【進撃の巨人】リヴァイ班「生存戦略、しましょうか」【厳選名作SS】
進撃の巨人の厳選名作SSを掲載しています。女型の巨人との戦いで死んでしまったリヴァイ班。しかし謎の部屋に辿り着き…。何度も生き返り何度も戦いを繰り返すリヴァイ班の命運は?
リヴァイ班「生存戦略、しましょうか」
出典: prcm.jp
1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 00:12:39.40 ID:fT27a2ZC0
※ネタバレ
ガチャ
エルド「……ん?なんだこの部屋」
グンタ「よおエルド」
エルド「グンタ。なにしてるんだ?」
グンタ「いや、気づいたらこの部屋にいてな」
ガチャ
ペトラ「あ……グンタ、エルドじゃない。この部屋なに?」
エルド「おう。いやそれが…俺たちにもわからん」
グンタ「いつのまにか真っ暗な道を真っ直ぐに歩いてて、その扉に辿りついた。で、開けたらこの部屋にいたんだ」
ペトラ「ああ、私もいっしょだわ」
ガチャ
オルオ「……ん!?ここどこだ!?」
エルド「やっぱお前もきたか…」
2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 00:13:34.19 ID:fT27a2ZC0
ペトラ「私たち、ここにくるまで何してたんだっけ」
グンタ「エレンを守るために城で生活して…」
エルド「そうだ、壁外調査に行ったんだ。そして巨大樹の森に」
オルオ「………女型の巨人が」
「「「………」」」
ペトラ「っあああああああああああああああ!!!くっそ!!ああああああああああああ!!!」ダンダン
エルド「落ち着けペトラ!!深呼吸!」
オルオ「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお思い出したあああああああああ!!あのクソ女型の野郎に俺たちは殺されたんだあああああ」
グンタ「あ!?待て待て待て待て!女型の巨人は捉えられただろ!?」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 00:14:46.05 ID:fT27a2ZC0
グンタ「なに!?俺の首を切り裂いたあの人物が巨人だと!?」
エルド「そうだ」
オルオ「あの巨人は、エレンと同じ巨人化能力者だったようだな…」
ペトラ「それに視力の回復の仕方もおかしかった。あの巨人はエレンよりも巨人化を大分使いこなしてたわ」
エルド「俺たちが死んだあと、エレンはどうしただろうか……」
オルオ「……! なあ、この部屋窓なんてあったか」
グンタ「いや、なかったぞ」
ペトラ「……グンタ、右を見てみて」
グンタ「ああ?……あ!?窓が!?さっきまでなかったはずだぞ!」
エルド「何か見えるか?」
ペトラ「えっと………えっ?」
ペトラ「エレンが…!」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 00:15:19.15 ID:fT27a2ZC0
ペトラ「エレンが巨人化して…女型と戦ってる!」
オルオ「なんだと!?あのクソガキ……!!」ギリッ
エレン(巨人)「……ア」
女型「……ッ」
ブンッ ズバァッ!!
