レノ（ファイナルファンタジーVII）の徹底解説・考察まとめ

神羅の特殊部隊「タークス」に所属しているレノは、古代種の生き残りであるエアリスの監視及び保護目的でスラム五番街の教会を見張っていた。突然天井を突き破って男が落ちてくるという事態に、レノは複数の部下を連れ教会のなかに入って行く。
「なんでも屋」を名乗る男はエアリスからボディーガードの依頼を受け教会から脱出しようとしたため、レノは部下にエアリスの確保を命じる。教会の奥の方へ逃げていくエアリス達を追いながら、レノはクラウドの薄く青みがかった瞳を見て「あれは魔晄の目」と呟いた。

天井裏へ向かおうとするエアリスに向けて銃口を向ける兵士を制止するレノだったが、クラウドの妨害工作もありエアリスを教会から逃がしてしまうのだった。

プレート支柱での戦闘

エアリスに逃げられた後日、レノは神羅カンパニーより「七番街支柱爆破作戦」を命じられる。壱番魔晄炉及び五番魔晄炉を爆破したアバランチへの報復措置として、アバランチのアジトがある七番街をプレートごと壊滅させるというものだった。

柱を守ろうと抵抗するアバランチメンバーの攻撃をかいくぐったレノは、ヘリコプターから飛び降り起爆装置を起動させる。爆破を止めようと食い下がってくるクラウド、バレット、ティファと交戦するが、起爆時間が迫っていることを確認すると戦闘を切り上げて逃走した。

ゴンガガエリアのジャングル

七番街の支柱爆破作戦の後怪我をしたレノが療養をしている間、タークスは新人女性イリーナをメンバーに加えてセフィロスと思しき「黒マントの男」の行方を追っていた。怪我が癒えて復帰したレノは相棒のルードと新人イリーナ共にゴンガガエリアのジャングルにてクラウド達の待ち伏せを行う。「ルードは誰が好きなんだ？」と雑談を交わしていたレノとルードだが、クラウド達が現れるとイリーナを先に行かせクラウド達と交戦した。
ダメージを受け撤退を決めたレノとルードだが、クラウド達はなぜ自分たちがここに現れることが分かったのか訝る。クラウドは「スパイがいるなんて考えたくない」と仲間を信じることを伝えるが、疑念が残る戦闘となった。

ウータイでの共闘

日々タークスとして様々な仕事をこなしているレノは、ルード、イリーナと共に休暇をとる為ウータイに訪れていた。酒を傾けていると突然飲んでいた居酒屋「かめ道楽」にクラウド達が現れる。臨戦態勢に入ったイリーナだったが、レノは「イリーナうるさいぞ、と」とイリーナを諫める。「俺たちがこんな田舎に来ているのは、日ごろの疲れを癒すためだ。せっかくの休暇がつぶれちまうぞ、と」と続けるレノにルードも「せっかくの酒もマズくなる」と同調したため、不本意ながらイリーナもクラウド達を見逃すことに同意した。
レノはクラウド達を気にすることもなく「ルード、お前と組んでもう何年になる？タークスの仕事は辛いこともあるが、俺はやってきて良かったと思ってるぜ。お前のような変なヤツにも出会えたしな」とルードと酒を酌み交わす。それを受けたルードも静かに「タークスに…レノにかんぱい…」と応じていた。

クラウド達が去ってからしばらくしたころ、今度は神羅兵たちが数人現れる。「機密情報を漏らした男がこの村に潜伏している情報を得た。タークスにも捕縛の協力を頼みたい」と要請してきたが、レノは「やなこった、と。俺たちは休暇中につきあんたらのオモリはできないぞ、と」と断ってしまう。食い下がる神羅兵たちだったが「さっさと消えてくれ。あんたらのカッコを見てると酔いがさめちまう」という言葉を聞き、「君たちの態度は本部に報告しておくからな」という言葉を残して去っていった。
レノとルードの仕事に対する姿勢に理解ができない新人のイリーナは「私にはわかりません！失礼します」と言って神羅兵の後を追う。心配そうに無言になるルードに対して、レノは「子供じゃないんだ。好きにさせるさ」と冷静に対応するのだった。

神羅兵と共に男の捜索を続けていたイリーナだったが、目的の男であるドン・コルネオに、クラウド達の仲間ユフィと共に拉致される。イリーナを捜索するレノとルードはユフィを探すクラウド達と「お互いの相手には手を出さない」という約束を交わし、ダチャオ像での捜索を開始した。
先にコルネオの元へたどり着いたクラウド達はコルネオのペットであるモンスターのラプスを討伐するが、追い詰められたコルネオは仕掛けを作動させ、ダチャオ像に貼り付けにしていたイリーナとユフィを逆さづりにする。万事休すかと思われたタイミングでレノとルードが現れ、ルードは石の投擲で罠の起動装置を弾き飛ばしレノは崖っぷちまでコルネオを追い詰めた。
レノは「おまえが機密情報を漏らした段階で、俺たちに消されることは決まっていたんだ。俺たちがヤツら（クラウド達）と組んでまで貴様を追い詰めたのはなんでだと思う？」と問いかける。レノは有無を言わさずコルネオを崖下へ蹴り落とすと、ルードは一言「仕事だからだ」と呟いた。

