マニアックな千と千尋の神隠しの裏設定・都市伝説・トリビアまとめ

『千と千尋の神隠し』とは、2001年に公開されたスタジオジブリ制作の長編アニメーション映画。原作・脚本・監督は宮崎駿。10歳の少女・千尋が不思議な世界へ迷い込むという物語だが、この『千と千尋の神隠し』には、「湯屋は性風俗産業の場である」、「リンやカオナシにはモデルがいる」など、さまざまなトリビアや小ネタ、裏設定・都市伝説などが存在する。ここでは、ジブリファンなら知っておきたいトリビアや小ネタ、裏設定・都市伝説などをまとめて紹介していく。

『千と千尋の神隠し』の概要

『千と千尋の神隠し』とは、2001年(平成13年)7月20日に公開された日本の長編アニメーション映画。原作・脚本・監督は宮崎駿。
本作は公開当時それまでの興行収入第1位であった『タイタニック』を抜き、日本歴代興行収入第1位を達成した。また、第52回ベルリン国際映画祭では金熊賞を、第75回アカデミー賞ではアカデミー長編アニメ映画賞を受賞した。

10歳の少女・荻野千尋(おぎの ちひろ)は、両親と共に引っ越し先に向かう途中で不思議な世界へと迷い込んでしまう。両親を豚にされてしまった千尋は謎の少年・ハクに助けられ、この世界で生きていくために、神々が客として集う湯屋で「千」と名前を変えて働くことになる。

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裏設定・都市伝説・トリビアについて

『千と千尋の神隠し』には、「湯屋は性風俗産業の場である」、「リンやカオナシにはモデルがいる」など数多くの裏設定・都市伝説・トリビアが存在する。それらはアニメの映像をよく見なければわからないものも多い。そこでここでは、ネット上で話題となっている都市伝説や、一部のファンしか知らないようなトリビア・裏設定などを紹介していく。裏設定・都市伝説・トリビアは知らなくてもストーリーを理解することができるが、それを知っていることでより作品を楽しむことができるだろう。

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『千と千尋の神隠し』の裏設定・都市伝説・トリビア

『千と千尋の神隠し』の油屋はソープランド(娼館)

宮崎駿の『千と千尋の神隠し』は、娼館を舞台にした物語である。まず、主人公は「湯女」として働かされる。
「湯女」という言葉だが、たとえば『日本大百科全書』には「温泉場や風呂屋にいて浴客の世話をした女性のこと。一部は私娼(ししよう)化して売春した」とある。
「そういう見方もある」、「そういう解釈もある」といったレベルではなく、「湯女」とは「娼婦」を意味する名詞なのだ。
「湯女」は今でいう風俗嬢のこと。つまり、『千と千尋の神隠し』は風俗店に身を売られた少女の話をモチーフにしているのだ。

出典: www.flickr.com

物語の舞台となる『油屋』は風俗で、千はそこで働いている。『千尋』ではなく『千』と名乗ったのも風俗で働く上での源氏名であり、油屋の客が男の神様しかいないのもそれで納得ができる。
物語冒頭で豚になった千の両親は、子供を売り飛ばした親を表しているとされている。日本の風俗で時々ある、親の借金の肩代わりに働く女性の事を暗に意味しているのだとか。
腐れ神が油屋を訪れた時には、屏風に「回春」と書かれている。これは「買春」を意味しているとされている。

出典: www.flickr.com

また、湯婆に会うために千尋が乗ったエレベーターは二天という場所に辿り着くが、そこに見える影がよく見たら性行為をしているという。

まとめると。
・油屋は遊郭
・千尋は拉致され、遊郭でソープ嬢として働かされている女性。
・カオナシは、金で何でも手に入ると思いこんでいる人間
・豚に姿を変えられた親は、子を売る親の醜態
・腐れ神は、資本主義の生み出した公害、環境問題の賜
と、なる。
この世の中は汚くて、醜い世界であるというメッセージの隠った作品なのだ。

性風俗の話であると言及した宮崎駿

出典: blog.livedoor.jp

実は『千と千尋の神隠し』が風俗や娼館だと最初に言ったのは、宮崎本人である。
日本版『プレミア』の2001年6月21日号での『千と千尋』についてのインタビューで、どうして今回はこういう話にしたのかと質問された監督はこう答えている。

「今の世界として描くには何がいちばんふさわしいかと言えば、それは風俗産業だと思うんですよ。日本はすべて風俗産業みたいな社会になってるじゃないですか」

以下、宮崎はえんえんと日本の性風俗について語るのだが、要約すると、『千と千尋』は、現代の少女をとりまく現実をアニメで象徴させようとしたので、性風俗産業の話になった、と監督は言っている。
風俗産業で働く少女を主人公にするというアイデアを出したのは鈴木敏夫プロデューサーで、「人とちゃんと挨拶ができないような女の子がキャバクラで働くことで、心を開く訓練になることがあるそうですよ」というようなことを宮崎監督に話したら、「それだ!」とアニメの発想がひらめいたそうだ。

出典: whotan.jp

ちなみに「プレミア」誌のインタビューで鈴木プロデューサーは「カオナシは宮崎監督だ」と言っている。

海外では「娼館の女主人(マダム)そのもの」の湯婆婆

出典: blog.seesaa.jp

ムンクの「Christmas in the Brothel(※Brothelは「娼館」)」。

アメリカ人の個人サイトでも『千と千尋の神隠し』に関するQ&Aで「湯女」の語義を解説したり、『プレミア』の宮崎駿インタビューを引用して、湯屋は娼館であることを説明している。
アメリカ人でも見ればわかるのだ。なぜなら、湯婆々の服装は19世紀欧米の娼館の女主人(マダム)そのものだから。

『千と千尋の神隠し』の場合、両親が犯したのは飽食の罪だ。これは、89年まで続いた戦後日本の高度経済成長と飽食、享楽主義のツケが、90年代から続く底なしの不況として返ってきたこと、それが女性の就職難につながり、風俗産業という苦界に身を投じる必要性が増している状況を象徴していると考えられる。
『プレミア』のインタビューでも、宮崎監督は現代日本の女の子が性風俗のあふれる社会で生きていかねばならない現状を語っている。

原作は『霧のむこうのふしぎな町』

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