NARUTO(ナルト)のネタバレ解説・考察まとめ
『NARUTO』(ナルト)とは、日本の漫画家の岸本斉史による作品。1999年43号から『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載が開始され、2014年50号で完結した。落ちこぼれの忍者・うずまきナルトが、火の国・木の葉隠れの里の頂点「火影」を目指し奮闘。強敵との戦いの中で成長していく姿や、仲間たちとの友情などが描かれている。日本国内に留まらず世界中の人々から愛されている名作漫画。
『NARUTO』(ナルト)の概要
『NARUTO』(ナルト)とは、日本の漫画家の岸本斉史による作品。
1999年43号から『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載が開始され、2014年50号で完結した。全700話あり単行本は全72巻。『NARUTO -ナルト-』の連載終了から2年経った2016年に、『NARUTO -ナルト-』の主人公だったうずまきナルトの息子・ボルトを主人公とする『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』の連載が開始された。
『NARUTO』では、落ちこぼれの忍者「うずまきナルト」が強敵との死闘の中で、成長していく姿や仲間たちとの友情などが描かれている。
2002年から、ぴえろ製作のテレビアニメが放送開始。
一部終了後はアニメオリジナルストーリー85話を挟み、二部からはタイトルを『NARUTO -ナルト- 疾風伝』に変更している。原作は30を超える国と地域で翻訳され、アニメは世界80以上の国と地域で放送されている。
「ニューズウィーク日本版」2006年10月18日号の特集「世界が尊敬する日本人100」に「うずまきナルト」が漫画・アニメキャラクターとして選出された。
2009年の米Yahooの検索ワードランキングでは6位に。
日本国内はもちろん、海外でも漫画の人気は高い。
落ちこぼれ忍者の主人公・うずまきナルトが、火の国・木の葉隠れの里の頂点火影を目指し、様々な困難に仲間たちと共に立ち向かいながら成長してゆく物語。
かつて木の葉隠れの里を壊滅させた尾獣・九尾の妖狐を体内に封印されたナルト。
忍者アカデミーでは落ちこぼれ。イタズラばかりを繰り返していたが、困難を乗り越え無事にアカデミーを卒業。晴れて忍者となる。
下忍となったナルトは、うちはサスケ、春野サクラ(はるのさくら)と共に、上忍・はたけカカシの第七班に配属される。
『NARUTO』(ナルト)のあらすじ・ストーリー
少年編
木ノ葉隠れの里の落ちこぼれの忍者・うずまきナルトは、体内に九尾の妖狐が封印されている人柱力(九尾などの「尾獣」を宿す人間の総称)であった。九尾は以前、木の葉の里を襲い大損害を出したことがあり、そのため里の者たちからは忌み嫌われ、孤独な幼少期を過ごしていた。周りに自分の存在を認めてもらいたくてイタズラばかりしていたナルトだったが、忍者学校の講師・うみのイルカとの出会いがナルトの運命を変えていくことになる。
イルカ先生から忍者学校の卒業を許可されたナルトは、同期のうちはサスケ、春野サクラと共に、はたけカカシが担当する「第七班」に配属される。カカシは初対面の三人に自己紹介をさせる。ナルトは、木の葉隠れの里の長「火影」になる夢を語り、サスケはうちは一族を兄・うちはイタチに虐殺された過去から、イタチを殺すことを野望として語った。また、サクラは年頃の女の子といった感じで恋愛について語った。その後カカシは、ナルト、サスケ、サクラの三人に下忍試験を受けさせるが、カカシの合格基準は厳しく、今まで一度も合格者を出していなかった。しかし、ナルト達は見事試験を突破し、下忍になる。
