マニアックなとなりのトトロの裏設定・都市伝説・トリビアまとめ

『となりのトトロ』とは、1988年に公開されたスタジオジブリ制作の長編アニメーション映画。宮崎駿による長編アニメーション映画第4作である。この『となりのトトロ』には、実際に起きた事件が物語のベースになっているという噂や、トトロは死神でサツキとメイは実は生きていなかった説など、さまざまなトリビアや小ネタ、裏設定・都市伝説などが存在する。ここでは、ジブリファンなら知っておきたいトリビアや小ネタ、裏設定・都市伝説などをまとめて紹介していく。

ネコバスがメイを見つけた後に向かう行先として「七国山病院」が表示されるが、「院」の文字が逆さまになっている。
「院」が反転している理由としては、監督の遊び心という説や、反転しているという点で「逆さまの世界=異世界」を表現しているという説がある。

ネコバスの行き先「塚森」のモデルは「白旗塚」

サツキとメイが初めてネコバスに会った時の行き先は「塚森」だった。この「塚森」とは、埼玉県所沢市の「白旗塚」がモデルとされる場所だと言われている。
白旗塚は新田義貞と鎌倉幕府軍による「小手指原の戦い」が行われた場所で、有名な心霊スポット。
また、そもそも「塚」という字には土や石を高く盛り上げた場所という意味があり、古墳や墳丘墓なども含まれている。

不吉な後日談

話の終盤の病院のシーンで、窓際にメイが持っていたトウモロコシが置かれていた。
そこで、お母さんは「今、サツキとメイが笑った気がする」と言っているが、そもそもそこにいたらこんな風には言わないはずだ。
もう既に意識が朦朧としており、死期が近いことが伺える。

そもそも直接会いに行かないということは、やはりサツキとメイは死んでるのではないだろうか。
生きてたら木の上に登って座っているわけもないだろう。

では、メイとサツキは何故死んでしまったのか。

メイは物語の序盤でまっくろくろすけを潰している。これは、トトロの仲間を一匹殺してると同じ意味だと捉えることができる。
トトロの復讐という捉え方もできるだろう。

さらに、作者である宮崎駿は会見の時に「この作品はね、サツキとメイの魂の解放なんですよ。」と発言している。
「魂の解放」とは意味深な発言だが、もしかしたら2人の死を暗示していたのかもしれない。

サツキとメイの影が無い

映画後半になると、急にサツキとメイの影が消えている。確かに、姉妹の足元に影のような物は見られない。
しかしこれは、周囲がすでに暗くなりつつあり、影がつきようがないため、あえてつけなかったという話もある。
また、影がない点に関しては、スタジオジブリ側が公式サイトで理由を発表している。

『となりのトトロ』は、当時『火垂るの墓』との同時上映だった。もともと『となりのトトロ』も『火垂るの墓』も60分の中編映画だったが、「『火垂るの墓』製作側が時間を90分の長編映画にすることになり、『となりのトトロ』も都合により時間を延長せざるを得なくなった。
『となりのトトロ』はストーリーから見直しが必要になり、本来ひとりの少女が主人公だったが、サツキとメイの姉妹を主人公にすることになる。
その為、製作が遅れることになった。

しかし、『火垂るの墓』がベテランスタッフが中心に製作されており、『となりのトトロ』は若手中心の製作となる。
期日までに完成させるのは困難を極めた。その為、作画上不要と判断して一部のシーンの影を書くのを省略した。このような理由から、サツキとメイには影のないシーンがあるのだという。

そんな手抜きがあるのかと思われるかもしれないが、実は『となりのトトロ』は当時大作として制作されたわけではない。実際に興行収入も振るわず、スタジオジブリの興行収入ランキングで『千と千尋の神隠し』が304億円、『もののけ姫』が193億円であるのに対して、『となりのトトロ』と『火垂るの墓』は5.9億円である。
手間のかかる影を手抜きしたことにより、さまざまな都市伝説が生まれてしまったのだ。

サツキとメイ死亡説

『となりのトトロ』には、「トトロが死神でメイとサツキは死亡している」という都市伝説が存在している。
この都市伝説が騒がれるようになったのは、以下のような理由からである。

作中でメイは行方不明となる。サツキがメイを探しているとメイのものと思われるサンダルが池に浮いているのが発見される。
これは結局メイのものではなかったということになっているが、実は本当にメイの物だった。メイはサツキに発見された時、サンダルを片方履いていない。
そもそもあんな演出は不要。田舎に偶然サンダルが浮いているなど出来すぎていると言える。
本当は、メイはこの時、溺死してしまっている。サツキはその後、トトロに会い「メイん所に連れてって!」と発言している。この「メイん所」が「あの世」を意味しており、その後サツキも死亡してしまっている。これがこの都市伝説の始まりである。

池からサンダルが片方発見されたとき、サツキはぐっと唾を飲み込み「メイのじゃない…」と否定する。
しかし実は、本当にメイのものだったのではないだろうか。ここでそのことを言えばおばあさんたちが卒倒するのではという心配から嘘をついた可能性がある。

その展開としては以下となっている。

妹の死を知ったサツキはしゃがみ込む。メイが病院に行こうとしていたことに気づき、魂がまだ病院に向かっているかもしれないと思ったサツキ。
トトロに「メイが迷子になっちゃったの。探したけど見つからないの。お願い、メイを探して!今頃…きっとどこかで泣いてるわ…どうしたらいいか分からないの!」と訴える。
トトロに乗ってメイを探しに行ったサツキは、「みんなには見えないんだ…」と呟く(死を受けている)。

サツキはトトロに死んだメイの元へ連れて行って欲しいと頼み、ネコバスで連れて行かれてしまったため、ここでサツキも死んでしまった(魂だけを抜き取られる)。

無事にメイと合流したサツキ。しかしこのとき、メイのサンダルが片方ない。つまり、メイは実際に溺れて亡くなったため、そのときサンダルがなくなった。
この時以降、二人の影がなくなっている。つまり、二人の死の暗示となっている。

最後にお母さんに会いに行くというメイの願いを叶えるが、二人とも幽霊となっているため、直接お母さんに会えず(見えないため)、病室の窓辺に「とうもろこし」をそっと置いて旅立った。

二人の姿が両親には見えない

病床の母親がふと窓の外の木を見つめると、そこにサツキとメイが座っている。ところが、「今…サツキとメイが笑ったような気がしたの」と言うだけで、母親は二人の存在に気付いていない。
なぜ二人の姿が見えなかったのか。それは、やはり二人がすでに死んでしまっていたためだと考えられる。

描かれているのはサツキとメイの魂の解放

監督である宮崎駿は、『となりのトトロ』の製作発表記者会見の席で、「この映画はサツキとメイの魂の解放なんです」と謎の発言をしている。
このような意味深な発言もあり、サツキとメイは作中で死亡し、その魂は解放されたのではないかという都市伝説に繋がっている。

「トウモコロシ」は「父も殺し」説

とうもろこしは「父も殺し(トウモコロシ)」の暗示だという都市伝説。

池に落ちていたサンダルは本当にメイのもの説

上:メイのサンダル。下:池にあったサンダル。

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