日本代表アギーレ監督 八百長疑惑の経緯

ワールドカップブラジル大会の後、男子サッカー日本代表チームはハビエル・アギレを新たな監督として迎え入れた。メキシコ代表チームを率いた経験値や実績から期待がかかっていたが、「八百長疑惑」という気がかりもあった。ここではハビエル・アギレにかけられた疑惑の経緯をまとめた。

120分間、練習開始から終了まで、アギーレ監督はよくしゃべり、笑わせた。その姿は15年間の監督生活で退席処分4度、納得のいかないプレー、判定には暴言をいとわぬ闘将の印象とは180度違った。「冗談を言うのは私のスタイル」。選手への指示はコーチに任せ、一方でギャグを繰り出す。これが新監督としての1日目だった。

和やかな雰囲気の中で、実はサバイバルの試験が始まっていた。関係者によれば、指揮官は来年1月のアジア杯に向け、既に独自の調査で70~80人のリストを作成済み。中にはJ2の選手も含まれるなど、その情報量は豊富で「(代表に)合わない選手はすぐに外す」と明かしているという。選考基準も多岐にわたり、試合中に水を多く飲む選手、時間稼ぎする選手などは好まない。それぞれの選手はどういうタイプなのか。この日は格好の選考材料だった。

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練習前に約5分間、円陣を組み「きょうから来年1月のアジア杯に勝つためにやっていく」と伝えた。7人の欧州組が不在だった初日の練習からは戦術、スタイルは見えなかった。それでも5日のウルグアイ戦に向け「4―3―3でプレーします。最初の1分から90分までしっかり戦うこと」と言った。大事なのはシステムではなく、戦う姿勢だ。笑みがあふれた練習風景からは想像がつかない。メキシコ人指揮官による、したたかで周到な試験が始まった。

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この日参加した16選手は欧州、J1で2日前に試合を行ったばかりで、メニューはリカバリー中心。そのため指揮官は対話を重視し、観察に徹した。手元にはノートを抱え「気付いたことは常にメモする。まずは観察からです」。練習中、手倉森コーチから裏方に当たる用具係まで分け隔てなく話し、あらゆる角度から情報を収集した。指揮官としてのしたたかさがのぞいた。

練習中、最も盛り上がったのが3対3のフットバレーだ。指揮官はDFチームに対し「GKチームに負けたら即帰ってもらうぞ」と冗談を言い、笑いを誘った。吉田は「気難しいのかと思っていたけど、ラテン系というか、よくボケますね」。細貝も「見た目は怖いけど優しいのかな」と笑う。もちろん対話もチームづくりの重要な要素だが、やりとりを通じた反応やコミュニケーション能力も試されていた。

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■アギーレ監督 リストに70~80人…代表候補まだ発掘途中

アギーレ監督が日本代表候補としてリストアップしている選手が70~80人に上ることが判明した。日本協会関係者が「監督が持っているリストには70、80人の名前がある」と明かした。

11日の来日から28日の日本代表発表までにJリーグ2試合、天皇杯1試合を直接視察。各スタジアムにスタッフも配置して情報収集を行った結果、メンバー23人の3倍以上の名前が挙がっていた。

アギーレ監督は30日は日立柏サッカー場で行われた柏―甲府戦を視察した。9月の親善試合2試合に出場するメンバーのいないカードに足を運び「日本に来て視察した中で最もリズム感のある試合だった。将来のため、今後のためにメモを取りました」と説明。10、11月の親善試合や来年1月のアジア杯に向けた選手発掘を進めた。

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9月の親善試合メンバーには新顔5人をサプライズ選出。代表発表後の初試合となった今節はその初招集組から現役大学生の武藤、C契約の皆川(広島)、23歳の森岡(神戸)の3人がゴールを決め、指揮官の眼力の確かさを証明した。「過去は関係ない。ゼロからのスタート」と語っており、今後も“アギーレリスト”は拡大しそうだ。

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■サプライズだらけのJ召集に隠されたアギーレの“本音”

アギーレ新監督の初陣となるキリンカップチャレンジ(ウルグアイ戦=9月5日・札幌、ベネズエラ戦=同9日・横浜)の代表メンバー23人が28日に発表され、Jリーガー12人の顔ぶれ。まさにサプライズだらけだった。

