ヱヴァンゲリヲン新劇場版(ヱヴァ)のネタバレ解説・考察まとめ
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』とは、2007年から公開されているアニメ映画シリーズである。
1994-1995年のTVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』が原作。総監督はTVシリーズと同様に庵野秀明が担当している他、主要スタッフや声優もほぼ同一でリメイクではなく「リビルド(再構築)」作品。
全4部作予定で、現在3作目まで公開済み。巨大人型兵器「エヴァンゲリオン」のパイロットの少年少女を主人公とし、人類の敵「使徒」との闘いや人間同士の争い、陰謀の謎解き、主人公の苦悩や成長を描いたストーリーである。
『破』で3号機起動実験直前にアスカが発した言葉。
アスカはそれまですべてを自分1人で背負って生きてきた。過去の詳細な経緯は不明だが、他者と慣れ合うことを拒み、自身はエリートであるという強い意識を持ち、自分以外の誰かのために何かをすることはなかった。しかし、劇中でシンジやレイと過ごす内に自分のできることには限りがあることを知り、他者と助け合うことも決して悪いことではないのだと気がつく。自分は誰かと触れ合うことでも笑顔になれるのだと知り、人間としてひとつ成長した瞬間だった。
シンジ「綾波を… かえせ!」
『破』のクライマックスにおけるシンジの言葉。
『破』ではこのシーンの前で、レイとアスカに心境の良い変化が起き、それぞれのキャラの成長が描かれていたが、終盤になって本来の主人公であるシンジの最大の変化が描かれた。
第10使徒と闘うが初号機が活動限界となり、使徒に叩きつけられ損傷し、もはやここまでかと思われた絶望的状況の中でそれを撥ね返すかのように叫ぶ。
旧シリーズおよび本シリーズにおいて、碇シンジとはほぼ一貫して内気で暗く、恐怖したり逃げ出したり悩んだり鬱になったりと、ネガティブなイメージの方が圧倒的に強いキャラクターである(故に人気キャラクターではなかった)。そんな彼が、ただ自身の願いのためだけに全身全霊をもってがむしゃらに闘おうとするその姿は、それまでのキャラクター象を覆すほど熱く力強いカタルシスを観客に与えることになった。
その凄まじい活躍から、一部のファンからは敬意を込めて「シンジさん」と呼ばれるようにもなったという。
ピアノの連弾
『Q』のストーリーの転換点でもある、最も印象的なシーンのひとつ。『Q』劇中でシンジとカヲルが最初のコミュニケーションとして、2人でピアノを弾くシーン。
カヲルはもともと高い演奏技術を持っていたが、シンジは素人で、最初は人差し指だけで鍵盤を叩くというレベルだったが、次第に2人は息の合った演奏をしていく。このシーンは2人の演奏する指が高クオリティな作画で非常に滑らかな動きで描かれる。
この時点でシンジは完全に孤立しており、NERVにもヴィレにも味方が存在せず、精神は崩壊寸前だったが、このシーンで劇中初めてまともに他者と接することになり、その幸福感が光が差し込む美しい背景などから表現されている。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
加持の生死
当初の予定では、『破』で死亡することになっていたがボツになった。『Q』では生死不明。
嘘予告
『Q』本編の内容は予告編で公開された内容と全く異なっており、特に予告のナレーションを行ったミサトが本編とはかけ離れている。製作中に当初の予定から路線変更が行われたためだが、結果的に予告編は「嘘予告」となった。
安野モヨコの関わり
本シリーズでは総監督の庵野秀明の妻にして漫画家の安野モヨコの作品がカメオ的に登場している。
例として、『破』でシンジがレイに弁当を渡す際、添えられていた箸箱には安野の漫画『オチビサン』に登場するオチビサンの顔が描かれている。
また、『序』のミサトの写真の書かれたミサトの手書き文字や、ミサトの部屋の張り紙の文字なども安野がデザインしている。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の主題歌・挿入歌
主題歌
宇多田ヒカル『Beautiful World』
『序』テーマソング。
宇多田は以前からエヴァシリーズのファンだと公言しており、雑誌でエヴァについて語ったことに制作側が注目。オファーを出したところ、宇多田が快諾して主題歌を担当することとなった。
宇多田ヒカル『Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-』
『序』予告編テーマソング。
宇多田ヒカル『Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix-』
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- 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生
- 旧劇場版
目次 - Contents
- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の概要
- ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序
- DVD/Blu-ray 1.01
- DVD/Blu-ray 1.11
- ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
- DVD/Blu-ray 2.22
- ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
- DVD/Blu-ray 3.33
- シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇
- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』のあらすじ・ストーリー
- 『序』
- 使徒襲来、シンジと初号機
- 第壱中学校にて
- 綾波レイ、第6の使徒との闘い
- NERVの覚悟
- 第6の使徒との決戦、レイの笑顔
- 月面にて
- 『破』
- ユイの墓参り、アスカ登場
- 月面基地「タブハベース」
- 社会科見学
- 3人のチームワーク、VS 第8の使徒
- レイとアスカの恋
- エヴァ3号機起動実験、レイとアスカの成長
- エヴァ3号機の暴走、第9の使徒
- NERVとの離別、第10の使徒
- マリの闘い、ザ・ビースト
- シンジの決断
- 初号機、覚醒
- 『Q』
- US作戦、シンジの生還
- 艦艇「AAA ヴンダー」
- NERV本部、渚カヲルとの出会い
- セントラルドグマ最深部にて
- フォースインパクト、ヴィレとの闘い
- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の登場人物・キャラクター
- 主要キャラクター / エヴァパイロット
- 碇シンジ(いかり シンジ)
- 綾波レイ(あやなみ レイ)
- 式波・アスカ・ラングレー(しきなみ・アスカ・ラングレー)
- 真希波・マリ・イラストリアス(まきなみ・マリ・イラストリアス)
- 渚カヲル(なぎさ カヲル)
- アヤナミレイ(仮称)
- NERV(ネルフ)
- 碇ゲンドウ(いかり ゲンドウ)
- 冬月コウゾウ(ふゆつき コウゾウ)
- NERV/WILLE(ヴィレ)
- 葛城ミサト(かつらぎ ミサト)
- 赤木リツコ(あかぎ リツコ)
- 伊吹マヤ(いぶき マヤ)
- 日向マコト(ひゅうが マコト)
- 青葉シゲル(あおば シゲル)
- WILLE(ヴィレ)
- 鈴原サクラ(すずはら サクラ)
- 高雄コウジ(たかお コウジ)
- 長良スミレ(ながら スミレ)
- 多摩ヒデキ(たま ヒデキ)
- 北上ミドリ(きたかみ ミドリ)
- 第壱中学校
- 鈴原トウジ(すずはら トウジ)
- 相田ケンスケ(あいだ ケンスケ)
- 洞木ヒカリ(ほらき ヒカリ)
- その他
- 加持リョウジ(かじ リョウジ)
- ペンペン
- キール
- 碇ユイ(いかり ユイ)
- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の用語
- 汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオン
- プラグスーツ
- エントリープラグ
- プラグ深度
- ダミープラグ
- A.T.フィールド
- 暴走
- 覚醒
- 使徒
- 特務機関NERV(ネルフ)
- セカンドインパクト
- ガフの扉
- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ミサト「彼は逃げずにエヴァに乗りました。自らの意志で降りない限り、彼に託すべきです。自分の子供を、信じて下さい。私も初号機パイロットを信じます。」
- レイ「碇司令… 食事って楽しいですか?」
- アスカ「そっか… 私、笑えるんだ」
- シンジ「綾波を… かえせ!」
- ピアノの連弾
- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 加持の生死
- 嘘予告
- 安野モヨコの関わり
- 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の主題歌・挿入歌
- 主題歌
- 宇多田ヒカル『Beautiful World』
- 宇多田ヒカル『Fly Me To The Moon (In Other Words) -2007 MIX-』
- 宇多田ヒカル『Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix-』
- 宇多田ヒカル『桜流し』
- 挿入歌
- 坂本真綾『三百六十五歩のマーチ』
- 『YAMASHITA』
- ザ・ピーナッツ『ふりむかないで』
- 今陽子&ピンキーとキラーズ『恋の季節』
- フェルナンド・ソル『モーツァルトの主題による変奏曲』
- 林原めぐみ『今日の日はさようなら』
- 林原めぐみ『翼をください』
- 交響曲第9番第4楽章「歓喜の歌」