幻想水滸伝III(幻水III)のネタバレ解説・考察まとめ

『幻想水滸伝III(幻水III)』とは、コナミが制作する「幻想水滸伝シリーズ」の一作品で、2002年に発売されたロールプレイングゲームである。略称は「幻水III」で、宿星を持つ108人の仲間を集めて戦うところは中国の『水滸伝』をモチーフにしている。個性豊かなキャラクターたちが織り成す人間関係と、ドラマティックなストーリーが魅力。幻水IIIはシリーズ内で唯一、複数の主人公が登場する点や、初採用となった3Dポリゴンのグラフィックでも注目された。対応するプラットフォームはPlayStation 2。

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炎の英雄

約50年前、グラスランドに平和をもたらして姿を消した英雄で、「真の火の紋章」の継承者。それまでのグラスランドは半分以上の領土をハルモニア神聖国に支配されていたが、炎の英雄とそれに付き従う「炎の運び手」という一団が現れ、ハルモニアに抵抗する活動を行っていた。その勢いはすさまじく、やがてグラスランドの多くの部族が炎の英雄に従うようになり、ハルモニア軍と大激突した。どちらの勝利かもわからないほどの激しい戦闘が繰り広げられ、戦いが終わった頃には炎の英雄の姿がなかったという。以来、ハルモニアからグラスランドへの侵攻は行われていない。炎の英雄は遠い大陸へ逃げたという噂や、平和と引き換えに命を差し出したという噂も残っている。

登場する各国に関する用語

大空洞

リザード族の村にある、巨大な洞穴の名称。リザード族は、とてつもなく大きな洞穴の中に町を作って生活している。

魂送りの儀式

精霊たちに魂をささげて、グラスランドへの加護を願う儀式。アルマ・キナン村の巫女であるユンが精霊たちにその魂を捧げたことにより、真の水の紋章の封印が解かれた。

評議会

ゼクセン連邦の政治を取り仕切っている組織。ゼクセン連邦は元々商人ギルドがあつまってできた通商国家であり、評議会の議員は有力な商人ギルドのギルドマスターから選ばれている。

ハルモニアの子

ハルモニア神聖国がグラスランドへ侵攻した際、人質として部族の子を首都クリスタルバレーへ連れていくことが慣行となっていた。人質にはハルモニア流の考え方が徹底して叩き込まれ、人質となった子たちは「ハルモニアの子」と呼ばれることになった。人質を取りつつ同化政策も行うという、ハルモニアにとって都合のいい制度だった。

『幻想水滸伝III(幻水III)』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

劇場でのハチャメチャ公演

劇場では出演者とシナリオを選択し、演劇を上演することができる。

本拠地であるビュッデヒュッケ城1階には劇場があり、脚本を入手すれば劇場で上演することができる。脚本には、オリジナルのストーリーからシェイクスピアまで何種類もあり、それぞれキャストを当てはめて芝居を行う。芝居が上手なキャラクターもいれば、まったくやる気のない者もいるため、組み合わせによってハチャメチャな展開となる。興行が成功した際には報酬ももらえる。

前作データの引き継ぎ機能

『幻想水滸伝III』には、前作のデータを引き継いでゲームを開始する機能を備えている。具体的には『幻想水滸伝II』と、『幻想水滸外伝Vol.1 ハルモニアの剣士』および『幻想水滸外伝Vol.2 クリスタルバレーの決闘』からの引継ぎが可能で、名前や紋章などを引き継いで遊ぶことができる。かつて自分が名づけたキャラクターが歴史上の人物として登場するなど、思い入れが深くなる機能である。

平均年齢が高いオトナなパーティー構成

お互いにいじり合いながら、オトナの会話を繰り広げるゲドのパーティー。

『幻想水滸伝III』では3人の主人公が登場するが、それぞれのパーティーごとに特徴がある。ヒューゴ編ではRPGの王道である少年の成長物語を体験できるし、クリス編では英雄に祭り上げられた女性の苦悩を味わえる。
中でもゲド編は異色で、おじさんばかりのパーティーは平均年齢が異様に高く、コンシュマーゲームではめずらしい構成と言える。そのためパーティー内で交わされる会話もウィットに富んだオトナな内容となり、洒落た会話のキャッチボールが展開していく。主人公のゲド自身は多くを語らず極めて無口であるが、会計係のエースがいじられ役となって場をなごませている。

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