日本代表アギーレ監督 八百長疑惑の経緯

ワールドカップブラジル大会の後、男子サッカー日本代表チームはハビエル・アギレを新たな監督として迎え入れた。メキシコ代表チームを率いた経験値や実績から期待がかかっていたが、「八百長疑惑」という気がかりもあった。ここではハビエル・アギレにかけられた疑惑の経緯をまとめた。

ブラジルW杯に向けてはFW本田圭佑(28=ACミラン)やDF長友佑都(28=インテル)らが「優勝」をぶち上げた一方、協会側は「前回の南アフリカ大会のベスト16を上回るベスト8が目標」とするなど、ムリな設定をしてこなかった。それだけに日本代表に対して、異例の要求となった。

こうした要請を出した背景には、ハビエル・アギーレ監督(55)への不信感も見え隠れする。就任後、いきなり若手5人を大抜てきするなど、大なたを振るったが、11月にはベテラン中心に回帰するなど、強化方針に一貫性はなかった。そこで指揮官にプレッシャーをかける意味でもあえて厳しい指令を突きつけたわけだ。

出典: news.livedoor.com

一方で、アギーレ監督も「アジアカップでは優勝を狙う」と公言。ここまで6試合を戦い3勝1分け2敗。11月にはホンジュラス(14日)、オーストラリア(18日)に連勝し、態勢を整えたが、協会幹部から全幅の信頼を得るには、連覇を果たすしかないようだ。

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■アギーレが不振香川の代役に清武指名

日本代表の10番が窮地に陥った。2014年の全試合を終えたアギーレジャパンは来年1月のアジアカップ(オーストラリア)に向け準備を整えるが、気掛かりなのはMF香川真司(25=ドルトムント)の状態だ。周囲からはスタメン降格も指摘されるなど、代表では本来の力を発揮できていない。そこでアジア杯に向けMF清武弘嗣(25=ハノーバー)が10番の“代役”に急浮上した。

アジアカップに向け年内最後の国際親善試合を2連勝。就任6試合で3勝2敗1分けと勝ち越しに成功したアギーレジャパンだが、10番を背負う香川だけが結果を残せなかった。チームメートからも不安の声が出るなど、今季のパフォーマンスは問題視されている。

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日本サッカー協会の霜田正浩技術委員長(47)も19日、状態を不安視した。オーストラリア戦(18日)後に“緊急会談”したことを明かし「立ち話でしたが、本人は前向きな話をしていたので、まあ大丈夫でしょう。ゴールはないけど、ホンジュラス戦(14日、豊田)では何度もチャンスにも絡んでいたから…」と再起を期待した。

日本代表がアジアカップを連覇するには10番の力が欠かせない。だが、本来のプレーを出せていない現状はハビエル・アギーレ監督(55)にとっても頭の痛い問題。しかも所属するドルトムントもドイツリーグで低迷しており、香川が来年1月までに完全復調する保証はない。そこで“有事”に備えて代役をリストアップする方針という。

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その筆頭候補に浮上しているのがロンドン五輪世代のMF清武だ。霜田委員長は名前こそ挙げなかったが「そういうことも踏まえて監督は欧州視察に行った。これまで代表に呼んでいない選手も見るためです。アジア杯の予備登録メンバー(12月9日発表)は50人なので、いろいろな可能性を踏まえた選手を選ぶでしょう」と説明した。

まだアギーレジャパンに招集されていない清武はザックジャパン時代から「次世代のエース候補」と言われ、ブラジルW杯にも出場した。今季移籍したハノーバーでもすぐにレギュラーに定着。精度の高い長短のパスが最大の武器で、高い得点力や豊富な運動量にも定評があり、攻守両面でキーマンになれる存在だ。

アギーレ監督は今後も幅広く選手を見極めた上で12月下旬に発表する最終登録メンバー23人を選定するが、香川のスランプが指揮官を悩ませているのは間違いないようだ。

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■人の次は布陣も…アギーレ監督即決断“ザック流”回帰で初連勝

キリンチャレンジ 日本2―1オーストラリア (11月18日 ヤンマー)

手詰まりに陥った戦況を見かねて、アギーレ監督が動いた。0―0の前半35分、テクニカルエリアの最前線に飛び出し、システム変更を指示。アンカーを置く基本布陣の4―3―3からダブルボランチの4―2―3―1へ移行させた。「チームが快適にプレーできていなかった。サッカーとは戦略のゲーム。幸運にもチームには複数のポジションをできる選手がいる」。シュート数は変更前の1本に対し、変更後は12本。思い切り良い判断で勝利を手繰り寄せた。

