サラダの国のトマト姫(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『サラダの国のトマト姫』とは1984年にハドソンからパソコン用で発売され、1988年にはファミリーコンピュータ用としても発売されたアドベンチャーゲームである。
舞台は野菜や果物たちが平和に暮らすサラダ王国。しかし大臣であるパンプキング・ド・アバレルによる反乱が起き、オニオン王は退けられ、トマト姫も幽閉されてしまう。カボチャ大王と名乗り王国を支配する大臣から平和を取り戻すため、キュウリ戦士が立ち上がる。

『サラダの国のトマト姫』の概要

『サラダの国のトマト姫』は1984年にハドソンからパソコン用アドベンチャーゲームとして発売され、1988年にはファミリーコンピュータ版が発売されている。
その後はゲームボーイアドバンス、Wii、ニンテンドー3DS、Wii Uにおいてバーチャルコンソールを用いてプレイできるようになっている。また携帯アプリ版では、キャラクターや背景の画像がリニューアルされている。
物語は擬人化した野菜や果物たちが暮らすサラダ王国を舞台に、プレーヤーは王国一の戦士「キュウリ戦士」となり、反乱を起こした「カボチャ大王」から国とトマト姫を取り戻すために戦いの旅に出る。という内容になっている。
キャラクターデザインも可愛らしく、戦闘も「あっち向いてホイ」になっているなど、女性や子供も楽しめる仕様となっている。

『サラダの国のトマト姫』のあらすじ・ストーリー

プロローグ

野菜や果物たちが平和に暮らすサラダ王国。かつてはノーミン族という人間の姿をした民族に苦しめられていたが、戦いが終わった後はオニオン王の統治下で身分制度も撤廃され、皆平等に幸せに暮らしていた。
しかしそれを面白く思わない者がいた。大臣のパンプキング・ド・アバレルである。アバレルはカボチャ一族を率いてノーミン族と手を組み、反乱を起こして王国を乗っ取ってしまった。そしてカボチャ大王と名乗り、カボチャ以外の野菜や果物たちを滅ぼそうと悪政を始めた。
国民たちはオニオン王の娘であるトマト姫を中心に反乱軍を立ち上げ、カボチャ大王を倒そうとする。しかしカボチャ大王は反乱軍を抑えるため、トマト姫をウツボ山脈の麓の城へ幽閉してしまう。オニオン王は姫をさらわれた悲しみとショックで亡くなってしまった。
カボチャ大王とトマト姫の結婚が決まり、式の日が迫っていたある日、修行の旅に出ていた王国一の戦士・キュウリ戦士が帰ってくる。国の状況を知ったキュウリ戦士はカボチャ大王を倒し、トマト姫を救うため旅立つのであった。

第1章 セロリの森〜サラダロアの町入口

ホウレン草原の四角。ここを起点にパセリの森、オニオン湖、サラダロアの町へ行ける。

カボチャ大王討伐とトマト姫救出のため、ウツボ山脈の麓にあるカボチャ大王の城を目指すキュウリ戦士。途中のセロリの森で倒れていた柿一族の柿っ八(かきっぱち)を助け、お供にする。更にパセリの森ではノーミン族に埋められたレタス王子や野菜たちを助ける。レタス王子から城下町のサラダロアの町にまだ捕らわれている野菜がいると聞き、町へ向かう。門番はなかなか通してくれないが、居眠りした隙をついて町に潜り込むのだった。

第2章 サラダロアの町

サラダロアの町へ入ったキュウリ戦士と柿っ八は、カボチャ大王に関する情報を集める。するとレジスタンス(カボチャ大王に対する反乱軍)には基地があること、また現在レジスタンスの将軍が頭痛で苦しんでおり、薬屋の主人が薬を届けているとの情報を得る。基地に入るため頭痛薬を届ける役目を引き受けるキュウリ戦士たち。
頭痛薬をもらって公園に行くと、花売りの女の子が「本屋がレジスタンスの連絡所になっている」と教えてくれる。早速本屋に行くが、店番の柿のおやじはキュウリ戦士たちを何か疑いの目で見ており、何も知らないととぼけている。思わずキュウリ戦士は手が出てしまい、柿のおやじはどこかへ行ってしまう。本屋の中を一通り調べたキュウリ戦士たちが店を出ようとすると、カボチャの役人がやってきて2人は捕まってしまった。

第3章 サラダ町奉行所

水責めの拷問部屋。野菜たちは水に浸かりすぎるとふやけてしまう。

カボチャの役人に捕まったキュウリ戦士と柿っ八はサラダ町奉行所の牢に閉じ込められる。捕まっている野菜から牢から逃げ出すための金ヤスリをもらうが、役人のトウガラシに見つかり、水責めの拷問を受けることに(この世界では水責めは「ふやかす」のが目的である)。拷問部屋から逃げることに成功したキュウリ戦士たちは、浮浪者のニンニクに再会しマッチと交換に手榴弾をもらう。そして手榴弾を使ってトウガラシを脅して縛り上げ、役人になりすまして奉行所から脱走することに成功する。

