リチャード・ハリスとは、アイルランド出身の俳優・歌手。映画、舞台、テレビで幅広く活躍し、1960年代から2000年代初頭にかけて数多くの作品に出演した名優として知られる。舞台俳優として経験を積んだ後、映画界へ進出。英国映画界を代表する俳優として世界中で愛された。特に『ハリー・ポッター』シリーズの初代ダンブルドア役で広く知られる。2002年の逝去後も、英国インディペンデント映画賞がリチャード・ハリス賞を設立するなど、その功績を称える声は後を絶たない。
リチャード・ハリスの概要
リチャード・ハリスとは、アイルランド出身の俳優・歌手。映画、舞台、テレビで幅広く活躍し、1960年代から2000年代初頭にかけて数多くの作品に出演した名優として知られる。
幼少期からスポーツで才能を発揮し、青年時代はラグビー選手を志していたものの、結核によって競技生活を断念したことをきっかけに演劇の道へ進む。
ロンドンへ渡り、舞台俳優として経験を積んだ後、映画界へ進出。1963年公開の映画『孤独の報酬』では労働者階級出身のラグビー選手を演じ、その荒々しくも繊細な演技が高く評価され、カンヌ国際映画祭主演男優賞を受賞。アカデミー賞主演男優賞にもノミネートされた。その後も次々と大作に出演して知名度を高め、1967年にはミュージカル映画『キャメロット』でアーサー王を演じた。同作では歌唱も披露し、これをきっかけに歌手としても活動を開始した。1968年に発表した楽曲『MacArthur Park』は世界的なヒットを記録している。
1970年代以降も多彩な作品に出演する一方、私生活では酒や女性をめぐる逸話も多く、奔放で豪快な人物として知られた。1980年代には映画俳優として一時的な低迷期を経験。しかしその間も舞台活動を続け、1990年の『ザ・フィールド』では鬼気迫る演技で再びアカデミー賞主演男優賞候補となる。その後は『許されざる者』などの話題作にも出演し、円熟した演技派俳優として再評価された。
晩年には『グラディエーター』で皇帝マルクス・アウレリウスを演じ、さらに『ハリー・ポッターと賢者の石』『ハリー・ポッターと秘密の部屋』ではアルバス・ダンブルドア役を担当。特にダンブルドア役は、長年にわたる映画キャリアを知らない若い世代にも彼の名を知らしめる代表的な役となった。2002年10月25日、ホジキンリンパ腫によって72歳で死去し、同作が遺作となっている。
半世紀近くにわたる俳優活動の中で、若き反逆児から王、軍人、農夫、皇帝、そして魔法学校の校長まで幅広い人物を演じ、その個性的な存在感をスクリーンに刻んだ。
映画俳優としてだけでなく、舞台俳優・歌手としても成功を収めた、20世紀の映画史を代表するアイルランド系俳優の一人として、その功績を称える声は後を絶たない。
リチャード・ハリスの活動経歴
挫折と俳優人生の始まり
1930年10月1日、アイルランドのリムリックで9人きょうだいの一人として誕生。幼少期から文学やスポーツに親しみ、特にラグビー選手として優れた才能を発揮していたが、10代で結核を患ったことから競技生活を断念することになる。しかし、この療養生活の中で文学に没頭したことが、後の俳優人生につながる転機となった。
その後、演劇に強く惹かれるようになったハリスは、俳優を志してロンドンへと渡り、ロンドン音楽演劇芸術アカデミー(LAMDA)で演技を学ぶ。卒業後は舞台俳優として経験を積み、ジョーン・リトルウッド率いる劇団の舞台にも出演。1950年代にはウエスト・エンドにも進出し、多くの作品で存在感を示した。
1950年代の終盤には映画にも進出し、1961年には『ナバロンの要塞』、1962年には『戦艦バウンティ』といった大型作品に出演。荒々しさと繊細さを併せ持つ個性的な風貌と、舞台で培った演技力によって、徐々に映画俳優としての地位を確立していった。
イギリス映画界を代表する俳優へ
歌手としても活動した
1963年に映画『孤独の報酬』で主演を務めたハリスは、労働者階級出身のラグビー選手フランク・メイチン役を熱演。自身がかつて夢見たラグビーを題材とした作品でもあり、肉体的な荒々しさと内面に抱える孤独を併せ持つ主人公を圧倒的な存在感で演じた。
この作品での演技が高く評価され、ハリスはアカデミー賞主演男優賞に自身初のノミネート。英国映画界を代表する若手俳優として一躍注目を浴びることになる。また、同作ではカンヌ国際映画祭でも主演男優賞を受賞し、国際的な評価を確立した。
その後も『赤い砂漠』『ダンディー少佐』『テレマークの要塞』など、硬派なドラマから戦争映画、西部劇まで幅広い作品に出演。特にサム・ペキンパー監督の『ダンディー少佐』ではチャールトン・ヘストンらと共演し、ハリウッド作品でも圧倒的な存在感を発揮した。
