神様の言うとおり(神様の言うとおり弐)のネタバレ解説・考察まとめ

『神様の言うとおり(神様の言うとおり弐)』は金城宗幸原作・藤村緋二作画による漫画作品。不条理な死のゲームに巻き込まれた高畑瞬が黒幕を倒すために戦い続けるサバイバル・シチュエーション・ホラーである。『神様の言うとおり』は『別冊少年マガジン』2011年3月号から2012年11月号まで、『神様の言うとおり弐』は『週刊少年マガジン』2013年7号から2017年4・5合併号まで連載された。第弐部終了後には前日譚にあたる『神様の言うとおり零』全4話が『マガポケ』で連載された。

『神様の言うとおり(神様の言うとおり弐)』の概要

『神様の言うとおり(神様の言うとおり弐)』とは金城宗幸原作・藤村緋二作画による漫画作品。金城宗幸は『僕たちがやりました』『ブルーロック』などの原作も担当した。『神様の言うとおり』は『別冊少年マガジン』にて2011年3月号から2012年11月号まで、『神様の言うとおり弐』は『週刊少年マガジン』にて2013年7号から2017年4・5合併号まで連載された。尚、第弐部連載終了後には前日譚にあたる『神様の言うとおり零』全4話も『マガポケ』で連載された。
世界中の高校生が突然、生き残りを懸けた理不尽なゲームに巻き込まれるサバイバル・シチュエーション・ホラーである。

『神様の言うとおり』は「第壱部」とも言われ、単行本は全5巻が刊行されている。
退屈な日常を過ごしていた高校生の高畑瞬(たかはたしゅん)が突然、理不尽な死のゲームに巻き込まれたことをきっかけに黒幕を倒すために戦う姿が描かれているが、未完で終了となっている。

『神様の言うとおり弐』は「第弐部」とも言われ、「第壱部」の終了後に連載が開始された。全21巻が刊行されている。
「第壱部」とは別の高校で起こった殺人ゲームが描かれている。第1話と第2話では播磨生高校3年でサッカー部員の明石靖人(あかしやすと)と青山仙一(あおやませんいち)の2人を主人公とするが、第3話以降は明石靖人を単一主人公とする。欠席などの理由により、高校で始まった死のゲームに参加しなかった高校生たちが日本中から集められ、彼らもまた生き残りをかけた死のゲームに参加させられる様子が描かれている。
時々、「第壱部」の登場キャラクターの様子が断片的に描かれており、第104話の終盤では「第壱部」とのつながりが明らかになり、以後シリーズを通して起こった事件の顛末が描かれていく。

2014年には三池崇史監督・福士蒼汰主演で実写映画化され、東宝の配給で公開された。
また同じく2014年には江口拓也、安斉知佳、羽多野渉などの豪華声優陣を迎えてムービーコミック化もされ、動画配信サービス『dビデオ powered by Bee TV』で配信された。

『神様の言うとおり(神様の言うとおり弐)』のあらすじ・ストーリー

『神様の言うとおり』

第1のゲーム「だるま」編

だるまのスイッチを押す瞬

高畑瞬(たかはたしゅん)は人生を退屈だと感じながら生きている高校2年生。
今日もそれなりの1日が終わっていくと瞬が考えていたある日、授業中の教室に謎の喋るだるまが現れ教師を殺害し、慌てふためく生徒達も軒並み殺されていく。そんな最中、だるまが「だるまさんがころんだ」のルールに従って動いていると気付いた委員長の提言により、生徒たちは突如始まった殺戮を止めるべくゲームを開始する。中でもこのゲームには時間制限があると気付いたアヤがゲームを終わらせるためにだるまに向かって駆け出すが、鞄に引っ掛かってしまいだるまに殺されてしまう。動揺した生徒たちがなすすべもないまま殺されていく中で、ようやく瞬がボタンを押すことが出来た。だが、その時には教室で生き残っていたのは瞬と委員長だけだった。
互いの無事を喜びあう2人だが、だるまは最初にボタンを押した瞬をゲームクリア者とし、委員長も殺害する。

