グロキシニア(七つの大罪)の徹底解説・考察まとめ

グロキシニアとは漫画『七つの大罪』に登場する人物。魔神族最強の精鋭部隊である十戒の一員。かつては初代妖精王として3000年前の聖戦に参加したが、女神族に利用され、更に妹のゲラードが人間に襲撃され、怒りに駆られて魔神族側に寝返った。現代に復活後、七つの大罪と交戦し、己に似た境遇のキングに「自分の記憶を追体験させる」試練を課す。彼が自分とは異なる選択をした事で己の過ちを認め、七つの大罪の味方となった。最終的に強敵チャンドラーから七つの大罪を逃がす為に、戦友のドロールと共に命懸けで戦って死亡する。

グロキシニア(七つの大罪)の概要

グロキシニアとは、鈴木央の漫画『七つの大罪』の登場人物である。初代妖精王であり、本編の3000年前に繰り広げられた聖戦の中で魔族側に寝返り、魔族最強の精鋭部隊「十戒」の一員となった。

本作はブリタニアという大陸を舞台に物語が展開されるファンタジー作品である。ブリタニアには妖精、巨人、人間、女神、魔神の5種族が存在しており、女神族と魔神族は敵対していた。本編より3000年前、女神族は妖精、巨人、人間を味方に付け「聖戦」と称して魔神族に全面戦争を仕掛けた。最終的に女神族はその肉体を犠牲にして、魔神族を「常闇の棺」という異空間に封印し、聖戦は終結している。

グロキシニアの種族である妖精族とは、神樹の森で誕生する種族の事である。神樹の森とは、“世界創生の時から存在する神樹”を中心に広がる、巨大な森である。妖精族は植物から生まれるのだが、この神樹から誕生した妖精は妖精王として一族を統治する事になっていた。グロキシニアは初代妖精王であり、かつては神樹の森で暮らしていた。十戒とは魔神族の中でも特に力の強い「最上位魔神」を10人集めた精鋭部隊である。魔神王より「戒禁」という強大な力を授かっており、無類の強さを誇るっていた。

グロキシニアはかつて女神族側として魔神族と戦っていた。だが女神族に利用された挙句、大切なゲラードを人間に襲撃されてしまう。度重なった悲劇により、グロキシニアは憎悪と復讐心から魔神族へ寝返ったのであった。ゲラードはグロキシニアの妹である。その後、十戒に堕ちたグロキシニアは、妖精族でありながら常闇の棺に封印されてしまった。

グロキシニア達十戒は常闇の棺に長年封印されていたが、フラウドリンの策略により復活を果たす。彼は十戒の1人であり、封印から逃れていた魔神族である。フラウドリンはリオネス王国聖騎士長のドレファスとヘンドリクセンを操り、暗躍していた。復活後、グロキシニア達十戒はブリタニア大陸を支配する為に行動を開始した。その過程でグロキシニアは七つの大罪と戦う事になり、彼等を苦しめた。七つの大罪とはメリオダスが十戒の復活に備えて組織した、7人の大罪人をメンバーとした聖騎士団である。メリオダスは本作の主人公である。彼は元魔神族にして十戒の統率者であり、愛する者のためにかつての仲間を裏切った人物である。聖騎士とはリオネス王国を守護する、武術と魔力に秀でた騎士達の総称である。この戦いに女神族が加わり、聖戦が再び勃発する。

当初、グロキシニアは十戒として七つの大罪と戦っていた。だがキングと出会ってから態度が急変する。キングは七つの大罪の一員であり、当代の妖精王である。

グロキシニアはドロールと共にキングとディアンヌを誘拐し、試練を与えた。ドロールは十戒の一員であり、元は巨人族の王バロールであった。ディアンヌは七つの大罪の一員であり、巨人族の女性である。

グロキシニアとドロールがキングとディアンヌに与えた試練とは、自分が3000年前に経験した記憶を追体験させる事であった。グロキシニアは自分と境遇がよく似たキングに試練を与え、彼が自分と同じ選択をするのかどうかを試そうとする。これによりグロキシニアは3000年前の自分の選択が正しかったのかを確認しようとした。その結果キングは自分とは異なる選択をし、憎悪に飲み込まれる事は無かった。キングはグロキシニアの試練を乗り越えたのである。以降グロキシニアは改心し、同じく改心したドロールと共に七つの大罪の味方となった。またキングはグロキシニアの試練を乗り越えた事でパワーアップを果たしている。