日本協会の監督招へい理由の一つが“引き出し”の多さ。長谷部、遠藤らベテランを積極起用したメンバー構成だけでなく、システムまでザッケローニ前監督時代に逆戻りしたのは皮肉だが、試合の中で複数布陣を使いこなしたのはさすがだった。今後の基本布陣については「それは重要ではない」と強調。長谷部は「選手間で“2ボランチの方がいいのでは”と話していたら指示が来た。練習でも2ボランチや2トップなど試していたので問題なかった」と感心した。

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後半開始から起用した今野のゴールで先制するなど、采配は的中。就任から6戦目で迎えた初のアジア勢との対戦を白星で飾った。連覇を狙う来年1月のアジア杯の最大のライバルと目されるオーストラリアとの対戦成績を8勝8分け7敗として白星が先行。柴崎、塩谷ら有望若手を起用できず、チーム力の底上げという課題は残したが「勝利という目標を果たせた」と満足げだった。

「(就任からの)6試合でチームはプレーの形、激しさ、コンセプトを習得できた。計画通りに前進している。アジア杯のタイトルを守るディフェンディングチャンピオンの仕事が始まる」。19日からは休むことなく欧州組の視察行脚に出発する。アジア杯に向けた直前合宿は来月29日にスタート。2大会連続5回目の優勝に向けた準備は最終局面を迎える。

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■アギーレJAPANがオーバー30の長谷部、遠藤を招集した本当の狙い

JFAは「アギーレ監督は『選手を育てながら勝つのが仕事』と豪語していたが、遠藤保仁(34)などを招集。さらに、JFA内にはアギーレ監督が採用する4-3-3システムが日本に適しているのかという声も上がり始めた」とレポートしている。

「『選手を育てながら勝つ』という言葉の裏には、チームを持続的に成長させていくという意味もあります。たとえば、一般的にサッカー選手は、30歳を超えたらそこまで成長は望めない。32歳を過ぎれば、下降線をたどります。一方で、18~24歳くらいの選手たちには伸びしろがある半面、波もある。30代の選手と20代前半の選手をチームに組み込むことで、安定と成長をチームにもたらす。多くの強豪チームが、このようなメンバーをそろえます。アギーレ監督は、JFAやメディアからの『結果を見せてほしい』というリクエストに応えるために、遠藤や長谷部誠など30代の選手を招集したのでしょう」(若手のサッカーコーチ)

出典: www.excite.co.jp

アギーレ監督からすれば、ブラジル大会のメンバーを招集すれば楽に勝てるのは当然で、「(遠藤と長谷部がいれば)中盤が自信を持ってプレーできる」とも分析している。これまで遠藤や長谷部を招集しなかったのは、安定した彼らの力を使うのではなく、世界と交わる機会のないJリーグの選手たちに国際舞台を経験させ、この水準でどれだけできるのか試したのだろう。結果、ほとんどの選手が脱落したが、一方で武藤嘉紀のようなスター候補生も生まれている。招集された若手たちは「遠藤さんや長谷部さんは、ここまでできるのか」と舌を巻いていたくらいで、「もっとやらなければ」という気運も上がっていた。効果はてきめんである。

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就任以降、何かと批判を受けているアギーレ監督。メディア受けもあまりよくないが、若手のサッカーコーチたちいわく「今後が楽しみです」とのこと。ただし、現状を考えると、次戦のオーストラリア戦に敗れると、また解任騒動となりそうだ。アギーレ監督には厳しい空気だが、これが本来の代表監督へのプレッシャーでもある。

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■アギーレ監督 豪州戦の内田欠場を発表「膝の問題で休みます」

キリンチャレンジ杯 日本―オーストラリア (11月18日 ヤンマー)

日本代表のアギーレ監督が内田の欠場を明言した。

14日のホンジュラス戦でW杯ブラジル大会以来4カ月ぶりに復帰。快勝に大きく貢献したが、指揮官は試合前日の公式会見で「良い練習ができた。唯一の問題は内田の膝。彼は試合に出られない。休みます」と無理をさせない方針を示した。もともと出場は1試合限定だったようで、内田も「こっちに来る時からそういう話をしていた」と話した。

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■やっと本腰?アギーレ監督 就任後初の本格的戦術練習に選手も驚き

選手も一様に驚きを隠さなかった。9月の新生日本代表発足後、3度の代表合宿を行ってきたが、アギーレ監督は初めて守備の戦術について指示を出した。DF酒井高が「監督がやりたいことを要求してくるようになって、ステップアップし始めた」と明かせば、MF柴崎も「細かい指示が増えた」と説明した。これまでの自由なサッカーとは違い、規律や約束事が課せられた。