救われたイリーナがレノとルードに礼を述べていると、レノは「甘えるなよ、と。お前もタークスの一員なんだぜ、と」とイリーナに責任感と自覚を説く。そこへ本部から連絡が入ったレノが電話をとると「クラウド達を探せ、という指令を受けた」とルードとイリーナに伝えた。
目の前にいたクラウド達を見やりながらルードは「仕事か？」と問いかけたが、レノは「いや、今日は非番だ」と自らのスタイルを貫くのだった。

海底魔晄炉内ドック

セフィロスがメテオを引き起こした後の神羅では、どのようにメテオの脅威から逃れるかの会議が行われていた。神羅カンパニーの幹部は高濃度に凝縮された特別製のマテリア「ヒュージマテリア」のエネルギーを用いてメテオを破壊することを決定する。
各地の魔晄炉のヒュージマテリアを回収し、残るは海底魔晄炉だけになったころヒュージマテリアを回収する為現れたレノは、ヒュージマテリアを狙って現れたクラウド達と対峙する。
しかしレノは「今は貴様らと遊んでいる暇はない。ヒュージマテリア最優先だぞ、と」と言い残すと巨大な機械兵に戦闘を任せその場から逃亡した。

神羅飛空艇・ゲルニカ

神羅の潜水艦を強奪したクラウド達が海底を探索していると、沈没した神羅飛空艇・ゲルニカを発見した。魔晄ジェネレーターを積んだ怪しげな船内を散策していると、レノとルードが姿を現す。レノは「最近はやたらと縁があるな、と」と呟くと、「このゲルニカは対セフィロスやウェポン用に強力な武器類を積んでいたが、ウェポンに襲撃され沈没したものだ」とクラウド達に説明した。
見逃すわけにはいかなかったレノとルードはクラウド達と交戦するが、クラウド達に傷を負わされ撤退を余儀なくされた。

螺旋トンネル

魔晄エネルギーを使った巨大兵器「シスターレイ」が冷却期間を置かずに発射準備に入るという異常事態が発生し、クラウド達は神羅カンパニーの幹部でスパイ活動を行っていたケット・シーの情報の元ミッドガルに潜入していた。
列車などの移動手段がすべて閉鎖されていた為、地下を通ってプレートに通ずる螺旋トンネルに侵入したが、クラウド達はタークスメンバーのレノ、ルード、イリーナと遭遇する。
ウェポンの攻撃によって組織の指揮系統がボロボロになっていたが、タークスメンバー達は「クラウド達を発見次第殺せ」という命令を実行するかどうか逡巡していた。
レノたちは決着をつけるかどうかをクラウド達に委ねる。クラウド達が「やめておこう」を選択した場合には、レノは「こんなことになっちゃ、神羅はもうお終いだ。じゃあな、お互いまた生きてたら。命あってのものだねだぜ」と言って去っていく。
逆に「分かった、けりをつけよう」とクラウドに言われると、「おまえらとは妙な縁だが、タークスとしてけりをつけねばな、と」と言って戦うことを決めるのだった。タークスメンバーのうち一人が倒れると、「そろそろお開きにしますか、と」と言い残してクラウド達の前から姿を消した。

メテオ消滅から二年後

メテオの脅威から救われたタークスメンバー達は、ウェポンの攻撃を受けながらも生きていたルーファウス神羅の元で生活していた。神羅カンパニーは世界を破壊してしまった責任をとることを考えていたが、セフィロスの残留思念がもたらした後遺症「星痕症候群（せいこんしょうこうぐん）」とセフィロスの意思から生み出された分身体「カダージュ一味」によって、再び世界は危機に瀕していた。
星痕症候群を患うルーファウスはクラウドに事態収拾のための協力を要請するため、レノとルードにクラウドを連れてくるよう命じる。クラウドの営むバイク便「ストライフ・デリバリー・サービス」に連絡を入れるもクラウド本人には繋がらず、探し回っていたところを五番街の教会跡でティファとクラウドを発見し、自宅へと運ぶなど協力をしている。
クラウドが昔を引きずり行動を起こすことを迷う様子には苛立ちを見せていたが、世界を壊したという自覚はあるようで、カダージュ一味に追われるクラウドを手助けするなどの姿勢を見せていた。

リメイク版におけるレノの相違・変更点

プレート落下任務に対する葛藤