アイカツ!(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『アイカツ!』とは、バンダイの展開するトレーディングカードを用いた女児向けアーケードゲームと連動して作られたアニメである。
主人公の星宮いちごはトップアイドルである神崎美月にあこがれて、名門アイドル養成学校スターライト学園に入学する。個性豊かなアイドル仲間達と切磋琢磨し、学園の女王「スターライトクイーン」を目指す青春ストーリーである。
姉妹作品に『アイカツスターズ!』、『アイカツフレンズ!』、『アイカツオンパレード!』がある。

『アイカツ!』の概要

『アイカツ!』とは、バンダイのトレーディングカードを用いた女児向けアーケードゲームと連動して制作されたアニメのことである。正式名称は『アイカツ!-アイドルカツドウ-』であり、作中で使われる「アイカツ」という言葉は「アイドル活動」の略である。『アイカツ!』はプリキュアシリーズよりも高い年齢層の女児をターゲットに展開し、プリキュアと共に女児向け作品の二翼と呼ばれるまでに成長した。
2012年10月25日より、アーケードゲーム『データカードダスアイカツ!』が稼働開始する。それに先行して2012年10月8日より、テレビ東京系列にてアニメが放送を開始している。アニメの放映は2016年3月31日までの4年間続いた。
アニメの制作はサンライズが担当した。サンライズが女児向けアニメを制作したのは1992年の『ママは小学4年生』以来20年ぶりのことだった。
本作の最大の魅力は迫力のあるライブステージ映像である。作中のライブステージには3DCGが使用されているのだが、最初期は『プリティーリズム』シリーズなどの他作品と比べてCGの出来がいまいちで評判が悪かった。しかし、話数を重ねるごとにCGの技術が劇的に進化して、アニメの見どころの一つとなっていった。
有名アーティストの手掛けた挿入歌も話題となった。作品にまつわる音楽(主題歌・挿入歌・背景楽曲)の多くは、『THE IDOLM@STER』や『這いよれ!ニャル子さん』などの音楽を担当したサウンドクリエイター集団・MONACAが手がけており、アニメソングファンだけではなく、音楽ファンにも高く評価されている。ライブステージで披露される挿入歌はキャラクターを演じる声優ではなく、秋葉原ディアステージ所属のアイドルSTAR☆ANIS及び、STAR☆ANISに追加メンバーを入れて改編された歌唱ユニットAIKATSU☆STARS!が歌っている。
作中に登場する「アイカツ!カード」を集めることも子供達や熱心な大人のファンの間でブームとなった。アニメでは主人公達がアーケード版で使用されるものと同じ「アイカツ!カード」を使用している。カードを使用して「アイカツ!システム」を起動させることで衣装に着替えステージに立つことができるのである。「アイカツ!カード」は作中に登場するファッションブランドが制作していて、キュート、クール、セクシー、ポップの4つにタイプに分かれている。またカードの種類はノーマル、レア、プレミアムレアなどに分かれ、カードによって出せるアピールが変わってくる。アピールとは「アイカツ!システム」によって作り出されるステージ上のイリュージョン演出である。
姉妹作品に『アイカツスターズ!』、『アイカツフレンズ!』があるが、こちらはスターライト学園とは違う学園の物語となっている。一方、2019年から放映した『アイカツオンパレード!』とその続編のWebアニメ『アイカツオンパレード!ドリームストーリー』はこれまでのキャラクターが全員集合するクロスオーバー作品となっているため、『アイカツ!』のキャラクターも登場している。
ストーリーは4部構成になっており、1、2部の主人公は天才的なアイドルの能力を持つ星宮いちごが務める。その後、3、4部の主人公は、いちごに憧れてアイドルを目指す努力家大空あかりが務めている。物語の舞台は全寮制の名門アイドル養成学校「スターライト学園」である。スターライト学園は中等部と高等部に分かれており、中等部のトップは「スターライトクイーン」と呼ばれている。年に一度スターライトクイーンを決定する「スターライトクイーンカップ」が開かれ、学園の生徒達はスターライトクイーンを目指して戦う。いちごやあかりは様々な困難にぶつかりながら、仲間と助け合い、競い合い、スターライトクイーンを目指していく。

『アイカツ!』のあらすじ・ストーリー

第1部(第1話-第50話)

