
『おろち』とは、楳図かずお原作のホラー漫画。『週刊少年サンデー』誌上にて、1969年から1970年まで連載された。2008年には、実写映画版が公開されている。同作品の特徴は、視覚的な恐怖描写よりも人間の深層心理の不気味さを克明に描いた点にあり、サイコサスペンスものの先駆けとして人気が高い。『おろち』は、謎の美少女おろちを狂言回しにして、数々の人間の暗部がドラマとして紡がれていくオムニバスホラー作品である。
『おろち』映画版のみに登場する男性で、音楽番組の司会を務める。
歌謡ショー・ピアニスト(演:佐孝康夫)
『おろち』映画版のみに登場する男性で、歌謡ショーにてピアノを演奏した。
撮影所の運転手(演:徳健人)
『おろち』映画版のみに登場する男性で、撮影所の運転手として勤めている。
映画監督(演:平田忠継)
『おろち』映画版のみに登場する男性で、門前葵が出演した映画の監督である。
号外を配る男(演:小野義行)
『おろち』映画版のみに登場する男性。
得体の知れない女(演:大口与枝)
『おろち』映画版のみに登場する女性。
劇中劇の男優(演:眞島秀和)
『おろち』映画版のみに登場する男性で、劇中劇に出演した。
『おろち』の用語
精神感応(せいしんかんのう)

竜神ルミ(左)に精神感応能力を使うおろち(右)
精神感応(せいしんかんのう)とは、おろちが使用する架空の能力。見ず知らずの他人に自分の存在を認識させる作用があり、嵐を避けるために竜神家を訪れた際に精神感応を用いている。また、立花優の心を覗こうと同能力を使ったこともあるが、優の閉ざされた心をほぐすには至らずに失敗した。精神感応は、おろちが相手の身体に直接触れる必要があり、特に頭部に触れると効果が高いようである。
呪術(じゅじゅつ)

三郎を模した人形に自分の血を垂らすおろち
おろちが使う呪術(じゅじゅつ)とは、「絵を用いて遠く離れた場所を覗く」、「自らの血を使って人形に生命を吹き込む」、「包帯で他者の傷を癒す」などがストーリー内で描かれている。必ず成功するわけではなく、三郎の人形を動かそうとした際に失敗して、彼の死体を腐ったまま生き返らせてしまった。
念動力(ねんどうりょく)

ビッグコミックススペシャル版『おろち』第2巻表紙
念動力(ねんどうりょく)とは、おろちが使う架空の能力である。おろちが、右手の人差し指を頭上にかざした際に発動する。鍵のかかった部屋を開けたりすることができるほか、漬物石大の光る石を粉砕したり、複数のチンピラを撃退するなど、攻撃力を有していることが示唆された。
ねむり
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目次 - Contents
- 『おろち』の概要
- 『おろち』のあらすじ・ストーリー
- 姉妹
- 骨
- 秀才
- ふるさと
- カギ
- ステージ
- 戦闘
- 眼
- 血
- 『おろち』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- おろち(演:谷村美月)
- 姉妹
- 竜神エミ(りゅうじんエミ)
- 竜神ルミ(りゅうじんルミ)
- 弘(ひろし/演:山本太郎)
- 骨
- 大森千恵(おおもりちえ)
- 三郎(さぶろう)
- 大森(おおもり)
- ジュン
- 秀才
- 立花優(たちばなゆう)
- 優の母親
- 優の父親
- カギ
- 渡辺ひろゆき(わたなべひろゆき)
- ひろゆきの両親
- 恵美(えみ)
- 恵美の両親
- ふるさと
- 杉山正一(すぎやましょういち)
- 良子(りょうこ)
- 新次(しんじ)
- ステージ
- 目黒佑一(めぐろゆういち)
- 田辺新吾(たなべしんご)/花田秀次(はなだひでじ)
- 戦闘
- 岡部正(おかべただし)
- 正の父親
- 佐野(さの)
- 眼
- 田口恵子(たぐちけいこ)
- さとる
- 血
- 門前理沙(もんぜんりさ/演:中越典子、山田夏海(少女時代))
- 門前一草(もんぜんかずさ/演:木村佳乃、佐藤初(少女時代))
- 佳子(よしこ/演:谷村美月)
- 『おろち』映画版オリジナルキャラクター
- 門前葵(もんぜんあおい/演:木村佳乃)
- 西条(さいじょう/演:嶋田久作)
- 昌江(まさえ/演:大島蓉子)
- パパ(演:エド山口)
- 君田(きみだ/演:楠見薫)
- 北村(きたむら/演:鯉沼トキ)
- 片岡(かたおか/演:久世星佳)
- 撮影所長(演:国枝量平)
- 撮影所の重役(演:研丘光男)
- 飲み屋の客(演:諏訪太朗)
- 飲み屋の客(演:齋藤康弘)
- 飲み屋のママ(演:みやなおこ)
- トーク番組・司会者(演:久保田麻三留)
- 歌謡ショー・司会者(演:島田弘久)
- 歌謡ショー・ピアニスト(演:佐孝康夫)
- 撮影所の運転手(演:徳健人)
- 映画監督(演:平田忠継)
- 号外を配る男(演:小野義行)
- 得体の知れない女(演:大口与枝)
- 劇中劇の男優(演:眞島秀和)
- 『おろち』の用語
- 精神感応(せいしんかんのう)
- 呪術(じゅじゅつ)
- 念動力(ねんどうりょく)
- ねむり
- 『おろち』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ナレーション「これははき気をもよおすほどいやらしい女心の恐ろしさと執念をえがいたものである」
- 三郎「舌が……!!くさっているのだ!!」
- 一生を懸けた目黒佑一の復讐
- 戦争という極限状態の中で生き延びる岡部正の父親
- 『おろち』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- サイコホラー作品の先駆けとなった『おろち』
- 楳図かずお作品の中でも人気の高い美少女キャラクターおろち
- 楳図かずお作品が多数連載された『週刊少年サンデー』
- 2つのエピソードを基にした『おろち』映画版
- 『おろち』の主題歌・挿入歌
- 映画版主題歌:柴田淳「愛をする人- Orochi's Theme」
- 映画版挿入歌:木村佳乃、谷村美月、中越典子、山本太郎「またあした」
- イメージソング:楳図かずお「おろち」