【進撃の巨人】アルミン「エレンとジャンが喧嘩して暴れていた音です」【厳選名作SS】
進撃の巨人の厳選名作SSを掲載しています。エレンとジャンが喧嘩していたことを正直に教官に報告したアルミン。しかしその結果、なぜかジャンとエレンは仲直りし、ミカサが羨むほどの大親友になるのでした。
ミカサ「………」スタスタスタ
アニ「いつにも増して怖い顔をしてるね」
ミカサ「!」
アニ「あんたにはそんな表情、似合わないよ」
ミカサ「黙ってて。それに、あなたには言われたくない」
アニ「はぁ……でも、はっきり言わせてもらうけど、今のあんたより、ジャンやアルミンと一緒にいたほうがエレンも楽しそうだよ」
ミカサ「……っ!」
アニ「ま、エレンのそばにいられるだけで満足なら、余計な口出しはしないけどね」
ミカサ「………」
ミカサ(私は……)
―夜、男子部屋―
ジャン「エレンってミカサと仲がいいよな」
エレン「そうか?」
ジャン「ああ、いつも一緒にいるだろ?それに比べて、俺とは口もきいてくれないんだぜ…」
エレン「ミカサは元々口数が少ないからな」
ジャン「エレンはそんなミカサが好きなんだろ?」
エレン「まぁ、一緒に暮らしてきた家族だからな。恋って感情は特にないが…」
ジャン「ん?」
エレン「?」
ジャン「今なんて言った?」
エレン「恋って感情は特にないが…だけど」
ジャン「本当か!?本当なんだなエレン!?」
エレン「いてっ!痛いって肩つかむなよジャン!」
ジャン「あぁ、すまん」
ジャン「しかし、あんなに美しい女性と一緒に暮らしてたのに恋心が芽生えないって、ある意味すごいな」
エレン「一緒に暮らしてみればわかるよ。長年暮らしてれば良いところも悪いところも目の当たりにするからな」
ジャン「そんなもんか?ま、とにかくこれで俺にもミカサと両想いになるチャンスが巡って来たってわけだ」
エレン「なに言ってんだお前?」
ジャン「決まってるだろ?ミカサと両想いになって、一緒に内地に行くんだよ!」
エレン「はぁっ!?」
ジャン「マルコもこの話知ってるだろ?」
マルコ「え?う、うん」
ジャン「そういや、マルコは好きな子いないのか?」
マルコ「えっ!?いいいいないよ!」
ジャン「この顔はいるって顔だな」ニヤリ
マルコ「本当にいないって!」
ジャン「本当かぁ?」ニヤニヤ
コニー「よっ、楽しそうだなお前ら、俺も混ぜてくれよ!」
ジャン「コニーにはまだ10年早い」
コニー「なんだよ!ガキ扱いしやがって。俺だってお前らとそう年齢変わらないだろーが」
ジャン「うっせぇ、そういうもんなんだ」
コニー「わけわからねーよ!」
マルコ「あははは」
エレン「はははは」
エレン「ところでジャン、さっきの話本当なのかよ?」
ジャン「さっきの話って?」
エレン「ミカサと内地に行くって話だよ」
ジャン「ああ、本当だぜ。そして本気だ」
エレン「ジャン、夢を壊すようで悪いが、それは無理な話だ」
ジャン「え」
ジャン「え?」
ジ ャ ン 「 え ?」
ジャン「どうしてだ。何故?why?warum?」
エレン「落ち着け。まず、俺は調査兵団配属希望だ」
ジャン「ああ、それは知ってる」
エレン「俺が、調査兵団に入ると言ったらミカサも調査兵団を希望するだろう」
ジャン「!」
エレン「そして、俺もミカサとは離れたくはない。出来れば一緒にいたい」
ジャン「………」
ジャン「お前、さっき恋心はないって…」
エレン「確かに俺がミカサを思う気持ちは恋とは違う。けど、大切な家族なんだ」
ジャン「………」
エレン「わかるだろ?」
ジャン「ああ…」
エレン「それに、ミカサは家族として俺の事を好きでいてくれている。ジャンを選ぶことはない、と思いたい」
ジャン「そうか、ミカサはエレンのこと大好きなんだよな。馬鹿みたいだ俺。一人で舞い上がって」
エレン「ジャン……すまない」
ジャン「でも告白はさせてくれ。勝ち目はないとわかっていても、踏ん切りをつけたいんだ」
エレン「わかった」
ジャン「あと、これからも友達でいてくれるよな?もちろん、マルコとコニーも」
エレン「もちろんだ!」
マルコ「もちろん!」
コニー「当たり前だ!」
ベルトルト「どうしたんだい?ライナー、さっきから震えてるけど」
ライナー「え?あっ、いや、なんでもない」アタフタ
ライナー「………」
ライナー(俺も恋バナしたい!)
