バン（七つの大罪）の徹底解説・考察まとめ

復活した十戒は、封印の影響で失われていた魔力を回復する為、ブリタニア大陸に住む人間達の魂を喰らい始めた。十戒の1人のメラスキュラは死者を甦らせ、生者を襲わせて魂を刈り始める。メラスキュラは「信仰」の戒禁を持つ魔神族である。これによりエレインが一時的に復活を果たしたものの、バンと共に行動していたジェリコへの嫉妬心をメラスキュラに増幅させられた彼女は、ジェリコに襲い掛かる。だがバンのエレインへの想いが届き、彼女はメラスキュラの呪縛から自力で逃れた。以降バンはエレインと行動を共にする様になり、ジェリコはエレインの親友となる。

バンは十戒のグロキシニアとドロールが開催したバイゼルの喧嘩祭りに参加し、そこでメリオダスと再会し仲直りをする。この時のメリオダスは本来の力を取り戻しており、バンは自分との力量の格差を実感した。その後メリオダスはバンの目の前で十戒のエスタロッサに殺されてしまい、彼は己の無力さを痛感する。エスタロッサはメリオダスの弟である。バンは彼の口からメリオダスの正体を知る。メリオダスは魔神王の長男であり、3000年前まで十戒を統率していたが、最高神の娘のエリザベスと恋に落ちて十戒を裏切ったのである。これにより魔神族と女神族のパワーバランスが崩れ、女神族が魔神族へ大攻勢を仕掛けた。これが聖戦の引き金となったのである。また彼は裏切りの代償に父である魔神王に呪いを掛けられている。これは彼が死ぬ度に感情を魔神王に1つ奪われた状態で復活するというものであった。これにより彼は復活している。またエリザベスも魔神族のメリオダスと結ばれたことで、母である最高神から呪いを掛けられている。それは死んで生まれ変わる度にメリオダスと結ばれるという物である。だが彼女は前世の記憶が戻るようになっており、記憶が戻った3日後に死亡してしまう。そして死んでからも転生を繰り返し、再びメリオダスと恋に落ちるという呪いであった。現在のエリザベスも3000年前からの転生体であり、呪いの影響を受けている。この時点ではまだ前世の記憶は戻っていなかったものの、女神族の治癒魔法等が時折使える様になっていた。バンはメリオダスの過去を知っても、彼を迷い無く助けようとしている。

煉獄に行く

メリオダスは呪いの効果で魔神王に感情を1つ奪われて復活する。その後エリザベスの呪いが発動してしまい、彼女は後3日の命となってしまった。焦ったメリオダスは魔神王に成り替わる事を決意し、十戒の統率者として魔神族側に寝返る。バンは煉獄へ赴いてメリオダスの感情を救い出す事を決意する。バンはメリオダスに感情を取り戻させる事で、彼を止めようと考えていた。

煉獄は魔神王が住む異空間である。焦熱と極寒が入混じり、時間が地上の数倍で流れるという過酷な環境であった。バンは苦しみの果てにメリオダスの感情と再会する。メリオダスの感情はこの地に住む魔神王によって、煉獄に封じ込められていた。だがバンの励ましもあって、メリオダスは魔神王に立ち向かう事を決意する。そしてバンとメリオダスの感情は、長い時間を掛けて魔神王と戦った。数え切れぬ程魔神王と戦っては敗北し、煉獄の過酷な環境に晒され続けたバンは次第に強くなっていく。最終的に彼は魔神王の隙を突いて煉獄から脱出し、失われたメリオダスの感情をメリオダス自身の肉体の中に戻す事に成功する。地上では魔神王の精神体がメリオダスの肉体を乗っ取って暴れていた。バンは他の七つの大罪の仲間達と共に魔神王に憑依されたメリオダスと戦う。一方バンの助けで解放されたメリオダスの精神体（感情）は、メリオダスの肉体に戻り内側から魔神王の精神体を退けた。

ゼルドリスを救い出す

バン達七つの大罪に敗れた魔神王であったが、今度はゼルドリスの肉体を乗っ取って復活する。そしてブリタニア大陸を滅ぼそうと暴れ始めた。

バンは七つの大罪の一員として魔神王に憑依されたゼルドリスと戦い、彼を救い出す手助けをした。バン達の活躍もあり、ゼルドリスは魔神王の精神体を撃退する。体外へ弾き出された魔神王はメリオダスによって打ち滅ぼされた。

