ウルティマ(転スラ)の徹底解説・考察まとめ

ウルティマとは『転生したらスライムだった件』に登場する、主人公リムルの配下で、その正体は”原初の悪魔”と呼ばれる7人のうちの1人。もともとは原初の紫”ヴィオレ”と呼ばれていたが、リムルの配下となった事で”ウルティマ”と名付けられた。配下になった後は、リムルが治める国”ジュラ・テンペスト連邦国”においてトップクラスの実力を誇る12の強者で構成された”聖魔十二守護王”の1人として活躍する。

ディアブロの勧誘

ある時、一足先にリムルの配下となっていたディアブロから勧誘を受け、カレラ(この時点ではジョーヌ)、テスタロッサ(この時点ではブラン)と共にリムルに会うこととなる。ウルティマは当初、リムルの配下になる意思はまったくなく、ディアブロとの交渉によって一時的に力を貸すことに同意しただけだった。しかし、人間の女の子に変装してテンペストを訪れたところ、リムルに上位悪魔(アークデーモン)であることをすぐに見破られてしまう。リムルの計り知れない魅力に心酔したウルティマは、カレラ、テスタロッサと共に自ら配下に加わることを選択。リムルから”ウルティマ”という名を授かった。名付けの影響により、種族は上位悪魔から悪魔公(デーモンロード)へ進化し、悪魔界から連れてきた200人の配下と共に、リムル直属の配下に加わった。

検察庁検事総長に就任

リムルの配下となった後「早急に任命したい役職が3つある」と呼び出されたウルティマ。その役職とはリムルの全権代理となる”外交武官”、国内の巨悪を捜査する”検察庁検事総長”、物事を公平に裁く”司法府最高裁判所長官”の3つだった。ウルティマは「ボク以上の巨悪?何だかワクワクするね」と、自ら”検察庁検事総長”の役職を引き受け、その後は真面目に仕事をこなしていった。
ウルティマは最強クラスの実力者であるが、担当者であるリムル配下の”ログルド”には”おっちゃん””嬢ちゃん”と呼び合う仲になるほど懐いており、ログルドの指示には従っている。

対帝国戦でガビルをサポート

「東の帝国が開戦に向けて動き出した」という情報を入手したリムルは、帝国に対抗する策を練るべく、テンペストの幹部らを会議室に集めた。ウルティマは幹部の1人として、その会議に参加し、リムルの配下”ガビル”のサポートを命じられる。
ウルティマは残忍な性格で知られているが、ガビルが頭を下げて礼儀正しく挨拶したため「ボクの方こそヨロシクね!」と、笑顔で挨拶を返し、いたずらせずにしっかりサポートしてあげようと考えるのだった。

戦闘が始まると、ウルティマはガビルと共に敵の飛空艇に向かう。しかし、ガビルにより、彼が率いる飛空龍部隊と共に撤退するよう頼まれる。ガビルは、現在実行中の”負けたフリ作戦”が、耐性を獲得する絶好の機会であると考えていた。そのため、耐久力が劣る、龍人族(ドラゴニュート)に進化していない者たちは撤退させる事にしたのだ。ウルティマはこの計画を面白そうだと思い、ガビルの頼みを引き受け、飛空龍部隊(ワイバーンライダー)達と共に撤退することになった。
撤退中、敵の補給部隊を攻撃していたリムル配下の”ハクロウ”を空中から見つけ、炎による攻撃”炎爆玉(フレアボム)”で敵部隊を一掃する。ワイバーンライダーをハクロウに託した後、ウルティマは再び敵の飛空艇部隊に向かうのであった。

空戦飛行兵団を1人で撃破

敵部隊を率いるファラガ少将は、ガビルの指揮する飛竜衆(ヒリュウ)との戦いで優位に立っていた。ファラガは勝利を確信していたが、そこへウルティマが飛空艇に侵入し、帝国軍の知識を盗み始める。彼女は船の構造、操作方法、帝国の残りの力に関する情報を得るために、敵の頭をもぎ取り脳みそを直接弄っては捨てるという冷酷な方法で知識を奪っていった。帝国軍の対魔兵器”魔素攪乱放射(マジックキャンセラー)”や、ファラガが召喚した炎の精霊”イフリート”をものともしないウルティマの圧倒的な力によって、ファラガを除く帝国軍はあっという間に壊滅。ウルティマは自分を馬鹿呼ばわりしたファラガには最高の恐怖をくれてやろうと、核撃魔法”破滅の炎(ニュークリアフレイム)”を使用し、ファラガを含む空戦飛行兵団を跡形もなく消し去った。
一方、ガビルと彼の部隊は飛空艇の外で耐久訓練を続けていた。しかし、このままでは彼らもニュークリアフレイムの炎に巻き込まれてしまうため、ウルティマは面倒に思いながらもガビルのもとへ向かった。ガビルは耐久訓練の中で”新たな感覚”を得たようで、ウルティマもその話には興味を持ったが、まずは安全な場所への退避を優先した。

