漫画家ごはん日誌 たらふく(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『漫画家ごはん日誌たらふく』とは、50名の漫画家が自身の食についてのエピソードを元に描いた漫画を掲載した漫画本である。漫画家50名が1名2ページで、日ごろ食べているごはんや、漫画家自身が持っている食についての考えをラフなスタイルで描いている。後半には、特別インタビューとスペシャル対談が記載されている。人気漫画家が日常どのようなモノを食べているかを知ることが出来る本であり、更に食とは何かを考えるきっかけとなる作品である。本書は2015年5月に刊行された『漫画家ごはん日誌』の続編である。

『漫画家ごはん日誌たらふく』の概要

『漫画家ごはん日誌たらふく』とは、2014年7月から2016年まで『FEEL YOUNG』に掲載された漫画であり、50名の漫画家が自身の食についてのエピソードを元に描いている。後半には、特別インタビューとスペシャル対談が記載される。2016年10月に祥伝社から刊行された。2014年同じく祥伝社から刊行された『漫画家ごはん日誌』の続編にあたる。漫画家50名が日頃食べているごはんや、漫画家自身が持っている食についての考えをラフなスタイルで描いていて、漫画家が日頃どのような食生活を送っているかを知ることが出来る本である。
締め切り直前の修羅場と呼ばれる期間にどのようなごはんを食べているのか、または食べていないのかは漫画家によってさまざまあり、非常に興味深く読むことが出来る。さらに漫画家たちが育ってきた家庭環境や過去の経験や現在どのような状態にあるかを描いており、それを元に彼ら漫画家の人となりを想像することが出来る。
読者は50名の漫画家が描いた50作品と2つのインタビュー記事を読む事によって、人気漫画家が食をどのように捉えているのかを俯瞰する事ができる。そして漫画家が描く漫画の世界と本書の描かれたリアルなごはん事情とのギャップを感じることで、漫画家が作る漫画の世界観の奇抜さや素晴らしさを更に味わう事ができる。

『漫画家ごはん日誌たらふく』のあらすじ・ストーリー

漫画家たちのごはん事情

田中相の多様性/たかはまこの葉っぱ料理/貞本義行の単身赴任料理/魚田南の日々のごはん/たなとのパン食/ルネッサンス吉田の食べ癖/紀伊カンナのおにぎり/ダヨオの肉/ためこうの血糖値/朝田ねむいのキッチン

田中相(あい)は、ごはんに多様性を求めない。白ごはんのシンプルさがお気に入りで、いつまでも食べ続けられる。
それは自分の口は食べ物を口に入れてからそれを理解するまでの時間がかなりかかるからだ。口の中で何が起こっているのかが分からないうちに食べ終わってしまう。だから同じメニューでも今日も明日も平気で食べるのである。

たかはまこの葉っぱの料理は、葉っぱ類料理である。
それまでは家族が好きなモノを優先して料理をしていたが、一人暮らしになって自分の好きなモノを料理するようになった。すると自分が葉っぱ物の料理が好きな事に気が付いて、一人暮らしを楽しめる。

貞本義行は、単身赴任料理を紹介している。
それはレトルトカレーやパスタなどばかりで、家族の側からみると炭水化物ばかりで不健康そうだ。しかし目玉焼きやソーセージなどを添えたり、野菜ジュースを飲んだり少しでもヘルシーになるように気を遣う。カレーは大好きで1週間食べないと禁断症状が出てしまう。

魚田南(うおたみなみ)は、日々食べていてそしてときどき無性に食べたくなる食事を紹介する。
パンが好きで冷蔵庫のパン専用スペースにいつもストックがある。魚料理も大好きで油ののった焼き鯖は特別な存在と思っている。毎日でも食べたいのはおばあちゃんの作る料理だ。それは出汁巻き卵・牛スジとこんにゃくの煮物・コロッケなどだ。一食でも抜かすと損した気分になる。

たなとは、実家住まいだ。朝ごはんは家族が出勤した後一人でパンを食べる。
母と姉は大のパン好きで絶え間なくパンを買ってくるのである。その中から好きなモノを選んで食べる。とら型のメロンパン・カメ型のメロンパン・チョコのかかったコッペパン・ホワイトチョコをコーティングしたクマ型ドーナッツなどがうれしかった。牛乳やバナナと一緒に食べている。

ルネッサンス吉田には気に入ると食べ続ける癖がある。
カツオのたたきをしつこく食べてた事があったし、パスタばかりを食べ続けた事もあった。かかりつけの医者にそれを注意されることもある。いつもごはんとの接し方が分からないと感じる。

紀伊カンナはおにぎりが大好きだ。
しかしお米を炊いて、握って、海苔を巻く工程がめんどくさいと感じるのでまとめて作って冷凍している。こうしておけば、食べたいときにレンチンして、海苔を巻けば2分で済む。外食する場合は、蕎麦か寿司が多い。注文してから提供までの時間が早くて、そして味も良いのがありがたい。

