ヴィンセント・ヴァレンタイン(ファイナルファンタジーVII)の徹底解説・考察まとめ
ヴィンセント・ヴァレンタインとは『ファイナルファンタジーVII』に登場する味方キャラクターであり、元タークスである。宝条に瀕死の重傷を負わされた挙句人体改造手術を受け、不老不死となった。神羅屋敷の地下に眠り続けており、プレイヤーの任意で仲間にすることができる。戦闘は銃による攻撃を行うが、リミットブレイクすると制御不能のモンスターに変身して戦う。ひどく無口である為何事にも関心が無い冷めた性格に思われがちだが、内心は熱い想いを秘めた人物である。
「セフィロスは…死んでしまったよルクレツィア…」
「ジェノバ・プロジェクト」にその身を捧げセフィロスを産み落とした女性科学者ルクレツィアは、セフィロスが胎内にいるころに移植されたジェノバ細胞の影響で死ねない身体になっていた。山に囲まれた湖の裏にある洞窟に身を潜めていたルクレツィアは、訪れてきたヴィンセントに「セフィロスはどうしているの?」と尋ねる。
誕生したセフィロスはすぐに取り上げられてしまい、母親だと名乗ることも子供を抱くこともできなかったルクレツィアは、せめてもと行方を尋ねる。クラウドはセフィロスの現状を伝えようとしたが、ヴィンセントはクラウドを遮り「セフィロスは…死んでしまったよルクレツィア…」と告げたのだった。
自分の息子が世界を破壊しようとしていることなど知らないほうがいい、とルクレツィアを思いやるヴィンセントの優しさが感じられる一言である。
「私は…間違っていた。眠るべきだったのは…きさまだ、宝条!」
愛するルクレツィアが危険な人体実験に参加することを止められなかった罪として、ヴィンセントは自ら眠り続けることを選んでいた。クラウドと出会い宝条を追う目的で旅を続けてきたヴィンセントは、暴走を続けるシスターレイでようやく目的の人物である宝条と再会する。しかしヴィンセントは宝条から「セフィロスは自分の息子だ。あいつは知らないがな」という衝撃の事実を聞かされたのだった。
あまりの衝撃に言葉を失うヴィンセントだったが、宝条は構わず「私の子を身ごもった女をジェノバ・プロジェクトに提供したのだ。セフィロスがまだ母親の胎内にいるころにジェノバ細胞を…」とこともなげに真相を語る。「今やろうとしているのはセフィロスに対する罪滅ぼしなのか?」と尋ねるクラウドに宝条は「単なる科学者としての欲望だ」と答えた。
ルクレツィアを単なる実験道具としか見ていない宝条の発言に対に怒りをあらわにしたヴィンセントは、「私は…間違っていた。眠るべきだったのは…貴様だ宝条!」と感情を爆発させる。宝条を倒した後ヴィンセントは「永遠に眠れ、宝条」と静かに呟いたのだった。
ルクレツィアへの想いと宝条に対する深い怒りが垣間見れる一言である。なおヴィンセントのセリフはシスターレイでの宝条戦にヴィンセントを連れて行ったときにのみ聞くことができるものである。
「電話屋はどこだ」
メテオの脅威が去ってから二年後、世界はセフィロスが残した思念体(カダージュ一味)によって再び危機に陥っていた(『ファイナルファンタジーVIIアドベントチルドレン』)。
星痕症候群という不治の病に侵された子供たちをアジトに攫ってきたカダージュ一味は、子供たちを奪還する為駆け付けたクラウドと交戦する。自身も星痕症候群を発症していた為苦戦するクラウドを援護したヴィンセントは、クラウドを抱えて離脱した。
子供たちを助けることができず逆に助けられるという状況に自信を喪失したクラウドは、落ち込みつつもヴィンセントに状況を確認する。不老不死のヴィンセントは頻繁に都を訪れていた為、カダージュたちの同行や目的を把握していたのだった。そこへ敵の手から逃れることができたマリンが現れる。「ティファに電話したい」というマリンの言葉を受けてクラウドは携帯電話を探すが、携帯は戦いの最中に水の中に落としてしまっていた。マリンはヴィンセントに「(携帯)持ってる?」と尋ねるが、持っていなかったヴィンセントは「信じられない!」と言われてしまうのだった。
セフィロスの思念が引き起こした事態に「また誰も助けられないのではないか?」と悩んだクラウドは戦いを拒絶するが、マリンの叱咤やヴィンセントの励ましを受け「罪って赦されるのか?」と呟く。「試したことはない」というヴィンセントの返事を聞いたクラウドは戦うことを決意し、「やってみるよ。結果は連絡する」と耳に携帯電話を当てるしぐさをしてからマリンを連れてその場を後にした。