下忍になったナルト達は第七班として様々な任務にこなす。そんな中、波の国への要人護衛の任務を任されることになる。護衛中に、要人の命を狙う霧隠れの抜け忍・桃地再不斬との戦闘になり、カカシは自身の能力である「血継限界」の「写輪眼」を使用して戦う。(血継限界とは、遺伝によってのみ伝えられる特殊能力を指す。写輪眼とは、うちは一族の血継限界であり、開眼したものは飛び抜けた視力を得ることができる。また、カカシはうちは一族ではないが過去に左目を失った際、うちは一族のうちはオビトから写輪眼を移植している。)苦戦しながらも再不斬を追い込んでいくが、そこへ再不斬の仲間である白が現れる。白は霧隠れの追い忍を演じ、再不斬を仮死状態にし、カカシ達の目を欺き彼を救出する。その後、白の手により仮死状態から生き返った再不斬は、カカシ達との再戦に備える。白の行動に違和感を感じていたカカシは、再不斬が生きていると見越してナルト達に修行を付ける。
第七班と再不斬・白との再戦が開始される。カカシvs再不斬、ナルト・サスケvs白との戦いの構図になり、サクラは要人護衛をしている。白との死闘の中、写輪眼を開眼させるサスケだが、ナルトを庇ったことで意識を失い、倒れてしまう。サスケが命を落としたと思ったナルトは、怒りを露わにする。その時、怒りに呼応して九尾の力(九尾の人柱力の特殊能力)が表に現れる。圧倒的な力を目の当たりにした白は、敗北を認め自分を殺すようナルトに迫る。だが、カカシと戦闘中の再不斬が窮地に陥っていることを感知し、身代わりとなってカカシの技を食らい死亡する。その後、カカシは再不斬を倒し決着をつける。
木ノ葉の里に帰郷したナルト達はカカシの推薦により、中忍試験を受けることになる。一次試験の筆記を突破したナルト達は、二次試験の会場となる「死の森」で実践に挑む。そこでナルト達は、伝説の三忍の一人である大蛇丸と対峙することになる。大蛇丸は優秀な力を持つ忍でありながら、危険な人体実験をして里を追われた抜け忍だった。サスケの若く美しい肉体を欲した大蛇丸は、サスケが自らの意志で自分の元へ来ることを望み、彼の体に呪印(強制的に力を縛る刻印)を刻み込みその場を去った。その後、三次試験の予選が行われ、ナルトとサスケは勝ち上がる。
中忍試験の予選から1ヶ月後、中忍試験本戦が開始される。ナルトの相手は、天才忍者・日向ネジで苦戦を強いられるが、九尾の力を解放し勝利する。一方サスケは、砂隠れの里の我愛羅と対戦していたが、勝負の最中、何者かに試験会場全域が幻術にかけられてしまう。それを機に、木の葉の壊滅を企む大蛇丸と砂隠れの忍達により、木ノ葉の里は戦争を仕掛けられることになった。その後、大蛇丸は三代目火影(木の葉の里の長)の猿飛ヒルゼンと一騎打ちをするも、ヒルゼンの命を掛けた術により両腕を使えなくなる。
一方ナルト達は、一尾(尾獣)を宿す人柱力であった我愛羅を追いかけ交戦する。死闘の中、我愛羅の中の一尾が暴走し、その姿を現した。一尾の圧倒的な力を目の当たりしたナルトだが、仲間を守るため九尾の力で対抗し、一尾の暴走を止めることに成功する。戦いの中で、我愛羅の孤独を知ったナルトは、敵であるにも関わらず同情し涙を流した。そんなナルトの姿を見た我愛羅は、ナルトの強さを認め、後にナルトを‟友”と呼ぶようになる。
大蛇丸たちの企みは失敗に終わるも、三代目火影・猿飛ヒルゼンを失い揺らぐ木ノ葉隠れの里。そんな中、S級犯罪者や抜け忍などで構成される組織「暁」のメンバーであるうちはイタチと干柿鬼鮫がナルトの九尾を狙い、里に忍び込んでくる。それを察知したカカシは木ノ葉の上忍・猿飛アスマと夕日紅と共に応戦する。だがイタチの万華鏡写輪眼(親しい者の「死」を体験することで開眼する。能力を使用する度に失明のリスクを伴う。同じ万華鏡写輪眼でも使える特殊能力が違う。)の能力「月読」(イタチの万華鏡写輪眼の能力。イタチの目を見たものを対象に想像を絶する痛みを与える幻術をかける)により窮地に陥るカカシたち。そこへ、上忍のマイト・ガイが助っ人に来たことにより、イタチ達はその場を立ち去った。その後、イタチがナルトを狙っていることを知ったサスケは、復讐するため兄・イタチに追う。