代表初お目見え選手は5人。身長186センチの広島FW皆川佑介(22)は、Jリーグデビューがわずか1カ月前の7月19日の大宮戦。J通算7試合2得点で異例の代表招集だ。

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鳥栖のDF坂井達弥(23)は今季、出場は4試合のみ。23日の大宮戦フル出場が4月29日の広島戦以来、4カ月ぶりのリーグ戦出場となった。その大宮戦をリカルドGKコーチが視察。お目当ては代表メンバー入りしたGK林彰洋(27)だったが、坂井は身長183センチで空中戦に強いストッパー型CB。左利きが評価されたともっぱらだ。

「28日の記者発表の前に、Jリーグ強化担当者会議が開かれた。アナウンスされる前に鳥栖の担当者が協会幹部から坂井の代表入りを聞かされ、椅子から転げ落ちんばかりに驚いた。ちなみに坂井はイケメンで有名。美男子DF内田篤人(26)がケガで未招集なので“空席のイケメン枠”で招集されたと、冗談めかして話す人もいる」(放送関係者)

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■香川、内田、遠藤…W杯戦士11人落選 ケガの影響考慮も世代交代の可能性?

W杯ブラジル大会のメンバーからは11人が外れた。FW香川真司(マンチェスター・ユナイテッド)は26日のリーグ杯・ミルトンキーンズ戦で脳しんとうを起こした影響で外れた。原専務理事は「100%でプレーをする可能性を考えた時に難しい」と説明した。

W杯組ではないものの、FW原口元気(ヘルタ)も24日のブレーメン戦で負った右肩のけがで当初リスト入りしていたが見送られた。

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「アギーレは会見で『まったくゼロからのスタート。走れない選手は呼ばない』と話していた。さらにFW皆川について『若くて攻撃的でハングリーな選手。代表に合っている』と評したようにチームづくりのベースにW杯経験者や欧州組を置くのではなく、Jリーガーを積極的に登用しながらアグレッシブな日本代表にしていくというメッセージが込められている――と感じさせられた。そのシンボル的な存在が、今回の代表初招集5選手ということです」(サッカージャーナリスト・六川亨氏)

W杯出場組にとっては、ここが正念場。アギーレ・ジャパンは10月、11月に計4試合の代表戦をこなすが、その頃にはFW本田圭佑(28)や香川真司(25)なんて、ひとりもいなくなっているかも知れない。

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06年ドイツW杯後、ジーコ監督の後任・オシム監督が初代表メンバーを発表した際、18人中10人が代表初招集選手で占められ、センセーショナルな話題を呼んだ。もっとも、オシムはJ千葉の監督だったのでJリーガーたちを熟知していた。

アギーレは11日に来日する前、J1全チームの試合を収めたDVDが手元に送られ、ひと通り目を通した上に16日のJ1・浦和-広島戦、20日の天皇杯・FC東京-J2松本戦を観戦している。

とはいえJリーガーの知識量は、オシムとは比較にならないほど少ない。なぜアギーレは、若くてイキが良くて代表経験のない選手、代表歴数試合の選手ばかり呼んだのか?

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DF内田篤人(シャルケ)は右膝の炎症、MF山口蛍(C大阪)は右膝半月板負傷の影響が大きい。MF青山敏弘(広島)も腰痛から試合復帰していない状況だ。

DF今野泰幸(G大阪)、MF遠藤保仁(G大阪)、FW大久保嘉人(川崎)については世代交代も考えられる。アギーレ監督は「若手、ベテランは区別しない」としており、必要が生じた場合に招集する可能性はある。

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■アギーレ監督 船出の2戦で「できれば23人を起用したい」

【アギーレ監督に聞く】
――最初のメンバー発表に向けて

「新しいステージが始まる。このプロジェクトに一丸で臨みたい。2、3回のセッションでいいサッカーを見せるのは難しいが、11人のJリーガーと12人の欧州組を融合させたい」

――ここまで視察したJリーグの印象は?

「まだ若いリーグで成長を続けている。チームによっては戦術を厳格に遂行している。もう一つはフェアプレーの究極の姿がある。汚いプレーはなく、フェアで高貴なスタイルがある」

――過去に監督として激しい行動から退席処分を受けているが?

