バン（七つの大罪）の徹底解説・考察まとめ

バン（七つの大罪）の概要

バンとは、鈴木央の漫画『七つの大罪』に登場する「七つの大罪」の団員である。七つの大罪とは、かつてリオネス王国に仕えていた7人の英雄が所属する騎士団である。彼等はそれぞれ怠惰、傲慢、嫉妬、憤怒、強欲、色欲、暴食の大罪を背負う罪人であり、バンはその中で強欲の大罪を背負っている。本作はブリタニアという大陸を舞台に物語が展開されるファンタジー作品である。ブリタニアには妖精、巨人、人間、女神、魔神の5種族が存在しており、女神族と魔神族は敵対していた。本編より3000年前、女神族は妖精、巨人、人間を味方に付け「聖戦」と称して魔神族に全面戦争を仕掛けた。最終的に女神族はその肉体を犠牲にして、魔神族を「常闇の棺」という異空間に封印し、聖戦は終結している。

本編より20年前、バンは盗賊として活動し「生命の泉」を求めて妖精族の住む妖精王の森へ赴く。生命の泉とは飲んだ者を不老不死にする伝説の水である。そこでエレインと出会い、恋仲になった。エレインは生命の泉を守る妖精族の少女である。幸せな日々を過ごしていたが、突如襲来した赤色の魔神の襲撃に遭い、エレイン共々致命傷を負った。そして瀕死のエレインに生命の泉を口移しで与えられ、不老不死となった。バンは赤色の魔神を倒したものの、妖精王の森を焼き払われてしまう。彼はエレインを蘇らせる事を誓った。

バンはエレインを殺し、生命の泉を飲んで妖精王の森を焼き払った冤罪を着せられ「強欲の大罪（フォックス・シン）」を背負う事になる。リオネス王国で虜囚となっていた際にメリオダスから勧誘されて七つの大罪のメンバーとなった。メリオダスは本作の主人公で、バンの親友である。少年の様な姿をしているが、その本性は魔神族であり、異様な強さを持つ。七つの大罪とはメリオダスが組織したリオネス王国の聖騎士団の名称である。聖騎士はリオネス王国を守護する、武術と魔力に秀でた騎士達の事である。

七つの大罪になってからはリオネス王国の為に働き、英雄となった。

本編より10年前、冤罪により七つの大罪のメンバー達はリオネス国の聖騎士達から追われる様になる。親友のメリオダスが消息不明になった事により、自暴自棄になっていたバンは、自ら聖騎士に捕まりバステ監獄に幽閉されていた。

本編でバンはメリオダスが生きている事を知って自力でバステ監獄を脱出する。そして七つの大罪として再びメリオダス達の仲間となった。その後リオネス王国でクーデターを引き起こし「聖戦」と称して暴走する聖騎士達を止める為に戦って行く。最終的に魔神化した聖騎士長ヘンドリクセンと戦い、辛くも勝利した。尚、この時バンは女神族と接触してエレインを蘇生させようとしている。だが女神族に唆されて、一時的にメリオダスを殺そうとした。

十戒復活後はメリオダスとの一件に引け目を感じ、一時的に七つの大罪を抜けていた。だが途中でメリオダスと和解し、再び七つの大罪に復帰する。以降は七つの大罪の一員として十戒と戦った。その後は魔神王や混沌の力を狙うキャスと戦い、ブリタニア大陸に平和をもたらした。

エレインには彼の持つ不老不死の能力を渡す事で完全な蘇生に成功している。全ての戦いが終わった後、バンは彼女との間にランスロットという子供をもうけた。

バン（七つの大罪）のプロフィール・人物像

CV：鈴木達央、雨宮天（幼少期）
年齢：43才（外見年齢は23才）
身長：210cm
体重：70㎏
血液型：B型
誕生日：2月14日
出身地：レイブンズ
闘級：3220（魔力：1380／武力：930／気力：910）

バンは23歳の時に生命の泉という妖精王の森にある、飲めば不老不死になれる水を飲んだ。これにより若い姿をしているが実年齢は43歳である。性格は我儘であり、一度欲しがったものは必ず手に入れる事を信条にしている。「バンデッド・バン」の異名を持っており、不老不死になってからは「アンデッド・バン」を自称していた。