その頃、伝説の三忍の一人である自来也は、里の上層部から火影就任の要請を受けるも、これを固辞し、同じ三忍の綱手を推薦する。自来也は行方不明の綱手を探す旅に修行も兼ねてナルトを同行させていた。その道中、一人でいるナルトの前に九尾を狙うイタチと鬼鮫が現れる。ナルトとイタチ達が対峙する中、その場に現れたサスケが、イタチに襲い掛かる。だがイタチとの力の差を見せつけられるサスケ。絶体絶命の中、自来也が現れたことにより窮地を脱し、イタチ達はその場を去った。
その頃、大蛇丸は三代目火影・猿飛ヒルゼンとの死闘で、使えなくなった両腕を治療するため、医療忍術のスペシャリストである綱手と接触していた。綱手に両腕を治すよう交渉を持ち掛ける大蛇丸だったが、交渉は決裂する。その後、綱手は大蛇丸たちと戦闘になり、ナルトと自来也も綱手に加勢し大蛇丸を退ける。
ナルト達は綱手と共に木ノ葉隠れの里に帰郷し、綱手は五代目火影に就任する。そんな中、サスケの下に大蛇丸の部下・音の五人衆が現れ、サスケに大蛇丸の下に来るように誘い込む。イタチへの復讐を果たすため力が必要だったサスケは、木ノ葉隠れの里を抜け、大蛇丸の下へ向かってしまう。それを知った綱手は急遽、中忍・奈良シカマルを小隊長とし、編制を組ませる。綱手は、うずまきナルト、日向ネジ、秋道チョウジ、犬塚キバにシカマルを含めた5名に、サスケ奪回任務を命じる。だが音の五人衆は、サスケ奪回を阻止すべくナルト達に襲い掛かる。そこへ、増援で来たのが砂隠れの里の我愛羅達だった。我愛羅達の助けによりサスケに追いついたナルトは、連れ戻すために「終末の谷」で戦うが敗れ、サスケは大蛇丸の下へ行ってしまう。
カカシ外伝
時は十数年を遡り、忍の世は「第三次忍界大戦」の真っ最中。後の四代目火影となる波風ミナトの下、上忍となったはたけカカシ、うちはオビト、のはらリンと共に任務を遂行していた。そんな中、ミナト不在の際にリンが岩隠れの忍にさらわれてしまう。任務を優先するカカシと、仲間の命を優先するオビトは、意見の違いで対立する。オビトは一人でリンを助けに向かい、窮地に陥るが、駆けつけたカカシに救われる。戦闘の中、カカシは敵の攻撃により左目を失い、オビトは写輪眼を開眼する。リンの救出に成功するが、オビトはカカシを庇い、落石の下敷きになってしまう。己の死を悟ったオビトは、上忍の就任祝いと称しカカシに「写輪眼」を渡し、好きだったリンを託した。
青年編
「終末の谷」の戦いから二年後、自来也との修行を経て木の葉隠れの里に帰郷したナルトの下に、砂隠れの里から風影となった我愛羅が暁にさらわれたと知らされる。ナルトは我愛羅を救出するため、木の葉の仲間達や砂隠れの里の相談役・チヨと共に暁を追跡する。暁メンバーのデイダラやサソリとの戦いで苦戦を強いられながらも、万華鏡写輪眼を開眼させたカカシの能力「神威」(狙いを定めた場所を異空間へ送る)により、我愛羅を取り戻すことに成功する。だが既に我愛羅は一尾を抜かれ死亡していた。同じ人柱力である我愛羅の苦しみを理解していたナルトは、あまりに不憫な我愛羅の死に怒りを爆発させる。そんなナルトの言動を見てきたチヨは、我愛羅に転生忍術(己の命と引き換えに死者を生き返らせる術)を施し、我愛羅を生き返らせた。チヨはナルトと我愛羅に里の未来を託して命を落とした。
木の葉の里に帰郷したサクラは早速、サソリから聞き出した情報を綱手に報告する。その情報とは、後日「天地橋」と呼ばれる場所で、大蛇丸の下にいるサソリのスパイと接触するというものだった。早速、準備に取り掛かるナルト達だが、カカシは療養中のため急遽、カカシの代理として暗部・ヤマト、サスケの補充として暗部養成部門「根」に所属するサイを迎え、新生カカシ班を結成する。ナルト達はサソリのスパイに接触するも、そこに現れたのはサソリのスパイになる前から大蛇丸の部下であった薬師カブトだった。そこへ大蛇丸も現れ、ナルト達と戦闘になる。大蛇丸の挑発に乗り九尾化(我を忘れ、九尾の力が漏れ出す。尻尾が徐々に増え、9本になると九尾の封印が解ける)してしまうナルトだが、ヤマトの‟木遁の術”により九尾の力を押さえ込むこむことに成功する。