アイドルユニット「Soleil」の結成

星宮いちごがアイドルを目指すきっかけになった神崎美月のライブ

弁当屋の娘星宮いちごはごく普通の中学1年生だった。ある日アイドル好きのいちごの弟らいちが、トップアイドルの神崎美月のコンサートに行きたいと言う。いちごはアイドル博士と呼ばれる親友霧矢あおいに頼み、コンサートのチケットを手配してもらう。あおい、らいちと共にコンサートに参加したいちごは、トップアイドル神崎美月の姿を見て衝撃を受ける。そんないちごにあおいは、名門アイドル養成学校スターライト学園を一緒に受験しようと誘う。スターライト学園には神崎美月も通っているのだ。
受験の結果、いちごはパフォーマンス、あおいは筆記で優秀な成績を収めスターライト学園への編入が決まる。2人は編入してすぐスペシャルオーディションを受ける。オーディションに合格した者は、御褒美として美月の1日マネージャーを務めることができるのだ。合格したのはあおいだったが、こっそりあおいについてきたいちごも美月の仕事場へ連れて行ってもらえることになる。いちごとあおいは美月の1日に密着し、何でも完璧に出来る美月に圧倒される。しかし、仕事が終了した後で忘れ物を届けに美月の元へ戻った2人は、美月が必死にダンスの練習をしているところを目撃する。美月が踊り続けた床はすり減っていた。いちごとあおいは美月が才能だけの人ではなく、凄まじい努力をしてトップアイドルの座についたということを知ったのだった。
美月を目標にアイカツに励むいちごとあおいは、「美しき刃」の異名を持つクールビューティーなクラスメイト紫吹蘭と一緒のオーディションを受けることになる。一緒に頑張ろうと張り切るいちごとあおいだが、蘭は2人に対してそっけない態度を取る。蘭はかつて友人が挫折して学園を辞めてしまった経験から、友人というものを持とうとしていなかった。そのため、いちごとあおいにも壁を作っていたのだ。しかし、蘭はオーディションの練習を通じて2人と打ち解けていく。やがて3人は親友となった。
その後、3人は学園の個性的なアイドル達と次々と知り合っていく。不思議系アイドル有栖川おとめ、吸血鬼キャラを守り通す藤堂ユリカ、後輩で歌舞伎の名家出身の大和撫子北大路さくら、魅力的なアイドル達が切磋琢磨し学園内に良い雰囲気が生まれていく。
成長していく後輩達の姿に刺激を受けた美月は、自分と共にユニットを組むメンバーを募集する。美月は入学したばかりの頃、他のアイドルとユニットを組んだことがあった。しかし、誰も美月の能力についていけずにユニットは解散してしまったのだった。その後美月は誰とも組むことなく、長い間1人で活動してきたが、いちご達ならば自分と共にユニットが組めるのではないかと期待を寄せていた。美月は自分とユニットを組む条件として「自分で輝けるアイドル」を探していた。そのため、ユニット名は三つの星を意味する「Trisatar(トライスター)」と名付けられる。
「Tristar(トライスター)」メンバー選抜オーディションがスターライト学園内で行われ、美月に憧れる学園の生徒達はこぞって応募する。いちごと仲間達はオーディションで壁をよじのぼったり、アスレチックに挑戦したり、巨大扇風機の強風と戦ったりして美月の要求に応える。
オーディションの最中、何者かがヘリコプターからパラシュートで飛び降りた。現れたのはアメリカからやってきた一ノ瀬かえでだった。かえでは美月とユニットを組みたくて来日したのだった。飛び入り参加のかえでは、自分がオーディションのメニューを更に過酷にしたものに挑戦しているVTRを見せて美月にアピールする。美月はかえでを認め、「Tristar(トライスター)」の1人目のメンバーにかえでを選ぶ。残りのもう一人はいちご、あおい、蘭の中から選ばれることになる。3人が競い合った結果、選ばれたのは蘭だった。いちごとあおいは惜しくも最終選別でオーディションに落ちてしまうが、選ばれた蘭を祝福する。一方で「Tristar(トライスター)」は多忙なスケジュールの為学園から離れるということを知り、3人は別れに涙するのだった。
「Tristar(トライスター)」となった蘭は、憧れの美月に必死についていこうとする。しかし、プレッシャーと孤独感に押しつぶされステージでミスを犯してしまう。一方、いちごとあおいはスターライト学園長の意向でユニット「Soleil(ソレイユ)」を結成することになる。そのことを知った蘭は喜びながらも寂しげな顔をしてしまう。そんな蘭を見た美月は、蘭をユニットから追放する。それは、蘭をいちごとあおいの元に戻してあげるためだった。蘭はいちごとあおいの元に戻り、3人でユニット「Soleil(ソレイユ)」を結成する。

