鵜堂刃衛(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ
鵜堂刃衛(うどう じんえ)とは『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』に登場する人物で、明治政府の要人を暗殺していた人斬りである。凶賊「黒傘」の二つ名を持ち、幕末の頃より暗殺に従事していた。同じ人斬りであった緋村剣心との戦いに挑み、一時は好戦するほどの実力を持つ剣客であった。しかし剣心に破れ、最期は人斬りを依頼した依頼人の秘密を守るために自害する。刃衛は人を斬りたいという欲求を満たすために人斬りを行っている非常に残忍で危険な人物である。
鵜堂刃衛の概要
鵜堂刃衛(うどう じんえ)とは明治政府の要人を暗殺していた人斬りである。「黒傘」の二つ名を持ち、幕末の頃より人斬りとして裏社会で活躍してきた。維新後も人斬りの感触が忘れられず、元元老院議官・渋海(しぶみ)に雇われ政府要人の暗殺を行っている。刃衛は二階堂平法(にかいどうへいほう)という剣術を使用している。本作の主人公で幕末時代に人斬りをしていたが、訳あって流浪人となった緋村剣心(ひむら けんしん)と互角に戦うほどの実力を持っている。刃衛は人を斬りたいという欲求を満たすために人斬りを行っている非常に残忍で危険な人物である。
鵜堂刃衛のプロフィール・人物像
身長:182cm
体重:78kg
誕生日:1843年7月
CV:大塚明夫(旧アニメ版)/杉田智和(新アニメ版)
演:吉川晃司
刃衛は元新選組の隊士であったが、任務に関係のない殺人を繰り返すようになった。新選組は刃衛の行為を重く受け止め、隊を追われることになる。その後はどこの組織にも属することはなく殺人を行うなど、政治的思想は全くない人物である。
刃衛は剣心を幕末の人斬りだったときのように戻すべく、神谷薫(かみや かおる)を拉致するなど残忍な性格である。薫は剣術道場の師範代であり、剣心の思い人である。刃衛はただ薫を拉致するだけでは飽き足らず、剣心の目の前で自身の得意技である心の一方(しんのいっぽう)を薫にかけるなど、慈悲をかけるようなことは一切しない。
刃衛は笑い声も特徴的であり「うふふ」と笑う。また、外見も非常に特徴的で白目と黒目が反転したいわゆる黒白目の人物である。全身黒タイツのような出で立ちで、明治時代には似つかわしくない服装でもある。身長180cm程度で全身黒尽くめの刃衛は、明治時代当時であれば大変目立つ人物であり、人斬り業は向かなかった可能性もある。
鵜堂刃衛の必殺技
二階堂平法・心の一方(にかいどうへいほう・しんのいっぽう)
二階堂平法・心の一方とは、目から放つ強力な剣気により、相手を金縛り状態にする技である。瞬間催眠術のような技であり、一般人であれば自ら術を解くことは不可能である。ただし、剣心のような優れた剣客は自らの剣気をぶつけて術をかからなくすることは可能である。
背車刀(はいしゃとう)
背車刀とは、刀を背中で持ち替えて予測不能な方向から攻撃を加える技である。剣心の戦いの読みを逆手に取った攻撃方法であり、剣心に一撃を加えた。
心の一方影技・憑鬼の術(しんのいっぽうかげわざ・ひょうきのじゅつ)
心の一方影技・憑鬼の術とは、己に強い暗示をかけ全ての潜在能力を引き出す技である。刃衛は自身に「我、最強なり」と暗示をかけ人斬り抜刀斎に挑んだ。憑鬼の術は刃衛が新選組から抜けるとき以来15年振りに使用した技だ。
鵜堂刃衛の来歴・活躍
新選組隊士として
幕末の世は新政府軍と旧幕府軍の戦いで混乱していた。そのなかでも京都が混乱のさなかにあり、維新志士は新政府軍として幕府側の人間を暗殺するなど時には卑劣な行動もしていた。京都の治安を守ることを目的として結成されたのが、旧幕府軍である新選組(しんせんぐみ)である。鵜堂刃衛も新選組に入隊し、当初は京都の平和を守るために日々任務を行っていた。しかし、次第に任務とは関係のない人々を殺すようになり新選組を追い出されることになる。新選組は局中法度といって、規律を守らせるための厳しい掟を課しており、刃衛は局中法度を破ったため粛清されることになった。新選組は刃衛を粛清すべく追手を差し向ける。しかし、刃衛は追手を返り討ちにして姿をくらませることになる。
再び京都に現れた刃衛は、どこの組織に所属することもなく金で雇われる人斬りとなった。刃衛は「浮浪人斬り(はぐれひときり)」として暗殺業に携わることになる。
刃衛討伐の依頼