ウルティマは地上に降りた後、ガビルに対して質問を始める。ウルティマの役割は監察官であり、ガビルが適切な行動をとるよう支援することにある。ガビルからの話によると、ドラゴニュートが持つ魔素の暴走を制御し、自らを強化する特殊スキル”竜戦士化(ドラゴンボディ)”の使用時間を延長する方法を見つけたという。そしてガビルは、未熟な自分たちに成長の機会を与えてくれたとして、ウルティマに感謝を述べた。当初はガビルに呆れていたウルティマも、感謝されて悪い気はせず、ガビルの評価をわずかに上げることにしたのだった。
さらに、耐久実験の成果に関して尋ねたところ、ドラゴンボディを使って魔素の暴走を制御し、力をコントロールできるようになったとガビルは答えた。ウルティマは、魔素の制御を普段から自然に行っている。そのため、魔素を制御する事がガビルたちにとって困難な事だとは思ってもみなかったのだ。しかし、自分がガビルたちを訓練すれば、魔素を完全に制御できるようになり、それがテンペスト軍の戦力をさらに強化することに繋がるかもしれない、リムルの役に立てるかもしれないと思ったウルティマは、今後自らの手でガビルを鍛えようと考えるのだった。

聖魔十二守護王に選出

東の帝国との初戦を終え、テンペストでは祝勝会が行われた。
ウルティマは褒美として幹部へと昇格し”聖魔十二守護王”に選出される。さらに”死虐王(ペインロード)”の称号をリムルから与えられ、大喜びしたウルティマはリムルへさらなる忠誠を誓うのだった。

ヴェルグリンドの別身体を2体撃破

東の帝国との戦争が再び勃発すると、ウルティマはガビルの監視役として戦いに加わり、カレラ、テスタロッサと共に、世界最強の種族”竜種”の1体である”ヴェルグリンド”に立ち向かうことになる。
戦闘開始前に、ヴェルグリンドから寝返るよう促されるが、テスタロッサ、カレラ、そしてウルティマも「初めて得た主を手放す気はない」と、それぞれがリムルへの忠誠を言葉にし、戦いに臨む。3人は魔法を駆使するが、ヴェルグリンドにはそれが効かず、ウルティマは毒を帯びた紫のナイフを両手に戦い、ヴェルグリンドの2つの”別身体”を破壊することに成功。ヴェルグリンドから再び裏切るよう迫られるも、3人は当然これを拒否する。
交渉が2度にわたって決裂すると、ヴェルグリンドは本気で3人を攻撃し始める。ウルティマたちはヴェルグリンドの圧倒的な力に敵わず、最終的には敗れてしまう。
ウルティマは窮地に立たされたが、ヴェルグリンドがその場から転移して別の場所へ移動したため、危機を脱することができた。

デビルロードに覚醒進化

ウルティマは、強者に対抗すべくリムルから覚醒進化を促され”悪魔王(デビルロード)”へと進化を果たした。

その後、ウルティマはリムルがヴェルグリンドと”ヴェルドラ”、2体の竜種の相手をしている間に、テンペストの幹部らと共に、皇帝ルドラがいる飛行艇へと向かい、ヴェルグリンドの別身体が創り出した異次元の中で”八門堅陣”という戦いに参加する事になる。

八門堅陣にてダムラダに勝利

八門堅陣では、四騎士”ガルシア”が自身の主であるリムルを侮辱した事で、ウルティマが激怒。八門堅陣の扉の中で、カレラの眷属である”エスプリ”がガルシアを撃破し、持ち帰ったガルシアの魂をカレラに献上すると、ウルティマはその魂をもらい受け、リムルを侮辱した罰を与える。”呪怨狂滅罪”による猛毒でガルシアにおよそ千年の苦しみを与え、その絶叫に嬉しそうな様子で嗤うのだった。
その後、ウルティマは八門堅陣の扉をくぐり、そこで東の帝国”皇帝近衛騎士(インペリアルガーディアン)”序列第二位である”ダムラダ”と対峙する。進化によって力を得たウルティマだったが、ダムラダも純粋に自身の技量を磨いてきた強者であったため、劣勢を強いられる。技量を磨いてきた者は、千差万別の技でどのような状況も適切に対処してくるため、ウルティマにとって厄介な相手であった。しかし、そんな強者でさえも、ウルティマは自身の成長のために利用する。望まずして得た能力に頼りすぎるのではなく、自ら望んで得た力を使いこなして、ダムラダに勝利してみせようと考えた。その望んで得た力こそアルティメットスキル”死毒之王(サマエル)”であった。

ダムラダとの戦いは、激しく、厳しいものになった。力で上回るウルティマの攻撃を、ダムラダはその高い対応力で受け流す。ウルティマは多くの気づきを得る事ができたこの戦いを素直に面白いと思い、心の底から楽しんでいた。そして、ダムラダの技を盗むために温存していた力を解放する時が来る。「行くよ!」とウルティマが宣言した直後、12枚の翼が多種多様に形を変化させながらダムラダを襲った。ダムラダもなんとかウルティマに隙を作り、自身の必殺技”聖覇崩拳”を繰り出すが、ウルティマはこれに”死毒崩拳”で対応し、見事勝利を収めた。