ダヨオのメンタル回復方法は、肉を食うことだ。
焼き肉屋では白飯なしでハラミをモリモリ食べる。すると肉の力が身体にしみわたり、エネルギーがわく。肉に励まされている感覚が味わえる。

ためこうは、食べる事にあまり意欲がない。
忙しい時は血糖値を上げるためにチョコレートをかじる。すると直ぐにチョコレートがエネルギー変換して頭がすっきりする。しかしこの方法を続けて体調を壊してしまった。次に春雨スープを食べる事を試している。市販の春雨スープにゴマ油やネギや玉子を入れるとたまらなく美味しくなる。

朝田ねむいは、キッチンは危険な場所と認識している。
刃物やガスや火がある家の中で一番死に安い場所だ。自炊は冷凍うどんをレンチンして、パスタソースをかけて食べるだけだ。味は不味くはないなら十分だ。

東村アキコのごはんライフ/イシヤマアズサのレンチンごはん/室井理人のラーメン/釣巻和の甘味/丸木戸マキのあこがれ/はらだのおつまみ料理/草間さかえの菜園/海野なつみのアイスクリーム/松田奈緒子のミルクセーキ/伊東七つ生の名もなき料理

東村アキコは、ステキなごはんライフを紹介している。
料理が趣味であり生き甲斐である。冷蔵庫は米国製の巨大サイズで中にはかたまり肉がぎっちり保存されている。締め切り明けにそれらの肉でチャーシュー・燻製・タンシチュー・ローストビーフを作って楽しむ。

イシヤマアズサは、一人暮らしを始めてお金が無かった頃の料理を紹介。
電子レンジだけで料理をしていて、それらをSF料理と呼ぶ。シリコンスチーマーでSF肉じゃがやSF親子丼を作った。材料を入れて一度にレンチンして作るのではなく、途中何度もかき混ぜて美味しく作った。コンロは2か月後に購入し、目玉焼きやウインナーを焼いて食べたが、それが死ぬほど美味しかったことを思い出す。

室井理人(りひと)は、子供の頃から炭水化物料理が好きだ。
ラーメンは地元のラーメン屋からクール宅急便を使って買う。初めての場所での食事はまずラーメン屋を探す。ご飯には副菜があればおかずは必要ないと思っている。なめろう・ピーマンとメンマとしらすの炒めたもの・生卵などをよく食べる。

釣巻和(つりまきのどか)は、かなりの甘党だ。
特にぬぼっと抑揚のない甘さが続く甘味が好きだ。例えばういろう・たい焼き・白玉だ。炊飯器で小豆を炊いてあんこを作る。そのあんこを白米の代わりに食べる。でもそれはチョットやり過ぎている気がしている。

丸木戸マキは、同居人の料理のセンスに憧れる。
同居人は料理上手で、彼女がつくるおやつはレストランやカフェで出て来るようなおしゃれなプレートに盛られている。ふかし芋を鍋から皿に移すだけで食べているざっぱな丸木戸マキにとっては眩しい存在だ。彼女の影響でおしゃれなプレートが欲しくなる。

はらだは、食に無頓着な酒飲みである。
日頃酒とおつまみしか食さない。いつも食べている中で好きなおつまみとその食べ方を紹介している。ジョンソンヴィルソーセージのベダーヴィスチェダーはボイルしてから焼く、今半の黒毛和牛ジャーキーはコクのあるビールが合う。飲みながら漫画を描いている。

草間さかえの趣味は野菜を育てる事だ。
取れた野菜をどうやって消費するかをいつも考えている。アスパラはグリルで焼く。トマトは生食、スナップエンドウはラーメンの具にする。栽培は計画的にしないと消費するのに苦労する。

海野なつみは、アイスクリームメーカーでつくるアイスクリームを紹介した。
生クリーム牛乳のレシピは高カロリーなので、生クリームをアボカドで代用したり、ココナッツミルクで代用してみたり様々な材料でアイスクリームを作る。

松田奈緒子は、ミルクセーキの作り方を紹介した。
暑い日に食べたくなるスイーツはかき氷・シャーベット・ジェラートなどあるが、松田奈緒子が一押しするのがミルクセーキだ。作り方は手間が多いが、出来上がりは最高だ。やさしい甘さが五臓六腑にしみわたるのだ。

伊東七つ生(なつお)は、ごはんを作るのがめんどくさくて嫌いだ。
ごはんは死なない程度の栄養が取れれば十分だと思っている。主食はレンジでふかした芋、冷凍パスタや袋うどんを茹でたり、焼いたりして名前の無い料理に仕上げる。友人から普段何を食べているかを聞かれると料理に名が無いので、「なんか」と答える。

