ファイナルファンタジー（FF）の裏ボス・隠しボスまとめ

ファイナルファンタジーシリーズの裏ボス・隠しボスとは

裏ボス・隠しボスとは、ストーリー展開上は倒す必要の無いボスモンスターのことである。
ゲームシナリオの最終ボス（いわゆるラスボス）よりも強いものがたいていで、倒すためにはきちんとした対策を講じる必要がある。

ファイナルファンタジーシリーズの裏ボス・隠しボスは戦うまでには一定の手順を踏む必要があったりする。
また、裏ボス・隠しボスがいる場所までの道中に警告めいたメッセージやエフェクト等でその存在を暗に知らせるというパターンが多い。これはシナリオで戦う必要がないものだと知らずに挑んで全滅するという悲劇を避けるための配慮である。
裏ボス・隠しボスが登場してくるようになったのはFF5が初めてであり、FF4以前の裏ボス・隠しボスはリメイク版から登場するようになった。
FF4以前の作品はファミコンソフトであり、容量の都合でこういった「ラスボスより強いボス」という存在を入れることができなかったのだと思われる。

以下に紹介するのはファイナルファンタジーシリーズのナンバリングタイトル（リメイク、インターナショナル版含む）の裏ボス・隠しボスである。
また、オンラインゲームであるという特性上、裏ボス・隠しボスがいない（両者の定義に当てはまらない）FF11、FF14は省いている。

ファイナルファンタジーシリーズ 各ナンバリング作品の裏ボス・隠しボス一覧

FF1の裏ボス・隠しボス

クロノディア

リメイク作品であるPSP版FF1の追加ダンジョン「時の迷宮」に登場する隠しボス。
リメイク前であるファミコン版FF1には存在しない。

クロノディアはダンジョンの途中に通過してきた封印によって外見、強さ、ドロップアイテムが変化し、全部で8つの形態が存在する。
最も強い形態は、シナリオの途中で戦うボスであるリッチ、マリリス、クラーケン、ティアマットの4体がすべて融合したものとなる。
この最強形態のクロノディアのダメージは4桁に達する。FF1のキャラクターステータスの最大HPは999であるため、1000以上のダメージは即死と同義である。
さらには攻撃のヒット数を増加させる魔法「ヘイスト」によって複数回の攻撃を行うため、場合によっては即死ラインの1000どころかその倍、2000以上のダメージを負ってしまうこともある。
強力なボスモンスターであるが、実は攻撃力自体はそれほどでもない。即死するほどの甚大なダメージを叩き出すのは「ヘイスト」による複数ヒットでのトータルダメージによるものである。わかりやすくいえば、1ヒット100ダメージの攻撃を1度に10ヒットさせているのでトータルダメージで1000ダメージが出るという仕組み。
そのため、回避率を上げることで被弾回数を減らし、トータルダメージを抑えるという対策が効果的である。
そして、物理防御力を高める魔法「プロテア」を10回ほど重ねがけすればダメージは2桁台になるため驚異ではなくなる。回避率を高めるという対策を保険に「プロテア」を重ねがけしていけば安全に倒すことができる。

作中では何者であるか（どんな存在であるか）ということに対してろくな説明がされていない。
遭遇時および討伐時のクロノディアの台詞から、時の迷宮を作り出して、力ある者をここへ導いて選別をしていた。そして最後まで辿り着いた者に、自身が持つ「時の力」を与えつつ、その「時の力」に取り込もうとしていたようである。
FF1のシナリオ自体が「輪廻転生」「無限に続く闘争」「繰り返される運命」などをテーマとしているため、それに関連する力ではないかとプレイヤーの間で想像されている。

FF2の裏ボス・隠しボス

善の皇帝

リメイク作品であるGBA、PSP版に登場する裏ボス。
リメイク元であるファミコン版FF2には登場しない。

シナリオのラスボスである「こうてい（皇帝）」が死んだ後、善の心と悪の心に分かれた存在のうち、善の皇帝と呼ばれるものがFF2の裏ボスとなる。
悪の皇帝はラスボス戦のさなかに、皇帝の第2形態として登場する。ラスボスの第1形態にあたる皇帝が死亡し、そこから生前の執着によって悪の皇帝として甦った存在が第2形態であり、そして復活の際に脱落した魂の一部分が死後の世界で形成されたものが善の皇帝である。

善の皇帝は死後の世界で死者たち（シナリオ中に死亡したキャラクターたち）を霊魂として自分のもとに呼び寄せた。
善の皇帝は生前の自分の行いや、再び世界を支配しようとしていた悪の皇帝の行動に心を痛めている様子を見せ、自分のもとに呼び寄せたキャラクターたちに償いの言葉を向けている。
しかしその内容は「私を許せ。許さなければ貴様たちを殺す」というものであり、皇帝としての性格の根本はまったく変わっておらず、和解できず戦うこととなる。