グンタ「エレン!!まずい! しかしなんだあの女型のキック…!」
エルド「くそ!この窓壊せないか!?」バンバン
女型「……」パカッ ブチブチ…
ビリビリッ…パクッ
ペトラ「エ、エレン!エレンが…あああ……!」
グンタ「…食われた……クソッ……俺たちのせいだ!俺らはあいつを守るためにリヴァイ班のメンバーに選ばれたってのに…」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 00:17:37.07 ID:fT27a2ZC0
ミカサ「エレン!!!」バッ
オルオ「あいつは…エレンの幼馴染だったか」
エルド「巨人もミカサも……行っちまう。もう俺たちからは見えなくなったな」
ペトラ「エレン…ごめんなさい、エレン……私たちのせいで…!!」ポロポロ
エルド「……エレンは本当に死んだのか…?」
ペトラ「え…?」
エルド「女型が人を食うことを目的にしていないのは分かってるだろ。エレンを殺したいだけなら、握りつぶすなりすればよかったんだ」
オルオ「…しかし、奴はわざわざ口に含んだ。ただ単に運ぶため、そういう可能性もあるとエルドは言っているのか…?」
エルド「ああ」
グンタ「だといいが…」
ペトラ「……あ」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 00:18:06.42 ID:fT27a2ZC0
リヴァイ「……」ヒュン
グンタ「」
リヴァイ「……」ヒュン
エルド「」
リヴァイ「……」ヒュン
オルオ「」
リヴァイ「……」ヒュン
ペトラ「」
リヴァイ「……」
リヴァイ「……」
リヴァイ「……」ヒュッ
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 00:19:28.06 ID:fT27a2ZC0
ペトラ「……兵長…」ジワ
エルド「…俺たちは、最低の部下だな」
グンタ「ああ…」
オルオ「……俺たち、本当に死んだんだな」
エルド「……死んだあとも、こうして喋ってるから信じがたいけどな」
グンタ「でも俺たちは、もう何もできねえ。この窓も壊せないし、俺たちが入ってきたドアもこちらからは開かねえしな…」
ペトラ「…………」
ガチャ
「どうもみなさんお待たせしました」
オルオ「!? もうひとつ扉がでてきた……ってか誰だテメェ」
「みなさんをあっちの世界に案内するために来ました。さあ、私の後に続いて、私が今でてきた扉を抜けましょう」
ペトラ「あっちの世界って……あの世ってこと…?」
「まあそんなもんですね」
エルド「待ってくれ!じゃあ、こっちの扉はあの世に通じてて、あっちの扉は俺たちが生きてた世界に繋がってるのか?」
「そうですよ。でもあっちの扉は開けられません。私が鍵かけてますんで。戻られちゃ困りますからね」
ペトラ「……」
「ちょ…なんですかその目。怖いなあ」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 00:25:43.13 ID:fT27a2ZC0
オーイ チョットヒトリ キテクレー
「あ、呼ばれちゃった。みなさんもうちょっとこの部屋で待っててくれますか?すぐ戻るんで」フワフワ
グンタ「なんなんだ一体……あれが死神って奴なのか?」
エルド「あの世って、どんなんだろうな」
ペトラ「……」
ペトラ「あいつの鍵奪って、あっちの扉開けない?」
オルオ「!?な、なに言いだしやがる!?馬鹿かお前!」
エルド「ペトラ、自分の死を認めたくない気持ちは分かるが……俺たちは、もう死んだんだ。生き返ることなんて、無理だ」
ペトラ「…馬鹿だってこと、分かってるよ!でも!私たちが女型を仕留められなかったせいで、今エレンは危険な目にあってる」
ペトラ「エレンを守ることが私たちの使命だったのに。それに…兵長にあんな顔までさせちゃった……」
ペトラ「私……できることなら、もう一度やり直したい…!もう一度だけでいいから…!」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 06:51:19.60 ID:fT27a2ZC0
エルド「……」
グンタ「……」
オルオ「……フン。ったく俺の女房になる意気込みは十分のようだな、ペトラ」
ペトラ「オルオは私の今の真面目な話をちゃんと聞いてた?」
エルド「…はは。まあ、俺たちが持っている女型についての情報は、初戦のときと比べて格段に多い。……一つやってやるか?」
グンタ「ここでやんなきゃ、リヴァイ班のメンバーじゃねえよな」
オルオ「あのクソガキもションベン垂らしながら泣いてる頃だろうしな…」
ペトラ「…ふふふ。みんなならそう言ってくれると思ってたよ」
エルド「じゃあ、」
エルド「生存戦略、始めるか」
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 06:52:05.10 ID:fT27a2ZC0
エルド「まず女型について知っていることをまとめよう」
グンタ「俺の知らない情報もあるだろうしな」
・視力の回復を片目に集中させることで早くできる。30秒未満で片目の視力は回復してしまう
・皮膚を硬化させる能力がある
ペトラ「硬化って、どれくらい固いの?」
オルオ「刃が全く通らなかった。むしろ刃が折れた」
エルド「そりゃあ…まずいな。刃より固いとなると」
グンタ「任意で全身硬化できるのか?持続する時間はどのくらいだろうな」
オルオ「俺のときはうなじを硬化していたな…」
ペトラ「……じゃあ、少なくとも絶望的な状況でもないね」
ペトラ「視力を奪ったあのとき、奴はうなじを手で守ってた。硬化がずっとできるなら、そんなことしないでただ急所を硬化していればいいもの」
エルド「確かにそうだな」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 06:53:02.57 ID:fT27a2ZC0
・視力の回復を片目に集中させることで早くできる。30秒未満で片目の視力は回復してしまう
・皮膚を硬化させる能力がある(ただし持続性はない?)