第2のゲーム「まねきねこ」編

都立みそら高校で突如はじまった命がけのゲームを生き延びた45人の生徒達は、だるまの言葉に従って体育館に集まる。
体育館には人数分のネズミの衣装が用意され、床には「ネコに鈴つけたらおわり」と書かれていた。生徒会長の言葉に従ってネズミの衣装を着る1年生と3年生に対し、瞬やいちか、松尾(まつお)と吉川晴彦(きっかわはるひこ)の2年生たちは着替えることを拒否する。
そして体育館の屋根をぶち抜いて現れた巨大まねきねこに、生徒会長が真っ先に殺された。まねきねこがネズミから殺していくことに気付いた瞬の言葉で、皆はネズミの衣装を脱ぎ捨てた。するとまねきねこは無差別に生徒達を襲い始めた。ゲームを止めるためには、まねきねこの首元にあるゴールに鈴をシュートさせなければならないが、巨大でありながら俊敏な動きを見せるまねきねこに生徒達は翻弄される。
協力してゲームをクリアしたいちかと瞬。振り返った2人が見たのは、生き残った生徒達を殺害する残忍さで有名な不良・天谷武(あまやたける)の姿だった。
第2のゲーム「まねきねこ」をクリアしたのは高畑瞬、秋元いちか、天谷武の3人だけとなる。

第3のゲーム「こけし」編

瞬といちかは体育館に突入してきた警察に保護され、天谷は容疑者として確保された。
一連の事件の詳細が判明し始めると、この高校生大量殺傷事件は日本だけでなく全世界で発生していることが明らかになる。
病院に収容されていた生存者達の前で、突如TVが「カギで扉開けたならおわり」という言葉を映し、病院の上空に巨大な立方体が現れる。動揺する彼らの前に謎のこけしが現れ、第3のゲームが始まる。
3体のこけしと「かごめかごめ」を行い、後ろの正面を当てなければこけしに殺されてしまう。ゲームを咄嗟の機転でクリアした瞬は、こけしから救出した平井翔子(ひらいしょうこ)と共にカギを探す。こけしとの「長縄跳び」に挑んだ瞬と翔子は、いちか、秋本クリストファー健人(あきもとくりすとふぁーけんと)、奥栄治(おくえいじ)、前田小太郎(まえだこたろう)と合流し、カギを持って扉の前に向かうも、扉を開けるには7人いなければならないと知る。
病院内で他の生存者に出会わなかった6人は、天谷武を危険人物と承知の上で仲間に加え脱出したのだった。

第4のゲーム「しょうべんこぞう」編

扉の先は外ではなく、しょうべんこぞうが見守る謎の区間だった。次のゲームは8チームで行う綱引きであり、負けた方は全員死亡する。初戦は天谷の圧倒的な身体能力で勝利した瞬達だったが、いつ自分たちに試合の順番が回ってくるか分からないという緊張感で前田は体調を崩し、チームの雰囲気もギスギスし始める。そして他チームには天谷に劣らぬほどの身体能力を持つ双子の真田ムラオ(さなだむらお)と真田ユキオ(さなだゆきお)がいた。
そしてこのゲームは外の世界で生中継され、皆がゲームの行く末を見守っていた。
真田兄弟に勝利するために作戦を立てる瞬達。しかし、残り2チームになった段階で第4のゲーム「しょうべんこぞう」は終了したのだった。

