
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』とは2015年に公開されたアメリカの社会派ドラマ映画である。監督はアダム・マッケイ。空前の住宅ブームが起きていた2005年のアメリカ。しかし金融トレーダーのマイケル・バーリは住宅市場が近い将来に崩壊することを予見し「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」という金融取引に目をつけた。マイケルから始まり、社会の枠から外れた者たちが巨額の利益を手にするまでを描いた実話ベースのストーリー。銀行や政府の不正、成功に伴う痛みなどにも切り込んでいく。
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』の概要
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』とは2015年12月11日に公開されたアメリカの社会派ドラマ映画である。日本での公開は2016年3月4日。原題『The Big Short』。「ショート」は「売り」を意味している。監督はアダム・マッケイ。主演を務めるのはクリスチャン・ベール。主要キャストにスティーヴ・カレル、ライアン・ゴズリング、ブラッド・ピットら豪華俳優陣が名を連ねている。原作は2010年に発売されたマイケル・ルイスのベストセラーであるノンフィクション『世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち』。そして2013年に『世紀の空売り 世界経済の破綻に賭けた男たち』の映画化権を取得し、製作を手がけることになったのがブラッド・ピットが代表を務めるプランBエンターテインメントであった。本作は実話を基にしたストーリーであり、2005年から2008年にかけて起きたアメリカの住宅バブルとサブプライム住宅ローン危機、リーマンショックの背後で、住宅ローン市場の経済破綻の兆候をいち早く察知した金融トレーダーたちの動向を追っている。また本作は2015年に第41回ロサンゼルス映画批評家協会賞(編集賞)、第19回トロント映画批評家協会賞(脚本賞)、AFIアワード 2015(映画部門)を受賞。続く2016年には第27回アメリカ製作者組合賞(映画部門)、第69回英国アカデミー賞(脚色賞)、アメリカ脚本家組合賞(脚色賞)、第28回USCスクリプター賞(映画部門)、第20回サテライト賞(助演男優賞)、第88回アカデミー賞(脚色賞)、エンパイア賞2016(脚本賞)、第66回アメリカ映画編集者協会エディ賞(ミュージカル/コメディ部門)と様々な賞を受賞している話題作である。
2005年のアメリカでは住宅ブームが起きていた。元精神科医である金融トレーダーのマイケル・バーリは、独自にMBSの調査をし住宅ローンを含む金融商品(CDO)が不良債権化することをいち早く察知する。しかし好景気に沸くウォール街で彼の言葉に耳を傾ける者はいなかった。そこでマイケルはリスクの高い金融商品「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)」を使い、巨額の利益を得る計画を実行に移していく。その頃、マイケルの策を知ったドイツの銀行家ジャレド・ベネットは世の中の不正を正そうと活動しているフロントポイント・パートナーズのヘッジファンドマネージャー、マーク・バウムにCDSの投資を勧める。そしてマークの調査の結果、銀行や政府の不正や詐欺的な金融システムが明らかになった。そしてまた別の場所ではジャレドの作った書面を偶然発見した若き投資家のチャーリー・ゲラーとジェイミー・シプリーがいた。住宅市場崩壊の危機が近づいていることを知った2人は、引退した伝説のトレーダーであるベン・リカートに助力を求め、2人もCDSを購入し勝負に出る。リーマンショックに陥り住宅市場が崩壊していく中で彼らは莫大な利益を得ることになるが、その背後には多くの人の犠牲が伴うことを意味していた。
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』のあらすじ・ストーリー
住宅市場の崩壊にいち早く気付いたマイケル・バーリ