横槍メンゴのチョイ足しごはん/彩景でりこのレンチンご飯/眉月じゅんのさんまのかば焼き/omioの辛い料理/緒川千世の粗食/園千代子の自炊しない/小鳩めばるの牛乳パスタ/高野ひと深の冷や汁/フルカワタスクのなまこ酢

横槍メンゴは、自炊をしない。
フライパンを握るのも1年に一回くらいなので、いつもは市販の総菜を食べたり飲み物を飲むくらいだ。その総菜や飲み物にチョイ足ししているモノを紹介した。ひじきの煮物にチーズをのせてレンチンしたり、ミルクティにブラックペッパーを振りかける。白飯の上に野菜サラダを乗せてサラダごはんを作る。

彩景(ぷしゅけー)でりこは、実家のごはんの思い出を紹介した。
実家では父が食事中に用事を言いつけて来るのでゆっくり食べていられず父がうざかった。そんな父には海釣りの美味しい魚を食べさせて貰ったりもした。

久世番子(ばんこ)は、ごはんを電子レンジで炊く。
7年も使っている電子レンジ用ご飯釜はもうボロボロだ。レンチンしている間に爆発でもしないかいつもドキドキしながら待つ。ご飯を炊くのに緊張するせいか、おかずには全く情熱はない。野菜炒めのような料理ばかりだ。

眉月じゅんは、食に情熱を持っていないと言う。
それでも小学校の給食にでたさんまのかば焼きが忘れられない。さんまを一度唐揚げにして甘いタレに絡めてある子供向けの味付けだった。自分でも再現できないし、他の料理屋で注文しても同じ味に出会えない。今でも食べたくて夢に見る。

omioは韓国チキン屋さんに行った思い出を紹介した。
チキン2種とチョルメンは両方ともすっごく辛い。辛すぎて食べている途中で気が遠くなったほどだ。でもその後元気になっていた自分に気が付き、辛いってすごい力があると実感する。

緒川千世は、日頃質素な食生活をしている。
気に入れば飽きるまで同じモノを食べ続ける人がいるが緒川千世もそういうタイプの人間だ。締め切り前のごはんはポンパドールのパン、生クリームやボロネーゼのようなパスタ、おろしうどん、キノコ蕎麦など炭水化物の食事を食べ続けてきている。

園千代子は、一人暮らしだが自炊をほとんどしない。
キッチンではお湯を沸かしてカップラーメンを作るか、ポトフを作る。具材を大きく切り分けてコンソメ入れて煮るだけで出来上がる。カップラーメンだけ食べているより、しっかり野菜を取ると体の調子が良い。もう少しちゃんと自炊しようと考える。

小鳩めばるが発明した牛乳パスタを紹介した。
材料は、パスタ、キノコ、塩、マーガリン、牛乳、コンソメ、ウインナー、ニンニク、オリーブオイル。材料を全て鍋に入れて煮込むだけで出来上がる。材料が足りないと美味しく出来ないのが弱点だ。

高野ひと深(ひとみ)は、子供の頃母が良く作った料理の冷や汁が苦手だった。
この冷や汁を麦ごはんにかけて食べなきゃいけないのは、おうちにお金がないのではないかと心配していた。それが大人になると、二日酔いでも味がしっかりしていて美味しいと気が付いた。大人の味ってこれだったのかと感動した。

フルカワタスクは、普段全く食に無関心だ。
ただ一つだけ心がときめく食べ物がある。それはなまこ酢だ。コリコリとした食感と酢醤油と紅葉おろしの味付けがよく合っている。子供の頃からイベントがあるたびにこれを食べていた。初コミックの発売日にもなまこ酢を食べた。

井田さと子の母のおにぎり/マキヒロチの茶色い料理/タナカカツキのソーメン/じゃんぽーる西のラタトゥイユ/糸井のぞのサーターアンダギー/芥文絵のチョイ足しご飯/梶ヶ谷ミチルの豆腐/内田春菊のスパイス料理/染谷みのるのマシュマロトースト

井田さと子は、おにぎりが大好きだ。
学生時代通学の電車の中で母が作る暖かいおにぎりを食べるのが日課だった。ある日うっかり居眠りして目が覚めたら知らない駅にいた。降りる駅で降りれなかったのはショックだったが、母のおにぎりが冷えてしまっているのがもっとショックで悲しんだ。

種村有菜は、母が良く作ってくれた料理を紹介する。
それは、トマトを丸のまま料理する。湯むきして中をくりぬきタルタルソースと肉そぼろを詰める。タルタルソースも肉そぼろも母の手作りだ。見た目もおしゃれですごく美味しい。

マキヒロチは、グルメ漫画を描くため食べ物の取材をする。
漫画ではどんなごはんも色彩よく鮮やかに描く。しかし、自分が実際食べているごはんは違っている。茶色で見た目が地味なモノばかりで、鳥そぼろと納豆となめたけを合わせたもの、カレーライス、麻婆豆腐、唐揚げなどだ。よく漫画とギャップがあると言われる。

