84ゴジラ(The Return of Godzilla)のネタバレ解説・考察まとめ

ゴジラ(The Return of Godzilla)とは、日本を代表する特撮映画「ゴジラシリーズ」の第16作目として、1984年に公開された怪獣映画。1954年以来、30年ぶりに出現したゴジラと人間の戦いを、当時の世界情勢等も織り交ぜながらリアリティ溢れる描写で描いている。
1990年代のヒットシリーズとなる「平成VSシリーズ」の事実上の第一作目にして、導入部にあたる作品でもある。

林田のゼミを受けている大学生。その関係で林田研究室の助手をしている。
唯一の肉親である宏が生きていた際には再開を喜び合うも、それを記事にした吾郎に一時失望してしまう。だが最終的には吾郎に救われることとなった。
余談だが、ゴジラ公開年は沢口靖子のデビューの年でもある。

奥村宏(演:宅麻伸)

尚子の兄で、同じく林田の教え子でもある。
遭難の一件もあってか、ゴジラを「絶対に許せない」「化け物」と称するなど、怒りをあらわにする。
林田と協力し、ゴジラ誘導作戦に一役買った。

林田信(演:夏木陽介)

生物物理学者で、奥村兄妹の大学の恩師である。
初代ゴジラの襲撃で両親を失った憎悪より、ゴジラの研究を始めたが、その過程の末、愛憎入り混じる複雑な感情を抱いている。
ゴジラの帰巣本能を利用した誘導作戦を立案し見事成功させるなど、今作における最大の功労者の一人。

三田村清輝(演:小林桂樹)

任期を終えようとしていた内閣総理大臣。
ゴジラの襲撃と米ソ両国の軍事衝突の危機対応に追われる。
非核三原則を持ち出して米ソ両国を説得する姿は、本作でも屈指の名シーンである。
三原山へ落下するゴジラを見た際には涙を流していた。

浮浪者(演:武田鉄矢)

新宿を根城としていたホームレス。
登場シーンは少ないものの要所要所で活躍(?)を見せ、印象に残るキャラクター。
ゴジラに対し放った言葉は、シリーズ屈指の迷言として知られる。

登場メカニック

スーパーX

正式名称:「陸上自衛隊幕僚監部付実験航空隊首都防衛移動要塞T-1号 MAIN SKY BATTLE TANK スーパーX」。

元々は有事(核戦争)に備えての「要人用移動核シェルター」として開発が進められていたが、外装はチタン合金、集積回路にはプラチナを多用するなど高熱に強い設計となっていたことから対ゴジラ作戦用に抜擢され、核物質を抑制する「カドミウム弾」を搭載して出撃する。
次作「ゴジラVSビオランテ」以降の作品に登場する、対ゴジラ兵器の原点となった兵器でもある。

ハイパワーレーザービーム車

元はクレーン車をベースとした航空機、ミサイル迎撃用対空兵器である。
劇中では、ゴジラを新宿へ誘導するための囮として使用された。
東宝特撮映画の架空兵器には珍しく、光線の色は鮮やかな真紅である。

見どころ

本作の作風

本作の大きな特徴として、「災害パニックもの」の側面が強いことが挙げられる。
東宝が過去に制作した「日本沈没」や「地震列島」などの災害パニック映画の流れを汲んでおり、「現実にゴジラが現れた場合の対応」についてのリアリティを持たせるため、政府や自然災害等の各界の専門家を特別スタッフとして招き、物語の構成に一役買っている。
また、ストーリーには当時の世界情勢が如実に反映されており、冷戦下におけるアメリカ、ソ連の対立、核兵器の脅威が描かれている等、シリーズでも屈指の重いストーリーが展開される。

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