幼少期に両親から虐待を受けていた為、心の奥底で他人を冷めた目で見ている。だがエレインとは馬が合い、出会って1週間程で彼女と恋人となった。エレインは生命の泉を守っていた妖精の少女である。表面上は軽薄な口調で我儘な性格をしている。口調に「♪」マークが付く。

メリオダスとは親友で、再会する度に周囲の建物や地形が変わる程、激しく殴り合う。不老不死である為、自身が致命傷を負うことに一切の躊躇が無い。苦痛にも慣れている為、暇つぶしに拷問を受ける程である。

七つの大罪として活動してからは、身勝手な行動でキングを振り回している。キングは七つの大罪の一員であり、怠惰の大罪を背負っている。妖精族を束ねる妖精王であり、エレインの兄でもある。何かと彼に世話を焼かせたバンであったが、メリオダスからは「良コンビ」と称されていた。キングは後に「バンがエレインを殺害して妖精王の森を焼き払い、不老不死を手に入れた」と誤解し、バンに復讐心を抱く様になる。事情を理解したバンはキングへ弁解する事無く、彼の攻撃を受けた。その後もバンは自らキングに自身の誤解を釈明する事は無く、リオネス王国奪還の戦いの際にキングは自分で自身の誤解に気付く事になる。暴力と理不尽の中で幼少期を過ごしたバンは、他人の痛みを理解出来る優しさを併せ持っている。

バステ監獄に幽閉された際、バンはジェリコと因縁を持つ事になる。ジェリコは年若い女性の聖騎士見習いであり、自力で監獄を脱出した裸のバンに自身の剣技をいなされた挙句「服が欲しい」という理由で服を剥ぎ取られて全裸にされた。この屈辱から彼女はバンに対し、執念を燃やすようになる。リオネス王国奪還編では赤色の魔神族の血液を飲み、自身を強化した「新世代聖騎士」となり度々バンの前に立ち塞がった。だがリオネス王国奪還の戦いの際、彼女は黒幕のヘンドリクセンによって魔神の血を暴走させられ、怪物と化してしまう。そこをバンに救われ、以降は彼に恋心を抱いて行動を共にする様になった。バンはエレイン一筋でジェリコに振り向く事は無かったものの、真っ直ぐな彼女の事を少しだけ気に入っている。

バン（七つの大罪）の装備・能力

不老不死

バンの代名詞でもある不老不死の能力。生命の泉を飲み干した事により、バンはこの力を手に入れた。

あらゆる致命傷が瞬時に治る為、バンは特攻に近い戦闘スタイルを取る。

武器

三節棍

バンの標準装備の三節棍。猿叫と共に激しい連撃で敵を圧倒し、叩き潰す。自身の不老不死能力を生かし、捨て身の戦いを繰り広げる。

神器 聖棍クレシューズ

バンの聖棍クレシューズは「神器」という特殊な武器のカテゴリーに分類される。神器とは、リオネス王国の王から七つの大罪の団員7名に送られた武器の事である。団員それぞれの能力や特技に併せて作られており、より効率的に魔力を引き出す事が出来る。バンの神器は「聖棍クレシューズ」という三節棍であった。

クレシューズは自在かつ変則的な攻撃を繰り出す。バンは以前から三節棍の使い手であり、彼に最適な武器である。またクレシューズには武器の精度を最大級にまで高める「超集中力」という特性がある。これによりバンはより精密で変則的な必殺の一撃を放つ事が出来る。

バンがバステ監獄に幽閉された際、クレシューズは没収されており、その後は行方が分からなかった。だが密かにマーリンが回収しており、バンが煉獄から帰還した際に、彼女から手渡された。

魔力

強奪（スナッチ）

バンの持つ魔力であり、物質や魔力を触れずに奪い取る事が出来る。離れた相手でも腕を伸ばす動作で奪い取る事が出来る。

この魔力によりバンは格上の相手であっても、相手の魔力や力を奪い取って自身を強化し、相手と互角に渡り合う事が出来る。だが相手が強力過ぎる場合、自身の限界以上の力を奪い取る事は出来ない。

贈物（ギフト）

強奪（スナッチ）を応用した魔力。相手に魔力や力を与える事が出来る。

バンは魔神王との戦いの中でこの魔力を会得した。この力を使用し、バンは自身の不老不死をエレインに与え、彼女を完全に蘇生させた。

技