バン(七つの大罪)とは【徹底解説・考察まとめ】

バンとは漫画『七つの大罪』に登場する人物である。「強欲の大罪(フォックス・シン)」を背負う不死身の男で、主人公メリオダス率いる最強の騎士団「七つの大罪」の一員。恋人の妖精エレインと死別し、彼女を蘇らせる方法を探していた。
聖騎士達のクーデターで乗っ取られたリオネス王国を仲間と共に奪還し、その後は十戒や魔神王、キャスといった強敵と戦いブリタニア大陸に平和をもたらす。最終的にエレインに自身の不老不死の能力を与える事で、彼女を蘇生させる。その後蘇生したエレインと結婚しランスロットという男子を儲けた。

メリオダスの運営する豚の帽子亭で飼われている喋る豚。メリオダスの作った、客があまりの不味さで残した残飯を食べて処理している。ビッグマウスで物怖じしない性格であり、近寄り難い雰囲気を纏うバンに積極的に話し掛けていた。バンも彼を「師匠」と親しみを込めて呼び、気に入っている。

リオネス王国奪還の戦いにおいてバンがメリオダスを裏切った際には必死に彼を止めようとしている。バンはホークの言葉に思うところがあり、普段は感情を表に出さない彼であるが、ホークの言葉を振り払うかの様に怒りを露わにしていた。その後エリザベスを庇って、ホークはヘンドリクセンの攻撃を受けて行動不能となってしまう。その際、ホークが死んだと思い込んでいたバンは、彼に心無い言葉を浴びせた事を謝っていた。この様にバンとは友達の様な関係を築いている。

攻撃力は皆無であるが、異様な頑強さを有しており、魔神化したヘンドリクセンの一撃を喰らっても生きていた。口が達者で、何故か七つの大罪や聖騎士達よりも自分の方が強いと思っている。その正体はメリオダスを監視する為に魔神王が送り込んだ煉獄の生物であった。ホーク本人にその自覚は無く、魔神王に一方的に利用されていた。この為、目が煉獄への入り口となっている。バンは彼の目から煉獄へ行き、メリオダスの感情を取り戻していた。

煉獄に生き別れの兄ワイルドが居り、バンとメリオダスの感情と共に煉獄で魔神王と戦っている。この時ワイルドの口から、ホークの本当の名前が「マイルド」である事が明かされた。

全ての戦いが終わった後、煉獄に戻って兄と再会した。

ワイルド

ホークの兄。煉獄でバンとメリオダスの感情は彼と出会い、魔神王と戦った。

長年、魔神王に攫われたホーク事マイルドを探している。最終的に煉獄へ帰ったホークと再会した。

バン(七つの大罪)の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「不死身のバン、それが俺の名前だ!!」

バンは「己の〈強欲〉がために、王国と友好関係にあった妖精王の森を破壊し「生命の泉」を我が物とし、聖女を殺害した」罪により、リオネス王国で裁きを受け、強欲の大罪を背負う事となった。その際判事が「強奪者のバン(バンデット・バン)」とバンを呼んだ事に彼は反応する。
「不死身のバン、それが俺の名前だ!!」
バンが自身の不老不死をアイデンティティとして受け入れた瞬間である。

「いつか必ずお前を奪う」

バンは死者の都にて、魂の状態のエレインと再会する。だが死者と生者である彼等は長くは一緒に居られない。
「いつか必ずお前を奪う」
バンはそうエレインに言い、彼女を蘇生させる事を改めて誓った。

「アンタを殺せば…アイツが生き返んだ♬」

リオネス王国奪還の際、バンは女神族の言葉を聞く。それは「メリオダスを殺せばエレインを蘇生させる」というものであった。
「アンタを殺せば…アイツが生き返んだ♬」
バンは苦悩の末に、メリオダスを殺そうと襲い掛かった。バンのエレインへの愛が深すぎるが故に起きた悲劇である。

ジバゴに悩みを打ち明けるシーン

リオネス王国奪還後、バンは先の戦いでメリオダスを襲った事を後悔する。そして彼への引け目から自ら七つの大罪を脱退した。その後エレインを蘇らせるべく旅を続け、故郷のレイブンズへと戻る。そこでかつて父親の様に慕ったジバゴと再会し邂逅を果たした。バンは親友を殺そうとした事を彼に話し、悩みを打ち明けた。これに対しジバゴは優しくアドバイスをするのであった。

