未来少年コナン(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『未来少年コナン』とは、宮崎駿監督が初監督をした作品で、小説家アレグザンダー・ケイの「残された人々」を原作にしています。NHKによって1978年4月から10月まで放送された作品。この作品は核兵器を上回る超磁力兵器によって文明が崩壊して20年が経った後の世界で、野生児コナンとその仲間たちによる冒険アクションアニメです。
『未来少年コナン』の概要
未来少年コナンは宮崎駿が初監督をした作品。
超磁力兵器によって地殻がねじ曲がり、5つの大陸が沈んだ世界を舞台にしている。
主人公のコナンがヒロインのラナを使って世界征服をしようとする悪役レプカとの戦いを描いた物語である。
原作は冷戦の影響が濃い作品だったが、宮崎駿監督の意志によってストーリーや登場人物が大きく変更された。
キャラクターの動き、テンポの速さが大きく評価され、40年経っても不朽の名作として語られている。
『未来少年コナン』のあらすじ・ストーリー
西暦2008年、核兵器を上回る超磁力兵器によって世界は滅亡に追い込まれた。
超磁力兵器は地殻をもねじまげてしまう威力を持っていた。
その兵器によって起きた大変動で5つの大陸は海の底に沈んでしまった。
大変動から20年後、「のこされ島」に墜落した宇宙船で野生児の少年コナンと一人の年寄りおじいが住んでいた。
おじいはその宇宙船の船長で仲間がいたが、その仲間も次々に死に絶えてしまい、今では二人だけになった。
ある日、ラナと呼ばれる少女がこの島に漂流する。
ラナは鳥と放せたり、テレパシーで意思疎通を図れる能力を持っていた。
彼女はハイハーバーという島に住んでいたが、レプカを始めとするインダストリアの勢力に狙われていた。
コナンはラナと仲良くなるが、インダストリア局員モンスリーにラナがさらわれてしまう。
モンスリーはこの世界に唯一存在する飛行艇ファルコの搭乗者で、かつレプカの右腕だった。
ラナが攫われたときのいざこざでおじいは大きなけがを負い亡くなってしまう。
コナンはおじいの死をきっかけにのこされ島に別れを告げる。ラナを取り戻すために途中でプラスチック島で出会った仲間ジムシィとインダストリアに向かった。
インダストリアは前時代の巨大ビル三角塔を中心としていたが、資源も残り少なく数年で尽きる運命だった。
三角塔は太陽エネルギーで動く仕組みになっており、資源不足を解決するためにはどうしてもそのエネルギーが必要だった。
そのため、インダストリアの博士たちは太陽エネルギーの権威であるラオ博士を探していた。
インダストリアの局長であるレプカはインダストリアの地下に眠るギガントを復活させるために、博士とテレパシーで会話できるラナを追っていた。
ギガントは世界を滅ぼした超磁力兵器の生き残りで、太陽エネルギーでしか動くことはできなかった。
レプカはそのギガントを使って世界征服をしようとする野望を持っていたのである。
ダイスはバラクーダ号の船長でインダストリアの貿易局員だったが、レプカの野望を知ってインダストリアに反逆した。
彼はラナをハイハーバーに戻すために逃げるが、コナンはそれを追った。
しかし、レプカとモンスリーの追跡によって、ダイスはとジムシィは捕らわれてしまい、コナンとラナは大海原に放り出された。
その後、二人は砂漠を放浪するが、サルベージ船のボスパッチによって拾われる。
パッチは実はあのラオ博士がインダストリアの追手から逃れるために偽装した仮の姿だったのである。
ラオ博士はインダストリアが地殻変動によって海の底に沈むことを予見していた。
サルベージ船で沈んだ船を引き揚げることによって、インダストリアの人々を救おうとしたのである。
コナンとラナ、ラオ博士はレプカの魔の手から逃げることに成功し、同じくインダストリアから逃走したダイスやジムシィと合流する。
コナンたちはそのままハイハーバーへ向かったが、ラオ博士はインダストリアの人々を救うためにコナンたちと別れた。
ハイハーバーについたコナンたちは島の住民と仲良くなる。
ハイハーバーはかつて山だったところが大変動後に島として残り、住民たちは農業や漁業を営んでいたのである。
しかし、南部の荒れ地ではオーロを始めとした不良たちが占拠していた。
オーロは大変動で孤児になった若者で、ハイハーバーの人々と対立していた。
しかも、ハイハーバーを自分のものしようとする野心もあったため、コナンたちととも対立した。
ある日、インダストリアの軍が襲撃し、ハイハーバーは混乱に陥った。
インダストリアは資源が豊かなハイハーバーを占領ことによって、食料の確保とラナの捕獲をしようとしていたのである。
オーロは軍の指揮官であるモンスリーと同盟を組み、ハイハーバーの住民たちを降伏させた。
こうしてインダストリアはハイハーバーを支配することになった。
しかし、インダストリアの支配も突如やってきた大津波によって終焉を迎えるようになる。
モンスリーは大津波を見て突如無気力になった。
彼女は大変動時に家族と愛犬を失ったあげく大津波に襲われたため、その体験がトラウマになっていた。
モンスリーを始めとする軍やオーロは降伏し、ハイハーバーの住民として生活するようになった。
コナンは大津波の件でインダストリアにも異変が起きたかもしれないと感じたため、ラナやモンスリーたちと再びインダストリアに行くことになった。
コナンたちはインダストリアの追手に襲われるも、無事にインダストリアに到着した。
インダストリアではレプカがラオ博士や委員会の博士たちを手中に置き、独裁者となっていた。