グンタ「硬化している皮膚でも、ずっと切りつければもしかしたら刃が通るかもしれないな」
エルド「かもな。が、視力の回復速度も考えるとそんな悠長なことはしてられないな」
オルオ「やはり、視力を奪って硬化される前に削いだ方がいいだろうな……チッ」
ペトラ「オルオ、なんだか今日はまともだね。…私もその意見に賛成だな」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 06:54:20.25 ID:fT27a2ZC0
エルド「もってる情報はこれで出つくしたか。さて、作戦を考える前にひとつ決めた方がいいことがある」
ペトラ「?」
エルド「俺たちが何を優先するか、だ。エレンの命か、全滅回避か」
オルオ「そいつぁ難しいな。あのとき俺たちはクソガキの命を優先して、あいつを逃がした。結果俺たちは全滅、そしてあのガキも女型に連れ去られた」
ペトラ「全滅を回避することで、エレンを守ることに繋がると思う。多分エレンにどう言い含めても、私たちが全滅したら女型に向かっていっちゃうような子だもの」
グンタ「確かにそうだ。まあ、あくまでエレンを守ることが最重要だが、今度は俺たちの命も守らなくちゃなんねえな」
エルド「骨が折れるな……だが、まあ悪くない」フッ
オルオ「おい!兵長の口調真似してんじゃねえ!」
ペトラ「オルオが言うな」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 06:55:06.46 ID:fT27a2ZC0
グンタ「次は作戦か。俺は初戦の時に死んでたからな、対女型戦経験済みの3人に従うぜ」
エルド「そうだな……あのときも、女型の目のことがあるまでは順調だったんだ。だから今度は、一人が奴の視力を常に奪おう」
エルド「視力が回復しそうになったら、奴の目をまた潰すんだ。その間にほかの3人が肩回りの筋肉全て削いで、うなじを無防備にする。どうだ?」
ペトラ「それが一番でしょうね」
オルオ「異論はねえな」
グンタ「俺も賛成だ」
エルド「よし。じゃあ決まりだ! あとは……」
ガチャ
「みなさん、お待たせしてすいませーん。じゃあいきましょっか」
ペトラ「せいっ!!」ガツン
「ほあッ!?……」バタン
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 06:56:02.52 ID:fT27a2ZC0
ペトラ「持っててよかった超硬質スチール」
オルオ「ポケットにあったあった。これが鍵だな」チャリ
エルド「じゃあ行くか。扉の向こうへ」
グンタ「全くわくわくするな…黄泉がえりっつーのは」
……ガチャ……
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 06:56:29.09 ID:fT27a2ZC0
――――――――
―――――
―――
エレン「すげえ!空中で撒き散らしたってことですか!?」
ペトラ「……え…?」
グンタ「あ…?」
エルド「……これは」
オルオ「……うおお」
エレン「えっ…。みなさん、どうしたんですか、急に?」
ペトラ(生き返った…の?)
オルオ(しかもよりによってこの話の時かよ…!)
エルド「エレン……!」
グンタ「……」グッ
エレン「本当にどうしたんですか先輩??」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 07:03:31.23 ID:fT27a2ZC0
エルド「エレン。落ち着いて聞けよ。今から女型の巨人が人の姿で、あっちの方向から襲ってくる」
エレン「え?」
エルド「お前は、方向転換して今すぐ本部へ向かえ。俺たちがあいつを仕留める」
エレン「あの…何言ってるんです?」
グンタ「いいから、エルドの言うことを聴いてくれ」
ペトラ「ほら早く早く」
オルオ「さっさと行けガキ」
エレン「ええええええええ!?」アワアワ
グンタ(エレン、訝しんでるぞ……おい)
エルド(さすがに無理があるか)
ペトラ(まかせて!)