アメリカで住宅ブームが起き、市場が高騰化していた2005年。元医師のトレーダーであるマイケル・バーリは、債権が安全であるという銀行の説明に疑問を抱いていた。そこで住宅ローン債権を裏付けとして発行される証券、MBSの担保を知る為、彼は売上上位20位のMBSを部下に調べ上げさせることにする。結果、権威ある格付け機関からAAAのランクを付けられ、世界有数の保険会社の購入している債権が近い将来、債務不履行に陥ることを予見。AAAの中には返済見込みのない低所得者に向けたサブプライム・ローンを含む金融商品(CDO)が含まれており、マイケルはこのランク付けの嘘を見抜いた。マイケルにとってサブプライム・ローンを保有していることは、時限爆弾を持っているのと同じことを意味する。そこでサブプライム・モーゲージ債を空売りすれば値下がりによって大儲けできる為、彼は空売りする方法を探した。当時はまだサブプライム・モーゲージ債を空売りする方法が無かった為、マイケルは「CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)」という金融派生商品を用意し、その仕組みを活用。CDSはMBSが下落した時に買い手に利益が出る仕組みを持つ。債券が上がった場合は毎月保険料を支払うことを条件にマイケルの提案を飲んだ投資銀行があった。住宅市場が崩壊し債権が価値を失った際に、莫大な利益が得られるよう金融取引で契約を結ぶ。住宅市場の最盛期に高額な保険料を支払うマイケルを人々は嘲笑った。
マイケルの後に続いてCDSを購入した人たち
その後銀行家のジャレド・ベネットはドイツ銀行がマイケルに2億でMBSの空売りをした話を耳にする。そこで彼は5回もモルガン・スタンレー傘下のヘッジファンド「フロントポイント・パートナーズ」へ間違い電話をかけて、ファンド・マネージャーのマーク・バウムとの接触にこじつけた。ジャレドはマークにCDSの投資を提案する。彼はCDOがいかに脆い土台の上に成り立っているかをジェンガを用いて説明した。ジェンガにはAAAからAA、A、B、BB、BBBまでのランクが書かれており、積み重ねられたタワーは市場を表している。一つのブロックの問題がジェンガを丸ごと崩す様子を目にしたマークらはジャレドに反発するのをやめ、調査を開始。サブプライム・ローンを組んだ割合が多いとされるフロリダで調査を行い、マークは考えを改めざるを得なくなる。住宅が何軒も空き家になっていたのだ。そこで住宅ローンの仲介人に話を聞くと、支払いができない移民者などに無理なローンを組ませて、家を購入させていたことが発覚。サインをすれば誰でも審査に通っていた。銀行や政府の不正や詐欺行為が明らかとなり、マークはCDSの購入を決意する。
更に別の場所では投資家のチャーリー・ゲラーとジェイミー・シプリーが銀行のロビーにいた。2人はヨットの運搬事業を始め4年間で3000万ドルを稼ぎ出している。そこでよりハイレベルな取引をする為、世界中の金融機関などが安心かつ効率的にデリバティブ取引を行えるようにする標準的な契約書であるISDAマスター契約を締結しようとするが、資本要件を満たしていないことが発覚。鼻であしらわれ計画は頓挫した。しかし2人はそのロビーで、ジャレドの作った資料を発見する。そこにはCDSや住宅市場の崩壊に関する内容が書かれており、2人は引退した元トレーダーのベン・リカートに助力を求めた。ベンの協力を得て2人はCDSを購入する。
迎えたアメリカの住宅バブル崩壊
住宅ローンの滞納や債務不履行が100万件に達する見込みが上がったのは2007年1月。CDSを束ねて作った派生商品の合成CDOも出回り始めた頃、遂にバブル崩壊の兆候が現れる。だが不当な格付けにより債権の価格は上がっていた。詳細を探る為、マークらは大勢のサブプライム業界の人間が集まる証券フォーラムに参加し、市場の崩壊を確信する。
2008年9月、リーマン・ブラザーズが破綻する前にマイケルは世紀の空売りによって保険金を回収し出資者たちに分配した後に、自身でファンドを閉鎖した。チャーリーとジェイミーはベンに頼み、買ったCDSを売り払う。ジャレドもCDSを売り払い、残るはマークだけ。マークはCDSを売る決断が下せずにいた。そうすることで国民を騙していた者たちと同じになると考えたからだ。しかしヴィニーが背中を押し、ついにマークも空売りをする。その後、彼らは静かに暮らすことを選んだ。経済危機をいち早く察知したマイケルには4回監査が入りFBIの尋問も受けたが、水の事業に小さな投資を続けるだけに留めている。マークは穏やかになり、ダニー・ヴィニー・ポーターはファンドを運営。チャーリーは家庭を持ち、ジェイミーもファンドを運営していた。ベンは妻とともに広大なオーガニックの果樹園を作っている。市場の崩壊により5兆ドル分の年金が消え800万人が失業し、600万人が家を失った。全てのツケを払わされるのは一般人。そして2015年になると大手銀行はハイリスクなデリバティブ商品を売り出すのであった。
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』の登場人物・キャラクター
住宅市場の崩壊を見抜いた人物
マイケル・バーリ(演:クリスチャン・ベール)

