川村幸子(NANA)の徹底解説・考察まとめ

川村幸子とは、矢沢あい原作の『NANA』に登場するキャラクターである。愛称は幸子。頑張り屋さんで、自分自身のやりたいことに向かってひたむきに努力するタイプ。周りからの評判もよい優等生だが、ときおり不思議ちゃんになることもあり、周りからギャップがあると言われるが本人に自覚はない。遠藤章司とは大学の同級生であり、同じバイト先のバイト仲間。基本は恋人一筋な性格。そんな章司に恋人がいることが分かっても諦めきれず、彼の心を捉えたことで浮気相手から彼女になった。

川村幸子の概要

川村幸子(かわむらさちこ)とは、矢沢あい原作の『NANA』に登場するキャラクターである。愛称は幸子。
頑張り屋さんで、自分自身のやりたいことに向かってひたむきに努力するタイプ。
周りからの評判もよい優等生だが、ときおり不思議ちゃんになることもあり、周りからギャップがあると言われるが本人に自覚はない。
遠藤章司(えんどうしょうじ)とは大学の同級生であり同じバイト先のバイト仲間。出会ってすぐ意気投合し深い仲になってしまう。
情に流されやすくお節介な章司は、似たような環境にいる幸子のことを気にかけているうちに好意を抱いてしまう。
その頃章司には一ノ瀬奈々(いちのせなな)という長い付き合いの彼女がいた。やっと遠距離が終わり二人の時間が増えたところだったが、幸子と出会ったことで、恋人一筋な性格だった章司は変わっていく。
彼女がいると分かっていながらもだんだんと惹かれていくが、諦めようとするも想いが通じ合ってしまい、一時浮気の当事者となってしまう。
奈々と直接対決の果て、章司の恋人となる。

奈々との直接対決は恋愛漫画の中でも名場面とあげられることも多い。しかし奈々を擁護する読者からの声が多く、幸子の人気は低迷した。

川村幸子のプロフィール・人物像

幸子(左)と章司(右)

CV:小島めぐみ、CV:小島めぐみ、鈴木真仁(PS2ゲーム版)
実写版キャスト:紗栄子

生年月日:1982年5月5日
身長:146cm
体重:35kg
血液型:O型

章司のバイト先に後から入ってきた後輩であり、同じ美大の同級生。色白で可愛らしく、小柄。
奈々と章司がすれ違い始めたころにバイト先の同僚になり、急接近する。
奈々という彼女がいると分かっていながらも章司のことが好きになり、迷惑をかけたくないと身を引こうとするが、なかなか恋を忘れることができない。
諦めようとしていても奈々とうまくいっていない章司の姿を目にし、彼には「友達のままでもいい」と言うが、恋の駆け引きをしてしまうこともある。
他人に対して気遣いが出来る優しさもありながらも自分自身の芯はしっかりと持っており、そんな彼女に次第に章司も惹かれていく。
奈々と直接対決の果てに、章司の恋人となる。

川村幸子の来歴・活躍

章司との出会い

章司のバイト先にやってきた幸子

川村幸子(かわむらさちこ)はファミリーレストランでのバイトの初日に、店長に同じ年頃の男の子に紹介される。それが後の恋人となる遠藤章司(えんどうしょうじ)との出会いだった。
このファミリーレストランは、忙しい上に人手不足であり、章司はやっと人が入ってくれたと喜んでいた。
小さくて色白な幸子はまさに自分の好きなタイプであったため、章司はなるべく彼女と関わらないようにと心に決めた。
しかし、バイト先が同じだけではなく、幸子と章司は家も近く、通っている大学も学部も同じであったため、必然的に仲良くなる。
幸子と章司は学業とバイトとの両立で忙しい日々を送っており、目指す夢も似ていた。
ひたむきに頑張っている章司の姿にどんどんと惹かれていく幸子がいた。