ペトラ「エレン、今まで隠してたけど…エルドの右目は千里眼なのよ」
エルド「え゛」
エレン「まじですか!?」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 07:04:16.67 ID:fT27a2ZC0
ペトラ「だから今ここに近づいてくる奴の姿が、エルドには見えてるの」
エレン「そうなんですか!すげえエルドさん!」
エルド「」
オルオ「分かったらさっさと方向転換しろ。俺たちを信じてんだろ?」
エレン「…は、はい……どうか、ご武運を!」ヒュン
エルド「……おい、ペトラ。俺の右目がなんだって?」
ペトラ「ごめんごめん」テヘ
オルオ「信じるエレンもエレンだがな……」
グンタ「…おっと。おしゃべりはそれくらいにしといた方がいいぞ。……そろそろ来る」
…ヒュンッ
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 07:04:54.14 ID:fT27a2ZC0
「……」ヒュッ
グンタ「二度同じ手は食らわねえぜ、女型!」サッ
「…!?……。」
カッ!
エルド「きたぞ!女型だ!」
ペトラ(…今度こそ、殺す!!)
オルオ(一度死んだ俺らは強ぇぞ!!)
グンタ(まずは視力だ!)
ザクザクッ
ズバッ
エレン(…!)チラ
エレン(すげえ!さすが調査兵団の精鋭部隊……急襲にも慌てず、言葉もアイコンタクトもなしであんな連携がとれるなんて!!)
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 07:05:36.92 ID:fT27a2ZC0
女型「……!」ダラン
エルド(よし!視力を奪って肩の筋も削いだ。奴の両腕が落ちたぞ!)
エルド(ここで俺は以前突っ込んだらあいつに食われたんだ。しかし……今度はそうはいかない)
エルド(グンタ!)
グンタ(ああ!)ヒュン
―――ザクザクッ
女型「…!?」
ペトラ(よし……これで奴はまた少なくとも30秒、暗闇の中…)
オルオ(その間に)ヒュン
エルド(今度こそ、)ヒュン
グンタ(仕留める!!)
オルオ(次は首の筋肉だ……そうすりゃうなじが狙える!)ヒュゥゥゥ
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 07:06:05.85 ID:fT27a2ZC0
ザクッ
ザクッ!
女型「……」スー…
ペトラ(よし…もう少し!!)ヒュンッ
エルド「…? なんだ?女型の様子が……」
女型「………キィァアアア!!」
「!?」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 07:07:12.01 ID:fT27a2ZC0
グンタ「…!?」
ペトラ「これって、さっき聞こえてきた叫び声じゃない!?」
オルオ「何いきなり叫んでやがる……クソ女型!」
ドドドド…
エルド「……なっ!?」
エルド「巨人が…10m級3体、7m級2体接近中!足が速いな…!」
ペトラ「巨人を呼びよせたっていうの!?まさか!!」
グンタ「おいおい…まじかよ…」
オルオ「くっ…!周りの巨人どもを殺しつつ、女型の視力に気を配るか…!!めんどくせえことしやがって!」
エルド「やるしかない!俺とグンタ、オルオとペトラの組でやるぞ!」ヒュンッ
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 07:08:02.36 ID:fT27a2ZC0
ペトラ「はぁ…はあっ!」
オルオ「あと2体!……おい、片目がもうそろそろ回復する頃だ」
グンタ「俺が行く!」ヒュン
グンタ「……フッ!」ブン
女型「……」
ガキンッ!!
グンタ「な!?」
グンタ「刃が…通れない!……瞼を、硬化したのか!?」
女型「……」パチッ
グンタ「………―――ぐ!」
バキッ
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 07:08:33.60 ID:fT27a2ZC0
ペトラ「グンタ…!」
エルド「くそッ!しかも女型の視力も戻っちまった!」
女型「……」ダッ
オルオ「くっ……ざっけんなテメエ!」ヒュン
ペオラ「オルオ!!後ろからも、巨人が!」
巨人「…」ブンッ
ゴッ……
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 07:11:09.74 ID:fT27a2ZC0
エルド「…!!……2人じゃ、無理だ。エレンを護衛しつつ本部へ向かうぞペトラ!」
ペトラ「……あいつッ……!いつか殺してやる…!!」ヒュンッ
バキボキッ
エルド「…!!」グラッ
ペトラ「あっ…!?アンカーを刺した木を…蹴り折った!! エルド!!早くこっちに来て!!!」
エルド「ぅぐ…っ」
ペトラ「危ない!」
女型「……」
グチャッ
ペトラ「ああああ……」
ペトラ「あああああああ…」
ペトラ「許さない…………二度も殺した…!」
ペトラ「死ね!!」ビュッ
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 07:11:51.44 ID:fT27a2ZC0
オレが…選択を間違えたから……
オレが、仲間を信じたいと思ったから 皆死んだ
「こいつを 殺す」
オレが 最初から自分を信じて戦っていれば…
最初からこいつを、ぶっ殺しておけば!!