選手の話を総合すると(1)お互いの距離感(2)相手をサイドへ追いやる守備(3)サイドにボールが出た時のマークの受け渡しやポジショニング(4)DFラインをペナルティーエリアまで下げない(5)GKはDFラインの裏のスペースをケア――と“守備5カ条”が出された。

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特に(1)は状況ごとに具体的にメートル単位で要求した。(2)についてはアンカー役のポジショニングに細心の注意を払い、バイタルエリアと呼ばれるゴール前中央へのパスを供給させないブロックを築くように指示。選手個別の指導では、前任のザッケローニ監督同様に体の向きにまで言及された者もいたようだ。

9、10月の親善試合4試合までは、アジア杯に向けた選手選考がメーンだった。だがアジア杯が約2カ月後に迫り、18日に対戦するオーストラリアは覇権を争う最大のライバル。11年1月のアジア杯決勝以降、オーストラリアには4試合負けなしとはいえ、前哨戦で叩くことができればアジア杯連覇へ向けて勢いが付く。就任会見時に「守備を固めて勝利を目指したい」と話した指揮官だけに、次の一戦に懸ける本気度がうかがえる。

10月のブラジル戦では経験の少ない若手を多数先発させたかと思えば、今回は遠藤らのベテランを復帰させるなど、アギーレ監督の戦術や選手選考には協会内部からも懐疑的な目を向けられることがあった。ようやく本腰を入れた格好となったこの日の練習。いよいよ、真のアギーレサッカーがお披露目となる。

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■アギーレ監督、先発大変更 豪州戦は“チルドレン”積極起用へ

圧勝劇から一夜明け、アギーレ監督は早くもオーストラリア戦に頭を巡らせていた。「アジア杯が迫ってきているので、チームのベースをつくらないといけない」と気の緩みはない。ホンジュラス戦の先発組は軽めの調整だったため、サブ組のゲーム形式中心の練習を真剣な表情でチェック。選手の調子を見極めようと熱視線を送り、ゲリング・コーチと激論を交わす場面も見られた。

高いパフォーマンスを示したホンジュラス戦の先発11人のアジア杯メンバー入りが当確となったことで、オーストラリア戦は先発を大幅変更する可能性が浮上。指揮官は、ホンジュラス戦で遠藤、長谷部ら“古井戸組”に頼るなりふり構わぬ采配を見せたが「育てながら勝つ」という本来の方針に軌道修正し、柴崎、太田、塩谷ら“アギーレ・チルドレン”の積極起用を検討している。2日間の練習を見て最終決断を下す見通しだ。

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柴崎は「きのう(14日のホンジュラス戦)はチームとしてしっかりやるべきことをやっていた」とベテラン組の奮闘に刺激を受けた様子。「自分も次に向けてしっかりと調整していきたい」とオーストラリア戦を見据えた。5対5のゲーム形式で太田がドリブル突破から強烈な左足シュートを放つなど“サブ組”のモチベーションは高い。

アジア杯開催国のオーストラリアは連覇を狙う日本の最大のライバル。先発を大幅変更すれば、相手を惑わし手の内を隠せるメリットもある。一方で“前哨戦”に敗れれば、苦手意識が芽生える可能性も否定できない。10月14日のブラジル戦では本田をベンチスタートさせるなど、同10日のジャマイカ戦から先発6人を入れ替えて0―4で惨敗しており、指揮官の決断が注目される。

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■アギーレ監督ご満悦も…哲学どこへ?ザック“遺産”で6発

キリンチャレンジカップ2014 日本6―0ホンジュラス (11月14日 豊田ス)

アギーレ監督は得点が決まるたびに拳を握りしめた。試合前に6―0で勝つように選手に指示しその通りのスコアで大勝。「楽なゲームに見えたかもしれないが、そうではない。全てのボールにおいて戦っていた。いい守備、いい攻撃ができた」と、舌は滑らかだった。

なりふり構わず白星をつかんだ。先発のうちW杯ブラジル大会代表は10人。自身が唯一選んだ武藤もシュートを打てず前半で交代し、後半出場の13年コンフェデ杯メンバー、乾はすぐに結果を出した。

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経験の浅い選手をサプライズ選出するなど独自色を出したこれまでの4試合は1勝1分け2敗。さらに今合宿は、母国メキシコで企業による殿堂式典出席という私用のため3日間練習を離脱した。日本協会内に不満の声も上がり始めており背水の陣。「育てながら勝つ」という哲学を捨ててでもベテランの遠藤らを起用し、結果を出した。

指揮官は「責任感を持っていけば、いいチームになる」と自信を示した。しかし、ホンジュラスのメドフォード監督が「戦う姿勢が足りなかった」と言うように相手のコンディションが整っていなかったのは事実。ザックジャパンの“遺産”で戦ったことと合わせ、手放しでは喜べない大勝だった。

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