出典: atrae.co.jp
吹替:宮内敦士
元神経科医の金融トレーダー。住宅市場の崩壊に真っ先に気付いた人物。投資家たちから金を返せなどと罵声を浴びても、考えを変えることはなかった。2年の間、非常に苦しんだという。彼の動向を耳にしたジャレドから派生し、一握りの人物が後に続いた。ヘヴィメタル好きで社内では裸足でいることの多い変わり者。人と打ち解けることができず、独りでいることを好む。幼少期に病気で左眼を失い、以降ガラスの義眼を装着している。子供の頃はラグビー部に所属していた。試合の最中に義眼が取れ、注目を浴びたことを大人になっても覚えていた。
マーク・バウム(演:スティーヴ・カレル)

出典: natalie.mu
吹替:飛田展男
フロントポイント・パートナーズのリーダー。人にも企業にも厳しい論理感を求める。不正を嫌い、彼は詐欺を見つけると世間に堂々と公表した。ジャレドから住宅市場が崩壊する話を聞くが、最初は全く信用していなかった。しかしその後、調査を進めたことで考えを改めざるを得なくなる。そしてCDSを購入した。兄のポールを自殺で失い、社会や人々に対し疑心暗鬼になっていく。兄を失った悲しみを紛らわすかのように仕事に没頭した。娘と息子を持つ父親でもあり、妻のシンシアは転職を考えてほしいとマークに話すが彼は聞こうとしなかった。モデルはスティーヴ・アイズマン。
ジャレド・ベネット(演:ライアン・ゴズリング)

出典: natalie.mu
吹替:福田賢二
ドイツの銀行家。パーティーで知人からマイケルが投資銀行からCDSを2億ドル購入したことを聞き、マイケルの動向を探るようになる。そして自身も投資家たちにCDSの話を持ち出しては追い返され続けていた。やはり大半の者が住宅市場の崩壊など間に受けるはずがなかった。しかしマークらフロントポイント・パートナーズのメンバーは反発しながらもジャレドの話を最後まで聞き、実際に調査にあたる。マークにラスベガスで開催される証券フォーラムを紹介したのはジャレドであった。モデルはグレッグ・リップマン。
ベン・リカート(演:ブラッド・ピット)

出典: lrnc.cc
吹替:堀内賢雄
引退した元JPモルガンのトレーダーであり、銀行業界を熟知している。ジェイミーの家の隣人。自家栽培の野菜には農薬を使わず、自給自足の生活を送っている。大手銀行と強いコネクションを持っている。ウォール街に直接関わらないことを条件に、大金を手にしたいというジェイミーとチャーリーに力を貸す。彼の協力を得たことで、1度目は資本要件を満たしていない為に手に入れることのできなかったISDAの同意書も、彼の同行によりジェイミーとチャーリーはクリア。彼の力で空売りが可能になった。モデルはベン・ホケット。
チャーリー・ゲラー(演:ジョン・マガロ)
Related Articles関連記事

