【トリビア・伏線】ファイト・クラブの徹底解説・考察まとめ【ネタバレ】
『ファイト・クラブ』とは1999年公開のアメリカ映画。鬼才と呼ばれるデヴィッド・フィンチャーが監督を務めた。不眠症の”僕”は自分とは正反対の自信家でマッチョな男タイラーと出会い、男同士が素手で殴りあう「ファイト・クラブ」と言う組織を結成していく。殴り殴られることで自分の存在意義を確認するが、やがて組織はテロリズムに傾いてき、”僕”は衝撃の事実を知ることとなる。
巧妙に張り巡らされた伏線とサブリミナル効果、ラストシーンの解釈、製作時のトリビアなどをネタバレ解説していく。
作中のファイトシーンのほとんどは殴るフリだが、初めて酒場で僕がタイラーを殴るシーンだけは実際に殴っている
作中のファイトシーンはほとんどが殴るフリだが、酒場で飲んだ後に、初めて殴り合うシーンでは実際にエドワード・ノートンがブラッド・ピットの耳を殴っている。
それは撮影の直前にー監デヴィット・フィンチャー監督から、エドワード・ノートンに、「実際に耳を殴ってもブラッド・ピットはセリフを変えないか見てみないか?」と冗談を持ち掛けられたためである。ブラッド・ピットは殴られて、「耳の後ろを殴るなんて!」というアドリブを言った。エドワード・ノートンは殴った後に笑っている。
口内で銃を発砲するシーンとマーラのヌードにはCGが使われている
作品にはCGも多く使われており、エンディングで口内を銃で発砲するシーンはCGである。
また、マーラ役のヘレナ・ボナム=カーターがヌードになるのを嫌がったため、ヌードは代役とCGで撮った。
タイラーとマーラのベッドシーンは『マトリックス』と同じ方法(バレットタイム)で撮影された
タイラーとマーラのベッドシーンは玉を体をのけぞらせてよけるシーンでおなじみのマトリックスと同じ方法で撮影した。
この方法はバレットタイムといい、被写体の周囲にカメラをたくさん並べて、アングルを動かしたい方向にそれぞれのカメラを順番に連続撮影していき、被写体の動きはスローモーションで見えるが、カメラワークは高速で移動する映像を撮影する技術である。
撮影には3日間を費やした。
治安の悪い街で殴られ顔を研究した
メイクアップ担当のスタッフはよりリアルな殴られ顔を作るために、治安の悪い街に出かけて研究し技術を磨いた。
ボブの胸には鳥の餌が詰まっている
睾丸ガンのホルモン治療大きくなったボブの胸は鳥の餌を入れて膨らませている。
また、ボブの胸は乳首ありとなしのパターンが作られたが乳首なしが採用された。これは20世紀フォックス側が乳首ありをNGにしたからである。
カメラマンが笑ってしまったことで画面が揺れるのは神父に水をかけるシーン
スペース・モンキーたち通りすがりの神父にホースで水をかけるシーンで少し画面が揺れるのは、あまりに豪快に命中して神父に水がかかったため、カメラマンが笑ってしまったから。
僕が住んでいるマンションの部屋は実際にデヴィット・フィンチャー監督がLAで住んでいた部屋がモデルになっている
IKEAの家具でそろえられた僕の住んでいるマンションの部屋は、実際にデビット・フィンチャー監督がLAに移って初めて住んだ部屋がモデルになっている。デビット・フィンチャー監督はこの部屋をいつも爆破したいと思っていたからと言っている。
ロケ地はロス郊外のサウス・フィゲロア123にあるプロムナードタワーで撮影された。
映画タイトルのフォントはFight Thisが使われている
映画のタイトルはApostropheが1999年に作成したFight This(これとたたかえ)というフォントが使われている。
エドワード・ノートンとブラッド・ピットは撮影前にボクシング、テコンドー、UFC、手作りの石鹸づくりのレッスンを受けた
エドワード・ノートンとブラッド・ピットは撮影前にボクシング、テコンドー、UFCのレッスンを受けた。また、作中に出てくる石鹸で爆弾を作るシーンの参考にするため、手作りの石鹸を作るレッスンも受けた。
エドワード・ノートンは役作りのために無理なく体重を落とした
エドワード・ノートンは役作りのために体重を落とした。
以前出演した映画『アメリカンヒストリーX』で無理に10キロ落とすダイエットをした辛い経験を活かし、今回はランニングやビタミン摂取、ケータリングを食べないなど努力をして無理なく体重を落とすことができた。
嫌煙家のエドワード・ノートンだが『ファイト・クラブ』では煙草を吸った
