天外魔境ZERO(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『天外魔境ZERO』とは、ハドソン社(2012年コナミ社に吸収)より1995年に発売されたロールプレイングゲーム。PCエンジンなどで展開してきた天外魔境シリーズにおける外伝的な扱いの作品であり、唯一のスーパーファミコン作品。企画・原案は『サクラ大戦』『魔神英雄伝ワタル』シリーズで知られる広井王子。
物語の舞台は、「外国人からみた誤った日本観」をコンセプトとした架空の国「ジパング」。天より600年前に地上に降りてきた、人間とは異なる種族・火の一族と地獄の軍団との戦いを描く。

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ついに炭仙人に打ち勝つヒガン。奥義「火炎斬り」を伝授される。

炭仙人のもとをあとにし、炭井戸を出るヒガン。外に出ると、大雪が降っていた。そこに駆け込んでくるビンタ。聞くと、謎の男が現れて村を氷漬けにしてしまったとのこと。急いで村に戻ると、激しい雪が降り村人は全員凍っていた。家に戻るとヒガンは謎の男とジさまが戦っている場面にでくわす。男の正体は、地獄の軍団の一番隊長、氷の男・「絶対レイド」。村をも凍らせたその能力でジさまを氷漬けにするも、ジさまはその氷をものともしない。「貴様、火の一族か!?」と驚くレイド。その後も互角の勝負をする2人であったが、ジさまがヒガンに気をとられたスキをレイドにつかれ、ジさまは敗れてしまう。続けてヒガンを襲うレイド。しかし、ヒガンもまたこれをものともしない。なおも襲い掛かるレイドを迎え撃ち、対抗するヒガン。「お前のその力はいったい…?」と驚くレイドが見たのは、ヒガンに寄り添う永遠の火の使いの姿。何かを悟ったレイドは、「氷山に来い!そこで決着をつけてやる」と言い残し、退散していった。

瀕死のジさまにかけよるヒガン。ジさまは、ヒガンのそばにいる永遠の火の使いを見て、「ヒガン…お前は火の勇者として選ばれたのだ…」と語る。ジさまはなおも続ける。「永遠の火に選ばれた者は、竜王国の王となり、地獄門の封印を守らねばならない…そしてジパングを治めるのだ…」そして、ジさまはヒガンに「火立(ひたち)村」に行くように伝える。「火立村は600年前に火の一族が地上に降り立った場所…火の一族の血をひくものが住む場所…お前の母が生まれたところだ…そこに永遠の火はある…」言葉を絞り出すジさま。「ヒガン…立派な剣士の顔だ…これを、持っていきなさい…」ジさまがヒガンに渡したのは、剣士の腕輪。そして、ジさまは静かに息を引き取ったのであった。

ジさまの遺言に従い、村の人に別れを惜しまれながらもヒガンは火立村に向かう。空に浮かぶ地、「高天原(たかまがはら)」に住んでいた火の一族が降り立ったその村に足を踏み入れるも、村人からは歓迎されている雰囲気ではない。「永遠の火に呼ばれた?寝言は寝て言え!」そう追い返そうとする村人だが、ヒガンに寄り添う永遠の火の使いの姿を見ると、血相を変えて長老を連れてくる。長老は、ヒガンが身につけていた剣士の腕輪を見て、「ビャクエン(ジさまの名前)の孫か?」と察する。他の村人が「ビャクエンの娘は掟をやぶり村を捨てた!そんなやつの子供を永遠の火に会わせるのか!?」と憤慨するも、長老は「我らは永遠の火の意思に従うまでだ。弟王が殺されたいま、この少年しかいないのだ」と諭し、ヒガンを永遠の火がある炎の神殿へとつれていくのであった。