1967年には、ハリスのキャリアを語るうえで欠かせない作品となる『キャメロット』でアーサー王を演じる。映画そのものは興行的に大成功したとは言えなかったものの、ハリス自身はこの役を非常に気に入り、後年には舞台でもアーサー王を再演するほど熱を入れていた。
1980年代にはブロードウェイやロンドン公演を含む長期ツアーを行い、最終的には作品の権利を取得するほど『キャメロット』と深い関係を築いた。演技だけでなく歌唱も披露し、この経験をきっかけに歌手としても活動するようになる。
歌手としては1968年に発表した楽曲「マッカーサー・パーク」が大ヒット。俳優でありながら歌手としても成功を収め、映画・舞台・音楽と複数の分野で活動する異色のスターとして成長。
1970年代前半までは主演級の俳優として精力的に活動していた。
波乱の私生活と低迷
スターとして華々しい成功を収めるにつれて、ハリスは私生活も派手なものとなっていった。酒豪として知られるハリスは、豪快で奔放な言動から「荒くれ者」「トラブルメーカー」といったイメージも形成されていき、リチャード・バートン、ピーター・オトゥール、オリヴァー・リードらと並ぶ、いわゆる「豪快な英国系俳優」の代表格として語られるようになる。
1970年代には『ジャガーノート』『ロビンとマリアン』『ワイルド・ギース』などの作品に出演し、アクション映画や西部劇などにも活動範囲を広げた。しかし、作品の質にはばらつきがあり、1980年代に入ると映画俳優としての勢いは次第に低下。『ターザン/ア・マン・オブ・ザ・エイプ』などへの出演を経て、映画界での仕事が減少する時期を迎える。本人も一時期、自身の映画キャリアが終わったのではないかと考えていたという。
しかし、ここでハリスは『キャメロット』への出演を再び舞台活動につなげ、1981年から1982年にかけてアメリカで同作を巡演。さらに1990年代初頭にはルイジ・ピランデッロの『ヘンリー四世』で舞台に復帰し、称賛を集めた。1990年から1991年にかけてはロンドン・イブニング・スタンダード演劇賞の主演男優賞を受賞するなど、映画以外の場所でも俳優としての実力を改めて証明した。
そして1990年、ジム・シェリダン監督の映画『ザ・フィールド』で、土地への執着と怒りを抱える農夫、ブル・マッケイブを演じ、この鬼気迫る演技は高く評価される。
ハリスは同作で2度目となるアカデミー賞主演男優賞候補となり、若き日の『孤独の報酬』から約30年を経て、再びハリウッドから主演男優賞候補として認められるようになっていく。
初代アルバス・ダンブルドアとしての活躍と死去
最晩年の「当たり役」となったアルバス・ダンブルドア
1990年代以降、ハリスは再び存在感のある俳優として映画界に返り咲く。1992年にはクリント・イーストウッド監督の西部劇『許されざる者』で、派手な服装と芝居がかった言動が特徴的なガンマン、イングリッシュ・ボブを演じた。さらに同年『パトリオット・ゲーム』にも出演するなど、円熟期を迎えた俳優としてハリウッド大作でも存在感を発揮した。
その後も硬派なドラマ作品を中心に出演。若い頃の荒々しい青年役から、人生経験を感じさせる重厚な人物へと演技の幅を広げていった。
そして2000年、リドリー・スコット監督の歴史大作『グラディエーター』で皇帝マルクス・アウレリウスを演じる。出演時間そのものは長くないものの、主人公マキシマスの人生を左右する重要人物として強烈な印象を残した。同作はアカデミー賞作品賞を受賞する大ヒット作となり、ハリスの名前を若い世代にも改めて知らしめる作品となった。
さらに2001年、ハリスは世界的ベストセラー小説を原作とする『ハリー・ポッターと賢者の石』で、ホグワーツ魔法魔術学校の校長アルバス・ダンブルドアを演じ、ハリウッドのみならず、世界中で愛される老人として名を馳せるようになる。
長いキャリアを持つハリスにとっては最晩年の出演作だったが、作品そのものが世界的な大ヒットとなったことで、彼はそれまでとはまったく異なる若い世代の観客にも知られる存在となった。2002年には続編『ハリー・ポッターと秘密の部屋』でもダンブルドアを演じたが、同作の公開を前に2002年10月25日、ホジキンリンパ腫によってロンドンで死去。72歳だった。同作は彼の死後に公開され、これがハリスにとって最後の映画出演作品となった。
死去の翌年、2003年に英国インディペンデント映画賞が、ハリスに敬意を表しリチャード・ハリス賞を設立。
2006年9月には、長年計画されていたハリスの等身大銅像がアイルランドに設置されている。