―――カッ
BAD END
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/22(土) 07:14:48.72 ID:fT27a2ZC0
――――――――
―――――
―――
ガチャ
ペトラ「うわああああああああああああああああああああああああッ」ガクッ
ペトラ「また殺されたああああああああああああの女型めええええええええ」
エルド「まさか巨人を呼びよせる力があったとはな…」
・視力の回復を片目に集中させることで早くできる。30秒未満で片目の視力は回復してしまう
・皮膚を硬化させる能力がある(ただし持続性はない?)
・巨人を叫び声で呼び寄せる←new!
グンタ「厄介だな」
オルオ「だがまた新たな情報を得られた」
エルド「俺たちの命と引き換えにな」
ペトラ「大きな前進だって、ポジティブに考えなくちゃね…」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/23(日) 16:39:40.37 ID:Sktjetxr0
ガチャ
「帰ってきましたね。勝手な真似されるとこっちとしても困るんですよ」
ペトラ「げ」
「死神はっ倒して現世に戻る人たち初めてですよ。……でも無駄です」
「あなたたちは、この日この時この場所で死ぬ運命なんです。何度やっても、この運命を覆すことなんてできませんよ」
エルド「……」
「じゃあ、今度こそおとなしくしててください。また来るんで」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/23(日) 16:40:15.32 ID:Sktjetxr0
グンタ「死ぬ運命か」
オルオ「……下らねえな」
エルド「ああ下らないね」
ペトラ「ふざけんなって感じね」
グンタ「…よし、じゃあ改めて」
グンタ「生存戦略、再開だ!」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/23(日) 16:42:56.04 ID:Sktjetxr0
グンタ「しっかし、女型と巨人5体は、俺たちだけじゃきっついな……」
オルオ「兵長がいればまた違っただろうがな……」
ペトラ「女型の筋肉を削いでも、巨人たちを始末してるうちに再生しちゃって、結局また一から攻撃になっちゃうしね」
エルド「そのあとまた巨人たちを呼ばれちゃ敵わないな。うーん」
グンタ「…俺は時間をかけてでも、巨人を全部やってから女型に取り掛かるべきだと思うね」
グンタ「まず一人が女型の近くに常駐し、視力を奪い続ける。あとの3人が一体となってほかの巨人を殺す」
オルオ「……時間をかければかけるほど、兵長が駈けつけてくれる可能性も挙げるしな」
ペトラ「…ねえ。巨人になる前にやっつけられればいいんじゃない?」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/23(日) 16:43:46.94 ID:Sktjetxr0
オルオ「……ああ?」
ペトラ「私たちはあいつがどの方向からいつ来るのか分かってる」
ペトラ「女型に変身する前に、人間の姿のままのうちに戦った方がリスクが少ないんじゃないかしら」
グンタ「なるほどな。こちらが奇襲を仕掛けられる分、有利だな」
エルド「試す価値は十分にあるな、ナイスだペトラ。じゃあそれで作戦を立てよう」
エルド「まず奴は我々に向けて信号弾を打ってたな。初戦では俺たちはそれを兵長だと思って、自分たちの位置を知らせるためにこっちも信号弾を放った」
グンタ「そういや、さっきは打つの忘れてたな」
オルオ「なんで俺たちの位置分かったんだろな」
ペトラ「うるさかったからじゃない?」
エルド「おい、脱線するな!」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/23(日) 16:44:36.88 ID:Sktjetxr0
エルド「…えー、で、それを利用して俺たちの位置を誤解させようじゃないか」
ペトラ「うん、いいね。で、奇襲をかけるために隠れた私たちがいるところにおびき寄せるのね」
エルド「ああそうだ。だが奇襲は1人か2人だろうな。あの女型には俺たちの人数が知られてしまってる」
