ファイナルファンタジーX(FF10)のネタバレ解説・考察まとめ

「ファイナルファンタジーX」(FF10)は、スクウェア・エニックスが2001年7月にプレイステーション2用ソフトとして発売したロールプレイングゲーム(RPG)。FFナンバリングタイトルの10作目。
ザナルカンドに住む青年ティーダはある時異世界「スピラ」に飛ばされてしまう。そこで出会った召喚士のユウナとともに、この世界の脅威である「シン」を倒すための旅に出る。

ティーダの正体

再びザナルカンドに向けて出発したユウナ一行は、ナギ平原を抜けてガガセト山に到着する。
ガガセトでは、ロンゾ族とケルク老師が待っていた。
ロンゾ族に反逆者として扱われ、この先へは行かせないと告げられる。
ユウナはエボンを裏切ってはいないと言い、ナギ節を待つスピラの人々ために召喚士としての使命を果たすのだと言う。
ユウナの言葉をくみ取ったケルク老師はユウナ一行に理解を示し、道をあける。

ガガゼト峠では、死人であるシーモアが再び現れ、戦闘となる。

シーモアを退けるが、その際にティーダに「私がシンになれば、お前の父は救われる」と言ったことで、ユウナたちは初めてシンの正体がジェクトだと知る。

ユウナたちはガガセト山の山頂で、壁にたくさんの祈り子像が埋まっているのを見つける。
たくさんの祈り子像たちは、何かを召喚させられているようだった。

その祈り子たちのせいか、突如ティーダは、夢の中に引きずり込まれた。

夢の中で、ティーダは故郷のザナルカンドに戻っていた。
そこでティーダを迎えたのは、ベベルの祈り子の少年だった。
祈り子の少年はずっと昔からティーダを見てきたと言う。
自分は夢を見ているのだろう、と聞くティーダに「キミは夢を見ているんじゃない。キミが夢なんだ」と祈り子の少年が告げる。

ティーダのいたザナルカンドは、祈り子となったかつてのザナルカンドの人々が見ている夢で、彼らが召喚していたのはザナルカンドという国とそこに住まう人々だったのだ。
つまり、ティーダのいた世界は夢が作り出した世界だった。

1000年前、ザナルカンドとベベルとの間に機械戦争が勃発した。
このとき劣勢だったザナルカンドの統治者であり召喚士でもあったエボンはザナルカンドの生き残った人たちを祈り子として、「夢の」ザナルカンドを召喚し、作り出した。シンはその時から存在するようになった。

だが祈り子たちは夢を見る事に疲れていた。
スピラでシンとなったジェクトやスピラにいるティーダは、ただの夢ではなくなっているのだという。
そしてティーダなら、夢を終わらせられるかもしれない、と少年は言う。

しかし夢が終われば、祈り子たちの夢の世界の住人である自分も消えてしまう事になる。
ティーダは恐れを抱いた。

究極召喚の真実

ユウナ一行は、ついにザナルカンド遺跡に到着し、エボンドームへと向かう。

スピラの生命エネルギーである幻光虫が漂うエボン・ドームは、異界のような場所だった。
そこには、死人となって存在し続けるユウナレスカが待っていた。

ユウナはそこで、シンを倒す唯一の方法である究極召喚の秘密を知る。
究極召喚は、ガード1名を祈り子にして召喚するものだった。
祈り子になったガードと究極召喚した召喚士は死ぬという。

つまり究極召喚を行う為には、召喚士の他に誰か1人を犠牲にしなければならない。
二人の絆の力が究極召喚獣となるという。
自分ひとりの犠牲ですむならと思っていたユウナはショックを受ける。

ユウナたちの前に、かつての父・ブラスカたちの幻が現れ、語る。
ユウナの父ブラスカも究極召喚をして亡くなっているが、その時の祈り子はティーダの父ジェクトであった。
その時同行していたアーロンは、短いナギ節の後シンが復活すれば、二人は無駄死にだと言って止めたが、ブラスカたちは奇跡が起こるかもしれないと信じて行ったのだった。
その奇跡というのはエボンの教えが元になっている。
エボンの教えとはスピラ中に浸透している考えで、罪を償えばいつかはシンが消える、というものだった。
そしてブラスカもジェクトも、シンが復活しないというエボンの教えを信じて命を捨て、犠牲になったのだ。

ユウナはユウナレスカに「シンは絶対に復活するのか」と問う。
ユウナレスカは、「シンを倒した究極召喚獣が新たなシンとなり、必ず復活する」と言う。

ブラスカの祈り子となったジェクトも、ブラスカの究極召喚獣となり、シンを倒した。
それによりブラスカは死に、ジェクトは究極召喚獣になったまま、再びシンとなってしまった。