第5のゲーム「うらしまたろう」編

第4のゲーム「しょうべんこぞう」をクリアした瞬達の前に海亀が現れる。唐突な海亀の出現に戸惑う皆だが、前田の「今までのゲームは、だるま、まねきねこ、こけし、しょうべんこぞうとしりとりになっている」という言葉で次のゲームを予想しようとする。
そんな皆の前にうらしまたろうの人形と竜宮城が現れたことから、第5のゲームは「うらしまたろう」だと思われた。
うらしまたろうは一同を竜宮城に連れてくると野球拳を行うように告げた。初戦のいちか対前田において敗北した前田は死を覚悟するが、彼が殺されることは無かった。その後も誰も殺されず、最初は警戒し緊張していた一同も、ご馳走を味わい、ゲームを楽しみ、和気藹々とした一時を過ごすこととなる。
そんな彼らにうらしまたろうはくじを引かせ、おわりの言葉を告げた。
これで帰れると喜び合う皆に、うらしまたろうは「だるま、まねきねこ、こけし、しょうべんこぞう、うらしまたろう、最後はうん」だと告げる。そしてくじ引きで×を引いた翔子、奥、前田、ムラオはうらしまたろうに殺された。
立方体を生きて脱出した瞬、いちか、天谷、秋本、ユキオの5人は、外の人たちに「神の子」として熱狂的な出迎えを受けるのだった。

第6のゲーム「うんどうかい」編

瞬達が立方体から生還して3か月が経っていた。全国にある108の立方体からは次々と生還者が現れ、彼らは世間から「神の子」として崇められる存在になっていく。
ただ生きようとしてきただけなのに、世間から特別視されることに苦しむ瞬やいちか。
久しぶりに5人で会おうと出かけた日、108番目の立方体から生還者が現れるとともに、今世紀の神を自称する神小路かみまろ(かみのこうじかみまろ)も姿を現す。
怒りをあらわにする瞬を意に介さず、かみまろは全員にゼッケンを渡すと「翌朝7時半に立方体前に集合」と告げ、姿を消す。
翌日、集まった参加者にかみまろは「うんどうかい」の開催を告げる。1~6年生に分かれて戦い、最後まで残った1つの学年がかみまろと同じ神の力を与えられるという。
二択クイズと徒競走をあわせた「どきょうそう」、棒を倒すと爆発してしまう「ぜつぼうたおし」によって参加者達は次々に死亡していく。
一方外の世界では、かみまろを知っているタクミこと榎田拓海(えのきだたくみ)が、過去にかみまろにもらった同人誌とゲームの内容に共通点が多いことに気が付いていた。タクミは真相を知るために、「神の子」関連のコメンテーター奥平忠勝(おくひらただかつ)に会いに行き、彼がかみまろの叔父だと知る。2人は協力して真相解明に挑むために、まずはかみまろの住むアパートへと向かう。
「うんどうかい」の会場では、瞬と天谷が爆発物である棒を持ってかみまろに立ち向かおうとするが、神の力を前に返り討ちにあってしまう。

『神様の言うとおり弐』

第1のゲーム「だるま」編

明石靖人(あかしやすと)と青山仙一(あおやませんいち)は播磨生高校サッカー部に在籍する3年生。
都大会決勝にまで勝ち進んだものの、青山のキックミスにより敗退して以来、親友同士の仲はギクシャクしていた。高校生大量殺傷事件が起きた日も2人は大学進学を巡って口論をしてしまう。そして口論の末、学校を飛び出しゲームセンターへ行っていた明石は第1のゲーム「だるま」に巻き込まれず、教室に残った青山はクラスメイト達と共に命がけのゲームをすることになる。「明石に謝って、またサッカーをやるんだ」という思いを胸に青山が蹴ったボールは、見事にだるまのボタンに当たりゲームは終了する。そして歓喜の声をあげる青山とクラスメイト達だったが、青山以外の全員がだるまによって殺されたのだった。
そして高校に戻った明石が目撃したのは、警察に保護され、救急車で搬送されていく青山の姿だった。

夜になる頃には、世界中の学校で高校生大量殺傷事件が起きたことが判明する。自宅で1人、青山の安否について心配する明石の元に謎の二宮金次郎像「にの」が迎えに訪れた。「にの」に連れていかれた「ごみ箱学苑」にて、彼らを迎えたのは理事長セイン・カミと名乗る少年。彼はゲームの欠席者一同に神育過程の実施と、見事卒業したものにはカミの力を授けることを宣言したのだった。

