ルパン三世 カリオストロの城(Lupin III: The Castle of Cagliostro)のネタバレ解説・考察まとめ

『ルパン三世 カリオストロの城』とは、モンキー・パンチ原作の漫画「ルパン三世」の劇場用アニメーション映画化第2作。1979年12月東宝系公開。 宮崎駿が初めて劇場用作品の監督を手掛け、映画史上に残る不滅のアニメーションとして世界的に親しまれている名作。ゴート札なる偽札を製造し、世界経済の裏側で暗躍していると伝えられるカリオストロ公国で、カリオストロ伯爵の妻にさせられようとしている公女クラリスを救うため、そして国の秘密を暴くため、ルパン三世とその仲間たちの活躍を描く。

庭師の老人が面倒を見ている老犬。
もとはクラリスの飼い犬であり、クラリスがまだ幼かった頃、カリオストロ城からの逃亡中に負傷し行き倒れていた駆け出し当時のルパンを最初に発見した。

カゲ

カリオストロ公国の特殊部隊。
全身に防弾仕様の頑丈な鎧を纏っており、籠手の鋭い爪が特徴。この他にも、主に水中任務に特化した、通称「水カゲ」も存在し、その数は計り知れない。
終盤で、五ェ門の斬鉄剣によって頑丈な鎧が切り裂かれ、中に入っている者が露わになっていた。

『ルパン三世 カリオストロの城』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

カリオストロ城に潜入し、囚われているクラリスと再会したシーン

カリオストロ城への潜入に成功したルパンは、先に潜入している不二子からクラリスが北の塔にいることを聞き出すと、すぐに屋根を伝わって北の塔へ向かう。そして、伯爵によって暗い部屋に1人幽閉されているクラリスの前に姿を現した。「誰?」と警戒するクラリスに、「ドロボーです。こんばんは、花嫁さん」と、自己紹介するルパン。クラリスはルパンを見て、追手から助けてくれた人物だとわかり安心する。「私の獲物は悪い魔法使いが高い塔の天辺にしまい込んだ宝物。どうかこの泥棒めに盗まれてやって下さい」というルパンの言葉に喜ぶクラリス。だが彼女はすぐに顔を曇らせ、「伯爵の力を侮ってはいけない、下手をすればあなたも殺される」と、ルパンに忠告する。するとルパンは「ああ何てことだ…その女の子は、悪い魔法使いの力は信じるのに、泥棒の力は信じようとしなかった…少女が信じるなら泥棒は、空を飛ぶ事だって、湖の水を飲みほす事だってできるのに」と嘆く。そして力一杯に拳を握り締め、その拳を彼女の前に差し出すと、掌の中から、一輪の花が出す。微笑むクラリスにルパンは、「今は、これが精一杯」と、さらに小さな万国旗を出すマジックを魅せる。

まるでお姫様にプロポーズをする王子様のようなキザなセリフを連発するルパン。キザなセリフもキザな仕草も自然にこなす、ルパンならではの魅力が溢れた名シーンとなっている。そしてそのキザなセリフ全てが名言と言えるだろう。

「今宵の斬鉄剣は一味違うぞ」

伯爵との結婚式の途中でクラリスを奪い、連れて逃げるルパン。次元と五ェ門は、ルパンとクラリスを追う伯爵の手下を食い止める。伯爵の手下である暗殺集団「カゲ」の連中を、斬鉄剣で斬りまくる五ェ門。斬られた手下の装甲は割れ、中の男たちの姿がむき出しになる。その後の五ェ門のひと言。

ルパンがクラリスを連れて逃げる前に、初対面のクラリスからお礼の言葉を掛けられ、そのクラリスの姿に思わず「可憐だ…」と呟く五ェ門。その可憐な姿を守らねばと言う五ェ門の、珍しく気迫のこもった積極的な姿勢から発せられた、彼ならではのカッコいい名セリフである。
因みにファンにはお馴染みの「またつまらぬ物を斬ってしまった」と言う五ェ門のセリフがあるが、これは少し前のシーンで、撃たれて動けなくなったルパンが燃え上がったオートジャイロから放り出された際、火の着いた彼の服を五ェ門が斬鉄剣で斬り刻んだ後に言っている。

「光と影を結び 時告ぐる… 高き山羊の 陽に向かいし 眼に我を納めよ」昔から私の家に伝わってる言葉です。 お役に立ちますか?

伯爵たち追手から、時計塔の前にクラリスと一緒に逃げてきたルパンは、時計台の針の上に向かい合った2匹の山羊の彫刻があることに気が付いた。二つの指輪にはそれぞれ山羊のデザインが彫られている。そして2つの指輪を合わせるとつなぎ目に文字が 彫ってある。ルパンが「すり減っててよく読めないな」と言うと、クラリスが言ったセリフ。

「お役に立ちますか?」と言うクラリスの言葉に、「立ちます 立ちます 謎は解けたぜ!」とはしゃぐルパン。本作の物語のカギとなるカリオストロの城の秘密がここでようやく解明されるきっかけとなるシーンであり、同時にルパンに助けられたクラリスが彼の役に立つことが出来るという嬉しさが込められた名セリフとなっている。

「ヤツはとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です」

カリオストロを去ることになるルパンに、クラリスは一緒に連れて行って欲しいと懇願する。ルパンは葛藤しながらもクラリスに「人生はこれから始まるんだ」と留まるように諭し、別れを告げると迎えに来た次元と五ェ門と共に愛車に乗って去って行く。そこに、ルパンを追いかける銭形警部がやって来る。「くそーっ、一足遅かったか!ルパンめ、まんまと盗みおって」と言う銭形に対してクラリスは「いいえ。あの方は何も盗らなかったわ。私のために闘ってくださったんです」と返す。そこで銭形が発したセリフ。

ルパンが去って哀しい表情をしていたクラリスだったが、銭形のこのセリフを聞いたクラリスの表情が一瞬にして明るくなり、元気に「はい!」と答える。とても感動的で印象に残るラストシーンである。今回もまんまとルパンに逃げられた悔しさはあるが、同時にルパンに対する尊敬の念も込めた銭形の名言であることに間違いはない。
このセリフは、本作のみならず日本のアニメ史上に残る名言ともなっている。

『ルパン三世 カリオストロの城』の登場する主な乗り物・武器

スーパーチャージャーつきフィアット・500

ルパン一味の愛車で、イタリア製の小型大衆車。
改造が施してあり、レバーを引くとスーパーチャージャーが作動して高速で走行できる。

オートジャイロ

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