グンタ「奴が少ない人数に違和感を感じる前に、勝負を決めなければならない」
オルオ「奇襲が2人として……残りが2人っつーのは、さすがに少なすぎるな。エレンにも囮をやってもらうか?」
ペトラ「やむを得ない……ね。でもこの作戦は短期決戦、奇襲が成功するかどうかの一瞬にかかってるわけだから、奴を仕留められれば結果オーライ。エレンに危険はないわ」
エルド「奇襲はオルオと俺がいこうか」
オルオ「……へっ、いいぜ……」
ペトラ「まあ、妥当だね」
グンタ「まかせたぞ」
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/23(日) 16:45:05.11 ID:Sktjetxr0
エルド「俺たちは木の影にそれぞれ離れて隠れてる。お前たちは俺たちの間を女型が通るように誘導してくれ」
オルオ「で奴が通り過ぎたら、背後から同時に俺たちが切りかかる……!」
エルド「…急所を狙っても再生されたらどうするか」
グンタ「再生が間に合わないように攻撃をしかけるしかないな」
ペトラ「拘束できるものも持ってないしなぁ…」
グンタ「…立体機動のワイヤー?」
オルオ「ワイヤーかよ…」
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/23(日) 16:45:30.43 ID:Sktjetxr0
エルド「よし。俺とオルオが奴の首と胴体をそれぞれ切りつけよう。再生されたらまた攻撃を畳みかける。その間グンタとペトラはワイヤーで奴を縛り上げる準備しててくれ」
ペトラグンタ「了解」
ガチャ
「みなさんおとなしくしてました?じゃあ逝きましょう。大丈夫、あっちの世界はすごくいいところですよ」
オルオ「てめえ一人で逝け!」ドゴッ
「ひどい!」ドサッ
エルド「再び鍵ゲット」チャリ
ペトラ「さすがにちょっと気の毒になってきた…」
グンタ「気にしたら負けだ」
オルオ「俺今度生き残れたら結婚するんだぜ…」
エルド「明確な死亡フラグを立てるんじゃない、オルオ」
ペトラ「相手もいないくせに……」
……ガチャ……
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/23(日) 16:46:06.32 ID:Sktjetxr0
――――――――
―――――
―――
エレン「すげえ!空中で撒き散らしたってことですか!?」
ペトラ「…あとほんのちょっとだけ戻る時間が前だったらいいのに…!」
グンタ「ハハハッ」
オルオ「毎回毎回、黒歴史暴露される身になってみやがれバーカ!バーカ!!」
エレン「??」
エルド「ああ、エレン驚かないで聞いてくれよ。これから女型の巨人の本体と思われる人物が立体機動で襲ってくるから、奇襲をかけるぞ」
エレン「え?女型は捉えられたんじゃ……というか、なんでエルドさん知って……!?」
ペトラ「エルドはね、隠してたけど予知能力者なのよ。だから未来が見えるの」
エレン「えー!まじですかエルドさんすげえ!!」
エルド「だからペトラお前……勝手に……」
グンタ「周を重ねるごとにエルドがどんどん能力に目覚めてくな」
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/23(日) 16:49:43.35 ID:Sktjetxr0
エルド「よし、ここらへんで俺とオルオが隠れるぞ」ザッ
オルオ「準備完了だ」
パシュウウウウゥゥ
エレン「あ…!信号弾が上がりました」
ペトラ「奴が来るわ!こっちも信号弾を打っておびき寄せるわよ」
グンタ「よし、いいぞ」
パシュウウウウウ
「……」ヒュンッ
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/23(日) 16:50:53.98 ID:Sktjetxr0
「……」ヒュッ
エルド オルオ(来た…!!)
エレン(あ、あれが女型?兵団のマントを着てる……兵士なのか?顔が見えない…)
ペトラ(奴はまだ自分の正体が知られてることに気付いてないわ。悟られないように……)
「……」ヒュン
エルド(まだだ。もう少し……奴が完全に背中を見せてから………)
オルオ(…………いまだ!!)
