ガビル(転スラ)の徹底解説・考察まとめ

ガビルとは『転生したらスライムだった件』に出てくるリザードマン首領の息子である。オークの軍勢が攻めて来た時、リムル達に配下に加わるようにと尊大な態度を取る。ゴブリンのゴブタに倒され撤退した後は、唆されて父親を裏切りクーデターを起こし失敗する。良いところのないスタートだが、リムルの配下に加わることを許され、名付けの上書きをしてもらい龍人族(ドラゴニュート)へと進化を果たす。部下から慕われる憎めない存在であり、仕事に対して真面目で回復薬の開発に大きく貢献した。

武装国家ドワルゴンの大臣だったべスターは、リムルたちがドワルゴンを訪れた際に濡れ衣を着せ問題をおこした。その責任を取り大臣の職を辞することとなる。ドワルゴンの王であるガゼルはリムルを認めておりジュラ・テンペスト連邦国を国と認め盟約を結んだ。そこでもともとは有能で多くの知識を持っているべスターをリムルの元へ寄越したのだ。べスターは謝罪しリムルと和解し仲間となった。研究者として優秀でガビルとともに、ヒポクテ草の栽培、回復薬の研究に取り組む。ガビルがいるため魔物に襲われる心配もなく、べスターはジュラ・テンペスト連邦国に住まいと研究室を作ることとなった。ガビルはリムルからべスターのことを任され、快く引き受けガビルの部屋も合わせて作ることとなった。ガビルとべスターは馬が合い、2人の共同研究がスタートした。そして研究の結果、完全回復薬(フルポーション)の開発に成功しジュラ・テンペスト連邦国の特産品になった。開国祭では、べスターとガビルは技術発表会の進行を担当した。そこで完全回復薬が成長した武具にも効果があることを証明し、ヒポクテ草が突然変異した植物であることを発表した。これは、大発見で聞いていた人たちが皆大騒ぎするような内容だった。2人は終始息ピッタリで、周囲を驚かせるような発見をした。ガビルにとってべスターは研究部門の良い同僚だ。

スフィア

スフィアとガビルが初めて絡むシーンは、ミッドレイと戦った時である。ミッドレイはドラゴンが人化して人と交わった末裔で見た目は人間の姿をしている。ミッドレイからガビルとスフィア同時にかかってくるように言われ、ガビルとスフィアはやる気を見せ共闘することとなる。次の共闘は蟲将のビートホップと戦った時だ。ビートホップの一撃でスフィアが戦線離脱の大けがをした。ガビルは武人のため再起不能になった相手をそれ以上痛めつけるという考えがなかったが、ビートホップはさらにスフィアに攻撃をした。このままではスフィアが死にいたると判断したガビルは、迷うことなく自分の大切な水渦槍を投擲してその隙にスフィアを助けに行く。1日1回しか使えない運命改変のスキルを発動し祈った。他人に使ったことがなかったがスフィアの運命を改変することに成功した。スフィアを復活させることに成功したが、戦況が良くなったわけではなかった。いつものように部下たちから声援が聞こえる。部下からの声援は期待が重く無邪気に追い込んでくるのだ。するとスフィアも「カリオン様と同じくらい恰好良いよ」声援を送った。カリオンとはスフィアの主である。それがガビルにとって爆弾発言だった。「え、我輩カッコイイ?」と戦いの中にいることを忘れてしまうほどの衝撃だった。ガビルは勇気を振り絞り、「わ、我輩も、スフィア殿が、そのう、う、美しいと、そう、思っていたり」と非常にしどろもどろ言うのだが、気持ちはスフィアに伝わり、良い雰囲気になる。パニックになったスフィアは戦いが無事終わったらご褒美にチューしてやると良い、ガビルは信じられない力を発揮する。戦いの中で水渦槍が神話級へと進化しガビルが主として認められた結果だったのだが、告白で頭がいっぱいのガビルが全く気付かない。無事戦いに勝利し約束を思い出し赤面する2人が初々しい。こうしてガビルにも春がきたのだ。

蒼華(ソーカ)

ガビルの妹でリムルより蒼華(ソーカ)と名付けてもらった。ガビルがオークの戦いの時に反乱を起こし、その罪で追放となった時に一緒にリムルの仲間となった。ガビルは自分を慕って付いて来たと思っていたが、鬼人のソウエイに憧れているから仕えたいとソーカに言われ衝撃を受ける。ソーカはソウエイが率いる隠密へと配属された。ガビルとソーカは言い争うことが多いが仲の良い兄弟だ。良くお互いに罵り合っているシーンがあるが、本当は仲が良い。ソーカがガビルのことを慕っていることは周囲は知っているが本人たちは気づかれていないと思っている。ガビルがマルコとの戦いの時に敗北した時に真っ先に駆け付け、ガビルを守った。ソーカと部下たちは勝てる相手ではなくても決してガビルを見捨てることなく、ガビルの復活を信じて戦った。ガビルとソーカのやり取りから、ソーカがガビルを大切に思っていることがうかがえる。ソーカが戦いで劣勢の時には、自分も手一杯だが助けに行きたくて気にしていた。お互いを思い合う良い兄弟だ。

ガビルの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「我が名はガビル お前らにも我輩の配下となるチャンスをやろう!!」