タナカカツキは、夜中にソーメンを茹でて食べる事がある。
がっつりは食べたくないので半田そうめんを半束茹でる。茹でたらさっとすすいでツユを付けずに食べる。食べ方は指先でそうめんを数本つまんでそのまま口に運ぶ。麺の旨味が味わえる。こういう食べ方で一番おいしかった思い出は、幼い頃台所で母の指から直接食べた玉子焼きの味だ。

じゃんぽーる西は、フランスのごはんのラタトゥイユを紹介した。
この料理は野菜を切って煮るだけで出来る。野菜の素材の味と塩だけで複雑な旨味が出る優れた料理だ。更に美味しくするには、ブーケガルニを入れたり、玉ねぎ多めにして甘みを強めたり、トマトを多めにして酸味を強めたりもできる。

糸井のぞは、子供の時から食べているおやつサーターアンダギーを紹介した。
祖母がいつも作って持ってきてくれたもので、その頃はさとうの天ぷらと呼んでいた。反抗期を迎えた頃祖母のさとうの天ぷらを持ってきても食べなかった。この思い出は、アニメ『魔女の宅急便』にあるシーンと重なった。

芥文絵(あくたふみえ)は、ご飯が大好きだ。
茶碗にご飯を盛りその上に色々な調味料をチョイ足しして食べる。チーズ・醤油・オリーブオイル・小葱を乗せてレンチンしたり、しらす・ゴマ・もみのり・醤油を垂らしてそのまま食べる。こうして色々トッピングの組み合わせでご飯を食べる事を楽しむ。

梶ヶ谷(かじがや)ミチルは、豆腐が大好きだ。
メーカーや素材にこだわりなく食べる。薬味は山形のだしやネギ、めんつゆがあうし、醤油だけでも美味しい。たまに奮発してデパート地下で高級豆腐を買って食べてみると、そのおいしさに感動したりする。

内田春菊は、料理が得意だ。
クミンシード、キャラワイシード、コリアンダー、バジルシードなど種系の名前を聞くとワクワクする。そしてカレーを作りたくなる。クミンシードを入れたきゅうりの料理を作ったことがある。しかし家族はきゅうりはわさび醤油で食べたいと思っている。

染谷みのるは、大の甘い物好きだ。
こしあんのようなお菓子はもちろん好きだが、カレーも麻婆豆腐も焼き肉のタレも甘口が好き。自分で開発したトーストとマシュマロを合わせたマシュマロトーストは絶品だ。さらにこの上にメイプルシロップをかけて食べる。甘い物好き過ぎて糖尿病になった夢を見てうなされたことがある。

浅野いにおの佐藤のごはん/うとをりなのピザ/絵津鼓の健康志向/小栗佐多里のドイツのカフェ/竹内佐千子の食パン料理/つゆきゆるこのニンニク料理/長田亜弓のパクチー/ひうらさとるの食の日常/藤緒あいの納豆ごはん/やまだないとの白菜の古漬け

浅野いにおは、自炊はおろかお湯を沸かしたことも無かった。
一人暮らしを始めることになり、まず手始めに電子レンジを買った。しかし使い方が分からず苦労した。これを見たスタッフからは原始人のようだと揶揄されるが、彼女は自分に気があるからそんなことを言うのだと前向きにとらえておいた。「佐藤のごはん」をレンジて温め事が出来るようになった。

うとをりなは、食べる事は大好きだが胃腸が弱いのが弱点だ。
しかしそれでも食べたいと思うのが、「クワトロフォルマッジ」という名のピザだ。今ピザはチーズたっぷりを使っていてそれだけでも美味しいが、このピザの上にハチミツをかけて食べると味の大革命が起きる。この組み合わせを考えた人は天才だと思っている。

絵津鼓(えつこ)は、美味しい素材を調達するために通販の野菜・調味料Oisixを利用している。
不摂生な食事をし続けると10年後、20年後に病気になるかもしれない、それを回避したいのである。料理をするときは料理家のコウケンテツさんのレシピを利用している。ストイックな食生活をしているように見られるが、お菓子も大好きだ。

小栗佐多里は(さおり)、ドイツ・ベルリンの週末のカフェでのブランチを紹介した。
沢山の種類のパン、バターやジャム、フルーツ、チーズ、ハム、玉子料理が大皿に盛られる。飲み物はホットコーヒーだ。何を食べるかというより、のんびりおしゃべりを楽しむごはんである。

竹内佐千子は、おすすめの食パンレシピを紹介した。
トーストした食パンの上にマヨネーズとハチミツを塗りその上に薄切りにしたトマトをたっぷり乗せる。更に上から粉砂糖を振りかければ出来上がり。食べると幸せを感じるが、食べ過ぎると太るので注意が必要だ。

