芹澤レイラ(NANA)の徹底解説・考察まとめ
芹澤レイラ(せりざわレイラ)とは、人気漫画『NANA』の登場人物であり、作中に登場する人気バンド「TRAPNEST(トラップネスト)」、通称「トラネス」のボーカリストである。日本とアメリカのハーフであり幼い頃からその美貌と、ボーカリストとしての才能に注目されていた。同級生から差別を受けいじめられた過去を持つ。幼馴染であり、後にトラネスのベーシストとして共に活動していくタクミからバンドのボーカルとして誘われ、徐々に自分らしい生き方を見出していく。
芹澤レイラの概要
芹澤レイラ(せりざわレイラ)とは、矢沢あい原作の人気漫画『NANA』の登場人物である。
本作の主人公の一人、ハチ/小松奈々(こまつなな)がファンクラブに入会している人気バンド・TRAPNEST(トラップネスト)、通称トラネスのボーカルだ。
トラネスの楽曲の全ての作詞を芹澤レイラが担当しており、女性目線の恋愛ソングが同世代の女性から多くの共感を集めている。
ただし、芹澤レイラ自身は恋愛経験が豊富なほうではなく、彼女が作る詞の多くは自身の恋愛に対する憧れや理想が詰まっているのだ。
一方、ステージ上で歌唱している時のオーラやカリスマ性で実質的にバンドの顔となっており、レイラ自身歌うことが自分の使命であることを自負している。
芹澤レイラのプロフィール・人物像
誕生日:1978年11月1日
身長:164センチ
体重:48キロ
血液型:AB型
星座:蠍座
YVアニメのCV:平野綾
YVアニメ歌唱時:OLIVIA(元D&Dメインボーカル)
PS2ゲームでのCV:myco
実写映画1・2:伊藤由奈
芹澤レイラは恋愛において運命を信じるタイプではなかった。しかし大崎ナナ率いるバンド「BLACK STONES(ブラックストーンズ)」、通称ブラストのベーシストである岡崎真一(おかざき しんいち/シン)と誕生日が一緒だったことに運命を感じる。そして徐々にシンに対して恋愛感情を抱くようになっていく。
見た目の美しさやクールといった世間のイメージとは異なり、実際のレイラは天然な一面を持ちメンバーにもよくツッコミを入れられている。
ただ、自分の感情には敏感で、作中では度々精神不安定に陥り、歌うことに恐怖を感じている面がいくつかあった。
芹澤レイラの来歴・活躍
レイラの幼少期
幼少期に生まれ故郷であるアメリカのニューヨークから日本に移住したレイラは、近所に住んでいた、後にバンドグループ・トラネスで活動を共にするタクミ/一ノ瀬巧(いちのせたくみ)と初めて出会う。
この時のタクミにとってレイラはあくまで近所に引っ越して来た女の子でしかなかった。
しかし会う度に会話も増え、日本語がほとんど話せなかったレイラもタクミと一緒にいる時間が楽しいと感じるようになる。
レイラが小学校に上がった時、クラスメイトにいじめられていたところをタクミに助けられてから、レイラはタクミに対して少しずつ恋心を抱いていく。
その後もタクミから日本語を教えてもらったり、一緒に遊ぶ回数を重ねるうちに、レイラはタクミに完全に恋に落ちてしまうのであった。
アメリカでは自分の感情を相手にストレートに表現してきたレイラだったため、タクミに恥ずかしげもなく「愛している」と伝えたりしていた。
タクミはそんなレイラに照れを感じ、「日本人は軽はずみに愛してるなんて言わない」などと言い、レイラの気持ちを何度も拒絶する。
また、「日本ではキスは彼氏とするものだ」とタクミに教えてもらうと、レイラは「じゃあタクミの彼女になる」と初めて自分の気持ちをタクミに伝えるのである。
ところが、タクミはレイラの気持ちに応えようとせず、あくまで今まで通りにふるまう。
そのことでレイラはタクミからは何とも思われていないと感じ始め、むやみに自分の思いを伝えられなくなっていく。