血は繋がっていないものの、実の親子の様な温かさを伝えてくる名シーンである。

「俺らは必ず煉獄から出て恋人を救う!!」

煉獄へ赴いたバンは、メリオダスの感情と再会し共に魔神王へ立ち向かっていく。だが魔神王の圧倒的な強さに、彼等は幾多の敗北を繰り返した。そんな中、メリオダスは自身の煉獄脱出を諦めかけてしまう。
「俺らは必ず煉獄から出て恋人を救う!!」
バンはそうメリオダスに言い、彼を叱咤激励した。

バン(七つの大罪)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

ヨハネの黙示録における「強欲の大罪」

ヒエロニムス・ボス画「七つの大罪と四終」

バンの背負う「強欲の大罪」はキリスト教に登場する強欲の罪がモデルとなっている。元々は信者を戒める為に作り出されたモラルの様なものであった。

16世紀になると、この七つの大罪と7体の悪魔が関連付けられる様になる。強欲の罪は悪魔マモンが担当している。マモンは元々は「富、信頼」を意味する言葉であった。だがキリスト教が主流となるに連れ「不正な富」を示す言葉となり、時代が流れるに従い擬人化して悪魔となった。キリスト教関連の書物に度々登場し、卑しい悪魔として描かれている。

また七つの大罪は動物や幻獣とも関連付けられる様になっており、強欲の罪は狐と関連付けられていた。バンの大罪の紋章が狐なのは、この事に由来している。

myk717
myk717
@myk717

Related Articles関連記事

NEW
七つの大罪(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

七つの大罪(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『週刊少年マガジン』にて2012年45号より、鈴木央が連載している漫画及びアニメ作品。 人と人ならざるものの世界が分かれていなかった時代。絶大な魔力を有す〈聖騎士〉に守られた「リオネス王国」の王女エリザベスは、ある者を探す旅に出ていた。それは最強最悪の騎士団と恐れられ、国を裏切った〈七つの大罪〉。 エリザベスは一軒の酒場で少年メリオダスと出会う。それは世界の命運を握る戦いへの序章だった。

Read Article

七つの大罪の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

七つの大罪の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『七つの大罪』とは、鈴木央(すずきなかば)による作品。『週刊少年マガジン』(講談社)にて2011年52号の読切作品を経て2012年45号から連載を開始。ハイ・ファンタジー作品であるが、ダーク・ファンタジーの要素も取り入られている。2015年、第39回講談社漫画賞・少年部門受賞。2016年12月時点で累計発行部数は2000万部を突破した。『七つの大罪』の名言は漫画の枠を飛び出し、人生の名言としても響くモノがあり、高く評価を得ている。

Read Article

キング/ハーレクイン(七つの大罪)とは【徹底解説・考察まとめ】

キング/ハーレクイン(七つの大罪)とは【徹底解説・考察まとめ】

キング/ハーレクインとは漫画『七つの大罪』に登場する人物で妖精たちの王。人間を虐殺した親友ヘルブラムを王としての責務から討ち、“危険な妖精を放置した”咎で怠惰の罪を背負う。その後主人公のメリオダスの誘いにより、聖騎士団「七つの大罪」に加入。以後は仲間達と共に魔神化したヘンドリクセン、十戒、魔神王、混沌から生まれたキャス等、多くの強敵達と死闘を繰り広げた。神器「霊槍シャスティフォル」を得物とし、戦いの中で史上最強の妖精王として覚醒した。後に七つの大罪の仲間である巨人の少女ディアンヌと結婚した。

Read Article

ゴウセル(七つの大罪)とは【徹底解説・考察まとめ】

ゴウセル(七つの大罪)とは【徹底解説・考察まとめ】

ゴウセルとは漫画『七つの大罪』に登場する人物である。「色欲の大罪(ゴート・シン)」を背負う人形の男で、主人公メリオダス率いる最強の騎士団「七つの大罪」の一員。七つの大罪の一員としてリオネス王国奪還に貢献した。その正体は十戒の1人である“「無欲」のゴウセル”が作り出した人形であり、「人間の感情を理解したい」という想いのまま暴走し、仲間達を翻弄していく。その後七つの大罪のメンバー達の活躍により失われた記憶を取り戻し、自分には元々感情があった事を思い出す。以降は頼もしい仲間として七つの大罪で活躍した。