つゆきゆるこは、ニンニクが好きだ。
生のニンニクを切ったときの香りが癖になっている。簡単に料理出来るところも好きだ。ガーリックライス、ペペロンチーノは材料も少なくズボラにはありがたい料理だ。ニンニクは酒に合うのとてもいい、ニンニク醤油につけた鶏肉の唐揚げはビールのアテだ。ただ匂いが気になるので外出予定の無い時に食べる事にしている。

長田亜弓は、パクチー中毒だ。
カメムシ草とも呼ばれ、好き嫌いが二極に分かれる食材だ。初めて食べたときから美味しくて夢中になった。パクチーは個性が強すぎて他の食材で代用できない。長田亜弓はそんな漫画家になる事を目指している。

ひうらさとるは、たまに料理することがある。
納豆の味噌汁のように超簡単なモノから、アンチョビを使ったオーブン焼きのような手の込んだ料理もする。どんな食材も塩とごま油をかければ美味しく食べられる思っている。

藤緒あいは、簡単なごはんを作る。
実家では母が手作りごはんをテーブルいっぱいに作ってくれた。しかし自分では毎食おかずを作るのがめんどくさくて無理なので、いつも簡単なごはんを作っている。例えば納豆ごはんだ。この上に海苔、小葱、しらす、生玉子、かつおぶしなど好きなだけとチョイ足しして楽しむ。

やまだないとは、白菜の古漬けが好物になった。
古漬けの酸っぱさが苦手だったが、豚バラ肉と白菜の古漬けを一緒に食べるという方法を発明した事により、古漬けを沢山食べる事が出来るようになった。以前は貰った古漬けを食べきれずに処分する事もあったのだが、いまでは自分の分も漬けてほしいと頼んでいる。

よしながふみと本作編集者との特別インタビュー

食べる事が昔から好きだというよしながふみは、保育園での給食そして小学校での給食の思い出を話した。ウチとは違うメニューが出るのでうれしかった。それは、きな粉パンと豚汁と茹で卵という組み合わせだったり、白身魚のフライを酸っぱいマリネにした料理だ。

もともとほとんど好き嫌いがないが、それでも苦手だった干しシイタケは給食がきっかけで食べられるようになったのも、こうした物珍しさから来ていると思っている。給食は食べるだけではなく配膳も得意だった。1年間ずっと給食当番だったので、配膳する分量の目安が直ぐ分かり、綺麗に配り切る事が出来た。

小学校3年生くらいから家で料理を作ってきた。初めは友達のためにお菓子クレープを作った。美内すずえが描く姫川亜弓が食べるような朝ごはんを作りたくて、台所に立つようになる。
料理を職業にしたくなかったので、『ガラスの仮面』にでてきた『若草物語』のべスのように、一日中家にいて家事だけしていたいと思った。

高校生になって夕食もときどきだが作るようになっていた。週一度食材を買い込んでそれを1週間で使うか、その繰り回しを考えながら料理をした。料理が上手かったと言う訳ではなく、献立を考えるようなクリエイティブさが楽しかったのだ。

『きのう何食べた?』でも同じように食材を使い切るために頭を働かせるシーンがあるのは、そういう風に料理をしているマンガが読みたかったのになかったから自分で描いてみたと言える。『突撃!隣の晩ごはん』という番組が好きで、このマンガは同じ料理でも親戚や友人宅では味付けや作り方が違うことを知ってもらうシーンもあるので、ある意味『突撃!隣の晩ごはん』的でもある。

マンガを読む事でその時期に流行っていた料理を思い出す事がある。『前略・ミルクハウス』の中で「今日はピタカとミネストローネよ!」と言っているシーンがあって、当時はピタカやミネストローネが流行っていた。
実家の定番料理や思い出の料理があるが、あるとき母が死んでしまったらそれらが永久に食べられない事に気づいた。それ以来その料理を教わるようにして覚えておきたい料理を『きのう何食べた?』に登場させている。

ただ厳密な分量は記載ぜず、人によって濃い薄いの好みに合わせて作って欲しいという気持ちからそうしている。読者から「作ってます!」とご報告を受けるたびに、「美味しくなかったらすいません!」と思っていた。

志村貴子と谷川史子のスペシャル対談

二人はいろいろ食べたい食いしん坊な漫画家たちのサークル「腹ペコ戦隊はしレンジャー」結成している。食にこだわりがあるグルメとかではなく、いつも腹ペコなだけな集団だ。

二人で食べに行った思い出のメニューは、鴨鍋、チーズナンのあるカレー屋さんだ。二人とも漫画を描いている時、特に締め切り前の修羅場と呼ばれる時期は外出してごはんをたべることはない。閉じこもりきりで、出前をとったり、コンビニで買ったもの弁当やサラダで済ませたりだ。

谷川史子は外に一度出ると気持ちがリセットされて机に向かうのが嫌になるのだ。仕事を終えるまで仕事のことだけを考えている。脱稿すると失神したように眠って、起きるとうどんを食べる。食べるのが儀式のようになっていて、食べると解放された気分になるのだ。