学園No.1アイドルを目指すいちご

蘭が「Tristar(トライスター)」抜けた後、美月は後任のメンバーを探していた。ある時、誰にも見られていないのに、吸血鬼キャラを守って日の光を浴びないようにするユリカを見た美月は、感心してユリカをスカウトする。こうして美月、かえで、ユリカの新生「Tristar(トライスター)」が誕生する。
「Soleil(ソレイユ)」、「Tristar(トライスター)」2組のユニットの誕生を見て興奮したおとめは、同級生の神崎しおんと後輩のさくらを誘い「ぽわぽわプリリン」というユニットを自主的に結成する。
その後、3つのユニットを合体させた夏期限定ユニット「SRAR☆ANIS(スターアニス)」が誕生した。しかし、女優志望のしおんはオーディションの都合で辞退してしまい、8人で全国ツアーを開催することになる。ツアーは大成功し、いちご達の絆は深まる。
そんな中、毎年恒例の「スターライトクイーンカップ」が開催されることになる。「スターライトクイーンカップ」はスターライト学園中等部のNo.1アイドルスターライトクイーンを決める大会であり、現スターライトクイーンに全校生徒で挑むものである。優勝した者はスターライトクイーンの称号とティアラ、専用の個人寮を与えられる。美月は2年連続でスターライトクイーンの座に君臨していた。
美月は自身3回目となる大会で、技量を高める目的でスペシャルアピールを3回連続成功させなければ失格になるルールを追加した。スペシャルアピールとはアイカツ!システムによるステージ上のイリュージョン演出である。スペシャルアピールを連続で3回出すには並外れた体力を必要とする。多数の生徒が挑戦したが、次々と脱落し、準決勝へ進んだのはいちご、あおい、蘭の3人であった。その内、いちごだけが決勝へ進んだ。この間、美月は毎回ステージに上がりスペシャルアピールを3連続成功させている。決勝でいちごは3回目にスペシャルアピールを失敗してしまう。それに対し美月は4連続成功させ、スターライトクイーンの座を守りぬいた。
惜しくも美月に敗れたいちごはスターライト学園を去りアメリカに向かうことになる。いちごは前々から「自分はどんなアイドルになりたいか?」と悩んでいた。あおいはドラマ、蘭はモデルと自分らしくアイカツに励んでいる。悩んだ結果、いちごはかえでから聞いたアメリカのアイドルの話を思い出した。
「アメリカじゃ、アルバイトしながらすごいコーチと特訓したり何千人も出るオーディションで競ったりする。アメリカにはすごく面白いアイカツがあると思う。広い世界でアイカツして本物のアイドルになりたい!」そう決意して、アメリカに向かうのだ。空港で仲間達と抱き合い、いちごは笑顔で手を振り去っていった。
一方、スターライトクイーンの地位を守り切った美月は、唐突にスターライト学園を辞めてアイドル界から姿を消してしまうのだった。

第2部(第51話-第101話)

ライバルの出現

いちごがアメリカに旅立ってから1年の月日が経った。美月の次のスターライトクイーンにはおとめが選ばれていた。あおいや蘭はそれぞれの得意分野で活躍を続けていた。
全てが順調に思えたが、スターライト学園に強敵が現れることになる。ライバル校としてドリームアカデミーが開設されたのだ。アイドル業界にはドリームアカデミーの活躍の話題で溢れ、スターライト学園の生徒は心穏やかではいられなかった。
お互い意識しつつも直接学園同士が競い合う機会はなかったが、ある日対決ライブが行われることとなる。スターライト学園代表となったあおいは、ドリームアカデミーの代表音城セイラと対面する。
音楽の才能に溢れるセイラは、プロデューサーの冴草きいの助けを借りて、ステージで観客のボルテージがあがると発動する特別なアピール「星座アピール」を成功させる。それを見たあおいは、自分では「星座アピール」を出せないかもしれないと弱気になってしまう。そこにアメリカから帰ってきたいちごが現れる。
セイラはいちごに「あなたは星座アピールを出せる?」と挑発する。それに対しいちごは「出せちゃうかも」と答える。そんないちごを見てあおいはスターライトクイーン代表をいちごに譲る。ステージに立ったいちごは見事に「星座アピール」を出すことに成功、勝負を引き分けに持ち込んだ。セイラはいちごのステージを見て、いちごをライバルに認定する。いちごはセイラのライバル宣言を喜んで受け入れる。
スターライト学園に復帰したいちごは再び、あおいや蘭と共に楽しい学園生活を過ごす。ライバルとして意識し合ういちごとセイラは、互いのことを偵察し、共に仕事をするうちにライバル兼友人の関係へと変化していく。いちごとセイラを中心としてスターライト学園、ドリームアカデミー両校のアイドル達は仲間になっていくのだった。