ユウナレスカは、どうせシンは倒せないのだから、スピラに生きる人々にエボンの教えと究極召喚、それにともなうナギ節という、かりそめの希望を与えることで、哀しみを和らげることが最善だと考え、この考え方を広めることにした。
そして罪を償えばシンは消えるなどという抽象的なエボンの教えは気休めであり、召喚士に死を受け入れさせる為の方便だという。
一時の安らぎのために召喚士とガードを犠牲にするのは当然のこととし、このエボン・ドームで召喚士が来るのを待っているのだ。

ユウナレスカは、ユウナに、祈り子にするガードの選択を迫ってくる。
ユウナはこれを拒否し、シンを倒す別の方法を探すことを決意する。
エボンの教えを押し付けるユウナレスカは、それを否定するティーダたちと戦闘になり、倒される。
既に死人だったユウナレスカは、希望に燃えるユウナたちに対し敗北感を味わい、消え去ってしまう。

エボン・ドームを後にし、飛空艇へ戻る途中、アーロンは、実は自分も死人であると語る。
ブラスカがシンを倒して死んだ後、納得がいかないアーロンは、ユウナレスカを殺しにいったが返り討ちにあい死んでしまったのだという。
だが、ジェクトとの約束もあり、死人としてスピラにとどまることになったのだ。

シンとの対決

シンを倒す方法を求め老師マイカに聞く為、再びベベルに向った。

ルカでのブリッツボールの会場へ魔物が襲撃した件は、シーモアの指示でグアド族が行っていた事が明るみになり、べベルのエボン寺院は混乱していた。

マイカはユウナたちがユウナレスカを倒した事に驚く。

シンとは、エボン=ジュという存在が死せる魂を寄せ集め、鎧に替えてまとうものだという。
その鎧こそがシンである。
鎧をうち砕く唯一の方法は究極召喚だった。ユウナレスカを倒したことで究極召喚を使える召喚士はいなくなり、シンはもう誰にも倒せなくなったと言い残し、死人であったマイカは絶望して消えてしまう。

マイカが消えた後、ティーダとユウナの前にベベルの祈り子が現れる。
ティーダの前に現れた、あの祈り子の少年であった。
少年はシンを倒す方法を2人に教える。

エボン=ジュはかつて優れた召喚士エボンであった。
だが今はただ召喚し続けるだけの存在となってしまっている。

究極召喚でシンを倒してもエボン=ジュは倒せず、究極召喚獣に乗り移って新たなシンに作り替えるだけだという。
エボン=ジュはシンの中に居るが、剣や魔法では倒せないから、自分たちの召喚獣を呼んで欲しいと言う。
最後に祈り子の少年はティーダに「すべてが終わったら、僕たちは夢を見る事をやめる」と言う。

つまり、シンの体内にあるエボン=ジュを破壊することでシンは復活しなくなるということだ。

最終決戦

ユウナたちはシンを倒す作戦を立てる。
シン(ジェクト)は祈りの歌が好きで、聞くとおとなしくなるという。
シンの元へ向かう為、飛空艇から祈りの歌を流すと、スピラ中の人々が歌いはじめる。

一行は、おとなしくなったシンの隙をついて飛空艇でシンに攻撃する。
シンのコアを撃破するとべベルの寺院付近に墜ち、動かなくなった。

ユウナは、エボン=ジュが召喚獣に乗り移ることでシンが復活するなら、召喚獣でシンを倒してもその召喚獣に乗り移るんじゃないか、それなら究極召喚をしなくてもよいのでは、と言う。
そうして乗り移る召喚獣を次々と倒せば、エボン=ジュは行き場をなくし、本体を現す。

そして、ユウナは問う。
エボン=ジュがシンの中で召喚しつづけているものが何なのか、と。
ティーダはそれが自分を含むザナルカンドだとは言えなかった。
言えば、自分が消えてしまうことをユウナが知ってしまい、シンの中のエボン=ジュを倒す決心を鈍らせることになってしまうかもしれない。

しかし、そうこうしている間にシンは再び起き上がり、羽を広げて寺院の屋根に止まった。
ユウナたちは再びシンと戦闘し、シンの体内へと飛び込んでいく。

シンの体内では死人であるシーモアがいた。
内部からシンを支配してやるつもりだというシーモアと戦闘になり、倒す。
ユウナはシーモアを異界送りし、今度こそ本当にシーモアは消え去った。

奥へ行くと、ブラスカの究極召喚獣となって変わり果てた姿のジェクトが待っていた。
ジェクトは、「もう少しで、心の底からシンになってしまう、間に合って助かった」と言う。
そしてお互い手加減をしないでやりあおう、と息子であるティーダに言うのだった。
苦闘の末、ジェクトを倒すとジェクトの体から何かが飛び出す。それこそがエボン=ジュだった。
ジェクトはユウナに召喚獣を呼べ、と言う。そしてエボン=ジュから解放されたジェクトは消えていった。