志村貴子は修羅場中は意識して野菜を取るようにしているので、脱稿した後はジャンクフードが無性に食べたくなる。一度爆睡した後アシスタントさんとファーストフード店に駆け込みハンバーガーやポテトを食べて落ち着いたら、そこから少しずつ人並みの生活に戻していく。二人には修羅場から普通の生活に一気に戻すためにそれぞれの習慣があるのである。

二人とも睡眠は大事なのは分かってはいるが、修羅場ではどうしても睡眠不足になる。睡眠が足りないと訳の分からないモノを描いたりする。志村貴子は以前何故かヘビを描かなくちゃと思考して、登場人物の頭にヘビを描いたことがある。谷川史子はヒロインの顔の上にモノローグを描いたことがある。

谷川史子は柊あおいのアシスタントをしたことがあって、そこでは仕事をしながら時間が来たら食事の支度やアシスタントのために軽食を準備し、それが終わると直ぐに仕事に戻るという生活をしていた。きちんと締め切りを守る漫画家とはこういう人なのだと感動したが、それが自分に活かせなくて惜しいと思っている。

谷川史子は苦手な食感がある。それは鍋の中の長ネギや固いビスケット状のタルト台に乗ったレアチーズケーキのような、硬い食感と柔らかい食感が層になっているような食べ物だ。志村貴子は反対に両方の食感ある食べ物が好きだ。そして積極的に食べたいのは肉だ。
谷川史子が積極的に食べたいと思うのは特にないが、白いご飯があったらそれに合うモノが欲しい。納豆やちりめんじゃこ、山椒入りのが特に好きだ。ただ白いご飯は食べると眠くなるので修羅場中は食べるのを躊躇した。

漫画の中に登場した食べ物は読者に大きな影響を与えることがある。志村貴子は、以前桜沢エリカの短編を読み、その中のセリフ「千疋屋のフルーツサンドは絶品よ」に衝撃を受けた。そしてその瞬間から千疋屋のフルーツサンドの虜となった。

二人は漫画に食事のシーンや食べ物を登場させると間が持つのでよく使う。志村貴子は漫画に登場人物が食べるシーンを入れると、関係性を透かせることが出来たり、作品の温度が上がるという。その食事のシーンは、綿密に何かを狙って描いているのではなく、無意識に描いたものだ。

人生最後の食事は何が食べたいかの話題では、谷川史子は納豆ご飯とちりめんじゃこと鳥汁が自分に合っていると話し、志村貴子は祖母の山でとれたタケノコで母が作ったタケノコご飯だ。竹林がもうないのでそのタケノコご飯は食べる事は出来ないが、自分の記憶の中ではタケノコご飯の味はより美味しいものとなっている。

『漫画家ごはん日誌たらふく』の登場人物・キャラクター

『FEEL YOUNG』2014年7月号から2015年3月号掲載分

田中相(たなか あい)

2010年『まばたきはそれから』でデビュー。2012年『千年万年りんごの子』で第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞。著書に『地上はポケットの中の庭』、『その娘、武蔵』、『LIMBO THE KING』がある。

貞本義行(さだもと よしゆき)

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花とみつばち(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『花とみつばち』とは2000年から2003年に講談社の『週刊ヤングマガジン』で連載された安野モヨコによる青年コメディー漫画である。コミックスは全7巻。高校生の小松正男(こまつ まさお)は、モテたいが地味でファッションにも容姿にも自信がない。格差社会で構成されるスクールカーストの底辺にいる小松が、モテる男になるために悪戦苦闘する。風変わりなメンズエステに通いそこで出会った「オニ姉妹」に指導されながら、小松が成長していく青春コメディー作品だ。

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さんかく窓の外側は夜(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

さんかく窓の外側は夜(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『さんかく窓の外側は夜』とは、ヤマシタトモコによる、日本の漫画作品。霊が見えるという能力を持つ書店員、三角康介(みかどこうすけ)が、除霊師の冷川理人(ひやかわりひと)と共に除霊をし、殺人事件の謎を解くミステリー・ホラー漫画。除霊師として優秀だが生活能力や人間関係における常識が欠けている冷川と、生真面目で誠実な性格の三角という凸凹コンビが活躍する謎解きミステリーをコミカルなやりとりを交えながら繰り広げつつ、三角や冷川の生い立ちや暗い過去など陰のあるドラマも展開する。

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山と食欲と私(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

山と食欲と私(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『山と食欲と私』とは2015年9月からWEB漫画サイト『くらげバンチ』で連載開始された信濃川日出雄によるアウトドア漫画。『くらげバンチ』では最速で100万アクセスに到達した。 主人公・日々野鮎美(ひびの あゆみ)は単独登山が趣味の27歳会社員。そして絶景の中で食べる「山ごはん」も欠かせない。登山途中に出会う人々や鮎美の日常のエピソードを、登山と料理を通して綴る。 毎回再現性の高い「山ごはん」を鮎美が頬張るシーンや、実在する山からの絶景が見所である。また随所に登山のノウハウも紹介されている。