その当時章司には一ノ瀬奈々(いちのせなな)という恋人がいた。
長い付き合いで遠距離を経て、やっと傍にいれるようになったばかりだった。
しかし、章司はバイトと学業に忙しく、奈々との時間を充分に取れていなかった。
お互いにコミニケーションがうまくいかずぎくしゃくした空気が流れていた。
奈々と章司の共通の友人である高倉京助(たかくらきょうすけ)と早乙女淳子(さおとめじゅんこ)と同じ大学だった章司は、学内で京助に幸子と楽しそうに歩いているところを目撃された。
あまりにも仲よさそうに幸子のことを話す章司の姿を見た京介は、奈々とうまくいっていない状況も知っていた為、章司の気持ちが幸子に向いているのではないかと心配をし始める。

次第に惹かれていく幸子と章司

終電に急ぐ幸子と章司

奈々に会えない間、章司の中で傍にいてくれる幸子の存在が大きくなっていた。
章司の気持ちが幸子に傾いているのと同様に、幸子もまた章司のことが気になっていた。
幸子は距離が近くなっているのを感じ、淡い期待を膨らませながら、章司に対する気持ちを抑えられなくなってきてしまっているのだった。

毎日のようにシフトが同じで、過ごす時間も濃くなってきていた。バイトが終わるのはいつも夜遅くで、走らないと終電に間に合わない。バイトのシフトが同じ日は一緒に駅まで帰っていた2人だが、この日は幸子の履いていたヒールが脱げてしまい終電に乗り遅れてしまう。ヒールを拾いに行く幸子は先に電車に乗ってていいと章司に伝えるが、「走らないと終電逃すのわかっててなんでそーゆー靴履くかな。」と言いながら章司は電車に乗らずに待っていた。申し訳なさそうに下をむく幸子だったが、章司に対し、「わざとだよ?」と返事をする。そのセリフにドキドキしてしまった章司の元に、ちょうど奈々から「お金がないから助けて欲しい」という電話がかかってくる。

彼女がいることに気がつく幸子

泣きながら章司と別れる幸子

章司は、幸子に対して彼女がいるということを伝えていなかった。電話をとった章司を見て幸子は彼女からの電話だと察し、帰りのタクシー代を章司に渡す。「彼女がいる人には奢ってもらわない主義」だという幸子は、章司にお金を渡した後、泣きながら家に帰ることになった。
彼女が居ることを知らなかったショックと、それを章司から伝えてもらっていなかった悲しさとで、幸子はより悩むようになる。
章司を好きだという気持ちに嘘はないが、彼女がいる章司に対して、これ以上好きになってはいけないと抑えようとしていた。

次の日、大学で淳子にあった章司は幸子のことを問い詰められる。淳子に全て話した章司は、幸子を傷つけてしまったことを後悔すると同時に、どのように幸子をフォローするべきかを淳子に相談するが、淳子からは幸子ときっぱり縁を切ることを勧められる。
中途半端な状態で奈々や幸子を傷つけてしまっていることを淳子に話し、自分自身のずるさに気づいてしまい自己嫌悪に苛まれる章司。
淳子のアドバイスを聞いた章司は、奈々に振り回されて疲れてしまっていた自分にとって幸子は癒しをくれる存在であると認識した。
しかしきちんと向き合わなければいけないのは幸子ではなく付き合っている奈々に対してだと思い、淳子にもそう話をするのだった。
この時、章司と淳子の会話を幸子が聞いてしまっており、それに気が付いた章司は後を追うことも出来ず、奈々のことを裏切りたくないという一心で幸子に縁を切ろうと提案することを決心する。

章司の優しい性格を知っていた幸子は、彼女と自分自身の間で揺れ、悩んでいることをなんとなくわかっていた。
思った以上に自分自身の存在が好きな人を苦しめて居ることに幸子はショックを受ける。
次に会った時に距離を置こうと言われることを覚悟しながら学校を後にした。

