保たれることになった。

その後、現実世界で増えてきた人間達はパルスを「全能神」、リンゼを「守護神」として崇め、エトロを「死神」と呼んだ。

一方、大きな力を持ったパルスはグラン=パルスと呼ばれる新たな世界を創り出し、自らに従うファルシを生み出した。
ファルシの目的はヴァルハラへの扉を探すこと。

リンゼはパルスとは異なる方法で「ヴァルハラ」への門を探そうと、パルスの上空に「コクーン」を作り、コクーンのファルシを生み出した。
パルスとリンゼは「ヴァルハラ」の門を開けるには多くの人間の魂が必要だと考えるようになった。

パルスが生み出したのはタイタンやビスマルク、アトモスといったファルシであり、リンゼが生み出したのはコクーンを支配するファルシ=バルトアンデルスやオーファンなどの存在だった。

これらファルシの行動によって地上グラン=パルスと空中都市コクーンには多くの人間が存在することになった。
そしていつしか3人の神は何処かへ去ってしまい、世界にはファルシと人間だけが取り残された。

女神エトロ

ヴァルハラにあるエトロの玉座。

男神ブーニベルゼにより生み出された女神の1人。
人間はエトロの血からできたと言われており、神々の中で最も人間に協力的な存在であり、前作ではライトニング達を幾度となく助けた。
また、エトロはユールに、人間のあらゆる歴史を記録させるため、自身の未来を見る眼「時詠み」の能力を授け、その護衛として誓約の戦士を選びルシとして巫女を守る使命を与えた。
だが人間であるユールには「時詠み」の代償として命を削るという運命も課せられることになってしまった。
また彼女の誓約者であるカイアスに自身の「混沌の心臓」を授けて不死とさせた。

ファルシとルシ

ファルシとは太古の昔、神々が創造した超次元的な機械の存在で、クリスタルを力の源としている。
神はファルシと人間を残し、現実世界から去ってしまった。
その後は、ファルシが人間を管理するようになった。
ファルシには食糧生産や天候制御、開拓などそれぞれ使命があり、さらにいなくなった神を探すという共通の目的を持つ。
ファルシには等級があり、低級のファルシは上級のファルシに逆らうことはできない。

ルシとは、ファルシによって使命を与えられた人間のことである。
ファルシは本来与えられた役割以外には行動することができないため、人間をルシにする事で、自分の役割以外の役目を果たさせようとする。

パラドクス

時空の歪みによって生じた現象のことを指す。
パラドクスが起こると、その時代に存在するはずのない物が突然現れたり、別の歴史や空間が入り混じり、歴史が変わっていくことになる。
パラドクスの原因となるものを倒し、解消することで、空間や歴史も元の状態に戻り、時には歴史そのものが変化する。

コクーン

空中都市コクーンは地上から伸びたクリスタルの柱に支えられている。

前作の主な舞台となった球体状の世界。
アメリカ大陸程度の広さがある。
前作で宙空より落下したがグラン・パルスから伸びているクリスタルの柱で支えられ、かろうじて墜落を免れた。
内部は激しく損壊しており、都市機能を維持していた機械であるファルシの力も失われている。
そのため多くの住民はコクーンの再建のために勤しんでいるが、一部の人々はコクーンを離れ、グラン=パルスへの移住を行っている。

グラン=パルス

宙空に浮かぶ都市コクーンに対し、下界と言われる世界。
前作では、人が住んでいる様子は見当たらず、モンスターやシ骸が跋扈する世界であった。
FF13-2以降では、ノラのメンバーを中心としてコクーンの人々の移民、開拓が行われている。
しかしモンスターに襲われるなど、安定した生活が送れる状況ではない。

ヴァルハラ

混沌に満ちた、時から切り離された世界。

女神エトロが住み、死者の魂が還る場所。
闇の力が集う混沌の世界であるヴァルハラは時の流れの外にあり、時が止まった世界。
ヴァルハラからは、すべての時代が視える。
ヴァルハラの女神の門が開く時、ヴァルハラの外の世界にその混沌の闇の力が流れ出すと言われている。
ここでは召喚獣が普通に存在する。
ライトニングはここでエトロを守護する騎士としてカイアスが生み出した魔物と戦う。

アカデミー

臨時政府によって設立された研究機関。
コクーンが機能を停止した後、ファルシに頼らず、科学の力で文明を発展させるという理念のもと、元騎兵隊のリグティなどが関わる臨時政府によって設立された研究機関である。
様々な方面で発明、研究を進めており、数年後には政府を動かす程の組織に成長する。
AF010年のホープはこのアカデミーの第1研究班の主任となっている。
更にその未来においては、アカデミーが建設した都市アカデミアが首都となっており、近代的な発展を遂げている。

『ファイナルファンタジーXIII-2』のあらすじ・ストーリー

序章

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