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関根くんの恋(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

関根くんの恋(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『関根くんの恋』とは、何でも器用にこなしてしまうイケメンエリートの主人公・関根圭一郎の遅咲きの恋を描いた恋愛漫画。作者は河内遥。『マンガ・エロティクス・エフ』にて連載され、第3回ananマンガ大賞を受賞。仕事もルックスも完璧で男女問わずモテる関根。勝ち組に見える人生を歩んできたが、実は何に対しても関心が薄く、常に受け身。中身が空っぽな自分に気づき、趣味として手芸を始めたことで如月サラと出会う。失敗を繰り返しながらも彼女への恋心を伝えようとする、不器用な主人公の姿が多くの共感を呼んだ作品である。

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オチビサン(安野モヨコ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

オチビサン(安野モヨコ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『オチビサン』とは、主人公・オチビサンの四季折々の日常を描いた安野モヨコによるフルカラー漫画である。1話ずつ1ページでストーリーが進む。『朝日新聞』に2007年4月から2014年3月まで連載され、2014年4月から2019年12月まで『AERA』(朝日新聞出版)に移籍して連載された。単行本は全10巻。オチビサンとその仲間たちのほのぼのとしたストーリーと、水彩画の絵が人気を呼んだ。絵本になりテレビアニメ化され、さらには動画配信サイトでも公開された。

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私がいてもいなくても(いくえみ綾)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

私がいてもいなくても(いくえみ綾)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『私がいてもいなくても』とは、いくえみ綾による友情、恋愛、仕事、家族をテーマにした少女漫画作品。2001年(平成13年)から2002年(平成14年)まで『別冊マーガレット』に連載された。18歳のフリーター・安部晶子は、中学時代の同級生で、今は売れっ子漫画家として活躍する神田川真希と偶然再会し、アシスタントとして働き始める。やがて晶子は真希の恋人の日山一に次第に惹かれていく。それなりの日常を過ごしながらもどこか満たされないものを感じていていた主人公が、自分の居場所を見つけ、成長していく姿を描く。

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違国日記(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

違国日記(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『違国日記』とは2017年よりヤマシタトモコが『FEEL YOUNG』にて連載している、女性小説家である高代槇生が、疎遠である姉とその夫が急遽したことをきっかけに、姪である田汲朝を引き取り共に生活を送る様子を描いたハートフル漫画である。人見知りである槇生と社交的な朝の突如始まった同居生活を中心に描いており、親子とはまた少し違う奇妙な距離感である二人が時には衝突しながらも、お互いの家族の形を見つけていく。各登場人物の繊細な人物描写が見所の作品である。

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G線上のあなたと私(漫画・ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

G線上のあなたと私(漫画・ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『G線上のあなたと私』は集英社の『Cocohana』に掲載された、いくえみ綾による少女漫画。突然婚約破棄された小暮也映子。偶然耳にした曲をきっかけに大人のバイオリン教室に入り、北河幸恵、加瀬理人と次第に親しい関係を築いていく。それぞれが恋愛・仕事・家族などの悩みを抱えながらも、バイオリンを通じて自分に向き合い、生きる価値を見出していく。人間模様もしっかりと描かれていることで、恋愛の甘さだけではない大人の物語として楽しめる。テレビドラマ化もされ、リアリティのあるセリフが多くの視聴者の共感を呼んだ。

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堀居姉妹の五月(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

堀居姉妹の五月(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『堀居姉妹の五月』とは、漫画家の御徒町鳩が『マンガ・エロティクスエフ』、『ハツキス』にて連載していた漫画作品である。主人公である堀居家の四姉妹、長女・春子、次女・桜子、三女・菜実子、四女・香奈子。長女の春子は離婚するために実家に帰省中、次女の桜子はお見合いをしているが13連敗中、三女の菜実子は恋人に不安を抱えている、四女の香奈子はアイドルを辞めてプロデューサーに片想い中と、それぞれの事情や苦悩を抱えながら、ままならなくて居たたまれない恋愛に翻弄されていく姿を描いた作品。

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脂肪と言う名の服を着て(やせなきゃダメ!)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

脂肪と言う名の服を着て(やせなきゃダメ!)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『脂肪と言う名の服を着て』とは安野モヨコが『週刊女性』にて1996年6月から1997年9月まで連載した、過食やダイエットを題材にした漫画である。タイトルが連載時の『やせなきゃダメ!』から単行本化の際に改題された。自信がなく食べることに安心感を得ている肥満体型のOL・のこは、恋人の浮気から過食に陥ってしまう。テレフォンクラブで出会った謎の「デブ専老人」からもらった大金を手に、エステに通い痩せて行くのこは幸せになれるのか。美しさとは何なのかを問う、女性の心の闇を描いた問題作。