Read Article

メリオダス(七つの大罪)とは【徹底解説・考察まとめ】

メリオダス(七つの大罪)とは【徹底解説・考察まとめ】

メリオダスは漫画『七つの大罪』の主人公で、それぞれが大罪人である騎士団「七つの大罪」の団長。聖騎士達のクーデターで乗っ取られたリオネス王国を、仲間と共に奪還する。実は魔神王の息子であり、かつては魔神の集団である十戒を統率していた。戦いの中で命を落とすも感情を失った状態で復活し、新たな魔神王になるべく動き出す。最終的に感情を取り戻し、仲間達と共に魔神王を倒す。その後は混沌の力を求めるキャスとの戦いを征し、最愛のエリザベスと結婚し、リオネス王国の王となった。結婚後はトリスタンという男子を儲ける。

Read Article

エスカノール(七つの大罪)とは【徹底解説・考察まとめ】

エスカノール(七つの大罪)とは【徹底解説・考察まとめ】

エスカノールとは漫画『七つの大罪』に登場する人物である。「傲慢の大罪(ライオン・シン)」を背負う男で、主人公メリオダス率いる最強の騎士団「七つの大罪」の一員。普段は頼り無い優男であるが、太陽が正午に近付く程力が増し、正午には最強の力を発揮する筋肉質で傲慢な男となる。この力は元々女神族のマエルのものであり、人間の肉体で何度も耐えられるものではなく、一時は力を返還する。しかし最後まで七つの大罪の一員として戦う事を選んだエスカノールは、再びマエルから力を借りて戦場で戦い、自らの力で燃え尽きて死亡した。

Read Article

ディアンヌ(七つの大罪)とは【徹底解説・考察まとめ】

ディアンヌ(七つの大罪)とは【徹底解説・考察まとめ】

ディアンヌとは漫画『七つの大罪』に登場する人物である。「嫉妬の大罪(サーペント・シン)」を背負う巨人族の女性で、主人公メリオダス率いる最強の騎士団「七つの大罪」の一員。登場初期はメリオダスに片思いをし、メインヒロインのエリザベスに嫉妬していた。だがエリザベスの優しさに触れ、友達となっていった。巨人族として強大な力を持つがその優しい性格故に余り争いは好まなかった。物語が進むに連れて過去の記憶を失っていた事が明らかになる。最終的に記憶を取り戻し、同じ団員の妖精族の王キング(ハーレクイン)と結ばれた。

Read Article

『七つの大罪』のキャラクター別能力・神器を一覧で紹介!【必殺技】

『七つの大罪』のキャラクター別能力・神器を一覧で紹介!【必殺技】

『七つの大罪』に登場する主要キャラクターの神器と能力の一覧を紹介する。本作は鈴木央による少年漫画で、『週刊少年マガジン』にて2012年から2020年まで連載された。古の時代に存在した架空世界・ブリタニアの大地を舞台に、七人の大罪人によって組織された伝説の騎士団「七つの大罪」の戦いを描いた物語である。

Read Article

【七つの大罪】歴代美女キャラクターまとめ

【七つの大罪】歴代美女キャラクターまとめ

『七つの大罪』(ななつのたいざい)とは、大罪人の烙印を押されて解散した伝説の騎士団のメンバーが、反逆者や魔人などの脅威から国を守るために戦う姿を描いた鈴木央の漫画作品。 幾度となくアニメ化を果たした人気作で、ゲームや小説、映画などメディアミックスも盛んに行われた。作中には多くの個性的かつ魅力に溢れたキャラクターが登場し、その活躍でファンを喜ばせた。ここでは特に人気の高い女性キャラクターを紹介する。