新入生オーディションの開催

そんなある日、スターライト学園では新入生オーディションが行われる。そこにやってきたのが後に主人公となる大空あかりである。あかりは自分のことを「星宮いちご」と名乗り間違えるくらいいちごに憧れていて、髪型などもそっくりに真似していた。技術の足りないあかりだが、いちごの強い推薦もあって合格する。その後、いちごにアドバイスされたことによりいちごの真似をやめにして自分のスタイルを求めるようになる。
一方、アイドルを引退していた神崎美月がパートナーの夏樹みくるを連れてアイドル界に戻ってくる。美月はみくるをスカウトし新ユニット「WM(ダブルエム)」を結成していたのだった。
美月の発案で2人組ユニットが対決する大会「パートナーズカップ」が開かれることとなる。スターライト学園、ドリームアカデミー両校の生徒達はパートナーを探し始める。いちご達スターライト学園生とセイラ達ドリームアカデミー生が一緒になっておとめの暮らすスターライトクイーンの寮「おとめ御殿」で特訓を開始する。お互いのことをよく知った上で誰と組みたいか指名し合った結果、いちごとセイラはお互いを選びパートナーとなる。しかし、「パートナーズカップ」では強敵「WM(ダブルエム)」に敵わず敗北してしまう。
大人気となった「WM(ダブルエム)」は会見を開き、次のステージで対決したい相手を指名する。それはいちごが渡米中活動停止になっていた「Soleil(ソレイユ)」であった。指名を受けいちご、あおい、蘭は「Soleil(ソレイユ)」を再結成する。久しぶりながらも素晴らしいステージを披露した「Soleil(ソレイユ)」だったが、いちごがわずかにミスをしてしまい、「WM(ダブルエム」に勝つことはできなかった。
そんな中、人気のアイドル8人を決定する「アイカツ8大投票」の結果が公開される。スターライト学園からはいちご、おとめ、ユリカ、ドリームアカデミーからはセイラとセイラの仲間である風沢そら、姫里マリア、そして「WM(ダブルエム)」の美月とみくるが選ばれた。8人は夏のスペシャルユニットとしてツアーを行い大成功させる。
ツアーを終えた美月は、スターライト学園の学園長の元を訪れる。スターライト学園とドリームアカデミーの中から最強アイドルユニットを選び、「WM(ダブルエム)」と対決させる「トゥインクル・スター・カップ」を企画したのだった。それは、2人組ユニットの最高峰を決める戦いである。スターライト学園、ドリームアカデミー両校の代表として、いちごとセイラが再びタッグを組むことが決定する。2人のユニットは二つの翼を意味する「2wingS(ツウィングス)」と名付けられた。特訓を通してお互いをよく知るようになったいちごとセイラは、普段通りのドレスでは勝てないと悟る。「WM(ダブルエム)」に勝つためにスペシャルコーデであるふたご座の星座ドレスを手に入れた「2WingS(ツウィングス)」は「WM(ダブルエム)」に勝利する。
その後、「WM(ダブルエム)」は当初の予定通り解散する。みくるはガーデニングに専念するためにアイカツを休止することを決めていたのだった。「WM(ダブルエム)」に勝利したいちごとセイラは固く握手をし、お互いが居たからここまで来られたと言うのだった。
その頃、あかりはいちごとセイラのステージが忘れられず、定期発表会も近いのに浮ついていた。このままではまずいと思いいちごの姿を見ないようにしていたが、怪しまれたいちごに追いかけられ、捕まってしまう。悩むあかりにいちごは、自分もまた美月に憧れてここまで来たのだと伝える。あかりはいちごの言葉に励まされ、定期発表会のステージに上がる。そこへ「Soleil(ソレイユ)」がサプライズで乱入し、4人は一緒に歌うことになる。
こうして、あかりはいちごからバトンを引き継ぎ、第2の主人公となっていくのだった。