バッ
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/23(日) 16:54:03.87 ID:Sktjetxr0
エルド(首を撥ねてやる!)ヒュゥゥゥ
オルオ(あと少しで届く…!真っ二つになれ女型!!)ヒュゥゥゥ
ヒュッッ!!
「…っ!?」バッ
グンタ(…躱された!?)
エルド(くそっ!!……ならばせめて腕だけでも!)
オルオ「ああああああああ!!」
「……くッ」
―――ザクッ
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/23(日) 16:57:20.99 ID:Sktjetxr0
「……ッ」グラッ
ペトラ(女型の両腕を落とした!!もし巨人化の自傷行為がエレンがしているように手の平限定だとすれば、これで奴は巨人化できない)
ペトラ「でも、確証はない……奴がバランスを崩してる今がチャンス!グンタ!!」
グンタ「ああ!!」ヒュン
オルオ「ぐぁ…!!ってえ…!」ボタボタ
エルド「オルオ!お前…!?」
オルオ「やられた……っ俺に構わず女型を仕留めろ!再生される前に!」
エルド「…ああ!」
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/23(日) 16:57:47.91 ID:Sktjetxr0
ヒュウウゥゥゥ……―――
グンタ(両手がなければ立体機動もうまく使えねえだろ!)
ペトラ(三人で一気に叩く!)ジャキ
エルド(………追いついた!!死ね!!!)ジャキッ
「……」パキッ…
シュゥゥゥ……バキパキッ…
ヒュンッ
ペトラ(なっ……両腕の再生スピードが速すぎる……!)
グンタ「くそ!!!またかっ!!」
エルド「また逃げられた!!まずいぞ、巨人化するつもりだ!!」
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/23(日) 16:58:15.10 ID:Sktjetxr0
エルド「間に合え………ッ!!!」ジャキ
ペトラ「ぐ……ッ!!!」ジャキ
「……」スッ
―――ガブッ
カッ!
女型「……」シュゥゥゥ
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/23(日) 17:02:06.18 ID:Sktjetxr0
エルド「ちくしょう!」スタッ
ペトラ「あと一瞬早ければ奴の首を落とせたのに…!」スタッ
グンタ「エレン!!俺たち3人で女型を仕留める。お前はそのまま本部へ向かえ!!」
エレン「で……ですが!!俺も、戦います!!!」
エルド「お前の力はリスクが多すぎるんだ!俺たちにまかせろ!!」
エレン「でも……!!!」
オルオ「おい………エレンよ……、そんなにあいつらのことが、信じられねえってのか……? ゴホッ」
エレン「オルオさん、しゃべっちゃだめです!!血が……。くそっ!」
エレン「……分かりました、みなさんのことを信じてます…!!負傷したオルオさんを連れて、戦線を離脱します!!!」
エレン「さあオルオさん、掴まってください!!」グッ
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/23(日) 17:03:30.25 ID:Sktjetxr0
オルオ「馬鹿野郎……テメエ一人でさっさと行っちまえ……馬鹿が……」
エレン「な、なんでですか…!!すぐ手当してもらえば助かります!!だから早く!!」
エルド「……エレン、オルオは置いていけ」
エレン「エルドさん!?」
グンタ「オルオを背負って立体機動すれば、お前の生存率が落ちる。俺たちの使命はな、エレン。お前を命に代えても守ることなんだ」
エレン「……オルオさんを見捨てろってことですか!?」
ペトラ「………ええ、そうよ!!!早く行きなさい!!」
エレン「……っ!!」
オルオ「……どうせ俺は助からん。あいつらが必死に戦って、時間を稼いでる間に、さっさと行け……エレン!」
エレン「………、……………ッッ!!」
ヒュンッ
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/06/23(日) 17:06:12.64 ID:Sktjetxr0
オルオ(……へっ。なぁに鼻水たらして謝ってやがる……クソガキが)
オルオ(謝るのは俺の方だ……こんな様でな)
オルオ「おい……頼んだぞ…!!」
ペトラ「分かってるわよ!三度目だもの!!」
エルド「油断するなよ…!」
グンタ「オルオ、お前も死ぬんじゃねえぞ!俺たちが奴を仕留めるまでな!!」
オルオ「………ああ……」
オルオ「分かってる………」
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