―女子部屋―
ミカサ「ユミルに聞きたいことがある」
ユミル「珍しいな。ミカサが話しかけてくるなんて」
ミカサ「嫉妬ってしたことある?」
ユミル「嫉妬?んーまぁあるにはあるけどよ。主なクリスタ関連でだけどな」
ミカサ「どういう気持ち?嫉妬って」
ユミル「へ?どういうって言われてもなぁ…」
ミカサ「わからないならいい」
ユミル「あ、ちょっと待てよ!」
ミカサ「なに?」
ユミル「誰に嫉妬してるんだよ?エレン絡みか?」ニヤニヤ
ミカサ「………」ダッ
ユミル「………」
ユミル「まったく、いい加減素直になればいいのに…」
クリスタ「ミカサ、何かあったのかな?すごく切迫詰まった表情してたけど…」
ユミル「エレンに新しい女でも出来たんだろ」
クリスタ「えっ!?」
ユミル「冗談を信じちゃうクリスタはマジで女神だな」ギュッ
クリスタ「もう、暑苦しいよぉ~ユミル」
ユミル「そういや芋女の姿を見かけないな。もうそろそろ消灯時刻なんだが」
クリスタ「はっ、忘れてた!走らされてたサシャにパンと水を持って行くんだった!」
―外―
サシャ「」チーン
クリスタ「し、死んでる…!」
―男子部屋―
エレン「ZZZZZ」
マルコ「ZZZZZ」
ジャン「ZZZZZ」
コニー「ZZZZZ」
ライナー「ZZZZZ」
ベルトルト「ZZZZZ」
アルミン(寝られない…)
アルミン(やっぱりミカサ、元気無かったなぁ。エレンとジャンの仲が急速に深まったことと関係してるのだろうか)
アルミン(僕の食堂での発言がなければ、あの二人の溝が埋まることはなかった可能性は否定出来ない)
アルミン(明日、ミカサに謝ることも兼ねて、話を聞こう)
ミカサ「アルミン」
アルミン「ほぁっ!?」
ミカサ「しーっ」
アルミン「」
ミカサ「ついて来て」
アルミン「」コクッ
―裏庭―
アルミン「ミカサ、急に何の用だい?心臓が止まるところだったよ」
ミカサ「ごめんなさい」
アルミン「どうしたの?」
ミカサ「アルミンに頼みがある」
アルミン「頼み?」
ミカサ「エレンとジャンの仲を引き裂いて欲しい」
アルミン「!?」
アルミン「な…何を言って」
ミカサ「いつも、エレンの近くにいて、エレンの笑顔を見られるジャンが許せない。ので、二人の友情を壊して欲しい」
ミカサ「正確に言うと、アルミンには最善だと思われる作戦を提案してもらいたい。私がそれを実行する」
ミカサ「元はと言えばあの時、アルミンの食堂での発言がきっかけであの二人は仲が良くなってしまった」
アルミン「……ぐっ」
アルミン「…確かに、僕の発言で二人に友情が生まれたのは否定出来ない」
アルミン「でもね?ミカサ、エレンが好きなミカサにとって、辛いのはわかるよ」
アルミン「けど、だからと言って、そんなことをしたらエレンが悲しむことになるんだよ?」
ミカサ「わかってる!」
アルミン「!」
ミカサ「私には……エレンしかいない。でも、どうすればいいのか、わからない」
ミカサ「どうすれば、エレンが私を見てくれるのか、わからない」
アルミン「ミカサ……」
ミカサ「ジャンを削ぐことも考えた。が、エレンがあんなに楽しそうにしている姿を見ていたら…体が動かなかった」
アルミン「………」
ミカサ「アルミンが協力してくれないのは残念だ。明日の夜、一人で実行に移すことにする」
アルミン「じ、実行って、なにを!?」
ミカサ「アルミンは知らなくてもいい。おやすみ」
アルミン「あっ!ちょ、ちょっと待ってよミカサ!」
―次の日、図書室―
アルミン(一体ミカサはなにをしようと考えているのだろう)
マルコ「アルミン、目の下にすごいクマが出来てるよ?大丈夫?」
アルミン「あ、あはは…昨日面白い本を見つけちゃってね」
―夜、食堂―
アルミン(とうとう夜になってしまった…。ミカサにはとても話しかけられる状況ではない)
エレン「それでその時ハンネスが―」
ジャン「あっはっは!ウケるなそれ!」
ミカサ「ジャン、ちょっと話がある」
アルミン「!」
ジャン「え?」
ミカサ「ついて来て」
ジャン「あっ、俺もちょうどミカサに伝えたいことがあったんだ」
エレン(ジャン!告白するんだな!?今、ここで!)
アルミン(ジャンにも用があった…だと。なんてタイミングなんだ!)
―外―
ミカサ「話って?」
ジャン「俺から話してもいいのか?」
ミカサ「構わない」
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イェレナ(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
イェレナとは『進撃の巨人』の登場人物で反マーレ派義勇兵の中心人物。マーレに滅ぼされた国の出身で、「獣の巨人」継承者で王家の血を引くジーク・イェーガーの信奉者として活動し、パラディ島の近代化に大きく貢献した。ジークの提唱する「エルディア人安楽死計画」達成のためなら寝食を共にした仲間すら殺害する冷酷な性格の女性。しかし実際にはマーレの被害者というのは虚偽であり、「世界を救う英雄」に憧れているだけのごく一般的なマーレ人である。
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