その後、大蛇丸のアジトを突き止め潜入するナルト達は、そこでサスケと再会する。だがサスケを連れ戻すことは叶わなかった。
木の葉の里に帰郷するナルト達。そんな中、暁のメンバー・飛段と角都がナルトの九尾を狙い、木の葉の里に接近していた。飛段達の行動を知った綱手は、彼らを抹殺するべく、新編成した二十小隊の忍達を送り込むが、飛段達の圧倒的な力の前に窮地に陥り、猿飛アスマが命を落とすことになる。
師・アスマを亡くした第十班の奈良シカマル、秋道チョウジ・山中いのの三人は仇を討つべく、はたけカカシ協力の元で再戦に向かう。
アスマの仇の飛段と一騎打ちになるシカマルだが、戦略を駆使し勝利する。一方、カカシ達は角都との戦闘に苦戦するも、増援に来たナルトが新術「風遁・螺旋手裏剣」を用い、角都を倒す。
大蛇丸はサスケの肉体を自分の物にするため、好機を狙っていた。だが、それに気付いていたサスケに奇襲され殺害される。大蛇丸のアジトを出たサスケは、各地のアジトを巡って水月、香燐、重吾の三人の忍を仲間に加え、小隊「蛇」を結成する。そして、イタチへの復讐に向け、行動を開始する。
サスケが結成した「蛇」に脅威を抱いた暁は、デイダラと仮面の男・トビを刺客として放つ。デイダラと死闘を繰り広げるサスケだったが、最後はデイダラの自爆をかわし生き残る。
暁のリーダー・ペインが雨隠れの里にいることを掴んだ自来也は、一人で敵地に乗り込む。だが自来也の潜入を察知したペインは、自来也の下へ使者を送り込む。その使者は自来也のかつての弟子・小南だった。小南と交戦になる自来也だが、術で小南の動きを封じ込めることに成功する。そこへペインが現れ、その容姿や小南と共に行動していることから、かつての弟子・長門だと気付く。だがそこにいるペインは長門と容姿は似ているものの長門本人ではなく、長門の輪廻眼(忍びの始祖とされる六道仙人がもっていたと言われる眼。術を吸収したり、引力・斥力を使うなど、様々な力を持つ)の能力によって操られた忍の死体であった。当初、自来也はそのことに気付いていなかったが、ペイン六道(ペイン6体の総称)が現れ、その中の一人がかつての弟子・弥彦の姿をしていたことからペインの仕組みに気付き始める。だが時すでに遅く、自来也はペインに致命傷を与えられてしまう。死の間際、自来也は最後の力を振り絞り、木の葉の里にペインの情報を暗号化して送り力尽きた。
サスケはついにイタチとの直接対決に臨む。うちはのアジトにて死闘を繰り広げながらも、最後はイタチが力尽き、サスケは生き残る。
眼を覚ましたサスケの隣には仮面の奥から写輪眼を光らせるトビがいた。サスケはトビからイタチの真実を聞かされる。イタチがうちは一族を皆殺しにしたのは木ノ葉の上層部から下された任務であった。当時のうちは一族は差別されており、一族の誇りを取り戻すためイタチの父がリーダーになり、里でクーデターを起こそうと準備していた。それに気付いた木の葉の上層部は、若いながらも達観した考えを持ち、平和を望むイタチをスパイとして一族に送り込む。うちは一族のクーデターを止めることができず、一族の虐殺を命じられたイタチは里の安定か、一族の誇りか、苦渋の選択を迫られたイタチは、最終的に里の安定を選んだ。一族を皆殺しにしたイタチだったが最愛の弟・サスケだけは殺せなかった。
イタチを殺したサスケの写輪眼は「万華鏡写輪眼」へと変異する。小隊の名を「蛇」より「鷹」と改め、暁と手を組み、木ノ葉への復讐を決意する。サスケ達「鷹」は暁と手を組んだことで、最初の仕事として雲隠れの里へ八尾の回収に向かうことになる。八尾の人柱力であるキラービーとの戦闘で窮地に陥るサスケ達だが、万華鏡写輪眼の能力「天照」(消えることない黒い炎を出せる)によりキラービーを倒し拘束することに成功する。だが、キラービー自身が変わり身だったため仕事は失敗に終わる。