第4章 パセリの森〜パセリックの森

再びパセリの森に戻ってきたキュウリ戦士と柿っ八は、レタス王子や捕まった野菜たちの様子を見に行く。スイカ以外の野菜たちは逃亡に成功しており、キャベツのいた穴から顔を出すモグラくんに会う。モグラくんから「パセリックの森にサラダロンという怪物がいて、オニオンメダルを守っている」という情報と城への地図を入手する。また「森番のネギじいさんが色々と教えてくれる」というので会いに行くことにする。
ネギじいさんからサラダロンという怪物の情報とカナヅチの柿っ八のために浮き輪をもらい、パセリックの森を抜ける。不気味な形をした木の前に到着すると、中からサラダロンが現れる。サラダロンを倒し、サラダロンが守っていた祠の中でオニオンメダルを発見する。

第5章 レジスタンスの基地

レジスタンスの基地の裏手。壁には「ピンチヒツタ」というツタが付いている。積んである段ボールにはゴミが入っている。

ネギじいさんの案内でレジスタンスの基地に到着したキュウリ戦士と柿っ八。基地でレジスタンスのメンバーにオニオンメダルを見せると仲間と認められ、情報を得る事ができる。またトマト姫の姉であるアップルリサがおり、モビルヤサイスーツのダイコーンについて教えてくれる。頭痛薬によって回復したロンメロン将軍からはレジスタンスの紋章を与えられ、トマト姫の捕まっているカボチャの町はキャロット高原を越えてピーナツ村を通っていくと良いと情報をもらう。
武器庫の番人であるブドウにワインをあげるとお礼に爆弾をくれ、無口な兵士が情報を知っていることを教えてくれる。そして無口な兵士のルテス中尉にピーナツ村にダイコーンに詳しい人がいること、ピーナツ村への行き方を聞き、キュウリ戦士たちはピーナツ村へ向かう。

第6章 キャロット高原〜ピーナツ村

キャロット高原を抜け、ピーナツ村にやってきたキュウリ戦士と柿っ八。村の入口で悲しみに暮れる村長夫妻に会い、娘のナツコがヤマタノバナナという化け物に連れ去られてしまったという話を聞く。ウッピー洞窟でヤマタノバナナを倒し、ナツコを取り戻すとダイコーンを動かすための電池をくれる。
またピーナツ村のはずれに住んでいるニンジン仙人に酒やツマミを持っていくと情報をくれたり、漢方薬をくれる。
電池をもらった後は再びウッピー洞窟に向かい、洞窟を抜けると土に半分埋まったダイコーンを発見する。オニオンメダルを使って中に乗り込み、電池を使うとダイコーンが動き出す。ダイコーンでキャロット高原を進んでいくとカボチャ大王の部下であるウォーメロン将軍のモビルヤサイスーツ部隊が現れる。
ウォーメロン将軍の部隊を倒すとダイコーンは壊れて動かなくなってしまう。ダイコーンを降りると目の前にはうどの大木があり、キャロット高原の出口までやってきていた。大木の根元には変草(へんそう)とカボチャ大王の城の地図の半分があり、地図には変草の使い方も書いてあった。
2人は早速カボチャに変装し、カボチャだらけの町カボチャックへ向かう。

第7章 カボチャックの町

カボチャックの町のメインストリート。向かって左の店がよろず屋、左がバーである。

カボチャに変装してカボチャックの町へ入ったキュウリ戦士と柿っ八。町はカボチャ大王を祝うお祭が開催されていて賑わっている。
浮浪者のウリからヤサイ通りに情報をくれる人がいると聞き向かってみると、浮浪者コンビのマイシェルとシャクソンがいた。シャクソンは元オニオン王の家来だったため、キュウリ戦士たちがレジスタンスだとわかると城への抜け穴の存在とそれを知るおばばの事を教えてくれる。
おばばは、トマト姫が閉じ込めてられている部屋の鍵が盗み出されたこと、城への抜け穴がヤサイ通りに掘られたこと、更に抜け穴の中の進み方も教えてくれる。
パブに立ち寄るとカボチャの兵士トームとシェリー、ナスの元兵士ナスーミンがいる。ナスーミンはカボチャに変装しているキュウリ戦士たちの正体を知ると、トマト姫が閉じ込められている部屋の秘密の鍵を拾った事を伝え、鍵を託してくれる。
そしていよいよ抜け穴を抜け、カボチャ大王の城に潜入するキュウリ戦士と柿っ八であった。

第8章 カボチャ大王の城

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