パパとムスメの7日間(小説・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『パパとムスメの7日間』とは、2007年7月にTBSで21時から放送されていたドラマで、小説が原作。サラリーマンの父は女子高生の娘に避けられ、長い間口を利いていなかった。そんな2人がある日、突然人格が入れ替わってしまうというストーリー。それまで分かり合えていなかった2人が、お互いの人生を体験することで、知らなかった一面に気づき、改心していく。ハラハラドキドキのハートウォーミングなホームドラマである。
恭一郎と小梅が思い出話をする場面
ひそかから桃の伝説について聞いた恭一郎は、小梅と一緒に裏山に桃を取りに行く。そこで昔恭一郎が作ったブランコを見つけ、小梅はそのブランコに揺られながら、思い出話を始める。そして小梅は「恭一郎の体で生活をしてみて働くことが当たり前だと思っていたものの、仕事の大変さを実感し、恭一郎を尊敬するようになった」と話す。恭一郎もそんな小梅を見て、「思ったことを言葉にする勇気や行動する勇気を思い出した」と語った。体が入れ替わったことにより、お互いの大変さや大切なことに気づき、親子の絆を取り戻した2人の姿が印象的な名場面だった。
病院で目を覚まさない恭一郎に小梅が呼びかける場面
伝説の桃を探すため、山へ登った恭一郎と小梅。2人は桃を食べたものの、体は元に戻らなかったため、和香子が見つけたもう1つの桃を渡してほしいと要求する。恭一郎を手に入れるために桃を食べようとしていた和香子だが、恭一郎の体をした小梅が何とか説得し、彼女から桃を受け取ろうとする。だが、桃が手から滑り落ちてしまい、それを取ろうとした恭一郎と小梅が山から滑落。病院で目を覚ました小梅は体が元に戻り喜ぶが、恭一郎はまだ目を覚ましておらず危険な状態だった。理恵子から恭一郎が病院に運ばれた時、小梅のことを心配していたと聞いた小梅は、「パパが私たちのために頑張ってくれてるって、せっかく分かったのに。私まだ親孝行してない。こんなことになるなら、もっと優しくしていれば良かった」と後悔する。さらに小梅は「もっとパパに色んなこと教えてほしかった。パパ大好き、ありがとうって言いたかったよ」と悲しみ、恭一郎に呼びかけた。高校生になってから恭一郎が鬱陶しくなり、口も利かなくなっていた小梅。しかし恭一郎と体が入れ替わったことにより、彼への感謝の気持ちと愛情が芽生えていた。そんな小梅の思いが伝わる感動的な名場面だった。
恭一郎と小梅が律子たちを説得する場面
レインボードリームプロジェクトが部に昇格することになり、川原家でお祝いパーティーをすることになった。そこへ突然小梅の友人の律子が父親と共にやってきて、小梅に助けを求める。律子は彼氏と温泉旅行に行くことを父に反対され、喧嘩になっていた。「パパに私の気持ちなんか分からない」と怒る律子だが、小梅は「そんなことない」と否定し、「大人って結構子供のこと分かろうと思ってるもんだよ」と大人の気持ちを代弁してなだめる。律子の父はそれに同意し、律子に「お前は学校に遊びに行ってるのか」と怒るが、恭一郎は「違う」と否定。そして恭一郎は「子供は大人の世界にあこがれて背伸びをしたり、間違ったりすることもある。でも自分の子供なんですから、とことん信じてやりましょう。そうすれば子供も親を裏切るようなことはしない」「喧嘩した時こそチャンスなので話し合ってみてください」と、父に語りかけた。不仲だった恭一郎と小梅が、体が入れ替わったことにより、お互いの気持ちを理解し分かり合うことができた。そんな彼らの気持ちの変化が伝わる名場面だった。
『パパとムスメの7日間』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
原作とドラマのストーリーの違い
原作の小説とドラマは、内容が大きく異なっている。まずドラマでは伝説の桃が入れ替わりの原因となっていたが、原作では桃は登場しなかった。また原作では和香子は年上好きで思い込みが激しい性格で、秘書時代に担当していた役員に惚れて、相手の家庭を崩壊寸前まで追い込み左遷されたことになっている。ドラマでは中嶋は和香子に好意を寄せているが、原作では和香子の性格を警戒し、なるべく関わらないようにしていた。さらにドラマでは小梅が恭一郎を鬱陶しく思い、口を利かなくなったことになっている。しかし原作では恭一郎が小梅と花火で遊んでいた時に彼女に火傷をさせてしまったことから、恭一郎が罪悪感で彼女と距離を置くようになったというストーリーになっていた。