十戒に苦戦していた七つの大罪の面々はそれぞれパワーアップを果たし、十戒のメンバーを打ち倒していく。更に十戒のメンバーの中にもグロキシニアの様に、戦う事を拒否する者が現れ始めた。七つの大罪を脅威とみなした魔神王は、メリオダスを奪還し彼を新たな魔神王にする事を決断する。魔神王は魔神族を恐怖支配する魔神の王であり、メリオダスの父親でもある。魔神王はブリタニア大陸にチャンドラーとキューザックを派遣した。この2人は十戒を遥かに凌駕する力を持つ魔神族であり、それぞれメリオダスとゼルドリスの教育係であった。ゼルドリスは現在の十戒統率者であり、メリオダスの弟である。メリオダス奪還の為、チャンドラーは七つの大罪を急襲した。七つの大罪の面々は圧倒的なチャンドラーの力の前に、絶体絶命の事態となる。そこへグロキシニアとドロールが駆け付け、チャンドラーと交戦する。彼等は命懸けで七つの大罪を逃がしたのであった。グロキシニアとドロールは、圧倒的なチャンドラーの前に戦死する。

グロキシニア(七つの大罪)のプロフィール・人物像

CV:小林裕介

年齢:約1400歳(封印前)
身長:162cm
体重:53㎏
血液型:B型
誕生日:3月18日
出身地:妖精界

グロキシニアは妖精である為、小柄な体型をしている。登場時は彼の武器である霊槍バスキアスを蛸の様な状態にして身に纏っていた。髪は長く、何処か中性的である。その背中には巨大な蝶の様な、虹色に輝く美しい羽が生えている。この羽は妖精族が一人前になった時に生えてくるものであり、大きくて立派であればある程、強い力を秘めているとされていた。

口調は「〜っスね」と、何処か軽薄な語尾が付いている。口調とその容姿から、一見するとやる気が無く、禍々しい印象を受ける。だが初代妖精王を務めていただけあり、実際は面倒見が良い性格である。3000年前の聖戦では自身が統治していた神樹の森を他の3種族(女神族、人間、巨人)に、前線基地として開放していた。同じ十戒のドロールと境遇が良く似ており、本編では彼と常に行動を共にしていた。ドロールは元巨人族の王であり、3000年前の聖戦をグロキシニアと共に女神族側として戦っていた。

3000年前までは女神族側として、初代妖精王として、その職務に励んでいた。だが、女神族の策略で神樹の森を戦場にされた挙句、妹のゲラードが女神族に恨みを持つ人間達の手によって重傷を負ってしまう。自身が統治してきた神樹の森を荒らされ、ゲラードが殺されたと思い込んだグロキシニアは、復讐心と憎悪から十戒へと寝返ってしまった。この時戒禁を受け入れた為、彼の瞳からは光が消えている。以降は女神族を始めとした他種族を憎み、諦観した様な性格となっていた。

十戒でのグロキシニアは、霊槍バスキアスの能力から回復役として活躍する事が多かった。あらゆる傷を一瞬で治してしまう為、敵対していた七つの大罪からするとかなり厄介な能力でもある。

改心してからは戒禁をゼルドリスに返還し、目の輝きが元に戻った。そしてドロールと共に、かつて敵対していた七つの大罪を守る為、死闘を繰り広げていく。

グロキシニア(七つの大罪)の装備・能力

魔力

災厄(ディザスター)

グロキシニアの持つ魔力はキングと同じものである。これはグロキシニアとキングが妖精王である事に由来する。妖精王の魔力は神樹の森を統治管理するものである為、性質が同じになるのであった。

相手の身体状態を促進させる性質を持つ。この魔力を応用した技に状態促進(ステータスプロモーション)がある。これは相手の身体状態を促進もしくは、悪化させる能力を持っている技。小さな傷を重症にし、また細胞を活性化させる為、ガン細胞を作り出す事も可能である。

他にも養分凝縮(コンデンスパワー)という木や植物の水分や養分を凝縮して放つという攻撃も可能である。水分や養分を限界まで凝固させている為、鉄並みの硬さがある。キングはこれを魔力で物凄い速さで飛び回らせ、相手を攻撃していた。この事からグロキシニアも同様の事が出来ると考えられる。

呪蔓樹(じゅまんじゅ)

グロキシニアの魔力の応用技。地中の樹の根を魔力操作し、巨大な人形を作り上げる。この人形は伸縮自在な腕を持ち、トリッキーな攻撃を繰り出してくる。

グロキシニアサーバント

グロキシニアが植物で作り出したゴーレム。彼の最愛の妹ゲラードを模して生み出されている。ゴーレムである為意思は無い。またダメージを受けても瞬時に回復してしまう。グロキシニアの命令に従い、機械的に戦い続ける。

霊槍バスキアス

グロキシニアの持つ武器。これは神樹の一部から作られたものであり、10の形態を持つ。キングの専用武器「霊槍シャスティフォル」も同じ神樹から作り出されており、同じ様な性能を持つ。ただ当初キングは己の潜在能力を引き出せていなかった為、グロキシニアのバスキアスの方が性能的に上回っていた。

第一形態「霊槍(バスキアス)」

霊槍バスキアスの基本形態。槍の様な形をしている。グロキシニアはこれを魔力で宙に浮かせ、自在に操っていた。

第二形態「守護虫(ガーディアン)」

バスキアスを巨大な蜂に変化させた形態。俊敏に動く事が出来、相手の攻撃を防ぐ事も出来る。

第五形態「神樹の鎧(ユグドラアーマー)」

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