そして地下に住んでいた地下住民を徹底的に抑圧していた。
コナンたちは地下住民とともに反乱を起こし、レプカを倒すことに成功した。
その後、ラオ博士を主導として三角塔を太陽塔として復活させた。
この時、地殻変動が近づいてきたため、ラオ博士はサルベージ船で船を引き揚げ、住民を脱出させようとした。
住民の脱出にはどうしても太陽エネルギーの復活が必要だった。
こうして三角塔は本来の機能を復活させたが、それは旧文明の驕りが築き上げた産物だった。
ラオ博士はそれを反省し、自然との共生こそ正しい道であるとコナンたちに説いた。
コナンたちは脱出の準備を進めていたが、地下ではレプカが生き延びており密かにギガントの復活を進めていた。
レプカは三角塔のエネルギーコントロール室を占領させてギガントにエネルギーを注入した。
こうしてレプカは世界を滅ぼした毒蛾ギガントを復活させた。
コナンとダイス、ジムシィの三人はレプカの野望を阻止するためにギガントに乗り込んだ。
三人はメインエンジンを壊すなどして大暴れし、ギガントを航空不能にさせた。
レプカはギガントとともに海の藻屑となった。
インダストリアの住民を導くためコナンと別行動をとったラナとモンスリーは地殻変動が近くなったため、早期にインダストリアから脱出した。
その後、インダストリアはラオ博士の予言通り海の底に沈んだ。
インダストリアが沈んだ後、ラオ博士は大変動の責任とインダストリアでの戦いから解放されたのち、世界の運命をコナンたちに託しこの世を去った。
ハイハーバーに帰った後、コナンたちはバラクーダ号で新たな移住先を見つけようとした。
移住先ではのこされ島だったところが地殻変動によって新大陸として隆起していたのである。
コナンたちは新大陸で生活することを決意した。
『未来少年コナン』の登場人物・キャラクター
コナン(CV:小原乃梨子)
出典: rupanana.fam.cx
のこされ島で育った野生児の少年で、自然を愛している。
自然の中で育ったおかげで、腕力や筋力が常人よりもはるかにある。
2016年生まれで12歳になる。
ラナと会うまではおじい以外の人間を知らなかったが、彼女に会って以来色々な人々と出会いを果たすことになる。
ラナ(CV:信沢三恵子)
ハイハーバーに住んでいる12歳の少女で、鳥と話せたり、言葉なしで意思疎通が図れる能力を持つ美少女。
太陽エネルギーの権威であるラオ博士の孫娘。
博士の孫娘であるのとその能力を持っているがゆえに、レプカに狙われてしまう。
コナンとはのこされ島であって以来、親友の枠を超えた絆を結ぶようになる。
ジムシィ(CV:青木和代)
プラスチック島で出会ったコナンの親友で、狩りの名人。
2018年生まれでコナンやラナより二歳年下であるとされている。
気分屋な一面もあるが、友情に厚い少年。
最初はダイスとは敵対していたが、後半では名コンビを組むようになる。
ダイス(CV:永井一郎)
出典: www.geocities.jp
元インダストリア貿易局員でバラクーダ号の船長。
自分勝手ではあるが、どこか憎めない人物。
海の男と自称しているため、インダストリアの海域を正確に把握している。
後半ではジムシィとコンビを組んでいる。
モンスリーとは最初は仲が悪かったが、次第に惹かれ合い、最終的には結婚することになる。
モンスリー(CV:吉田理保子)
インダストリア行政局次長で、レプカの腹心。
きつい性格だが、かなり頭の切れる人物。
実は大変動で家族と愛犬を失った悲しい過去を持っており、コナンと会うまでは心を閉ざしていた。
最初はダイスを見下していたが、徐々に彼に好意を持つようになる。
最終的にはダイスと結婚することになる。
レプカ(CV:家弓家正)
出典: densetsunavi.com
インダストリアの局長で、太陽エネルギーの復活を主張している。
実は巨大機ギガントを復活させて世界征服を目論む野心家。
そのためにラオ博士やその孫娘ラナを狙っている。
後半はインダストリアの独裁者となったが、地下住民とコナンたちの反乱で倒されてしまう。
24話で太陽エネルギーの力でギガントを復活させたが、コナン、ダイス、ジムシィの3人にギガントを破壊され、海に沈む最期を迎えた。
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目次 - Contents
- 『未来少年コナン』の概要
- 『未来少年コナン』のあらすじ・ストーリー
- 『未来少年コナン』の登場人物・キャラクター
- コナン(CV:小原乃梨子)
- ラナ(CV:信沢三恵子)
- ジムシィ(CV:青木和代)
- ダイス(CV:永井一郎)
- モンスリー(CV:吉田理保子)
- レプカ(CV:家弓家正)
- ラオ博士(CV:山内雅人)
- 『未来少年コナン』の用語
- のこされ島
- ハイハーバー
- インダストリア
- 三角塔
- 太陽エネルギー
- バラクーダ号
- ファルコ
- ギガント
- 『未来少年コナン』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 人間は一人では生きてはいけない、いや、一人では生きてはならないんだ
- ばかねっ!
- 君たちこそ本当の太陽が育んだ少年なんだ
- 『未来少年コナン』のレビュー
- 『未来少年コナン』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):鎌田直純、山路ゆう子『今地球が目覚める』
- ED(エンディング):鎌田直純、山路ゆう子『幸せの予感』