作品とキャストが高い評価を獲得
本作はオリコン調査のドラマ期待度/満足度ランキングで、オンエア前は10位だったが、オンエア後に1位を獲得。オンエア終了後も、1位との僅差で2位という高い評価を獲得した。また平均視聴率は13.9%、最高視聴率は16.7%と高視聴率を記録。ザ・テレビジョンドラマアカデミー賞で舘ひろしが主演男優賞を、荒井修子と渡辺千穂が脚本賞を受賞した。そして新垣結衣はエランドール賞で、『恋空』や『ワルボロ』、『恋するマドリ』と併せて新人賞を受賞している。
海外と日本でリメイク版が放送
本作は2017年に韓国で、2018年にベトナムでリメイク映画が公開されている。また2022年には日本でも、キャストを変更してリメイクドラマが放送された。2022年版では、恭一郎と小梅の人格が入れ替わる設定は2007年のドラマと同じだが、小梅と恭一郎と健太の三角関係を中心としたラブコメディとなっていた。
『パパとムスメの7日間』の主題歌・挿入歌
ED(エンディング):YUKI「星屑サンセット」
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目次 - Contents
- 『パパとムスメの7日間』の概要
- 『パパとムスメの7日間』のあらすじ・ストーリー
- 入れ替わる父と娘
- 入れ替わった体での生活がスタート
- 体が入れ替わった原因が発覚
- 体が元に戻った後の小梅と恭一郎
- 『パパとムスメの7日間』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 川原恭一郎(かわはらきょういちろう/演:舘ひろし)
- 川原小梅(かわはらこうめ/演:新垣結衣)
- 主人公の家族・関係者
- 川原理恵子(かわはらりえこ/演:麻生祐未)
- 国枝ひそか(くにえだひそか/演:佐々木すみ江)
- 国枝敏子(くにえだとしこ/演:香寿たつき)
- 医師(演:須永慶)
- レインボードリームプロジェクトチーム
- 中嶋耕介(なかじまこうすけ/演:八嶋智人)
- 西野和香子(にしのわかこ/演:佐田真由美)
- 椎名香奈子(しいなかなこ/演:今井りか)
- 前田幸一(まえだこういち/演:金児憲史)
- 三船渉(みふねわたる/演:宮下裕治)
- 内崎久子(うちざきひさこ/演:飯沼千恵子)
- 宣伝部
- 桜木真一(さくらぎしんいち/演:高田延彦)
- 植草喜一(うえくさきいち/演:伊藤正之)
- 梶野勇児(かじのゆうじ/演:柏原収史)
- 役員
- 森山礼次郎(もりやまれいじろう/演:大和田伸也)
- 安西正明(あんざいまさあき/演:小野寺昭)
- 高杉喜十郎(たかすぎきじゅうろう/演:並樹史朗)
- 天野徹(あまのとおる/演:山崎大輔)
- 浜野博史(はまのひろし/演:沼崎悠)
- 大久保圭介(おおくぼけいすけ/演:窪園純一)
- 渡辺武志(わたなべたけし/演:江守徹)
- 桜台北高校
- 大杉健太(おおすぎけんた/演:加藤シゲアキ)
- 中山律子(なかやまりつこ/演:森田彩華)
- 高木美佳(たかぎみか/演:高山侑子)
- 平田佐緒里(ひらたさおり/演:奈津子)
- 小関智弘(こせきともひろ/演:大和田健介)
- 両角先生(演:田口浩正)
- 『パパとムスメの7日間』の用語
- レインボードリーム
- レインボードリームプロジェクトチーム
- 伝説の桃
- 『パパとムスメの7日間』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 恭一郎「僕と新しい人生の門出をしませんか」
- 恭一郎と小梅が思い出話をする場面
- 病院で目を覚まさない恭一郎に小梅が呼びかける場面
- 恭一郎と小梅が律子たちを説得する場面
- 『パパとムスメの7日間』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 原作とドラマのストーリーの違い
- 作品とキャストが高い評価を獲得
- 海外と日本でリメイク版が放送
- 『パパとムスメの7日間』の主題歌・挿入歌
- ED(エンディング):YUKI「星屑サンセット」