キャスと戦う

魔神王が滅びた事により、かつて魔神王と最高神の手によって封印されていた混沌が解き放たれる。混沌とはこの世界を作り出した強大な力の意思の事である。魔神王と最高神を始め、全ての種族はこの混沌から生まれていた。

混沌の力はアーサーに宿る。アーサーとはキャメロット王国の若き人間の王である。リオネス王国で魔神化したヘンドリクセンとの戦いの時に登場し、以降は何かと七つの大罪に協力していた。この混沌の力を狙い、キャスがアーサーを襲撃する。キャスは、アーサーがイスタールの修練窟で出会った喋る猫である。その正体は混沌が生み出し、その力を手中に収めて世界を破壊しようとする化け物であった。バン達七つの大罪はアーサーに協力し、キャスと戦う。最終的にキャスは混沌の力に目覚めたアーサーによって吸収された。

エレインと結ばれる

バンは煉獄で魔神王と交戦した事により「他人に能力や力を分け与える様にする」能力を会得していた。彼はこの能力を使用し、エレインの仮初の命が尽きる前に、自分の不老不死の能力を彼女に与えた。これによりバンは不老不死では無くなったものの、エレインを完全に蘇生させる。その後はエレインと結婚し、妖精王の森で暮らした。そしてエレインとの間に子供をもうけ、その子供にランスロットと名付けている。尚、ジェリコはエレインの出産の話を聞き、急いで妖精王の森へ向かっていた。

バン（七つの大罪）の関連人物・キャラクター

家族

エレイン

バンの恋人であり、生命の泉を守る聖女である。キングの妹の妖精でもあり、彼の不在の間は彼女が妖精王の代わりを務めていた。

本編の20年前、生命の泉を盗みに来たバンと出会い、恋に落ちる。その後、赤色の魔神族の襲撃により致命傷を負い、バンに生命の泉を飲ませて絶命した。以降、バンは彼女を蘇生させる方法を探していく。

死者の都で魂の状態で、キングに石化されたバンの前に現れる。エレインはバンの石化を解き、キングを説得して彼と共に共闘させた。

十戒の1人メラスキュラの魔法によって蘇生し、未練を増幅されてバンと戦うも、彼の愛により呪縛を解く。以降はバン達七つの大罪と共に十戒と戦った。

最終的に煉獄で「贈与（ギフト）」の能力を身に付けたバンが、自身の不老不死をエレインに与えた事で不老不死となる。戦いが終わった後、バンと結ばれて彼との子であるランスロットを妊娠した。

ランスロット

バンとエレインの子供。本編ではまだエレインのお腹の中であり、生まれていない。続編の『黙示録の四騎士』で登場し、活躍する。

ジバゴ

バンの故郷であるレイブンズに住む男性。人間の姿をしているが、その本性は狐の獣人である。獣人は人間から迫害を受けている為、人間に化けて生活している。幼少期のバンと出会い、彼の父親の様な存在となる。スリや盗みを生業としており、バンにその技術を教えた。

バンと同じ歳の子供が居り、その子は人間に化けられない為隠れて暮らしている。ある日、バンは盗みに失敗してタコ殴りにされた。ジバゴは彼を救おうとしたが、同時に隠れ住んでいた息子が人間の襲撃に逢いそうになる。彼は苦悩の末、目の前で苦しむバンを見捨て、息子の元へ向かった。以降は罪悪感からバンと離別し、彼は1人で生きる様になる。尚、息子の救出に失敗し、ジバゴはこの時息子を失った。

十戒復活後「死者が蘇生した」という話を聞いたバンはレイブンズへ赴き、ジバゴと再会する。この時彼は病で死期が近かった。その後バンに自身の正体や過去を打ち明け、彼と和解する。そしてメリオダスとの関係に悩んでいたバンを励まし、絶命した。彼のアドバイスにより、バンは七つの大罪に復帰する決意をしている。

ジバゴは死亡したものの、魂の状態で再登場を果たす。メラスキュラによって魂を喰われそうになったバンを庇い、代わりに自身の魂を喰わせて、彼の窮地を救った。

バンの実父