師匠である自来也の死を告げられたナルトは、失意のどん底に陥る。だがイルカ先生やシカマルから励まされたナルトは、自来也の仇を取ることを決意し、妙木山で仙術の修行を開始する。そんな中、ペインが木ノ葉隠れの里に襲撃してくる。ペインの力により、一瞬で木ノ葉隠れの里は壊滅状態になってしまう。ペインが襲撃してきたことを聞き、急遽帰還したナルトだが、里の状態を目の当たりにして怒りを露にする。ペインと一騎打ちで戦うナルトだが、状況は不利になり、ペインに捕まってしまう。ペインはナルトに里同士の戦争の歴史についてを話し、戦争によって生まれる‟憎しみの連鎖とどう向き合うか”を問う。だがナルトは、ペインの問いに答えを出せなかった。
そんな中、ナルトに想いを寄せるヒナタがナルトを救出しようと加勢するも、ペインの攻撃を食らって意識を失い倒れ込んでしまう。倒れ込むヒナタの姿を見たナルトは、怒りのあまり九尾化してしまう。九尾化し暴走するナルトだったが理性を取り戻し、元の姿に戻りペインを倒す。
その後、ペインを操っていた長門の元へ向かうナルト。ナルトは師・自来也の仇である長門を目の前に、怒りの感情を抑えながら対話をする。長門はナルトに戦争で両親や仲間の弥彦を亡くしたことを話し、本当の平和などありはしないと語る。そして、長門はナルトに‟憎しみの連鎖とどう向き合うか”の答えを求める。長門の話を聞いたナルトは、過去に自来也が忍の世界の憎しみについて語っていたことを思い出す。自来也は、憎しみが蔓延る忍の世界だが「いつかは人が本当の意味で理解し合える時代が来るとワシは信じとる」と語っていた。ナルトは長門の問いの答えとして「エロ仙人(自来也)の信じたことを信じてみる」と言い、自来也の著書「ド根性忍伝」を取り出す。その本を見た長門は、昔の自分を思い出す。そしてナルトの答えを信じると決めた長門は、己の命と引き換えに外道・輪廻天生の術(使者を蘇生する術)を使い、木の葉で殺めた者達を生き返らせる。長門はナルトに忍の未来を託して死んでいった。
里に戻ったナルトは、皆から里を救った英雄として迎えられた。
木ノ葉の里では、療養中の綱手に代わり、志村ダンゾウが六代目火影に就任する。ダンゾウは暗部養成部門「根」のリーダーであり、かつてイタチに一族を皆殺しにする任務を与えた人物であった。その後、暁に脅威を感じていた五影達(火影・風影・水影・土影・雷影を合わせた総称)により、鉄の国で「五影会談」が開催される。その頃、サスケはトビからイタチに一族皆殺しの任務を与えたのはダンゾウだと知らされる。サスケはイタチを苦しめたダンゾウに復讐するため「鷹」を率いて五影会談を襲撃する。だがダンゾウに逃げられてしまい、他の影達との戦闘では窮地に陥ってしまうもトビの出現により救われる。
トビは五影達の前で、全ての尾獣を回収し、その力で全ての人間を幻術に嵌め、争いの無い平和な世界を作り上げる計画「月の眼計画」を実行すると語り、そのために必要な八尾と九尾の人柱力を差し出すよう要求する。断固拒否する五影達にトビは、拒否するならば「第四次忍界大戦」が開戦すると宣言し、その場を去った。五影達はトビの計画を阻止すべく忍連合軍を組織し、人柱力の保護拘束を決定した。
会談後、ダンゾウを見つけ出したサスケは死闘の末、奴を殺害し復讐を果たす。
そこへ、サスケを追ってきたナルト達が現れる。ナルトは、憎しみに取りつかれ木ノ葉の里を潰そうとするサスケに対して、「オレもお前の憎しみを背負って一緒に死んでやる」と言う。そこまで言うナルトに対して、サスケは「お前を一番に殺してやる。」と言い、その場を去った。
一方、月の眼計画に必要な人柱力であるナルトは、回復した綱手の要請により戦争のことを知らされずキラービーと共に島亀(雲隠れの孤島)で九尾のチャクラをコントロールする修行に臨む。その頃、トビは長門の死体を守る暁のメンバー・小南を殺害し、長門の輪廻眼を入手すると共に、10万体の白ゼツを作り出す。そして薬師カブトとの接触により、穢土転生(死者を蘇らせ操ることが出来る術)で蘇生された忍達を加え、戦争に向け軍備を整えていく。