ダークナイト ライジング(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
2012年に公開された、アメリカ・イギリス共同制作の実写アクション映画。監督はクリストファー・ノーラン。 ゴッサム・シティに平和が訪れ、ブルース・ウェインもバットマンを引退していた。しかしベインと名乗るテロリストが現れ、ゴッサムは再び壊滅の危機にさらされる。 バットマンとして復活したブルースが、窮地に陥りながらも、ゴッサムのために命を懸けて戦う姿が描かれる。
Read Article

ファイト・クラブ(Fight Club)のネタバレ解説・考察まとめ
『ファイト・クラブ』とは、1996年に発表されたアメリカの小説家チャック・パラニュークによる同名小説が原作となっている、1999年制作のアメリカ映画である。不眠症で悩む会社員「僕(エドワード・ノートン)」はある日火事が原因で住む家を失くし、謎の男タイラー・ダーデン(ブラッド・ピット)の家に居候することになった。「泊めてもいいが条件がある。俺を殴れ」という突拍子ないタイラーの言葉をきっかけに、2人はお互いを殴り合う行為にハマっていく。
Read Article

バットマン ビギンズ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『バットマン ビギンズ』とは、2005年にアメリカで制作された実写映画。監督はクリストファー・ノーラン。アメリカンコミック『バットマン』シリーズを原作としている。実業家ブルース・ウェインが、闇の騎士「バットマン」として、世に蔓延る凶悪犯罪者たちと戦う決意をする様を描く。
Read Article

ダークナイト(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ダークナイト』とは2008年に公開された、アメリカ・イギリス共作の実写アクション映画。監督はクリストファー・ノーラン。主演をクリスチャン・ベール、ヴィランをヒース・レジャーが演じた。バットマンとして世の犯罪者と戦ってきたブルース・ウェインが、新たに現れた敵・ジョーカーに翻弄されながら、ゴッサム・シティに必要なヒーローとは何かを模索する姿を描いた作品。
Read Article

ジョー・ブラックをよろしく(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ジョー・ブラックをよろしく』とは、1998年にアメリカで公開されたファンタスティック・ラブストーリーである。事故死した人間の姿を借りて地上に舞い降りた死神は、死期が迫っている大富豪のビル・パリッシュの元に現れた。ビルは自分の命の延長と引き換えに人間界の案内役を引き受ける。ビルの家族に友人だと紹介された死神は、ビルの娘であるスーザンに惹かれ、次第にスーザンも死神に恋をしてしまうのだった。死神と人間の切ない恋模様と家族愛が描かれている。監督は、マーティン・ブレストが担当している。
Read Article

ターミネーター4(T4)のネタバレ解説・考察まとめ
ターミネーター4とは2009年公開のアメリカ映画。世界的大ヒットシリーズ『ターミネーター』の4作目にして初めて未来世界に迫り、これまでの原点を辿る終末への新たな船出となるSFアクション。審判の日以後の荒廃した未来を舞台に、機械軍に追いつめられたジョン・コナーら人類抵抗軍の存亡をかけた壮絶な戦いを圧倒的スケールで描く。主演はクリスチャン・ベール。監督は「チャーリーズ・エンジェル」シリーズのマックG。
Read Article

それでも夜は明ける(12 Years a Slave)のネタバレ解説・考察まとめ
19世紀のアメリカで、自由黒人であるにも関わらず奴隷として売られ、12年間の奴隷生活を送ることとなったソロモン・ノーサップの実話を、彼が書いた体験記をもとにスティーヴ・マックイーン監督が映画化、2013年に公開された。主人公のソロモン・ノーサップをキウェテル・イジョフォーが熱演。監督の志に賛同したブラッド・ピットが制作段階から参加し、出演も果たしている。
Read Article

セブン・イヤーズ・イン・チベット(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『セブン・イヤーズ・イン・チベット』とは1997年のアメリカの伝記映画。スイスの山アイガー初登頂で名高いオーストリアの登山家ハインリヒ・ハラーの自伝を映画化。彼がチベットで過ごした7年間、若きダライ・ラマ14世との交流によってもたらされる心の変遷をチベットのオリエンタルで美しい映像が映し出す。ジャン=ジャック・アノー監督作品。主演のハインリヒ.・ハラーに当時絶大な人気を得ていたブラッド・ピットを迎えた。複雑な中国とチベットの関係を描いている映画であることから、中国は中国での本作の上映を禁止した。
Read Article