タクミも自分の中でレイラの存在が徐々に大きくなっていることを感じていたが、レイラの母から言われた「レイラの面倒を頼む」という言葉を律儀に守り、レイラにとって兄のような存在で居続けようと努めたのだ。
タクミに対するレイラの心の変化
その一件があった後もレイラのタクミに対する思いは変わらず、常にタクミの近くにいたいと思うようになっていた。
ところが、タクミが中学校に入学した頃から、二人のこれまでの関係性が少しずつ変化していく。
中学時代のタクミは、金属バットで窓ガラスを割ったり、彼女を次々と乗り換えたりと何かと問題児のレッテルを貼られるようになってしまう。
そんなタクミの姿を見てもレイラのタクミに対する思いは変わらず、二人きりの時にはこれまで通りキスをしようとしたりと、微笑ましい関係が続いているように見えた。
ところが、この頃タクミの方から「もう俺にキスをするな」と拒絶されてしまうのだ。
これにはレイラも大きなショックを受けるが、タクミとしてもこのままレイラが自分にしか心を開かない人間になることをマズいと感じていたのである。
それに加え、レイラは学校の中でも可愛くて目立つ存在だったため、いつかレイラに彼氏ができる時のことを考え、あえて突き放したのであった。
高校に進学したタクミは、中学時代以上に荒れはじめ、レイラはタクミを心配する。この時のレイラとタクミの関係は、明らかに幼少期のような兄妹愛の関係ではなくなっていた。
レイラも晴れて高校生になりタクミの彼女になることを諦めレイラはタクミの同級生、高木泰士(たかぎやすし)と付き合い始める。
ただし、この時もレイラはタクミに対する恋愛感情は薄れることはなかった。
レイラが高木泰士(以下ヤス)と付き合うことにしたのは、タクミの変貌ぶりに気持ちが参って来たレイラの気持ちをしっかりと受け入れてくれると感じたからである。
レイラの(恋人同士としての)ファーストキスの相手はヤスである。
気持ちを偽りヤスと付き合うレイラ
レイラとヤスが付き合うことになるきっかけは、タクミに対するレイラの鬱憤からだった。
レイラの気持ちはタクミにあったものの、どれほどタクミの側にいても今以上の関係にはならないことに気付いていたのである。
そんな時、レイラのもどかしい気持ちを吐き出していた相手がタクミの同級生のヤスだ。
ヤス自身もレイラの思いを知っている分、いつでもレイラの拠り所というポジションで見守っていた。
ある日、レイラの口から「タクミなんか大っ嫌い!」と言う言葉が。
男として、何もかも中途半端な感じで自分と付き合っているタクミに対しての不満が爆発した瞬間だったのだ。
そんな中、ヤスは「レイラを守ってやれるのは俺しかいない」と感じたのか、俺にしとけとレイラに告白した形になっている。
この時点で、レイラはヤスが自分のことが好きだと思っていなかった。
しかし二人で一緒に過ごしていく内に、ヤスはレイラにとってなんでも話せる兄のような、ただの男友達ではなく、特別な存在へとなっていった。
ヤスには包容力がある分、レイラも安心できる事は確かだった。
レイラとヤスの別れ
だが、そんな二人にも別れがやってくる。レイラは高校卒業後、レンやタクミ達とトラネスを結成するために上京。一方ヤスは地元で弁護士になるために遠距離恋愛になってしまうからだ。
ヤスは『バンドはお遊び』という考え方を以前レイラに伝えていたため、レイラはヤスが上京しないと分かっていた。
ところが、トラネスのデビュー後ヤスが大崎ナナ率いるバンド『BLACK STONES』でのデビューが決まると、過去の発言が全て嘘だったように感じ、レイラはヤスを裏切り者扱いするようになる。
トラネスのデビュー後、レイラの歌唱力を武器にスターの階段をどんどん登っていく。ところが幼少期から歌うことが好きだったレイラ自身、ドラネスの人気が高まるほど何のために歌っているのか分からなくなり、徐々に精神的に追い詰められてしまう。
