るろうに剣心(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『るろうに剣心』(るろうにけんしん)とは、和月伸宏の人気漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』を原作とする実写映画。人斬りとして刃を振るった過去を悔いる剣士が、明治という時代の中で弱者を守るために戦う様を描いている。原作の派手なアクションを可能な限り再現しており、漫画原作映画の中でも傑作の1つとされている。
伝説の人斬り緋村剣心は、維新の成立と共に仲間たちの前から姿を消し、贖罪の旅を続けていた。ある時彼は神谷薫という少女と出会い、彼女の道場が“偽者の緋村剣心”に苦しめられていることを知る。
演:香川照之
東京で暗躍する闇商人。阿片の販売網を作ることを画策し、本作で起きた事件の大部分を裏で操っていた。
剣心たちに追い詰められるも、ガトリングガンを持ち出して彼らを迎え撃つという派手な見せ場がある。
武田観柳(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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武田観柳(たけだかんりゅう)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場する悪徳実業家。
表向きは町外れに住む青年実業家だが、裏では医師と結託し「蜘蛛の巣」という阿片を売りさばいていた。仲間割れにより協力者であった医師を殺害してしまい、その助手を務める高荷恵を監禁し無理矢理阿片の製造に協力させた。四乃森蒼紫を御頭とする御庭番衆や私兵団を従え、阿片で得た利益を利用して武器商人となり、更なる財を築こうと企む。実写や舞台の要素を取り入れて深みが増していったキャラであり、『北海道編』で再登場する。
鵜堂刃衛(うどう じんえ)
演:吉川晃司
幕末時代、多くの人を斬殺した凄腕の人斬り。二階堂平法という流派の使い手で、現代でいう瞬間催眠術によく似た奥義「心の一方」(しんのいっぽう)を操る。
“斬りがいのある相手との殺し合い”を求めており、観柳の私兵となって偽抜刀斎騒ぎを起こす。剣心を「本物の抜刀斎」だと認識して以降は、彼と本気で立ち会うことを望んで凶行を重ねていった。
鵜堂刃衛(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
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鵜堂刃衛(うどう じんえ)とは『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』に登場する人物で、明治政府の要人を暗殺していた人斬りである。凶賊「黒傘」の二つ名を持ち、幕末の頃より暗殺に従事していた。同じ人斬りであった緋村剣心との戦いに挑み、一時は好戦するほどの実力を持つ剣客であった。しかし剣心に破れ、最期は人斬りを依頼した依頼人の秘密を守るために自害する。刃衛は人を斬りたいという欲求を満たすために人斬りを行っている非常に残忍で危険な人物である。
外印(げいん)
演:綾野剛
観柳に雇われた私兵団の一員。観柳配下の中では刃衛に次ぐ実力者で、小太刀、銃、格闘術を合わせた変幻自在の戦闘技術を持つ。諜報や破壊工作などにも長け、井戸に毒を入れて恵を脅している。
顔に傷があり、普段は仮面で隠している。観柳に従う理由は、「明治という時代の中では、自分は他の方法では食っていけない」ため。同じく明治という時代の中で己の居場所を見失っていった恵には仲間意識を持ち、維新志士の1人である剣心には「自分を殺せ」と要求するなど、破滅的な願望の持ち主。
本作オリジナルのキャラクターで、漫画版の御庭番衆の役目を合わせたような立ち位置になっている。
戌亥番神(いぬい ばんじん)
演:須藤元気
観柳の私兵団の一員。キリスト教を信仰しており、食肉を自らに禁じている。たびたび十字架を手に祈りを捧げるシーンがあるが、神父なのか牧師なのかは不明。
徒手空拳での戦闘を得意とし、私兵団の中でも屈指の実力者。観柳屋敷で左之助と派手な戦いを繰り広げる。
本作オリジナルのキャラクターで、漫画版の式尉(しきじょう)の立ち位置を務める。気風の良い力自慢だった式尉と比べるとかなり変化球のキャラクターで、本職の格闘家ならではの迫力ある殺陣と左之助とのコミカルなやり取りで印象に残りやすい人物。
その他
雪代巴(ゆきしろ ともえ)
演:渡辺菜月
剣心の回想シーンで、ほぼ後ろ姿のまま登場する若い娘。人斬りとして活躍していた頃の剣心に婚約者を殺され、その復讐のために剣心に近づき、彼の頬に癒えない十字傷を刻み込んだ。