「第四次忍界大戦」が開戦する。忍連合軍の各部隊は、それぞれの戦場で激戦を繰り広げていく。一方、修行を進めていたナルトは戦争に気付き、キラービーと共に島亀から脱走する。道中、穢土転生で蘇生したイタチと長門との交戦になるが、イタチは自身の能力により穢土転生のコントロール下から外れ、ナルト達と共に長門を封印する。その後、イタチは穢土転生を阻止するため術者のカブトの元ヘ向かう。
そんな中、カブトは穢土転生で「うちはマダラ」を蘇生させてしまう。うちはマダラは「忍の神」とまで呼ばれた初代火影と争って死んだとされた人物であった。この危機に五影達は動き出し、マダラのいる戦場へと向かう。一方、ナルトとキラービーはトビと穢土転生で蘇生した人柱力達との交戦になる。戦闘の中で、ナルトは九尾と和解し、九尾の力を完全にコントロール出来るようになる。
一方、イタチの眼を移植したサスケは永遠の万華鏡写輪眼(能力を使用しても失明のリスクを伴わない)を開眼する。サスケは木ノ葉への復讐の前に、ナルトを一番に殺すため彼の元へ向かう。その道中にイタチとすれ違い、彼の後を追いかけるサスケ。サスケとイタチは共に戦うことになり、カブトを倒す。カブトを倒したことにより、穢土転生は効力を失い、蘇生されていたイタチと忍達は消滅した。だがマダラだけは、穢土転生が効力を失う前に対抗する術を使い、これを無効にした。
戦闘の中、トビの面が割れ素顔が露わになりカカシは驚愕する。トビの正体は、戦死したはずのカカシの親友・うちはオビトだった。
オビトは初代火影との戦いの後も生きていたうちはマダラに助けられていた。当初、里に戻ろうとしていたオビトだった。ある日、マダラの元で体を癒すオビトの元にカカシとリンに危機が迫っているという知らせを受ける。救出に向かったオビトの目にはカカシがリンの胸を貫く姿が映った。実はリンは霧隠れの里の人柱力であった。リンは尾獣の力で争いが起きないようにワザとカカシの前に飛び出したのであった。
オビトはカカシのせいではないとわかっていながらも、この忍の世界に絶望した。そしてマダラが計画した「月の眼計画」の実行者となっていたのであった。
戦意喪失になるカカシだったが、ナルトを守るためオビトと一騎打ちで戦う。五影達との戦闘を終えたマダラはオビトと合流し、八尾と九尾を回収するために不完全な状態で十尾を復活させる。そこへ、忍連合軍の忍達が集結する。戦いが激化する中、ナルトとヒナタを庇ったネジが命を落とす。
その頃、サスケは今後の方針としてイタチが守ろうとした木ノ葉を守るべきか、イタチを苦しめた木ノ葉を潰すべきか決めかねていた。サスケは、木の葉の全てを知った上で自分の中で答えを出すため、術を使い大蛇丸を復活させ、さらに大蛇丸の穢土転生で歴代の火影達(初代~四代目)を蘇生させる。そして、火影達の話を聞いたサスケは、木ノ葉を守ることを決意する。
戦闘中のナルト達にサスケと火影達が加勢する。十尾の人柱力となったオビトの圧倒的な力に苦戦を強いられるも、忍連合軍と力を合わせ尾獣を引き抜くことに成功し、オビトの動きを止める。オビトはナルトとの対話の中で、かつて火影を目指していた自分の姿を思い出す。そして、自分がしてきたことの過ちに気付き、マダラと共に計画した「月の眼計画」を止めるため、ナルトに協力する。
その後、ナルト達は「月の眼計画」を止めるべく、マダラと交戦するもマダラの無限月読(全ての者を幻術に嵌める術)により、計画は実行されてしまう。全ての者が幻術にかかる中、サスケの「須佐能乎」(万華鏡写輪眼の能力の一つ)により、サスケ・ナルト・サクラ・カカシの4人は「無限月読」から免れる。
勝利を確信するマダラだったが、この好機を待っていた大筒木カグヤに復活の生贄とされ、力尽きる。大筒木カグヤは、忍世界の母のような存在で遥か昔に息子たちに封印されるも、長きにわたり復活の刻を待ち望んでいた。カグヤと戦闘になるも圧倒的な力の前に窮地に陥るナルト達。だが第七班のチームワークによって、カグヤを封印することに成功する。