第3部(第102話-第152話)

自分だけのアイカツを探すあかり

第3部より大空あかりが主人公となる。舞台はスターライト学園のままだが中学1年生のあかり世代が物語の中心となり、高等部に所属するいちご達は脇役としてたまに登場するのみになる。
新入生オーディションで合格したあかりは、実力はまだまだながら日々立派なアイドルになるために努力を続けていた。そんなある日、あかりの住む学生寮の部屋が雨漏りで使えなくなるトラブルが起きる。
あかりは違う部屋に移動することになり、ミステリアスな美少女氷上スミレとルームメイトになる。また、元気でおしゃれな新条ひなきとも仲良くなる。ひなきは芸歴13年のアイドルで「アイカツ!カード」にとても詳しく、あかりは大きな刺激を受ける。
かつてはいちごの真似をしていたあかりだが、自分だけのアイカツを探していた。様々な工夫を重ねたあかりはついにお天気アイドルという自分の道を見つける。「大空お天気」というお天気コーナーの仕事に就くことになったあかりは、アイドルとして注目される存在となっていく。
また、色々な仕事を探していくあかりは、ドラマのオーディションを通して女優志望の紅林珠璃と知り合う。珠璃は大女優の娘でひなきの友人であった。情熱的な性格である珠璃とあかりはすぐに親しくなる。
そんなある日、京都の姫桜女学園からの交換留学生藤原みやびがやってくる。凛とした大和撫子であるみやびは、反面とても照れ屋で可愛いアイドルになりたいと思いながらも表現できずにいた。しかし、みやびはあかりの天気予報でのコメントに勇気づけられて、一歩踏み出すことになる。
そして、また恒例の「スターライトクイーンカップ」が始まる。中学3年生となった北大路さくらは先輩の後を継ぎクイーンとなる。その姿に刺激を受けたあかりは自分もスターライトクイーンを目指すと決めて、憧れのいちごに宣言する。そんなあかりを嬉しそうに見つめ、いちごは「Soleil(ソレイユ)」の全国ツアーのために学園から旅立っていくのだった。
春が来て中学2年生に進級したあかり達は、新入生を迎え指導する立場になる。あかりはダンスが得意でクールな魅力を持つ黒沢凛を、スミレはトップデザイナーの孫で可愛らしい天羽まどかを担当することになる。
凛とまどかはルームメイトとなり親しくなっていく。

アイドルユニット「Luminas」の結成

歌が得意なスミレは歌手デビューをし、CM曲を担当することになる。そこで後輩の凛を誘い「Dancing Diva(ダンシングディーヴァ)」というユニットを結成する。「Dancing Diva(ダンシングディーバ)」のステージに感激した珠璃は、ユニットを組むパートナーを探し求めて多くの生徒に声をかけるものの、結果として一番気心の知れた幼馴染のひなきと組むことになる。珠璃とひなきのユニットは「情熱★ハラペーニョ」と名付けられる。あかりはまどかの特訓をサポートをし、それががきっかけとなりユニット「Skips♪(スキップス)」を結成することを即決した。
ある日、交換留学生としてエトワール学院から栗栖ここねがやってくる。神戸からやってきたここねは同じ関西で活躍するみやびと仲が良く、みやびを誘って「あまふわ☆なでしこ」を結成した。こうして誕生した4組のユニットはスターライト学園で開催された「ユニットカップ」に参戦する。「ユニットカップ」では「Dancing Diva(ダンシングディーヴァ)」が完成度の高いステージを披露するが、「Skips♪(スキップス)」が総合得点で僅差で勝ち優勝した。
その後、人気アイドル8人を決める「アイカツ8大投票」が行われることになる。その際に「Soleil(ソレイユ)」は3人ユニットによる対決「大スターライト学園祭」を開催することを発表する。「大スターライト学園祭」に出場するためにあかり、スミレ、ひなきはユニット「Luminas(ルミナス)」を結成する。珠璃もまた、「大スターライト学園祭」に出場するため、凛とまどかと共に「バニラチリペッパー」を結成する。こうして3人組ユニットの対決が始まった。この対決にはおとめ率いる「ぽわぽわプリリン」も参戦する。そして、かつて美月が突然脱退したことによって活動を休止していた「Tristar(トライスター)」もかえでがユリカを説得し、美月に呼びかけに行くことによって電撃的に復活することになる。それぞれのアイドルが素晴らしいステージを披露した中、優勝したのは「Soleil(ソレイユ)」であった。あかり達「Luminas(ルミナス)」は健闘するも惜しくも2位となる。
優勝は逃したものの大きな刺激を受けた「Luminas(ルミナス)」の3人は全国ツアーの企画を立てる。そして、あかりが何気なく描いたワゴン車で旅をする「Luminas(ルミナス)」の絵から発想を得て、ワゴン車で全国を巡ることが決まる。スターライト学園が所有するワゴン車を使用できることになり、あかり達はワゴン車にペインティングをして自分達だけの「アイカツ☆ワゴン」を制作した。そして、新たな出会いを求め、学園のスタッフを運転手に迎え、学園から飛び出して行ったのである。