そんな時、シンとの出会いが徐々にレイラの気持ちを変えていくことになるのだ。
シンとタクミの間で心が揺れるレイラ
シンは元々BLACK STONESのベーシストで、過去の女性との交際遍歴はあまり良いものではなかった。
女性と体の関係を持つことで金銭的な援助を受けながら生活していたのである。
それを知りながらレイラもシンに対してお金の援助をしながら欲求を満たしていた。
ところが、レイラとシンの誕生日と血液型が同じであることや、気持ちの面でお互いを支え合っていけることを感じ、徐々にレイラにとってシンが大切な存在になっていく。
そんな二人の関係をタクミは薄々感じており、トラネスを守るためにシンに『愛があるなら出直してくれ』と別れるように勧告する。
レイラはタクミの行動の身勝手さに悲しみに暮れた。
それと同時にシンが年齢を偽り活動をしていることや、恋愛が発覚することで世間のイメージが変わってしまうことに対しても危惧していた。
一見冷たいように感じるが、これはトラネスを守るためのタクミの愛なのだ。
しかし、レイラにとってタクミの行動は自分勝手以外の何者でもなかった。レイラの気持ちを知りながら気持ちを受け取れないタクミにも、愛する人がいても別れなければいけない自分の立場も、全てに対してこの状態は籠に飼われた鳥のように窮屈だったのである。
そんな中、更にレイラの気持ちを追い詰める出来事が起きてしまう。
タクミが突然結婚するとマネージャーに報告したのだ。
結婚相手はBLACK STONESのボーカル、大崎ナナ(おおさきナナ)の元同居人の小松奈々である。
これまで、タクミが誰と付き合おうと何人女性がいようと目をつぶってきたレイラだったが、結婚となれば別だった。
タクミが一人の相手と結ばれることへのショックから、レイラはレコーディングを投げ出しシンに電話をする。
芹澤レイラの関連人物・キャラクター
タクミ/一ノ瀬匠(いちのせたくみ)
TVアニメのCV:森川智之
PS2ゲームでのCV:子安武人
実写映画1・2:玉山鉄二
レイラの幼馴染であり、一学年上の先輩にあたる。
同時にレイラの初恋の相手でもある。
仕事に対する情熱は他のどのメンバーよりも強く持っているため、トラネスを守るためレイラにも冷たく接してしまうことも多い。
ただ、二人きりの時は仕事の顔から解放され、兄と妹のような関係を続けている。
タクミが奈々/ハチと結婚した後、レイラに「愛人になりたい」と懇願され、つい体の関係を許してしまう。
しかしタクミにとってそれは、あくまでトラネスを続けていくための策略であった。
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目次 - Contents
- 芹澤レイラの概要
- 芹澤レイラのプロフィール・人物像
- 芹澤レイラの来歴・活躍
- レイラの幼少期
- タクミに対するレイラの心の変化
- 気持ちを偽りヤスと付き合うレイラ
- レイラとヤスの別れ
- シンとタクミの間で心が揺れるレイラ
- 芹澤レイラの関連人物・キャラクター
- タクミ/一ノ瀬匠(いちのせたくみ)
- シン/岡崎真一(おかざきしんいち)
- ヤス/高木泰士(たかぎやすし)
- 芹澤レイラの名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「人は生きていくほど重たい荷物が増えていくものだもん。思うように動けなくなっていくんだよ。だからそれを一緒に抱えて行ける相手が必要になって行くんだよ」
- 「もう寂しさに負けたりしないもん。あたしには、タクミが認めてくれた歌があるから」
- 芹澤レイラの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- レイラの素性
- レイラの名前の由来