炎の神殿に入ったヒガンは、永遠の火の審判をうける。「永遠の火に認められればその意思を継ぐこととなる。認められなければその身は焼かれる」長老の言葉を受け、燃え盛る炎のもとに向かうも、炎に襲われてしまうヒガン。そのの心の中に、誰かが呼びかける。それは、殺された弟王の声であった。「兄王はニニギに唆され、地獄門の封印をといてしまった…ジパングを支配せんとする地獄の軍団を打ち破るのだ!これが、永遠の火の意思だ…頼むぞ…」そして、ヒガンは目を覚ます。長老は、「あなたはこれで永遠の火を宿し、火の勇者となったのです」と語りかける。そして、火熊神社の神主に会いにいき、ビャクエンが遺した剣を手に入れるように伝えた。「ジパングに平和を!お願いいたしますぞ」その言葉を背に、ヒガンは火立村をあとにするのであった。

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村を氷づけにした謎の男からなんとか逃げてきたビンタ。しかし恐怖で震えてしまい、もはや動くことができない。

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駆け付けたヒガンに気をとられたジさま。その一瞬のスキを、絶対レイドに突かれてしまう。

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立派な剣士になったヒガンの姿を見届け、事切れるジさま。

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火の一族が暮らす火立村を訪れるヒガン。永遠の火の儀式を受ける。

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永遠の火の啓示をうけるヒガン。改めて、火の勇者としての使命を与えられる。

火熊神社は神獣を祀る神社であるが、火熊は絶対レイドにより封印されてしまっていた。神主に会い、剣を手に入れるヒガン。しかし、剣は錆びてしまい使えなくなっていた。神主に相談すると、いのちの森に住む火の一族の妖精「翡翠(ヒスイ)」であれば、不思議な力で錆びを直すことができるとのこと。

火熊神社をあとにし、いのちの森を訪れるヒガン。森の奥でヒスイに出会うことができたものの、ヒスイは瀕死の状態で剣を直す力はもう無いと言う。火の一族の妖精は20歳で寿命を迎え、次の妖精にあとを託し転生するのであった。しかし、ヒスイはヒガンの中にある永遠の火の力を浴び、少しだけ元気を取り戻したことで錆びた剣をひぐまの剣に直した。そしてヒスイは、氷山に祀られている妹・「昴(スバル)」を助けてくれないかと頼む。ヒスイのあとを継ぐスバルはまだ卵の状態だが、絶対レイドの影響により弱っていた。ヒスイを仲間に加え、ヒガンは絶対レイドを倒すべく氷山へと向かう。

氷山の滑る氷の地面や氷の壁に阻まれながらも、ヒガンたちはレイドが待ち受ける氷牙城に乗り込み、最深部にて再度対面する。氷の怪物のような真の姿を現し襲ってくるレイド。激しい戦いの末、ヒガンとヒスイはこれに勝利。「これでお前は…地獄の軍団を本気にさせたんだ…!これから本当の地獄が待っているぞ…!」そう叫び、消え去るレイド。ヒガンとヒスイは、崩れゆく氷牙城をからくも脱出したのであった。

火熊神社に戻ると、神獣・火熊の封印が解かれていた。火熊は他の5つの国でも同様に神獣が封印されてしまっていると話す。そして、自身の力を込めた「火熊の石」をヒガンに渡し、地獄の軍団の隊長たちを打ち倒して残りの神獣を助けることを託す。

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寿命を迎えようとしている妖精・ヒスイ。ヒガンの力で少し元気を取り戻し、共に絶対レイドに立ち向かう。

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ヒスイの妹・スバルの卵は、絶対レイドの力により弱っていた。

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氷牙城の最深部にて、ヒガンとヒスイは絶対レイドとの決戦に臨む。

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氷の怪物の姿になり襲ってきたレイドを打ち倒し、ジさまの仇を討つヒガン。

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ヒガンたちが過酷な戦いに身を投じていくことをあざ笑いながら、レイドは消滅していく。

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神獣・火熊より「火熊の石」を受け取るヒガン。

絶対レイドを倒すことはできたものの、夢殿に祀られた妖精・スバルの卵は既に生まれるための力を失っていた。ヒスイは、最後の力をスバルのために使うという。そして、スバルが生まれたあと、ヒガンを見つけられるようにと「ヒスイの指輪」をヒガンに託した。「あなたのおかげでスバルは救われた…スバルは必ずあなたのところに参ります、必ず…ありがとう、ヒガン…」そう言い残し、スバルの卵と同化するヒスイ。ヒガンは、夢殿をあとにし次の国へと向かった。