ラ・ラ・ランド(La La Land)のネタバレ解説・考察まとめ
『ラ・ラ・ランド』とは2016年公開のミュージカル映画。売れないジャズピアニストのセバスチャン(セブ)が弾くピアノに惹かれてバーに入った女優志望のミア。後日あるパーティ会場でミアはセブに再会する。2人は急速に恋に落ち、互いの夢のために励まし合いながら共に暮らすが、ミアの夢を叶えるチャンスを掴むために別れる決断をする。往年の名作ミュージカル映画をオマージュした美しい映像や楽曲、ミアとセブの表現力溢れる歌声やダンス、切ないストーリーで観るもの全てが恋に落ちる極上のエンターテイメント。
Read Article

ブルーバレンタイン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ブルーバレンタイン』とは2010年公開のアメリカの恋愛映画。あるカップルの出会いから結婚、破局までを描く切ないストーリー。価値観の違い、気持ちの温度差、方向性の違い、仕事の格差から冷め切った夫婦をライアン・ゴズリングとミシェル・ウィリアムズが演じ、過激な性描写や体重増量も辞さない迫真の演技で、2人とも第68回ゴールデングローブ賞にノミネートされた。デレク・シアンフランス監督は10年かけて脚本を練り上げ、第63回カンヌ国際映画祭では「ある視点」部門に出品された。
Read Article

マネーボール(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『マネーボール』とは、2011年にアメリカ合衆国で制作されたスポーツ映画。マイケル・ルイスによるノンフィクション『マネー・ボール 奇跡のチームを作った男』を原作としている。野球に統計学を用いて、弱小チームを常勝チームに変えていくゼネラルマネージャーのビリー・ビーンの栄光と苦悩が描かれていく。実在のゼネラルマネージャー役を演じたオスカー俳優ブラッド・ピットの演技が見どころである。
Read Article

テルマ&ルイーズ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『テルマ&ルイーズ』(Thelma and Louise)とは、1991年5月にアメリカで公開されたロードムービーである。平凡な主婦テルマが、友人のウェイトレス、ルイーズと共にドライブに出かけた。途中のドライブインで、テルマが見知らぬ男たちにレイプされそうになった時、ルイーズは男たちを射殺してしまう。二人はそのまま銀行強盗をして逃避劇を繰り広げる。二人の女性の日常から転落していく様を描いたバイオレンス作品。
Read Article

セブン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
1995年のアメリカ映画。監督はデヴィッド・フィンチャー。 舞台は犯罪がはびこるアメリカの大都会。キリスト教の「七つの大罪」に沿って人を殺していく猟奇殺人犯を、退職間近の老刑事サマセット(モーガン・フリーマン)と、血気盛んな若手刑事ミルズ(ブラッド・ピット)が追っていく。 独創的な映像センスと、人間の暗部を描いた脚本が魅力のサイコサスペンス。
Read Article

ワールド・ウォーZ(World War Z)のネタバレ解説・考察まとめ
人間を凶暴化させる未知のウイルスの脅威と、それを防ごうと奔走する人々を描いたホラー・アクション映画。原作はマックス・ブルックスの小説『WORLD WAR Z』。ブラッド・ピットが主演を務め、「史上最も製作費のかかったゾンビ映画」として話題になった。
Read Article

Mr.&Mrs. スミス(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『Mr.&Mrs. スミス』とは、ダグ・リーマン監督による2005年公開のアクションムービーである。脚本を手掛けたのはサイモン・キンバーグ。主役となる夫婦の夫「ジョン・スミス」をブラッド・ピットが演じ、妻「ジェーン・スミス」をアンジェリーナ・ジョリーが演じている。本作はお互いに暗殺者という身分を隠して結婚したスミス夫妻の壮大な夫婦喧嘩の物語であり、2人の関係性の変化が見どころとなっている。 ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーは本作での共演がきっかけで親しくなり、2014年に結婚した。
Read Article