第1の試練「まめまき」編

異常な状況に戸惑う明石だったが、持川涙(もちだるい)に「私バカみたいな人が好きなの」と一緒にいることを提案される。
そしてセイン・カミが開幕の合図とともに引いたくす玉から現れた4体の鬼たちは、欠席者たちを追いかけて捕まえると全員殺してしまう。命がけの鬼ごっこに欠席者たちは学苑中に散らばって逃げ惑うしかなかった。明石と持川は逃げ込んだ理科室で出会った拓馬一生(たくまいっせい)、星川芽衣(ほしかわめい)、網走洋平(あばしりようへい)、原海(はらかい)、新垣明日菜(あらがきあすな)、伊集院光明(いじゅういんこうめい)、柘植まさみ(つげまさみ)と協力関係を築く。情報提供をしあううちに、原海が見つけたカプセルの中には1粒の豆が入っていること、くすだまから出てきた垂れ幕には「はらうはるはろう」と書かれていたこと、鬼の能力はそれぞれ違うことが分かる。
理科室を襲撃した鬼に星川が殺されそうになったとき、明石が投げつけた豆によって鬼は倒される。
これが豆まきだと気付いた皆は、校内に隠されたカプセルを探し求める。カプセルの中にはダミーも混じっており、鬼の打倒方法が判明しても強力な殺傷能力を持つ鬼たちに仲間はなすすべもなく殺されていく。鬼に殺されそうになっていた明石を助けたのは、「リアルに神になりたい」と言っていた丑三清志郎(うしみつきよしろう)だった。彼は明石が鬼の打倒方法を見つけたと知ると、この場を仕切るように提案する。
明石達は他のグループと協力して最後の鬼を倒すが、それでも仲間たちは謎の死を遂げる。そして柘植の証言により、小さく素早い5体目の鬼がいることが判明。明石達は粉末状にした豆でその鬼を撃退し、第1の試練は終了した。

第2の試練「あやとり」「いすとり」「すなとり」編

「まめまき」の後の「給食」の時間。出席者たちのゲームが中継され、そこに青山を見つけた明石は彼と再会するために生き残ることを決意する。そして翌日行われる試練は「あやとり」「いすとり」「すなとり」の3種類から、どれかを選ぶことと告げられて就寝時刻となる。どのゲームを選ぶかで揉める明石達だったが、明石の「悔いのない選択をするべきだと思う」という提案により仲間たちは解散する。
結局、元の仲間たちの内「すなとり」を選択したのは明石、持田、丑三、星川の4人だった。
試験官の見猿に連れてこられた教室で、東西南北の4つの砂山にチームが分かれて行われる「すなとり」ゲーム。
ルールは目が見えない状態で砂をとること、その砂が99グラム以下だとプレイヤーは死亡、砂山に立てられた棒が倒れたらチーム全員が死亡、1つのチームの敗退が決定した時点で3チームの生き残りが確定するというものである。
尚、別の場所で行われていた「いすとり」は耳が聞こえない状態での椅子取りゲーム、「あやとり」は口が聞けず互いに指図できない状況での人間あやとりであった。
極度の緊張状態でゲームは進み、23回戦は砂山から100グラムの砂を取れば確実に棒が倒れるという状態で行われることに。最初にチャレンジした東山がとうとう敗退する。これで残った西、南、北の生き残りが確定したと喜ぶが、試験官は「東山の敗北は決定だが、残り3人もすなとりをしないのは不公平である」という指示を出す。西山のプレイヤーは棒を倒してしまいチーム全員が死亡する。
ゲーム序盤に北山の丑三が南山の明石に砂を隠し持っておくようにアドバイスしていたことで、2人は生き残ったのだった。

母G
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