死にゆく前、ダムラダがぶつぶつと何かを言いながら、涙を流している事に気付いたウルティマ。「死ぬのが怖いから?」と問うと、ダムラダは約束を果たせなかったからだと答えた。ウルティマはダムラダの”魂、技、全て”を報酬に、東の皇帝”ルドラ”を殺す事、そして勇者と崇められる異世界人”マサユキ(本城正幸)”を守るよう頼まれ、その望みを叶える事とした。
こうして、ウルティマとダムラダの戦いは決着したのである。

リムルとの面談

戦いが終わった後、ウルティマは原初の悪魔たちと共にリムルと面談し、ウルティマはダムラダとの戦いで獲得した”死毒之王”が持つ世界系の権能”死滅世界”について説明する。この能力はアルティメットスキルを持たない精神生命体以外を対象に、無条件で命を奪えるというもの。しかし、戦いを好むウルティマは無条件で勝利できる能力などには興味がなく、この能力はいらないとさえ思っていた。この能力の恐ろしさを知ったリムルから使用禁止を言い渡されると、ウルティマはこれをあっさり承諾。リムルは自分の考えまで見透かす事ができるのだとして、ウルティマはリムルをさらに尊敬するようになった。

天使軍との戦いでピコとガラシャを圧倒

魔王軍対天使軍の戦いが目前に迫ると、戦力に余裕のあるテンペストから、一部の幹部たちを他の魔王たちの領地へ派遣する事になった。当初はミリムの領地へ派遣される予定だったウルティマだが、ダグリュールが自分の領地にカレラが派遣される事を拒否。そのため、代わりにウルティマがダグリュールの領地”聖虚ダマルガニア”に派遣される事になった。

天使陣営がダマルガニアへの侵攻を開始し、大きな揺れに襲われると、ウルティマは即座に危険度が高いと察知して、自身の配下である”ゾンダ”に援軍を求めるよう指示を出す。そして、ダグリュール率いる巨人族(ジャイアント)達と共に迎撃に向けて動き出すのだった。ウルティマは原初の七天使の2体”ピコ”と”ガラシャ”を1人で相手にする事になり、進化を果たしたウルティマは2人を圧倒する。ところが、長年封印されていたダグリュールの弟”フェン”が天使軍側としてダグリュールの前に立ちはだかり、ダグリュールは敗北。さらに、頭突きを喰らった事で両者の記憶と感情が共有され、ダグリュールをはじめジャイアント達が天使軍に寝返ってしまう。これにはウルティマも「流石に厳しい」とぼやく。勝算のない最悪な状況に追い込まれたウルティマだったが、リムルがもうすぐ駆けつけてくれると信じ、足止めに専念する。

間もなくしてリムル、ディアブロ、そしてリムル配下の”ソウエイ”が到着した。何とかなったと思われたのもつかの間、そこへ天使軍のボス”ミカエル”が登場し、ディアブロ、ソウエイ、そしてたった今ミカエルによる洗脳から解かれた魔王”レオン・クロムウェル”があっという間に倒されてしまう。ウルティマは倒れている者たちを連れて撤退するよう命じられ、何とか立ち上がったディアブロと共に、ソウエイ、レオンを回収して撤退した。

ルベリオスにてフェンと対峙

天使軍に寝返ったジャイアント達は、魔王ルミナスが統治する”神聖法皇国ルベリオス”へ侵攻を開始し、ウルティマはその援軍に向かう。
ルベリオスに派遣されていたリムル配下の”シオン”は、ダグリュールのほうが自分よりも格上である事を理解しているが、持ち前の究極的なポジティブさで味方を鼓舞する。そのメンタルは、ウルティマも見習いたいと思っており、密かに敬意も抱いていた。だからこそ、ウルティマはシオンを全力でサポートしようと決意する。

圧倒的な実力差を見せつけられ、本能的にダグリュール、フェンの危険性を察知するシオン。だが、主であるリムルの理想実現のため、己を奮い立たせてジャイアント達を迎え撃つ覚悟を決める。ウルティマはそんなシオンから「どちらが好みです?」と問われ、逃げないシオンに対し好感を抱きながら「あっちの暴れん坊をもらうね」とフェンの相手をすると答える。

戦いの中で、ウルティマはフェンが”魔法無効”を持っている事に気付く。ウルティマは魔法を得意とする悪魔だが、今までの戦闘経験を活かして格上であるフェンの攻撃にも冷静に対処していく。そこへリムル配下の”アダルマン”が自身のペットであるデスドラゴン”ウェンティ”と一体化した状態で援護に駆けつけた。ウルティマはアダルマンと協力しながら暗黒魔法”虚無消失獄(ニヒリスティックバニシュ)”でフェンの体力を削り、凄まじいエネルギー量のフェンを相手に奮闘するのだった。

ウルティマの関連人物・キャラクター

リムル=テンペスト

たかたか
たかたか
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