TENET テネット(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『TENET テネット』とはイギリスで公開されたスパイ映画で、時間を逆行する物語。文字通り逆再生で時間が進んでいく。リアルに作り上げていくべく、スタッフや俳優に伝える能力も過去に時系列トリックを駆使した作品を作ってきたノーラン監督ならではの作品。
主人公はCIAの名もなき男。ウクライナのオペラハウスで発生したテロ事件に突入する。任務を終えた後そこで"TENET"というワードを耳にする。テネットというのは謎の組織の名前で主人公は組織の目的を知るために女性科学者のところへ向かうことになる。

映画のタイトルは1枚の回文からできている

出典: www.google.com

「SATOR AREPO TNENET OPERA ROTAS」はSATOR式と呼ばれるラテン語の回文である。SATOR→セイター、AREPO→絵画の贋作者、TENET→タイトル、OPERA→冒頭のオペラハウス、ROTAS→オセロ空港内に設けられた美術品を管理している会社の名前。また「ROTAS」には「回転、車輪」といった意味がある。オスロ空港内の回転ドアのことを示しているのだろうか。子の回文は翻訳すると「農夫のアレポ氏は馬鋤きを曳いて仕事をする」という意味になる。SATORは農夫と翻訳されているが、「農耕の神サトュルヌス」と読むこともできる。「サトュルヌス」とはローマ神話に登場しギリシャ神話ではクロノスにあたる。18世紀の画家フランシスコ・デ・ゴヤの「我が子を喰らうサトュルヌス」が有名だ。この絵は自分が子供に殺されてしまうことを恐れた農耕神サトュルヌスがわが子を食い殺すと言った、ギリシャ、ローマ神話の一場面を切り取った絵画である。ここから読み取れるものとして、「SATORが息子のマックスに殺されることを恐れた」ということになりマックスが過去のニールなら回文の内容のように物語が進んでいたことがわかる。

ワーナーブラザーズのロゴが映画の始まりと終わりで色が変わる

映画冒頭の「ワーナーブラザーズ」のロゴ。始まりは真っ赤に染まったロゴから始まる。そして映画の最後には、青色に染まったロゴが映し出される。劇中での赤色と青色の役割は赤色は時間の順行。青色は逆行という意味があるように、本作をもう一度見直して欲しいと言うメッセージを表していたのかもしれない。

赤いアイテムは時間の順行を表す

冒頭のオペラハウス襲撃のシーンで、特殊部隊に紛れる名もなき男と複数メンバーは赤いステッカーを貼っていた。劇中内の赤色は時間の順行を表す為このシーンとリンクしていることがわかる。オセロ空港の美術品を保管していた部屋の案内人の胸元にも赤い花の飾りがつけてあったことも、順行を表す為のアイテムだったと言えるだろう。

映画の題名は9.11テロ事件とリンクしている

世界を震撼させたアメリカ同時多発テロ。本作は第三次世界大戦を防ぐというところが着目点だが、それが9.11になぞらえて作られたと言われている。その信憑性をより強くするのが、9.11が起きた時のCIA長官の名前が「ジョージ・ジョン・テネット」ということ。

『TENET テネット』の主題歌・挿入歌

主題歌:Travis Scott『The Plan』

Travis Scott - The Plan(原曲)

主題歌:Travis Scott『The Plan』(逆再生ver.)

原曲を逆再生しても曲として成り立っている

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