カグヤを封印し、戦争が終わったと思われた矢先、サスケは平和のために五影達を処刑し、闇を抱える忍の里を一新する「革命」を起こすと言い出す。ナルトはサスケを止めるため、かつて二人が戦った「終末の谷」で決着をつける。勝負は互いに片腕を失い引き分けで終わるも、ナルトの強い想いがサスケの心を動かし、サスケは負けを認める。長きにわたる戦いがここで終わる。
『NARUTO』(ナルト)の登場人物・キャラクター
カカシ班(第七班)
はたけカカシ率いる小隊。
はたけカカシ、うずまきナルト、うちはサスケ、春野サクラの四名で構成される。
うずまきナルト
CV:竹内順子
容姿:金髪に碧眼を持ち、両頬には猫髭のような3本の線がある。
性格:負けず嫌いで目立ちたがり。
口癖:「〇〇ってば…」「~だってばよ」。
忍道:「まっすぐ自分の言葉は曲げない」。
夢:火影になること。里の皆に自分の存在を認めさせること。
ライバル:うちはサスケ。
師匠:自来也。
一族:父・波風ミナト、母・うずまきクシナ。
忍者分類:人柱力(九尾)、下忍、後に七代目火影に就任する。
主な忍術:多重影分身の術、おいろけの術(変化の術)、螺旋丸、螺旋手裏剣 。
特殊能力:仙人モード、九尾チャクラモード/九喇嘛モード、六道仙人モード。
【概要】
木の葉隠れの里の落ちこぼれ忍者。
体内に九尾の妖狐が封印されていたため、里の者たちから忌み嫌われ、孤独な幼少期を過ごす。
周りに自分の存在を認めてもらいたくてイタズラばかりしていた。
忍者学校の講師・うみのイルカに出会い、初めて他者から存在を認められる。
一楽のラーメンが好きで、よく通う。
ナルトの名前の由来は、自来也の小説『ド根性忍伝』の主人公からきている。
うずまきナルト(NARUTO・BORUTO)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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うずまきナルトとは、岸本斉史の『NARUTO』の主人公であり、木ノ葉の里の忍だ。
かつて里を襲った怪物・九尾を体内に封印されているため、里の住人からは忌み嫌われていた。しかし里長である火影になって皆を見返すという目標のもと努力を重ね、徐々に信頼を勝ち取っていく。仲間思いで、自分の信念を曲げない性格。里を抜けたライバルで親友のうちはサスケを連れ戻すため奮闘する。物語終盤ではサスケと協力して最後の強敵を倒し、英雄となった。続編である『BORUTO』では七代目火影に就任し里の平和のために力を尽くす。
うちはサスケ
CV:杉山紀彰/東山奈央(乳児期・幼児期)
容姿:黒髪のイケメン。
性格:クールで強がり。
野望:兄・うちはイタチを殺すこと。
ライバル:うずまきナルト。
師匠:大蛇丸。
一族:兄・イタチ、父・フガク、母・ミコト。
忍者分類:下忍、後に抜け忍になる。
主な忍術:豪火球の術、千鳥、天照、須佐能乎。
特殊能力:写輪眼/万華鏡写輪眼/輪廻眼、呪印。
【概要】
「写輪眼」という瞳術を受け継ぐうちは一族の末裔。
幼い頃、兄・うちはイタチにより、一族を皆殺しにされる。
その出来事からサスケは自らを「復讐者」と名乗り、イタチを殺すためだけに生きる。
才能豊かでイケメンのため、女の子からモテモテでサクラにも惚れられている。
うちはサスケ(NARUTO・BORUTO)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
うちはサスケとは、『NARUTO』における主要なキャラクターの一人で、主人公・うずまきナルトと木の葉隠れの里の第七班に所属し、彼の親友でありライバルともいえる存在である。うちは一族という特殊な家系に生まれたが、幼いころに兄・うちはイタチによって一族は皆殺しにされる。それ以来、彼を憎み続け、復讐を果たすためだけに生きていくことになる。主人公のナルトは明るい性格だが、それとは対照的に闇の存在として描かれている。
春野サクラ(はるの さくら)
CV:中村千絵
容姿:ピンク色の髪、淡い緑色の瞳を持つ美人。チャームポイントは広い額。
性格:短気で性格は良い方ではない。
口癖:「しゃーんなろー!」。