きみに読む物語(The Notebook)のネタバレ解説・考察まとめ
2004年制作。アメリカ映画。出演のジーナ・ローランズは本作でゴールデン・サテライト賞助演女優賞を受賞した。療養施設にいるデュークは、認知症の老女に物語の読み聞かせをしている。その物語とは、1940年代のある若いカップルの話だった。話を聞くうち、老女は時折記憶を取り戻す。原作はニコラス・スパークス。
Read Article

フォードvsフェラーリ(Ford v Ferrari)のネタバレ解説・考察まとめ
『フォードvsフェラーリ』とは、アメリカ合衆国で2019年に公開された、”ル・マン24”でフォードとフェラーリがしのぎを削る実話を基にした作品である。キャロル・シェルビー、ケン・マイルズ、ヘンリー・フォード2世などの実在の人物が登場する。1965年の”ル・マン24”でマイルズがドライバーから外される描写があるが、実際はドライバーとして参戦(リタイア)しているなど、脚色されている部分もある。伝説といわれる、1966年の”ル・マン24”を描く。第92回アカデミー賞「音響編集賞」「編集賞」受賞作品。
Read Article

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』とは2019年公開のアメリカ・イギリス合作のドラマ映画である。監督はクエンティン・タランティーノ。1969年のハリウッドを舞台にかつてテレビスターであった俳優リック・ダルトンは、時代の変化に取り残されながらも再起を図ろうとしていた。一方親友であり専属スタントマンのクリフ・ブースは、ヒッピーのコミューンで盲目になり記憶に障害の出ているかつての旧友と再会をする。華やかな映画業界での葛藤や、ヒッピーの襲撃による事件に巻き込まれた2人の友情が描かれている。
Read Article

プレステージ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『プレステージ』とは2006年に公開されたアメリカの映画である。監督はクリストファー・ノーラン。主演をヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベールが務める。第79回アカデミー賞において撮影賞と美術賞にノミネートされた。1995年に発売されたクリストファー・プリースト作の小説『奇術師』が原作となっており、2人の奇術師による因縁の戦いが描かれている。彼らのショーの舞台裏で起きていることを観客は知らない。映画には様々な仕掛けが施されており、人知を超えた世界へと誘われていく。
Read Article

【トリビア・伏線】ファイト・クラブの徹底解説・考察まとめ【ネタバレ】
『ファイト・クラブ』とは1999年公開のアメリカ映画。鬼才と呼ばれるデヴィッド・フィンチャーが監督を務めた。不眠症の”僕”は自分とは正反対の自信家でマッチョな男タイラーと出会い、男同士が素手で殴りあう「ファイト・クラブ」と言う組織を結成していく。殴り殴られることで自分の存在意義を確認するが、やがて組織はテロリズムに傾いてき、”僕”は衝撃の事実を知ることとなる。 巧妙に張り巡らされた伏線とサブリミナル効果、ラストシーンの解釈、製作時のトリビアなどをネタバレ解説していく。
Read Article

ラ・ラ・ランドのオマージュしたミュージカル映画まとめ
2016年に全米で公開されたミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」。 母国アメリカをはじめ世界中で大ヒットを記録し、アカデミー賞では監督賞をはじめ6部門で賞を受賞しました。そんな「ラ・ラ・ランド」にはミュージカル映画の名作のオマージュがちりばめられていて、それも見どころになっております。 今回は、「ラ・ラ・ランド」でオマージュされている映画について紹介します。
Read Article

【トム・クルーズ】この渋さがたまらない!海外のカッコイイおじさま俳優まとめ【ブラッド・ピット】
海外の俳優たちを見てみると、けっこう歳がいっているはずなのにめちゃくちゃカッコイイ人っていますよね。ヒゲや長髪など、日本人男性がやるとあまりウケが良くないビジュアルも、海外だとなぜか魅力的に映るのが不思議です。この記事では、アラフォー以上の海外の俳優についてまとめました。いやぁみんなカッコイイですね!このシブさ、そして全身から溢れ出る大人の余裕と色気がたまらん。
Read Article