悪の皇帝のHP1万5000に対し、善の皇帝はHPは2万5000を誇る。
しかし善の皇帝と戦える頃には最強武器であるワイルドローズが手に入っており、ワイルドローズを装備したキャラクターに物理攻撃力を増加させる魔法「バーサク」をかければこの高いHPも無意味なほどの高ダメージを叩き出すため、プレイヤーの感触としてはそれほど強くなく感じる。
ワイルドローズなしでは相応に歯ごたえのある裏ボスである。無属性魔法である「ホーリー」を使う唯一のボスモンスターである。無属性魔法は属性耐性によってダメージを半減することができないため、被弾を抑えることができず回復に手間取られてしまう。
また、ラスボスとして戦う皇帝の得意技であった「いんせき」（隕石）も使用してくる。

フレキオス

リメイク作品であるPSP版FF2で追加されたダンジョン「秘紋の迷宮」をクリアした後に行くことのできる「秘紋の聖域」にて戦う隠しボス。
リメイク元であるファミコン版FF2には登場しない。

「攻撃アクションごとに内部で最大16回のヒット判定をし、そのトータルの数値をダメージとして算出する」というFF2のダメージ計算式により、16ヒットすればまず即死するほどの甚大なダメージを与えることができ、なおかつそのダメージ分、装備者のHPを回復するといういわゆるバランスブレイカーの武器「ブラッドソード」による攻撃を無効化する。
そのため、フレキオス戦はバランスブレイカー級の最強武器を封じられた状態での真っ向勝負となる。

プレイヤーキャラクターの強さ（レベルやステータス）によって強さが変動するという特徴があり、7段階の強さがある。
最弱段階のHPは800で、最高段階のHPは1万5000。最弱段階では通常攻撃しか行わないが、フレキオスの強さの段階が上がるごとに様々な魔法を使いだし、また魔法の威力も増していく。

デュミオン

リメイク作品であるPSP版FF2で追加されたダンジョン「秘紋の迷宮」をクリアした後に行くことのできる「秘紋の聖域」にて戦う隠しボス。
リメイク元であるファミコン版FF2には登場しない。
フレキオスを倒した後に戦うことができる隠しボスで、フレキオス同様、バランスブレイカー武器であるブラッドソードによる攻撃を無効化する。

聖域の守護者として秘紋の聖域の最深部で「世界を滅ぼす力」を守っているとされる。
デュミオンを倒すと「デストロの本」が手に入り、アイテムとして使用すると黒魔法「デストロ」を習得できる。
「デストロ」の効果は、MPを全て消費し、詠唱者以外の（敵味方）全員を即死させ、詠唱者自身はHPが1になるという効果。とんでもない効果ゆえに、デュミオンによって封印されてきた。

強さ自体はそれほどでもなく、FF2の他の隠しボスである善の皇帝や、フレキオスのように強力な物理攻撃や厄介な追加効果を持つ技も使用しない。
しかしHPはそれらの隠しボスよりもはるかに多く、シナリオのラスボスである皇帝（悪の皇帝）の倍のHPを持ち、善の皇帝、フレキオスをしのいで全ボスの頂点に立つ。

特に悪事をなしたわけでもなく、むしろ世界のために禁断魔法を守護している身分だが、プレイヤーによってはデストロ欲しさに倒されてしまう。
「アイテムや魔法をすべてコンプリートしたいというプレイヤーの欲のために犠牲になる可哀想な人」としてプレイヤーにはネタにされている。

FF3の裏ボス・隠しボス

てつきょじん/鉄巨人

リメイク作品であるDS版に登場する。
シナリオクリア後に訪れることができる隠しダンジョン「？？？」の奥に立っており、シンボルエンカウント方式で戦闘に突入する。

HPは19万9999。
4連続行動や「メテオ」「なぎはらい」などの強力な技など、シナリオラスボスなどまったく比べ物にならない実力の持ち主である。
4連続行動には切れ目がなく、間に回復を差し挟むタイミングすら与えられない。さらには攻撃面だけではなく防御面も優秀で、生半可な物理攻撃はまず通らない。
「鉄巨人の攻撃を引きつけ、受け止める役」「鉄巨人の防御力を下げたり、こちらの攻撃力を上げたりする役」「回復役」「攻撃役」とパーティメンバーの役割分担が必要なボスである。

「鉄巨人」というモンスター自体はファイナルファンタジーシリーズおなじみの雑魚敵の1種であるが、裏ボスという地位までになったのはFF3DS版の鉄巨人が初めてとなる。
そのためプレイヤーからは「シリーズ最強の鉄巨人」と呼ばれている。
ちなみに、歴代シリーズに雑魚敵として登場する鉄巨人はすべて右手に剣を持っているが、このFF3DS版の裏ボスとしての鉄巨人は左手に剣を持っている。

FF4の裏ボス・隠しボス

ゼロムスEG