ガビルの主になるリムルとガビルとの出会いのシーンでのセリフだ。ガビルの住む蜥蜴人族(リザードマン)の集落がオークの軍勢に攻め込まれた。首領の息子であるガビルが使者となり、配下を増やそうと周辺のゴブリンの村へと交渉に行く。仲間となった鬼人たちやリムルは何の交渉なのかと警戒していたがガビルが「我が名はガビル お前らにも我輩の配下となるチャンスをやろう!!」と突然言い放ち、部下たちが周りで拍手するという芝居がかった様子を見て思わず「はぁ?」と言ってしまう。「嫌いではないけど、ああいうアホ」とリムルは思ったが、背中をあずけて戦うのはちょっと嫌だなという評価を受けてしまう。リムルがスライムであることを馬鹿にしたり、終始尊大な態度をとり不穏な空気となる。たまたま現れたゴブリンのゴブタと一対一で戦うことになり、あっさり負けてしまう。気絶していまったガビルは、部下たちに担がれ撤退することになる。良いところのないガビルとリムルの出会いでのセリフだ。

「お、おお!あの村の主殿か!?助太刀しに来てくれたのであるか?」

ガビルがオークたちとの戦いの時に攻め込みすぎてしまい、オークに退路を断たれてしまう。部下や他種族のゴブリンを見捨てることはせず、一騎討での戦いを挑む。オークからの攻撃で負けてしまいそうになった時、ゴブタが影移動を使って助けに来る。そのゴブタに向かって「お、おお!あの村の主殿か!?助太刀しに来てくれたのであるか?」と言う。ガビルは自分が簡単にゴブリンのゴブタに負けてしまったことが信じられず、ゴブタこそがゴブリンの村の主に違いないと思い込んでいた。ゴブタはガビルの言っていることが理解できずに「なに言ってるっすか この人」とビックリした顔で見て、ランガからも呆れた顔でガビルを見るシーンだ。部下を守り一騎討で戦っていた勇ましい姿から一転してガビルのアホな部分が現れたシーンだ。

「…この我輩とした事が。良かろう!お前達、我輩が立ち上がるまで気合で持ちこたえるのだッ!!」

ガビルが敵のマルコに敗北した時に、ソーカや部下たちが助けに駆け付ける。マルコはガビルが敗北する強さで、決して部下たちでは勝てる相手ではなかった。どんどん倒されていき、全滅も時間の問題となり、ガビルは必死に逃げるように命令する。普段冷静なソーカが命令は聞けないと断り「ここで逃げたら、兄上も死んじゃうでしょ」と叫ぶ。ガビルは救援がくる保証もないと言うと部下たちが「アンタだよ、ガビル!俺達が待ってるのはアンタなんだよッ!!」とガビルに向かって叫ぶ。部下たちはガビルの復活を信じ時間稼ぎをしていたのだ。皆の気持ちを知ってガビルが叫んだセリフだ。「…この我輩とした事が。良かろう!お前達、我輩が立ち上がるまで気合で持ちこたえるのだッ!!」と熱い涙を流しながら叫ぶ。ガビルとソーカ、部下たちの絆をうかがわせる感動的なシーンだ。

ガビルの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

貴重な薬草と雑草の違いが分からないガビル

ガビルはリムルの配下に加わり、回復薬の原料となる貴重な薬草ヒポクテ草の栽培に力を注いでいた。お調子者だが真面目な性格で研究職に向いており適任だった。リムルが栽培が順調か確認すると「ふふふ、よくぞ聞いてくれました!順調ですぞ!我輩の努力の結晶が、これであります」と雑草を手渡された。リムルは無言でガビルに向けて雷を落とす。真面目に働いていてもヒポクテ草と雑草を見分けられなかったりと抜けているところは変わらないガビルだ。

部下たちのために頑張るガビル

ガビルは回復薬の開発の仕事を無事終えたら幹部にしてもらえる約束をリムルとしていた。そのために回復薬、ヒポクテ草の栽培へと力を注いたが、ファルムス王国が突然攻め込み甚大な被害が出したため幹部になる話どころではなくなってしまった。邪魔をしてきたファルムス王国へ反撃に出撃する時に、ガビルが「この戦いで、我等もリムル様のお役に立つのだと証明すれば、幹部への道は約束されたも同然である!」と奮い立つ。それを聞いた部下たちも雄叫びを上げ応えた。部下たちからすれば、ガビルが優秀な指揮官で懐の深い人格者だと分かっている。幹部になるなど小さい事は気にしなくても良いのだが、ガビルが幹部になることで部下たちが侮られないようにしようとしていた。部下たちは自分たちのためにガビルが出世しようとしていることを知っていた。そんなガビルをからかったり褒めたたえたりしながら支える部下たち。ガビルと部下たちの結束の強さと仲の良さが分かるエピソードだ。

男性陣の恋愛話

鬼人のベニマルに結婚の話が出た時に、その場にいた男性たちが恋愛話をするシーンがある。その中で、もてないと嘆いていたのがガビルだ。ベニマルがもてているのを見てハーレム羨ましいと本音をこぼす。オークのゲルドが職場に出会いがないのでは仕方ないとフォローするも、同僚のドワーフの女性から「トカゲって、生理的に無理!」と言われたことを打ち明ける。空気の読めないゴブリンのゴブタが、ガビルの部下をカッコいいと女性たちが褒めていたことを言い出し、見た目の問題ではないことを伝えてしまう。何とも言えない空気になってしまう。ガビルは全くモテないわけではなく、影では好意を抱いてもらっていることもあった。お調子者のため女性の機微に気づかず良い雰囲気になることがなかったため、彼女いない歴を更新してしまっていた。もてる男ソウエイから女性に好かれるのは簡単だという話を聞き、詳しく知りたいとガビルを含めた男性陣が食いつく。恋愛に関して男性陣が盛り上がる貴重なシーンだ。

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