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シュガシュガルーン(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

シュガシュガルーン(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『シュガシュガルーン』とは安野モヨコが2003年から2007年まで『なかよし』で掲載した少女漫画、それを原作としたアニメ。次期女王候補である魔女のショコラ=メイユールとバニラ=ミューは、女王試験の為にお菓子でできた魔界から人間界へやってきた。どちらが女王にふさわしいか、気持ちを結晶化した人間のハートをめぐって勝負を繰り広げる。やがて対立するオグルとの戦いで魔界がピンチになってしまう。ライバルで親友である2人の友情や恋の行き先をファンタジーに描いた。第29回、講談社漫画賞児童部門を受賞した作品。

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ハッピー・マニア(安野モヨコ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ハッピー・マニア(安野モヨコ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ハッピー・マニア』とは1995年より安野モヨコが『FEEL YOUNG』で連載した漫画、およびそれを原作としたドラマ作品。2017年に続編となる『後ハッピー・マニア』の読み切りを発表、その後連載が開始された。理想の恋人を求めて突っ走る、破天荒な主人公シゲカヨ(重田加代子)が、男と付き合っては別れてを繰り返しながら「しあわせさがし」をしていく様子を描く。恋愛と性に関する女子の本音が赤裸々に語られている作品。何度痛い目に遭っても立ち直るシゲカヨの姿がおかしくも魅力的な、恋愛コメディー。

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【ネタバレ注意】可愛くて、エロくて、ちょっと「イタイ」オトナ女子たちの等身大を描いた一冊

【ネタバレ注意】可愛くて、エロくて、ちょっと「イタイ」オトナ女子たちの等身大を描いた一冊

ゆるふわなイマドキOL、中学教師に悪女(?)に不倫OL…そして男の娘!? アナタの近くにもいるかも!?なちょっとアイタタ…な愛すべき等身大女子たちのラブを描いたキュート&エロチックな阿仁谷ユイジ先生の短編集『イタイほどかわいい』(fxコミックス/太田出版・刊)をレビューしちゃいます!

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庵野秀明の妻・安野モヨコの漫画・キャラクターを紹介!「シン・ゴジラ」を観た人におすすめ!【ハッピー・マニア他】

庵野秀明の妻・安野モヨコの漫画・キャラクターを紹介!「シン・ゴジラ」を観た人におすすめ!【ハッピー・マニア他】

ここでは『シン・ゴジラ』の監督を務めた庵野秀明の妻である安野モヨコの漫画や、その登場人物・キャラクターを紹介する。 『シン・ゴジラ』には安野モヨコの漫画のオマージュがたくさん含まれている。そのため安野モヨコの漫画を読むときに『シン・ゴジラ』との繋がりを意識すると、また一味違う楽しみ方ができる。

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ドラマ「のだめカンタービレ」に出演していた超豪華キャストまとめ【向井理など】

ドラマ「のだめカンタービレ」に出演していた超豪華キャストまとめ【向井理など】

大人気ドラマ『のだめカンタービレ』に出演していたキャスト情報のまとめです。主演の上野樹里、玉木宏はもちろん、向井理や瑛太、水川あさみ、吉瀬美智子など、今見ると脇を固めるメンバーが豪華すぎるこのドラマ。作品の印象的なシーンを交えながら、豪華キャストのプロフィールなどを紹介していきます!

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女性漫画家の顔写真・画像まとめ!中村光・柴田亜美などの美人な素顔にびっくり!

女性漫画家の顔写真・画像まとめ!中村光・柴田亜美などの美人な素顔にびっくり!

俳優や声優と比較するとなかなか表舞台に姿を見せない漫画家たち。特に女性漫画家が顔を出す機会は貴重であり、ネット上などでその姿を見た人々からは「すごい美人!」と驚かれることも多いのだ。本記事では「特に美人である」とファンから人気の高い女性漫画家と、その人が描いた有名作品をまとめて紹介する。

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深夜アニメをストーリーの難易度順に紹介!『銀の匙 Silver Spoon』『うさぎドロップ』など家族で楽しめる作品ばかり!

深夜アニメをストーリーの難易度順に紹介!『銀の匙 Silver Spoon』『うさぎドロップ』など家族で楽しめる作品ばかり!

ここでは深夜アニメの中でも特に、ストーリーが簡単でエロ・グロなどの気まずいシーンが少なめの作品をまとめている。作品の掲載順は、ストーリーが簡単な順&エロ・グロシーンの少ない順になっている。各アニメの画像の他、放送時期やあらすじ・ストーリーも記載した。 紹介している作品の中には、農業高校を舞台にした荒川弘の漫画が原作の『銀の匙 Silver Spoon』や、30歳の独身男「ダイキチ」とその祖父の隠し子「りん」の生活を描いた『うさぎドロップ』などがある。

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