リチャード・ハリスのプロフィール・人物像
出典: gensun.org
生年月日:1930年10月1日
出身地:アイルランド リムリック
身長:185cm
アイルランドのリムリック市、カトリック系住民であるハリス家に、9人兄弟の5人目として誕生。幼少期にイエズス会の寄宿学校に送られ、学校ではスポーツに才能を示してラグビー選手として活躍した。
プロチームのギャリーオーウェン・フットボール・クラブに参加を許されるほどの実力を発揮したが、結核を患ったことでプロ選手への道は諦めなければならなくなった。その後、療養生活中に多くの文学作品に触れたことから映像制作の世界に興味を持ち、ディレクターとしての経験を積むべく一念発起して隣国イングランドへと移住。ロンドン音楽演劇アカデミーで学び、舞台俳優としてキャリアをスタートさせる。
1950年代終盤から映画への出演を始め、1963年に映画『孤独の報酬』で演じたフランク・メイチン役がブレイク。カンヌ国際映画祭の男優賞を受賞。1967年には『キャメロット』でアーサー王を演じ、ゴールデングローブ主演男優賞を受賞している。
非常に酒好きであることで知られ、私生活が乱れたことから一度は表舞台から遠のくも、1990年に『ザ・フィールド』で演じたブル・マッケイブ役での怪演が話題となって再ブレイク。1992年にクリント・イーストウッド監督作品の傑作西部劇『許されざる者』、2000年には『グラディエーター』など、若い世代にも幅広く知られる作品に出演する。
2001年にはJ・K・ローリングによる同名人気小説シリーズを映画化した『ハリー・ポッターと賢者の石』にアルバス・ダンブルドア役で出演し、世界中で愛されるようになった。
2002年公開の同シリーズ作『ハリー・ポッターと秘密の部屋』でも出演を続投するが、同作の公開を間近に控えた2002年10月25日、ホジキンリンパ腫で死去。72年の生涯に幕を下ろした。
死去の翌年、2003年に英国インディペンデント映画賞が、ハリスに敬意を表しリチャード・ハリス賞を設立。2006年9月、故郷のアイルランドにハリスの等身大銅像が設置されている。
リチャード・ハリスの出演作品
映画
『ナバロンの要塞』
1961年公開。ハリスのキャリア初期において重要な位置づけとなる戦争映画で、バーンズビー少佐役を演じている。
『戦艦バウンティ』
1962年公開。マーロン・ブランドとの共演でも話題となった作品で、ハリスはジョン・ミルズ役を演じている。
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ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』とは、イギリスを舞台に魔法使いの少年・ハリーが闇の魔法使い・ヴォルデモートと立ち向かうファンタジー映画。復活を遂げたヴォルデモート。しかし魔法省はそれを受け入れずホグワーツに干渉するようになる。そんな中、ダンブルドアは「不死鳥の騎士団」を再び活動させる。五年生となったハリーたちはヴォルデモートに対抗するため、ダンブルドア軍団を結成。そしてヴォルデモートや死喰い人と再び対峙することとなる。 J・K・ローリングの小説が原作のシリーズ第五弾。
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目次 - Contents
- リチャード・ハリスの概要
- リチャード・ハリスの活動経歴
- 挫折と俳優人生の始まり
- イギリス映画界を代表する俳優へ
- 波乱の私生活と低迷
- 初代アルバス・ダンブルドアとしての活躍と死去
- リチャード・ハリスのプロフィール・人物像
- リチャード・ハリスの出演作品
- 映画
- 『ナバロンの要塞』
- 『戦艦バウンティ』
- 『孤独の報酬』
- 『赤い砂漠』
- 『ダンディー少佐』
- 『キャメロット』
- 『ザ・フィールド』
- 『許されざる者』
- 『グラディエーター』
- 『ハリー・ポッターと賢者の石』
- 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』
- リチャード・ハリスの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 「ちょっと新聞買ってくる」で2週間帰らなかったリチャード・ハリス
- ダンブルドア役を引き受けた理由は孫娘の脅迫
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