「確かに12年いたスペインで2回、メキシコ代表では80試合で1回、メキシコのクラブでは5年間で1回、退席処分を受けました。ただ日本はこれからもフェアプレー賞をもらうでしょう。ヒール(悪役)になり、相手にケガをさせるようなことはしない。もちろん激しくは戦います」

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――2試合の起用法は?

「できるだけ多くの選手を、できれば23人を起用したい。選手たちがパスしなければならないテストが(10、11月を含めて)6試合ある。それをパスした選手が来年1月のアジア杯に進む」

――香川がマンUで出場機会がない。話題に出ているバレンシアなどに移籍した方が良いか?

「スペインとイングランドでは少し違うと思うが、どちらにもビッグクラブがあり、香川はどちらでも通用すると思っている」

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■「全員がゼロからのスタート」

アギーレ監督はW杯登録メンバーから12名を招集し、11名を入れ替え。海外組は12名、国内組は11名というメンバー構成となった。新監督はまず、初戦に向けた姿勢を次のように述べた。

「ここから新しいステージが始まるので、このプロジェクトに一丸となって臨みたい。初戦から競争力のあるチームの姿を見せ、常に勝利を目指して戦う姿を見せたいと思っている。ウルグアイ戦、ベネズエラ戦で見せたいのは、しっかり戦って勝利を目指すチーム。日々、向上させていきたい」

今回のメンバーには鳥栖DF坂井達弥、新潟DF松原健、神戸MF森岡亮太、広島FW皆川佑介、FC東京FW武藤嘉紀の5名が初招集。皆川と武藤については、香川真司と原口元気の負傷による招集であることを明かしている。

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メンバー選考に当たって重視したことは「質の高さ」だとコメント。自身のJリーグ視察やビデオ視察のほか、代表スタッフの意見を踏まえて選出したと話している。23名は横一線で、キャプテンについても現時点では決めていないとのことだ。

「2試合のキャプテンは最終的に私が決定したいが、選手たちにも相談していきたいと思う。この試合ではできるだけ多くの選手を見たいし、もちろんできれば23人全員を使いたい。選手たちはそのテストをパスしなければならない。6試合のテストをパスできた選手が(1月の)アジアカップに進むことになる」

「全員がゼロからスタートして、どの選手が先発するかを考えなければならない。若手なのかベテランなのか、初招集なのかすでに代表でプレーしたことがあるのか、Jリーグ所属なのか海外組なのか、そういう区別はしない。全員が日本代表だ」

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日本代表で目指していくサッカーの方向性や、選手選考の基準に関しては次のように持論を述べた。

「相手よりボールを持つチーム、相手より攻撃を仕掛けるチーム、それでいてバランスの取れるチームを見せたい。しっかりスペースを使いながら相手よりボールを持って、失ったらすぐに奪い返す姿勢を見せたい。賢いチームであることが特に必要だ。ピッチの各エリアで、どういう仕事をすべきかを把握できるチームにしていきたいと思う」

「試合は90分あり、その中でインプレーは半分の48分くらい。後は試合が止まっている。ピッチには22人いるので、1人がだいたい2分ボールを持つことになる。ボールを持っていない88分にその選手は何をしているか、チームのことを考えるという意味で私はその部分を見ている。走らない選手を呼ぶことはない」

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■アギーレジャパン初招集 最大のサプライズは皆川佑介の選出

アギーレ色”を前面に押し出したサプライズ招集が続出した。今季ブレークしているFW武藤嘉紀(22=FC東京)、FW皆川佑介(22=広島)、MF森岡亮太(23=神戸)、DF酒井達弥(23=鳥栖)、DF松原健(21=新潟)の5選手が初選出された。

なかでも最大のサプライズとなったのがルーキーの皆川だ。クラブでは控え扱いで今季の出場は7試合、先発に至ってはわずかに1試合だ。それでも少ない出場機会の中で、186センチの高さを生かしたポストプレーや献身的な守備は森保一監督から高く評価されており、期待の若手有望株として注目を集めている。

会見でアギーレ監督は選考基準について「走れない選手は呼ばれません」と話したうえで「1人の話をすれば23人の話をしなければならない」と初招集選手についても言及を避けたが、他の選手も含めて攻守両面に貢献できる運動量の多いタイプが重視されたようだ。

出典: news.livedoor.com

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