大変な嫌煙家で知られるエドワード・ノートンは、映画『ラウンダーズ』出演の際は煙草を拒否したが、今作では煙草を吸った。
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目次 - Contents
- 『ファイト・クラブ』の概要
- 主人公は名前を持たない
- 僕とタイラーが同一人物だということの伏線
- オープニング
- 眠って起きると別の場所にいる
- 持っているカバンが同じ
- 人が眠る時間に働く
- 僕とタイラーがバスに乗っているシーン
- 僕が廃屋で発見した本を読むシーン
- マーラの態度
- タイラーとマーラのセックスシーン
- 自助グループの集まりに行かなくなった僕が街で睾丸ガン患者の会のボブに呼び止められるシーン
- タイラーが独白するシーン
- キッチンで僕とマーラが会話するシーン
- 僕とタイラーが車を襲撃するシーン
- タイラーが殴られると、思わず僕も反応する
- 自宅から僕がビールを持って出てくるシーン
- 僕がタイラーの足取りを追って、全米中を飛行機で駆け回るシーン
- サブリミナル効果が使われている箇所
- 僕が会社でコピーを取るシーン
- 僕が病院で医師に相談するシーン
- 睾丸ガン患者の会のシーン
- 結核患者の会でマーラを見送るシーン
- ホテルのテレビでCМが流れるシーン
- ビルが崩壊するラストシーン
- ラストシーンの解釈
- 銃を撃った直後に死亡説
- ビルの崩落で死亡説
- 『ファイト・クラブ』のトリビア
- 撮影には通常の2時間映画の3倍以上のフィルムが使われた
- 僕とタイラーが階段から転げ落ちるシーンがは最も撮影が早く済んだシーンである
- 作中のファイトシーンのほとんどは殴るフリだが、初めて酒場で僕がタイラーを殴るシーンだけは実際に殴っている
- 口内で銃を発砲するシーンとマーラのヌードにはCGが使われている
- タイラーとマーラのベッドシーンは『マトリックス』と同じ方法(バレットタイム)で撮影された
- 治安の悪い街で殴られ顔を研究した
- ボブの胸には鳥の餌が詰まっている
- カメラマンが笑ってしまったことで画面が揺れるのは神父に水をかけるシーン
- 僕が住んでいるマンションの部屋は実際にデヴィット・フィンチャー監督がLAで住んでいた部屋がモデルになっている
- 映画タイトルのフォントはFight Thisが使われている
- エドワード・ノートンとブラッド・ピットは撮影前にボクシング、テコンドー、UFC、手作りの石鹸づくりのレッスンを受けた
- エドワード・ノートンは役作りのために無理なく体重を落とした
- 嫌煙家のエドワード・ノートンだが『ファイト・クラブ』では煙草を吸った
- ヘレナ・ボナム=カーターはエドワード・ノートンやブラッド・ピットとの身長差を埋めるため厚底の靴を履いた
- ヘレナ・ボナム=カーターがマーラを演じる上で、参考にしたのはハリウッドの名女優で歌手のジュディ・ガーランドの人生
- 3人の刑事の名前、アンドリュー、ケビン、ウォーカーは『セブン』の脚本家の名前からとっている
- タイラー・ダーデンとマーラ・シンガーという名前は原作者チャック・パラニュークの同僚と妹をいじめていた子の名前である
- グループセラピーの患者の名前は『猿の惑星』やロバート・デ・ニーロが出ていた映画の役の名前からとった
- タイラー・ダーデンの話す爆弾の作成方法はマネされることを恐れて嘘の作り方である
- ブラッド・ピットの両親はタイラーの手のやけどの跡をとても心配していた
- タイラー・ダーデンの電話番号555‐1340はたくさんの映画やドラマに使われている
- スターバックスの看板を壊すのはNG
- 車を壊すシーンで使われる車はエドワード・ノートンとブラッド・ピットが共に嫌ったビートル
- ゴルフのシーンではエドワード・ノートン、ブラッド・ピット共に酩酊状態だった
- タイラーがロックスターというセリフを言うときに本物のロックスタージェレッド・レトの顔を見ている
- ドイツの哲学者ニーチェの著書から「この最低最悪な世界で楽しそうに暮らすよう仕向けられてるだけだ」というセリフが引用された
- 映画冒頭の20世紀フォックスのロゴの後ろにタイラーの姿をサブリミナルとして登場させる案は却下された
- 原作者チャック・パラニュークは映画『ファイト・クラブ』を自身の小説の改良版だと語った
- 『ファイト・クラブ』の評価