ユウナは、次々と召喚獣を召喚する。
エボン=ジュはユウナの召喚獣に乗り移り、倒されるたび、次々と召喚獣に乗り移る。
最後の召喚獣を倒し、行き場をなくしたエボン=ジュがついに本来の姿を現す。

エボン=ジュ本体と戦うユウナたち。
ティーダは言う。
一緒に戦えるのは、これが最後。エボン=ジュを倒したら自分は消える、と。
驚くユウナたち。

そうしてエボン=ジュを倒す。
エボン=ジュが消えると同時に、エボン=ジュから解放され、夢を見るのをやめた祈り子たちは、石に変わっていく。

エボン=ジュを倒した後、異界送りをしているユウナの前で、死人であるアーロンが消えていく。
異界送りをやめようとすると、アーロンは続けろ、という。
死んだブラスカ、ジェクトとの約束を果たしたアーロンは満足そうに異界へと消えて行った。

エンディング

シンの体内から飛空艇で脱出した一行は、爆発し消えていくシンを見る。
祈り子たちは石になり、召喚獣たちも消えていく。
ティーダの故郷ザナルカンドを召喚し続けていた祈り子たちも、夢を見ることをやめ、ただの石に変わっていく。

ティーダはユウナに飛空艇の上で別れを告げる。
ティーダの体が透け始める。
ユウナはティーダに飛びつくが、透けた彼の体をすり抜けてしまう。
「ありがとう」と、透けた腕でユウナの体を抱きしめる。
飛空艇から飛び降りたティーダの体が消えていく。

その後、ユウナはブリッツボールの会場で、演説をしている。
これからは私たちの時代だ、と。
スピラからシンが消えたことで、永遠のナギ節が訪れたのだ。

エンディング後。

どこかの海の中、目を覚ましたティーダが海面に浮かび上がる。

『ファイナルファンタジーX』の登場人物・キャラクター

ティーダ(CV:森田成一)

明るく陽気な主人公。

本作の主人公。17歳。
ザナルカンドのブリッツボールチームであるザナルカンド・エイブスに所属するスポーツ選手。

名選手だった父・ジェクトの名を冠したトーナメントに出場し、試合中に現れた怪物「シン」に飲み込まれてしまい、ザナルカンドが滅びた1000年後の世界「スピラ」へと渡る。
スピラの孤島で出会った召喚士ユウナやそのガードたちと共に島を出発する。
当初は帰る手がかりを探していたが、ユウナのガードとなり、「シン」を倒すため仲間たちと行動を共にする。

今作ではティーダのみがプレイヤーキャラクターとして名前が変更できる。

ユウナ (CV:青木麻由子)

召喚士として勤めを果たそうとする。

今作のヒロイン。17歳。
スピラの南の小さな島ビサイドで育った召喚士の少女。
穏やかで優しい性格だが、芯が強く、強い精神力を持つ。
頑固で、問題をひとりで抱え込んでしまう面もある。
ベベル出身であり、ヒトとアルベド族のハーフ。
父親であるブラスカは「シン」を倒した召喚士である。父が亡くなった後、キマリに連れられビサイド島に移り住む。
その後、彼女も召喚士となり、「シン」を倒す旅に出る。

ワッカ(CV:中井和哉)

ブリッツボールに燃えていたワッカ。

ユウナのガードの1人。23歳。
ビサイド島のブリッツボールチーム「ビサイド・オーラカ」の選手兼コーチであったが、ユウナのガードに専念する為引退した。
朗らかで面倒見の良い兄貴的な存在。ルールーには頭が上がらない。

ルールー (CV:夏樹リオ)

アネゴ肌のルールー。

ワッカの幼馴染で、ユウナのガードの1人。22歳。
ユウナを妹のように大切に思っている。
亡くなったワッカの弟チャップとは以前恋人関係であった。
実は今回が3度目のガードとなる。
最初のガードとしての旅では召喚士が途中で死亡、2度目は、召喚士が途中で挫折してしまい、頓挫してしまった。

キマリ=ロンゾ (CV:長克巳)

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クライシス コア -ファイナルファンタジーVII-(CC FFVII)のネタバレ解説・考察まとめ

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『クライシス コア -ファイナルファンタジーVII-(CC FFVII)』とは、『ファイナルファンタジーVII』の外伝的なゲームで、『ビフォア クライシス ファイナルファンタジーVII』の前後から『ファイナルファンタジーVII』の直前までの時間軸を描いたものである。『ファイナルファンタジーVII』の回想シーンに登場するザックスを主人公とし、さまざまな登場人物との関係などが描かれている。最後は涙すること必須なストーリーである。

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