ノブ／寺島伸夫（NANA）とは【徹底解説・考察まとめ】

ノブがついに意を決し、奈々に気持ちを伝える重要なシーン。
ノブは奈々をマンションの下に呼び出し、話始める。
自分自身はタクミには何一つ勝てないと思っていること。
それでも奈々がタクミと別れて自分の元に来てくれるならと願わずにはいられないこと。
真っ直ぐな性格のノブは、自分が思うことをありのままに奈々に話す。
タクミとは違って、欲しい言葉をくれるノブの姿に奈々は惹かれる気持ちを抑えられなくなる。
ノブとなら幸せな未来を描いていけるかもしれない。
恋愛で傷つけられすぎていた奈々にとっては、ノブが話すことはまるで夢を見ているかのように幸せな瞬間だった。
恋愛でこんなに欲しい言葉をかけられたことはなかった。

「おれはおまえを幸せにする為ならなんだってやってやる！ おれなりに！」
「つーか おまえがいてくれりゃあ何だってやれる気がするんだ」

真っ直ぐなノブの言葉に、奈々はタクミとの傷が癒された気がした。

「弁解してくれよ... 頼むから...嘘でも...」

タクミの子かノブの子か、わからないと聞かされたノブ。
子供のことよりもノブを苦しめさせたのは、奈々がまだタクミと関係があったということだった。
奈々の元へ駆けつけるノブ。奈々のことをずっと信じていたノブにとって、もっとも大切にしていた恋人からの裏切りに感情を隠せなくなってしまう。
奈々のことは信じていたが、タクミから聞かされた話はノブの気持ちを揺さぶるのには十分だった。
ベットに横たわる奈々を問い詰めてしまうノブ。
責めてはいけないと思いながらも、奈々のことを最後まで信じたいノブは、奈々を問い詰めてしまう。
「弁解してくれよ...頼むから...嘘でも...」
奈々さえ否定してくれれば、全てを受け入れるつもりでいた。たとえそれが嘘でも。
嘘さえも飲み込もうとしていた。

帰ってきた答えはノブが一番聞きたくなかった答えだった。
このシーンをきっかけに、奈々との関係や人間関係について、ノブを大きく変える重要なシーンとなった。

ノブ／寺島伸夫の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

未来のノブと奈々の関係について

未来のシーンでもタクミは仕事が忙しく、奈々にかまっている様子は感じられない。
そんなタクミの性格はもう分かり切っており、家庭を守るためにも距離をとるようにしていた奈々。
レンが事故で亡くなってしまい、ブラストのメンバーは大切な仲間を失ってしまったショックでなかなか立ち直れずにいた。
特にレンとは恋人同士で、強く結びついていたナナのことが心配だった奈々は、ブラストメンバーが暮らす事務所の寮に仮住まいすることになる。
毎日ナナのサポートをするうちに、交流が生まれ、空いた距離を埋めるように次第に距離を戻していくノブと奈々。
タクミとの関係に未だ傷ついている奈々を見ているうちに、ノブは遣る瀬無い気持ちになっていた。
そして、まだ奈々に対して気持ちが残ってしまっている自分自身にも葛藤していた。

ふいに距離が近くなってしまったノブは、ついに奈々を抱きしめてしまう。
嫌いで離れてしまったわけではなく、大人として別れを決断をした二人にとって、隠していた気持ちが溢れ出てしまうほどには二人の気持ちも近づいてしまっていた。
未来のシーンではタクミと奈々よりもノブと奈々が一緒にいる場面がたくさん描かれている。
タクミとは今だ別れてはいないが、ノブを頼りにしている場面も多く、タクミとの繋がりよりも、ノブとの繋がりの方が強く感じられる為、奈々との関係は続いていると予想できる。

ノブは音楽をやめたのか

レンを失ってしまったショックで、ナナは行方不明になってしまっていた。
どこにいるかもわからない、連絡も取れず、実質ブラスト自体の活動は止まってしまっていた。
そんな中他のブラストのメンバーはそれぞれ個別で活動をしており、ナナの帰りをずっと待っていた。
ノブは地元のライブハウスを経営しており、若手の支援を手伝っているという。
元々実家は大きな老舗旅館だったこともあり、その後を継ぎ、いまでは経営方針を巡って父親を喧嘩するまでには跡取り息子として励んでいた。
ブラストの核である楽曲作成はノブが担当しており、ブラストにはノブの存在が必要不可欠だった。
ナナの後ろでギターが弾ければ幸せだと言い上京を決めたノブにとって、ナナが居ないという事実は、音楽を続けない理由には充分だったのだろう。
ノブが趣味でギターを触っているシーンは描かれているが、以前のようにブラストとして演奏しているシーンは存在していない。