Read Article

【あつ森】NARUTO/テニスの王子様/Fate/鬼滅の刃/七つの大罪/艦これを再現したフェイスペイントがすごい!【マイデザインIDまとめ】

【あつ森】NARUTO/テニスの王子様/Fate/鬼滅の刃/七つの大罪/艦これを再現したフェイスペイントがすごい!【マイデザインIDまとめ】

大人気ゲームシリーズ「どうぶつの森」のニンテンドーSwitch専用ソフト『あつまれ どうぶつの森』では、服やタイルを自由にデザインして作る「マイデザイン」という機能があり、人気を博している。マイデザインは服やタイルだけではなく、顔に直接ペイントすることも可能だ。ここではかわいいメイク風のフェイスペイントや、人気漫画・ゲームのキャラクターを模したフェイスペイントを紹介する。

Read Article

メリオダスの過去が明かされる!十戎・四大天使など新章のキャラ紹介【七つの大罪】

メリオダスの過去が明かされる!十戎・四大天使など新章のキャラ紹介【七つの大罪】

かつて大罪を犯して国を追われた7人の戦士を求めて旅をする、リオネス国の姫エリザベス。「七つの大罪」リーダーのメリオダスほか、無事に対面を果たしたエリザベスだったが、世界は魔人族「十戎」の登場によって更なる危機に見舞われる。本記事ではメリオダスの過去に大きくかかわる「十戎」や「女神族」など、新章で登場したキャラクターについて詳しく紹介する。

Read Article

アニメも好調!七つの大罪が面白い七個の理由を考察してみた!

アニメも好調!七つの大罪が面白い七個の理由を考察してみた!

『週刊少年マガジン』に連載されていた、鈴木央による漫画『七つの大罪』。巨大な悪の力によって脅かされた国を救うため、かつて大罪を犯したとされる七人の大悪人と姫君が立ち上がるというストーリーだ。本作は連載開始後から順調にファンを獲得し、アニメ化や映画化もなされている。本記事ではそんな大ヒット漫画『七つの大罪』の魅力を、七個の理由に分けて考察する。

Read Article

【メリオダス】よく分かる!「七つの大罪」キャラクター特集!【バン】

【メリオダス】よく分かる!「七つの大罪」キャラクター特集!【バン】

憤怒、強欲、嫉妬、怠惰、色欲、暴食、傲慢の名を冠した騎士団の英雄たちが、故国を脅かす敵と超常的なバトルを繰り広げる鈴木央の漫画『七つの大罪』。アニメ。ゲーム、劇場版と様々なメディアミックスを果たした人気作品である。 ここでは、作品に登場する主人公たちの騎士団「七つの大罪」のメンバーを紹介する。

Read Article

【アルスラーン戦記】間違いなく面白い!大人気少年漫画まとめ【七つの大罪】

【アルスラーン戦記】間違いなく面白い!大人気少年漫画まとめ【七つの大罪】

少年漫画はバトルモノや冒険モノなど、ワクワクハラハラするようなストーリーが多いことで人気です。「少年」漫画とはいうけれど、もちろん女性でも楽しめますし、イケメンが多く登場する作品だと女性読者の方が多かったりもします。この記事では、絶対に面白いこと間違いなしのオススメ少年漫画についてまとめました。気になるものがあれば、さっそく読んでみましょう!

Read Article

豪華メンバー!アニメ・七つの大罪の声優まとめ【梶裕貴、鈴木達央ほか】

豪華メンバー!アニメ・七つの大罪の声優まとめ【梶裕貴、鈴木達央ほか】

『週刊少年マガジン』に連載されていた鈴木央による作品である『七つの大罪』。2012年の連載開始以降順調にファンを獲得していき、2014年には待望のアニメ版『七つの大罪』が放送されている。その後も人気は衰えず、アニメの続編や映画作品が次々発表された。本記事ではアニメ『七つの大罪』の第一期に出演していた声優の情報を、画像と共にまとめて紹介する。

Read Article

大罪以外にも名作多数!鈴木央のおすすめ作品まとめ【ライジングインパクトほか】

大罪以外にも名作多数!鈴木央のおすすめ作品まとめ【ライジングインパクトほか】

『週刊少年マガジン』に連載開始以降大人気となり、アニメや映画など数々の派生作品を生み出してきた鈴木央の名作『七つの大罪』。一方で鈴木は『マガジン』だけではなく『ジャンプ』や『週刊少年サンデー』での連載経験もあるのだ。本記事では『七つの大罪』とはまた一味違った面白さのあるおすすめの「鈴木央」の作品を、まとめて紹介する。

Read Article

目次 - Contents