クラウドを見送った後、ヴィンセントはかつての仲間たちと共にモンスターに襲われる町に駆け付ける。そしてティファと星痕症候群に侵された少年デンゼルの前に現れたヴィンセントは「電話屋はどこだ」と呟きながら、戦いに参戦するのだった。「忘らるる都」でマリンから「信じられない!」と言われたことを気にしたのか、表情がめったに変わらないヴィンセントのユーモアが感じられる貴重なセリフである。
ヴィンセント・ヴァレンタインの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
ヴィンセントの加入方法
ニブルヘイムの神羅屋敷を訪れると、入り口左の部屋に宝条からの置手紙を読むことができる。手紙にはヴィンセントの存在を示唆する内容と金庫を開けるためのヒントが書かれている。ヒントの通りに屋敷を回り二階の金庫を開けるとモンスター「ロストナンバー」と戦闘になり、倒すと「地下室の鍵」を入手できる。鍵を持っている状態で二階の隠し扉から地下に降りると複数の棺桶が置かれた部屋に入ることができるので、中央の棺桶を調べてヴィンセントと会話する。
最初の会話で選択肢が表示されるので「セフィロスの事を話す」を選択すると、話が進展する。話し終わるとヴィンセントは棺に戻って眠ってしまうが、再度話しかけると再び選択肢が表示される。この時「あんた、何者だ?」と尋ねるとさらに会話が進展する。会話が終わるとヴィンセントはやはり眠ってしまうが、地下室から出ようとすると扉から出てきてクラウド達の仲間になる。
ヴィンセントの加入はプレイヤーの任意であり、金庫の鍵開けもストーリーには全く支障が無いため最後まで仲間にすることなく進めることができる。しかしヴィンセントを仲間にした場合でないと聞くことができない、特別なセリフ「宝条戦」「ルクレツィアの祠」イベントなどが存在している。
ニブルヘイムの七不思議
ニブルヘイムの魔晄炉調査に訪れたザックスは、住民から「ニブルヘイムの七不思議」調査を依頼される。その中で「神羅屋敷地下にあるカンオケから謎の声が聞こえる」という謎の調査をすることになったザックスは、屋敷に潜入して襲い掛かってくるサハギンから「カンオケの鍵」を入手した。
いくつかあるカンオケをあけて行ったザックスは、とある一つのカンオケをあけ戸惑いの表情を見せていた。画面には映っていないが、神羅屋敷地下で眠り続けるヴィンセントを発見したものと思われる。ザックスは「そっとしといたほうがいいな」と呟くと何もせずその場から出ていくのだった。この時ヴィンセントは画面には映らないが「ZZZZZ」といびきの音が表示される。ザックスは調査を依頼した少年に対して「変な人が寝てただけ」と報告していた。
ヴィンセントを仲間に加えて大空洞の奥に進み、ニブルヘイムの悲劇の幻を見ると「私が寝ている間にこんなことが」と呟くため、ニブルヘイムが焼き払われるという大惨事にも気づかず眠り続けていたことが分かる。
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目次 - Contents
- ヴィンセント・ヴァレンタインのプロフィール・人物像
- ヴィンセント・ヴァレンタインの戦闘スタイル・使用技
- 戦闘スタイル
- 最終武器デスペナルティ
- リミット技
- ガリアンビースト
- デスギガス
- ヘルマスカー
- カオス
- ヴィンセント・ヴァレンタインの来歴・活躍
- タークスとして活動
- クラウドとの出会い
- ルクレツィアとの再会
- 宝条との決着
- 最終決戦前夜
- 戦争終結後
- 不老不死の存在として
- ヴィンセント・ヴァレンタインの関連人物・キャラクター
- ルクレツィア・クレシェント
- 宝条(ほうじょう)
- ヴィンセント・ヴァレンタインの名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「セフィロスは…死んでしまったよルクレツィア…」
- 「私は…間違っていた。眠るべきだったのは…きさまだ、宝条!」
- 「電話屋はどこだ」
- ヴィンセント・ヴァレンタインの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ヴィンセントの加入方法
- ニブルヘイムの七不思議