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生まれるための力が残っていないスバル。ヒスイは、自身の最後の力をスバルのために使う。

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必ず、スバルが駆け付けるとヒガンに言い残し、スバルの卵と同化するヒスイ。

孔雀国

国境を越え、孔雀国に到着したヒガン。近くの孔雀神社に立ち寄るも、神社の頭上には巨大な雲が立ち込め、赤い血の雨が降っていた。孔雀国では、この赤い血の雨が国中に降り注ぎ、薬の材料となるガマの穂を枯らしてしまい、疫病が蔓延していたのだ。神獣・孔雀が祀られる神社本堂に向かうと、「助けておくんなはれ!」と声が。小柄で関西弁の謎の男・「赤丸(あかまる)」が、地獄の軍団の隊長・「狂極の怒鬼(きょうごくのどき)」に襲われていた。それを助け、狂獄の怒鬼を退けるヒガン。お礼を言う赤丸に話を聞くと、「孔雀国に突然立った塔が赤い雨を降らせている」「その塔に乗り込もうとしたら入り口がなかった」「そこで孔雀国に古くから伝わる、空を渡る船『孔雀明王(くじゃくみょうおう)』で空から乗り込もうと思った」とのこと。しかし、神獣・孔雀は封印されており、手掛かりはなかった。

赤丸と別れたヒガンが訪れたのは、雨寺(あまでら)村。そこにある墓地で、ヒガンは謎の黒ずくめの剣士に出会う。ヒガンの剣を見て「お前も剣を使うのか」と問うてくる男。そして「正義の剣などありはしない。そんな甘さが死につながるのだ…わが友、ビャクエンのようにな…」と続ける。剣士はヒガンの祖父・ビャクエンの友人であり、彼の墓をつくりにきていたようであった。

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孔雀国は血の赤い雨に襲われており、疫病などに苦しめられていた。

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孔雀神社で襲われていた謎の男・赤丸。正義の味方のような口ぶりをしているが…。

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墓地にジさまの墓をつくりにきていた、黒ずくめの剣士。正義のために剣を振るうことを否定する。

次にヒガンが訪れたのは福福(ふくふく)村。孔雀明王が祀られる孔雀御殿がある村である。御殿にたどり着いたヒガンは、またしても赤丸に遭遇する。聞くと、孔雀明王を動かすカギとなる「孔雀のナミダ」を持った巫女が、地獄の軍団から身を隠すために仙人のもとに身を隠しているとのこと。そのカギを受け取ってきてくれないかと頼まれるヒガン。赤丸や仙人の情報をもとに、色々な仙人のもとを渡り歩き身を隠していた巫女をやっと見つけだし、孔雀のナミダを受け取る。

孔雀御殿に戻り、孔雀のナミダを赤丸に見せると赤丸の態度が豹変する。実は、赤丸こそが血戦の塔の城主であり地獄の軍団の二番隊長だったのだ。孔雀明王を動かそうとしていたのは、塔に乗り込む唯一の方法である船をヒガンに渡さないためであった。赤丸がヒガンに襲い掛かろうとしたその瞬間、ヒガンが持っていたヒスイの指輪が激しい光を放つ。妖精・スバルが目覚めたのだ。導かれるように火熊国から孔雀国へと飛んできて、ヒガンと赤丸のもとに降り立つスバル。生まれたて故の無邪気な性格から赤丸をヒガンと間違えるなどしつつも、指輪を身につけたヒガンを見つけ、仲間に加わったのであった。共闘し、赤丸を退ける2人。赤丸は血戦の塔で勝負をつけようと言い、逃げていく。ヒガンとスバルは、孔雀のナミダで孔雀明王を起動し、空から塔に乗り込む。

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危険から逃れるため、仙人のもとに身を隠していた巫女。しかし、くせ者揃いの仙人たちに翻弄され、何人もの仙人のもとを渡り歩いていた。

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