ライバル:山中いの。
師匠:綱手。
一族:父・キザシ、母・メブキ。
忍者分類:下忍 → 中忍 → 上忍、医療忍者。
主な忍術:医療忍術、口寄せの術。
【概要】
忍者学校では、広い額をからかわれ「デコリン」というあだ名で呼ばれていじめられていたため、前髪を伸ばした。
サスケに恋心を抱くが、ナルトには冷たい。
「内なるサクラ」という人格があり、サクラの内心を表している。
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目次 - Contents
- 『NARUTO』(ナルト)の概要
- 『NARUTO』(ナルト)のあらすじ・ストーリー
- 少年編
- カカシ外伝
- 青年編
- 『NARUTO』(ナルト)の登場人物・キャラクター
- カカシ班(第七班)
- うずまきナルト
- うちはサスケ
- 春野サクラ(はるの さくら)
- はたけカカシ
- サイ
- ヤマト
- アスマ班(第十班)
- 猿飛アスマ(さるとび あすま)
- 奈良シカマル(なら しかまる)
- 秋道チョウジ(あきみち ちょうじ)
- 山中いの(やまなか いの)
- 紅班(第八班)
- 夕日紅(ゆうひ くれない)
- 日向ヒナタ(ひゅうが ひなた)
- 犬塚キバ(いぬづか きば)
- 油女シノ(あぶらめ しの)
- ガイ班(第三班)
- マイト・ガイ
- ロック・リー
- 日向ネジ(ひゅうが ねじ)
- テンテン
- エビス班
- 猿飛木ノ葉丸(さるとび このはまる)
- エビス
- 伝説の三忍
- 自来也(じらいや)
- 大蛇丸(おろちまる)
- 綱手(つなで)
- ナルトの両親
- 波風ミナト(なみかぜ みなと)
- うずまきクシナ
- ミナト班
- うちはオビト
- のはらリン
- 歴代火影
- 千手柱間(せんじゅ はしらま)
- 千手扉間(せんじゅ とびらま)
- 猿飛ヒルゼン(さるとび ひるぜん)
- 志村ダンゾウ(しむら だんぞう)
- 木ノ葉隠れ・忍
- シズネ
- うみのイルカ
- うちは一族
- うちはイタチ
- うちはマダラ
- 砂隠れの里(風の国)
- 我愛羅(があら)
- テマリ
- カンクロウ
- 霧隠れの里(水の国)
- 照美メイ(てるみー めい)
- 長十郎(ちょうじゅうろう)
- 岩隠れの里(土の国)
- オオノキ
- 黒ツチ(くろつち)
- 雲隠れの里(雷の国)
- 四代目・エー
- キラービー
- ダルイ
- 音隠れの里
- 薬師カブト(やくし かぶと)
- 雨隠れの里
- 弥彦(やひこ)
- 長門(ながと)
- 小南(こなん)
- 暁
- ペイン/長門
- 干柿鬼鮫(ほしがき きさめ)
- デイダラ
- サソリ
- ゼツ
- 飛段(ひだん)
- 角都(かくず)
- トビ/仮面の男/偽マダラ/うちはオビト
- 抜け忍
- 桃地再不斬(ももち ざぶざ)
- 白(はく)
- 鷹
- 鬼灯水月(ほおずき すいげつ)
- 香燐(かりん)
- 重吾(じゅうご)
- 大筒木一族
- 大筒木カグヤ(おおつつき かぐや)
- 六道仙人(りくどうせんにん)/大筒木ハゴロモ(おおつつき はごろも)
- 『NARUTO』(ナルト)の用語
- 忍者のシステム
- 忍者の役職
- 忍者の任務
- 忍者の分類
- 人柱力と尾獣
- 人柱力(じんちゅうりき)
- 尾獣
- 国と里
- 火の国(木ノ葉隠れの里)
- 風の国(砂隠れの里)
- 水の国(霧隠れの里)
- 土の国(岩隠れの里)
- 雷の国(雲隠れの里)
- 基本能力/特殊能力
- チャクラ/基本能力
- 仙術チャクラ/特殊能力
- 血継限界(けっけいげんかい)/特殊能力
- 写輪眼(しゃりんがん)
- 万華鏡写輪眼(まんげきょうしゃりんがん)
- 永遠の万華鏡写輪眼
- 輪廻眼(りんねがん)
- 『NARUTO』(ナルト)の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 『NARUTO』(ナルト)の回収済み・未回収の伏線・謎