作曲家・伊福部昭とは?シン・ゴジラの世界観を演出した天才を解説!

2016年に公開された『シン・ゴジラ』が高い評価を受ける中、劇中で使用された伊福部昭の楽曲にも注目が集まった。伊福部昭はほぼ独学で作曲家になった天才で、『ゴジラ』には欠かせない音楽をいくつも生み出している。

7月29日に公開された「シン・ゴジラ」が高い評価を受けている

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シン・ゴジラの感動を3倍増しにするあの音楽

7月29日に封切られた映画「シン・ゴジラ」が高い評価を受けているようです。原点回帰を志向したその内容は賛否両論を集めつつも、新たな切り口のゴジラ映画としてこの夏の映画シーンを代表する作品となりそうです。

ところで、「シン・ゴジラ」の内容が称賛される一方で、ゴジラ映画には欠かせないあの音楽も話題になっています。伊福部昭氏によって作曲された数々のテーマソングです。「シン・ゴジラ」でも劇中で使用されている伊福部サウンドに、往年のゴジラファン達はあらためて深い感銘を受けているようです。

そこで、このあまりに有名すぎる曲を手掛けた伝説の作曲家、伊福部昭氏について簡単にまとめてみました。

7月29日に公開となった、庵野秀明さんが脚本・総監督をつとめる映画『シン・ゴジラ』

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SNSをはじめネット上での評判はかなり高いように見受けられ、あの辛口サイト『超映画批評』も90点という邦画では異例の高得点をつけたりしている。

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ネットでは劇中で使用されたあの音楽が話題に

そう…ゴジラといったらやはりこの音楽だ

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ベートーベンの「運命」や「第九」と同じくらい、日本人の誰もが知っている日本人作曲家による交響曲が存在します。

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それは昨年、生誕100年を迎えた伊福部昭の「SF交響ファンタジー」です。

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そのメロディを聴けばだれもが「あぁ!そうだね、知っている。」と納得してくれるこの曲。言わずと知れた映画「ゴジラ」のテーマ曲です。

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ゴジラの世界観を演出した伝説の作曲家伊福部昭

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ゴジラには絶対欠かせない音楽がある

おそらく日本人であれば一度は聴いたことがあるであろう「ドシラ、ドシラ、ドシラソラシ…」の旋律。それが何の曲であるかを知らなくとも、どこかでは耳にしたことがあるはず。このあまりにも有名な曲を生み出したのが伊福部昭である。

海底から突如現れ、圧倒的な存在感を示す怪獣に、まとわりつくように響き渡る「ドシラ、ドシラ、ドシラソラシ」の旋律。

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人間の性によって生まれてしまった怪獣の哀愁、あらゆる秩序と日常を破壊していくカタルシスは伊福部の音楽によって生まれたといって過言ではありません。

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そのメロディーは土くさく、人生の営みの中で生まれる哀愁を具現化し、そのリズムはオスティナートによって破壊的なカタルシスを巻き起こします

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※オスティナートとは同じ音形をひたすら繰り返す作曲テクニック

2014年版ゴジラのテーマを担当したアレクサンドル・デスプラも、ハリウッド版ゴジラの楽曲を作曲するにあたって、伊福部昭の手がけたゴジラのテーマ曲を大いに参考にしたと語っている。

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伊福部昭とは一体どのような人物なのか

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伊福部 昭(1914年〈大正3年〉5月31日 - 2006年〈平成18年〉2月8日)

代表曲
「日本狂詩曲」
「シンフォニア・タプカーラ 」
「土俗的三連画」
「SF交響ファンタジー」
「リトミカ・オスティナータ」
「わんぱく王子の大蛇(おろち)退治」
「日本組曲」など

伊福部 昭(いふくべ あきら、1914年〈大正3年〉5月31日 - 2006年〈平成18年〉2月8日)は、日本を代表する作曲家。

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映画「ゴジラ」や黒澤映画に音楽をつけた日本が世界に誇る巨匠

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