第4部(第153話-第178話)

「Luminas」としてのアイカツ

全国ツアー「ルミナス☆ジャパンツアー」のためにアイカツ☆ワゴンで旅を続ける「Luminas(ルミナス)」は、まず北海道に向かった。そこで出会ったのは大地のの、白樺リサの幼馴染2人組だった。ローカルで歌を披露するなどして活躍していた2人だが、プロのアイドルである「Luminas(ルミナス)」のステージに魅了され、本気でアイドルを目指すことになる。ののとリサは、オーディションを経てスターライト学園に編入してくる。
その後もアイカツ☆ワゴンは全国を周り、「Luminas(ルミナス)」は各地で個性的なアイドルの面々と出会っていく。「ルミナス☆ジャパンツアー」はスターライト学園でファイナルを迎えることになる。東京では雪が降らないため、大地のの、白樺リサが北海道なら雪があるのにと言うと、いちごが北海道から雪を運ぶ提案をする。ののとリサはこの提案をキラキラッター(『アイカツ!』作品内におけるTwitterのようなSNS)で拡散し、各地からファンが雪をリレーする「スノーリレープロジェクト」が行われた。途中、雪が解けかけるなどのトラブルがあったがなんとか補充し、雪で飾られたステージを作ることに成功する。クリスマスステージでは「Luminas(ルミナス)」のバックダンサーで珠璃、いちご、美月が加わり豪華なステージとなった。
そして、いよいよ「スターライトクイーンカップ」が始まる。開幕ステージにシークレットゲストとして伝説のアイドル「WM(ダブルエム)」が表れて限定ステージを披露する。
本戦はレベルの高い戦いとなり、中等部上位七名がフィーバーアピールでAランク以上を取る。フィーバーアピールとはスーパーアピールを超える新たなアピールである。初日のリサと珠璃の対戦は珠璃が制し1位となる。その後、のの、凛、まどかが挑むものの珠璃はトップの座を譲らない。三日目、ひなきが珠璃を超えて1位となるもその成績はAランク止まりであった。そんな中、スミレはAランクを超えるSAランクに挑戦するがアピールに失敗し、ランク外になってしまう。しかし、ステージ自体の全体評価が高かったため最終順位は8位となる。
そんなスミレの健闘を見守ったあかりは見事にSAランクのアピールに成功し優勝を決め、ついにスターライトクイーンとなる。
あかりはスターライトクイーンのお祝いパーティーの席でいちごに一緒にライブをしてほしいとお願いし、「Luminas(ルミナス)」と「Soleil(ソレイユ)」の合同ステージが実現する。その日はあかりの誕生日であったため、プレゼントをあげるといちごは言う。ただし、スターライトクイーンのあかりはもうライバルなので挑戦に勝たないとプレゼントはあげられないと言っていちごは、皆が見守る中学園周辺の町を舞台に鬼ごっこを始める。あかりは必死にいちごを追いかけ崖を上り、頂上でいちごを捕まえる。プレゼントに何でも欲しいものをあげると言ういちごにあかりはそっと耳打ちをするのだった。

いちごとあかりのステージ

時は流れ、あかりといちごはお揃いのドレスに身を包みステージに向かう。
いちごはあかりに手を差し伸べて言う。「さぁいくよ、あかり!」それまでいちごはあかりを呼び捨てにはしていなかった。あかりは既にいちごに認められるライバルであり友人へと成長したのだった。こうして物語は幕を閉じる。

kuromin08314
kuromin08314
@kuromin08314

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