剣心が神谷道場でいつもと変わらぬ日常を過ごしていた頃、刃衛は東京にやって来た。刃衛が東京に来た目的は、元維新志士たちを殺すためであった。神谷道場で食事をしていたときに警察署長が剣心に話をしたいとやって来た。署長の話を聞くと、凶賊である「黒傘」を倒してほしいという内容であった。「黒傘」は刃衛の二つ名であり、明治政府内で活躍している元維新志士に目星をつけ斬奸状を送りつけて斬り殺す殺人鬼だ。刃衛は明治になって十年の間に日本各地に現れ、凶行を繰り返していたが獲物を一度も仕損じたことはない凄腕の剣客であった。署長曰く、刃衛は維新志士への恨みや世直しなどの考え以上に純粋に人斬りを楽しんでいる人物であると推測した。さらに署長は「刃衛が静岡に現れたときは、当人や警官、護衛を合わせて34人が殺され、56人が重傷を負った」と言う。この話を聞いていた薫は驚きながらも「拳銃警官だって配置されたんでしょう?」と問う。署長は薫の問いに対し「銃を抜く前に斬られ、一命を取り留めた者に話を聞けば体が金縛りの様に動かなくなった」と答える。剣心は署長の話の内容から、黒傘は二階堂平法(にかいどうへいほう)・心の一方の使い手であると推理した。剣心は刃衛が人を斬りすぎたあまり、本来の目的を失い血の色と匂いに心を奪われたのだろうと考えた。剣心は、自分と同じ人斬りを憐れむような複雑な感情を抱いていた。
緋村剣心との遭遇
刃衛は元維新志士で明治政府では陸軍省の栄職についた谷十三郎(たに じゅうさんろう)に斬奸状を送りつけた。これを知った署長は剣心と剣心の仲間で喧嘩屋の相楽左之助(さがら さのすけ)に谷の護衛を依頼し、2人は助っ人として護衛にあたることになる。しかし、谷は凶賊ひとりに助っ人や警察の護衛は不要と言い、自分が選んだ最強護衛軍団を披露した。さらに谷は署長が連れてきた助っ人は、署長の配下全員を合わせた戦力より強いのかと問う。話を部屋の外で聞いていた剣心は谷の前に姿を現す。すると剣心は「谷さんも随分と偉そうになりましたね、幕末の頃とは別人だ」と谷に釘を刺す。谷は幕末時代は剣心と行動を共にすることがあったのだ。遅れて現れた左之助も部屋に入るなり「選りすぐりの最強たちは俺が一度ぶっ飛ばした覚えがある」と言った。剣心は自分たちのような馬の骨が護衛だと心配だろうが今夜は多めに見てくれ、と谷に言う。谷は剣心へバツが悪そうに「身に余る光栄です」と返した。
斬奸状の予告時間まで残り5分と迫った頃、豪邸の外から悲鳴が聞こえた。剣心と左之助は急いで窓の外を見るが、刃衛の姿はなく、警官2人が倒れていた。剣心は部屋の入口は自分と左之助で固めるから他の者は後に続けと指示を出す。一同が緊張感を持ち構えていると、予告時間になった。しかし、刃衛が現れることはなく護衛の数人が一息ついた瞬間、刃衛は剣心たちの目の前に現れ護衛のひとりを切り捨てた。刃衛は護衛の人数を数え、思ったより少ないとニヤつく。左之助は刃衛を一目見ると「あの目は危険すぎる」と焦る。剣心は自分が刃衛を相手にするので左之助は谷を頼むと言った。すると谷は護衛たちに向かって「さっさとかかれ!高い給料を払っているんだからしっかりと働け!刃衛を倒したやつには報酬を5倍払うし陸軍省士官も世話をする!」とまくし立てる。護衛たちは谷の言葉に欲を出し、刃衛に向かっていく。刃衛は向かってきた護衛たちをいとも簡単に切り捨てた。刃衛は「この感触がいいね」と薄ら笑いを浮かべる。左之助は状況がまずいと判断し、他の護衛たちを下がらせる。しかし、刃衛は逃げさせないために心の一方をかけたのだ。一同は急に体を動かせなくなったが左之助だけはかろうじて動けた。刃衛は左之助のことをただの蟲ケラとは違うと評価した。すると、剣心は左之助の後ろから飛び出し、刃衛に斬りかかった。剣心と刃衛はお互いに切り傷を受けた。ふたりは幕末時代に顔を合わせることはなかったが、互いの噂は聞いており、この場で初めて手合わせする形になった。刃衛は剣心に心の一方をかけるが、剣心は自身の剣気を持って術を解く。剣心は刃衛に「大人しく縄につかねば相手は自分がする」と言う。刃衛は剣心が相手なら不足はないが、まずは斬奸状の予告を果たすと明言し、谷に心の一方をかける。剣心は慌てて谷に、気合を入れて術を解けと指示する。しかし、谷のような政府の栄職に溺れ、腐ったような人には心の一方を解くことは無理であった。刃衛が谷に斬りかかろうとしたとき、左之助が自らの力で術を解く。そのまま左之助は刃衛に反撃するが、腕に剣が刺さり重傷を負ってしまう。剣心は左之助が怪我を負った姿を見て、我を忘れて刃衛に斬りかかる。刃衛はこのままでは危険と察知したのか、標的を変更して次に狙うのは剣心だと宣言してその場から逃げた。
剣心は署長に対し、刃衛の標的が自分に向いて好都合だと言う。人斬りを止められるのは同じ人斬りであった者のみだからである。
薫を拉致