ゲイリー・オールドマンに影響を受けた俳優まとめ!ブラッド・ピットなど
名優ゲイリー・オールドマンに影響を受けた俳優たちをまとめました。ブラッド・ピットやダニエル・ラドクリフなど、ゲイリー・オールドマンの演技から多くを学んだと公言するスターの画像や尊敬理由、また彼のカメレオン俳優っぷりが分かる代表作品の画像も紹介しています。
Read Article

【マドンナ】海外スターの幼少期の写真まとめ【レオナルド・ディカプリオ】
ここでは海外のミュージシャン、ハリウッド俳優、その他有名人の子供のころの写真をまとめました。ビヨンセ、ジョン・レノン、カート・コバーン、マライア・キャリー、アーノルド・シュワルツェネッガー、ブラッド・ピット、はたまたプーチン大統領まで。中にはガラリと雰囲気が変わってしまった人も。是非お楽しみください。
Read Article

ブラッド・ピット&アンジェリーナ・ジョリーの双子画像まとめ!まるで天使のようなかわいさ!【ブラピ&アンジー】
人気俳優ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーの間に産まれた双子、ノックス・レオンとヴィヴィアン・マーシェリンの画像を集めました。生まれたばかりの赤ちゃん2人とブラピ&アンジーのショットや、家族の仲の良さが伝わる画像が満載です。
Read Article

神がかっているほどカッコイイ理想の男性が登場する映画まとめ!『ロミオ+ジュリエット』など
カッコいい男性が登場する映画をまとめました。レオナルド・ディカプリオのイケメンっぷりに見惚れる『ロミオ+ジュリエット』や、ブラッド・ピットの美しさに息を呑む『ジョー・ブラックをよろしく』などを掲載。各作品のあらすじ・ストーリーや、登場人物・キャラクターのカッコよさに対するみんなのつぶやきを紹介していきます。
Read Article

トラウマ恋愛映画『ブルーバレンタイン』を解説!夫婦で観たら離婚必至!?
『ブルーバレンタイン』は「夫婦で観たら気まずくなる映画No.1」とも呼ばれるトラウマ恋愛映画だ。監督の実体験を元にした本作は、倦怠期の夫婦が離婚するまでと、出会ったばかりのラブラブな頃の様子が並行して描かれ、観た人の心を的確に抉っていく。
Read Article

【マーベル】アメコミヒーロー誕生のきっかけとなった名言・名セリフまとめ【DCコミックス】
人気アメコミ映画の中で、ヒーロー誕生のきっかけとなった名言・名セリフをまとめました。『スパイダーマン』の「大いなる力には、大いなる責任が伴う」や、『バットマン ビギンズ』の「人はなぜ落ちる?這い上がるためだ」など、主人公たちの心を揺さぶった名言を網羅。各作品の簡単なあらすじや見どころなどもあわせて紹介していきます。
Read Article

【手紙】号泣必至の感動映画まとめ【きみに読む物語】
見れば必ず涙する、そんな号泣必至の映画をまとめました。邦画・洋画問わず、様々なジャンルの泣ける映画を網羅。作品のあらすじや見どころも紹介していきます!
Read Article

覚悟して見て!トラウマレベルの名作・問題作洋画まとめ【セブン、ムカデ人間など】
衝撃の結末やグロテスクな描写が大きな話題となった洋画の中で、特に注目の名作・問題作をまとめました。ストーリーが秀逸なサスペンス「セブン」や、発想も描写も衝撃的すぎるホラー「ムカデ人間」、歌手ビョーク主演の感動作「ダンサー・イン・ザ・ダーク」など、様々なジャンルからおすすめ作品を選定。見どころなどを交え、作品の魅力を徹底的に紹介していきます。
Read Article