一線を超えてしまう幸子と章司

結ばれる幸子と章司

いつも通りシフトが被った帰り道、終電を急ぐ幸子は、お気に入りのヒールの靴をロッカーにしまい、走りやすいスニーカーに履き替え帰ろうとしていた。
その時深刻な面持ちの章司に呼び止められる。
章司は、話があるから歩きながら聞いて欲しいと幸子に提案をする。
幸子は学内で淳子と章司の会話を聞いているので、「縁を切ろうと言われる」ということをわかっていた。
二人の間には確かな好意があるのが分かっていても、別れを告げられてしまうことに幸子は受け止められなかった。
章司が意を決して話す前に、幸子は自然と涙を流してしまっていた。
「彼女と章司の中を邪魔したりしないから縁を切るなんて言わないで欲しい」と思わず口走ってしまう幸子。
せめて友達のままでも傍に居たいと思ってしまった幸子は、章司に最後の望みをかけ願った。
幸子のいじらしい思いを聞いた章司は、思わず幸子を抱きしめてしまう。
章司は心の中でごまかし続けていた思いが、ついに溢れ出してしまった。
お互いの気持ちが遂にひとつになった二人は、そのまま幸子の部屋に行き、浮気をしてしまう。

一ノ瀬奈々との修羅場

浮気現場を見てしまう奈々(左)と大崎ナナ(右)

幸子は章司と一線を超えたあの日から自分の立ち位置に苦しんでいた。
この浮気を知ったらきっと奈々は苦しむだろうし、章司もどちらも傷つけたくなくて苦しんでいた。幸子をそんな気持ちにさせてしまったのが自分だとやりきれない気持ちを抱えていた。

ある時、奈々と奈々の同居人兼親友である大崎ナナ(おおさきなな)、ナナのバンドメンバーである岡崎真一(おかざきしんいち)が章司のバイト先にご飯を食べに来る。この日は、章司だけではなく幸子もバイトのシフトに入っており、章司を探す奈々を見て幸子はすぐに章司の彼女だと気づいてしまう。
動揺した幸子は手に持っていた食器を落とし、指から血を出してしまう。それを見た奈々は、自分が昔ファミレスでバイトをして同じような失敗をした経験を思い出し、幸子に対して自分のハンカチを差し出す。奈々の優しさに心を痛めてしまう幸子はその場で泣き崩れてしまい、バイトの裏口へと走っていく。章司がトイレを出ると、目の前を泣きながら走っていく幸子が通る。幸子と裏口に行った章司は、幸子から「関係を終わりにしよう」「このままでは章司を困らせてしまうし、私も苦しくなってしまう」と言われる。そして章司はこんな思いを幸子にさせてしまっているのかと改めて思い知り、奈々に別れを告げることを決意した。

なかなか章司に会える時間がなかった奈々は、章司を喜ばせたいとサプライズでバイトが終わるのを待っていたのだ。
やっと章司が現れ、驚かせようとする奈々の目の前で、なにやら章司が女の子の腕を掴んでいた。
その聞こえてきた二人の会話は想像を絶するものであった。
そこには幸子を呼び止め、「奈々とは別れる」と幸子に告げ、幸子を抱きしめる章司の姿があった。

その姿を見た奈々たちは言葉を失い固まってしまう。章司と幸子が奈々達に気が付き辺りは修羅場となる。

奈々は何も言えずに黙って泣いてしまう。その姿を見たナナが章司の胸ぐらを掴み殴りかかろうとしたところを幸子が止めに入った。
「彼女がいるとわかっていても気持ちが止められなかった」という幸子に対して、奈々は章司のことを「いらない、顔も見たくない」とすぐに切り捨て、ナナに手をひかれ泣きながらその場を後にした。

幸子のその後

幸子を見かける奈々

奈々と別れた章司は正式に幸子と付き合うことになった。
その後幸子が章司の家に引っ越す形で同棲を始める。
章司の家の近くのスーパーで、二人分の買い出しをしているところを奈々に目撃されていた。

同じ夢を追いかける二人は今まで以上に仲良く暮らすようになり、周りの友人からもそんな二人を祝福する声が届いた。
奈々との一件はあれど、大好きな章司と一緒になれて幸子は充実した生活を送っていた。
学生同士の恋愛で、高価なプレゼントはなにもないけれど、誕生日に花束を貰いながら幸せを感じていた。

mktmrym8
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@mktmrym8

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