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武田観柳(たけだかんりゅう)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場する悪徳実業家。 表向きは町外れに住む青年実業家だが、裏では医師と結託し「蜘蛛の巣」という阿片を売りさばいていた。仲間割れにより協力者であった医師を殺害してしまい、その助手を務める高荷恵を監禁し無理矢理阿片の製造に協力させた。四乃森蒼紫を御頭とする御庭番衆や私兵団を従え、阿片で得た利益を利用して武器商人となり、更なる財を築こうと企む。実写や舞台の要素を取り入れて深みが増していったキャラであり、『北海道編』で再登場する。
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魚沼宇水(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ
魚沼宇水(うおぬま うすい)とは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』に登場するキャラクターで、明治政府転覆を目論む志々雄真実配下の精鋭部隊「十本刀」の一員。その中でも最強格の戦闘能力を持つ剣士で、盲目であることから「盲剣の宇水」と呼ばれている。琉球王家秘伝の武術の使い手であり、かつて対人斬り用暗殺者として腕を振るっていた。志々雄に敗れて光を失い、「隙あらばいつでも斬りかかって構わない」という条件で彼の仲間になっている。しかしすでに復讐を断念していることを斎藤一に見抜かれ、死闘を繰り広げる。
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エルダー=ピーベリー(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ
エルダー=ピーベリーとは、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 第零幕』の登場人物で、外国人居留地に在住する西洋人の女性医師。 若輩かつ女性ということで、西欧では信用も仕事も得られず、やむなく自分の技術を活かせる場所、必要としている人を求めて日本にやってきた。困窮する者からは金を取らない高潔な医師だが、日本においても“若い娘”というだけで色眼鏡で見る者が少なくないため、普段は男装している。主人公緋村剣心と交流し、協力して外国人居留地で起きた事件を解決した後、アメリカへと渡っていった。
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四乃森蒼紫(るろうに剣心)の徹底解説・考察まとめ
四乃森蒼紫(しのもりあおし)とは、『るろうに剣心』の登場人物でかつて江戸城の警護を務めた御庭番衆(おにわばんしゅう)最後の御頭であり、15歳という若さでその座に就いた天才である。小太刀を用いた防御力に優れる剣術と御庭番式の格闘術を融合させた戦法で戦う。整った顔立ちの美男子だが、幼い頃より隠密として厳しい修行を受けていたため、冷静沈着な性格で表情の変化に乏しい。幕末最強と言われていた人斬り抜刀斎(現在の緋村剣心)を倒し、御庭番衆こそが真の最強である事を証明する為、剣心の前に立ちはだかる。
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目次 - Contents
- 鵜堂刃衛の概要
- 鵜堂刃衛のプロフィール・人物像
- 鵜堂刃衛の必殺技
- 二階堂平法・心の一方(にかいどうへいほう・しんのいっぽう)
- 背車刀(はいしゃとう)
- 心の一方影技・憑鬼の術(しんのいっぽうかげわざ・ひょうきのじゅつ)
- 鵜堂刃衛の来歴・活躍
- 新選組隊士として
- 刃衛討伐の依頼
- 緋村剣心との遭遇
- 薫を拉致
- 剣心との死闘
- 幽霊として登場
- 鵜堂刃衛の関連人物・キャラクター
- 緋村剣心(ひむら けんしん)
- 相楽左之助(さがら さのすけ)
- 神谷薫(かみや かおる)
- 鵜堂刃衛の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「おしゃべりの時間はないんだぞ、言いたいことはその剣で言え!」
- 「んーむ、この感触…いいね」
- 「人斬りは所詮死ぬまで人斬り。他のものには決してなれはしない。お前がいつまで流浪人などといってられるか地獄の淵で見ててやるよ」
- 鵜堂刃衛の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 二階堂平法は実在した流派
- モデルは岡田以蔵
- 見事な背車刀