映画の悪役まとめ!『セブン』のジョン・ドゥなど殴りたいほど腹が立つキャラクターを紹介!
殴りたいほど腹が立つ映画の悪役キャラクターをまとめました。『セブン』でケヴィン・スペイシーが演じたジョン・ドゥや、ケヴィン・ベーコンが演じた『インビジブル』のセバスチャンなど、感情移入が全くできない嫌な登場人物・キャラクターたちの腹が立つポイントや映画を見た人の感想を紹介していきます。
Read Article

いい意味で裏切られた名作映画まとめ!イメージと違う衝撃的な展開が魅力的!
ここではCMや告知から想像するイメージと実際の内容にギャップがある、いい意味で裏切られる名作映画をまとめた。男同士の友情と成長を描いた作品と思いきや衝撃的なラストが待ち受ける『ファイト・クラブ』、カルト教団の裏の顔を描くと見せかけておいて重厚な人間ドラマを展開する『ザ・マスター』などを紹介している。
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『マネー・ショート 華麗なる大逆転』の概要
- 『マネー・ショート 華麗なる大逆転』のあらすじ・ストーリー
- 住宅市場の崩壊にいち早く気付いたマイケル・バーリ
- マイケルの後に続いてCDSを購入した人たち
- 迎えたアメリカの住宅バブル崩壊
- 『マネー・ショート 華麗なる大逆転』の登場人物・キャラクター
- 住宅市場の崩壊を見抜いた人物
- マイケル・バーリ(演:クリスチャン・ベール)
- マーク・バウム(演:スティーヴ・カレル)
- ジャレド・ベネット(演:ライアン・ゴズリング)
- ベン・リカート(演:ブラッド・ピット)
- チャーリー・ゲラー(演:ジョン・マガロ)
- ジェイミー・シプリー(演:フィン・ウィットロック)
- ダニー・モーゼス(演:レイフ・スポール)
- ヴィニー・ダニエル(ヴィンセント・ダニエル)(演:ジェレミー・ストロング)
- ポーター・コリンズ(演:ハミッシュ・リンクレイター)
- クリス(演:ジェフリー・グリフィン)
- テッド・ジャン(演:スタンリー・ワン)
- その他
- シンシア・バウム(演:マリサ・トメイ)
- Mr.チャウ(演:バイロン・マン)
- ジョージア・ヘイル(演:メリッサ・レオ)
- キャシー・タオ(演:アデペロ・オデュイエ)
- ローレンス・フィールズ(演:トレイシー・レッツ)
- イーヴィ(演:カレン・ギラン)
- 住宅ローン・ブローカー(演:マックス・グリーンフィールド)
- 住宅ローン・ブローカー(演:ビリー・マグヌッセン)
- 本人役の人物
- マーゴット・ロビー
- セレーナ・ゴメス
- リチャード・セイラー
- アンソニー・ボーディン
- 『マネー・ショート 華麗なる大逆転』の用語
- 空売り
- MBS
- 債券
- 債務不履行(デフォルト)
- CDO
- デリバティブ
- ISDAマスター契約
- 合成CDO
- 『マネー・ショート 華麗なる大逆転』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- マーク・トウェイン「厄介なのは知らないことじゃない。知らないのに知っていると思い込むことだ。」
- ナレーション「ウォール街は業界用語で人を煙に巻く。余計な質問はしないことだ。」
- ベン・リカート「俺たちが勝てば国民は家や仕事や老後資金を失う。人が数値化される。失業率1%上昇。4万人死亡。はしゃぐな。」
- 『マネー・ショート 華麗なる大逆転』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 日本食レストランの場面で使用されていた徳永英明の「最後の言い訳」
- 作中で引用されている村上春樹『1Q84』の一説
- 度々使用されている第四の壁を破る手法や本人役の俳優による用語解説
- 『マネー・ショート 華麗なる大逆転』の主題歌・挿入歌
- ED(エンディング):レッド・ツェッペリン「When the levee Breaks」