共に過ごす内に剣心が壮絶な苦悩の中で人を斬り続けていることを知って同情し、気遣い、やがて本気で愛するようになる。婚約者への愛情も捨てられず思い悩んだ末、剣心を救おうと乱戦の中に割って入り、誤って彼に斬られて死亡する。
『るろうに剣心』(実写映画)の名言・名セリフ/名シーン・名場面
剣心「拙者は、そんな真実よりも 薫殿の言う甘っちょろい戯言の方が好きでござるよ」
神谷道場に乗り込んだ観柳配下の荒くれ者たちは、“人を活かす剣”を説く薫の流派を「しょせん剣術は人殺しの道具だ」と言って嘲笑する。その場に駆け付けた剣心は、荒くれ者たちの言葉を静かに肯定しつつ、同時に「薫と彼女の流派の説く理想の方がずっと素晴らしいものだ」と断言する。
「確かにその方の言っていることは、
1度も己の手を汚したことのない者が言う甘っちょろい戯言でござる。
剣は凶器、剣術は殺人術。
どんな綺麗ごとやお題目を口にしてもそれが真実。
けれども拙者は、そんな真実よりも
薫殿の言う甘っちょろい戯言の方が好きでござるよ」
人斬りとして償い切れない罪を背負って生きてきた剣心の心からの願いであり、彼が剣術に抱く切ない希望が見え隠れする名セリフ。“人斬りだった男が、剣によって己と他人を活かしていく”という『るろうに剣心』の方向性を紹介する内容にもなっている。
斎藤「己に向いた刃は、やがておまえを苦しめることになるぞ」
剣心と立ち会った斎藤は、彼が持つ“刃が逆さについた”奇妙な刀を見て訝しみ、鍔迫り合いでそれを押し込みながら「己に向いた刃は、やがてお前を苦しめることになるぞ」との言葉をかける。それは斎藤の目から見て“人斬りだった過去から逃げて甘っちょろい理想に逃げた”ようにしか見えない剣心に対する嘲笑であり、叱責であり、同時にかつてのライバルに送る助言でもあった。
原作者の和月伸宏が「このセリフを自分も使いたかった」と悔しがったという、斎藤の名セリフ。実写版の剣心と斎藤は、漫画版での彼らとはまた違う、独特の距離感で物語を盛り上げている。
剣心「不殺の誓い、逆刃刀だ」
観柳屋敷に乗り込んだ剣心は、彼を待ち構えていた外印と激しい戦いを繰り広げる。その手に握られた“刃が逆さについた奇妙な刀”を見た外印に「なんだそれは」と問われた剣心は、「不殺の誓い(ころさずのちかい)、逆刃刀だ」と静かに、しかし力強く答える。
このシーンの剣心の口調は、「不殺のるろうに」ではなく「伝説の人斬り」だった頃のものとなっている。剣心が辿り着いた「不殺の誓い」がどれほど重いものか、彼がそれをいかに誇りに思っているかがよく分かる名セリフ。
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目次 - Contents
- 『るろうに剣心』(実写映画)の概要
- 『るろうに剣心』(実写映画)のあらすじ・ストーリー
- 姿を消した“伝説の人斬り”
- 偽抜刀斎騒ぎ
- 再会と新たな居場所
- 阿片を巡る謀略
- 観柳屋敷の決戦
- 人斬り同士の戦い
- 『るろうに剣心』(実写映画)の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 緋村剣心(ひむら けんしん)/緋村抜刀斎(ひむら ばっとうさい)
- 神谷薫(かみや かおる)
- 東京の人々
- 明神弥彦(みょうじん やひこ)
- 相楽左之助(さがら さのすけ)
- 高荷恵(たかに めぐみ)
- 明治政府関係者
- 斎藤一(さいとう はじめ)/藤田五郎(ふじた ごろう)
- 山縣有朋(やまがた ありとも)
- 武田観柳と私兵団
- 武田観柳(たけだ かんりゅう)
- 鵜堂刃衛(うどう じんえ)
- 外印(げいん)
- 戌亥番神(いぬい ばんじん)
- その他
- 雪代巴(ゆきしろ ともえ)
- 『るろうに剣心』(実写映画)の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 剣心「拙者は、そんな真実よりも 薫殿の言う甘っちょろい戯言の方が好きでござるよ」
- 斎藤「己に向いた刃は、やがておまえを苦しめることになるぞ」
- 剣心「不殺の誓い、逆刃刀だ」
- 左之助「お前も食うか?うめえぞ、ほれ」
- 剣心「人を切れば恨みを生む、その怨念を断ち切るのが殺さずの誓いでござるよ」
- 『るろうに剣心』(実写映画)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 武田観柳役・香川照之の怪演
- 賛否両論巻き起こった斎藤の殺陣
- 『るろうに剣心』(実写映画)の主題歌・挿入歌
- 主題歌:ONE OK ROCK『The Beginning』