『チャーリーとチョコレート工場』とは、ティム・バートンとジョニー・デップのコンビで公開された、2005年のアメリカのファンタジー・コメディー映画である。完全非公開のチョコレート工場内部を見学するというファンタジックで高揚感のあるプロットの一方で、作中には強烈なブラックジョークや人間のエゴに対する風刺、皮肉が全開となったミュージカルシーンが盛り込まれており、美しくも怪奇的な映像センスとポップな世界観が融合した仕上がりとなっている。第78回アカデミー賞衣装デザイン賞ノミネート作。
ウンパ・ルンパ(演:ディープ・ロイ)
同じ役者さんがウンパ・ルンパ役を全員こなしている。
ウンパ・ルンパは、ウィリー・ウォンカのチョコレート工場で働く小柄な部族である。非常に働き者である一方、ウォンカからは「いたずら好き」とも評されている。通常はむっつりとした表情で一言も喋らず、胸の前で腕をクロスさせる特有のジェスチャーによって合意や了解といった意思疎通を図るが、作中ではウォンカに耳打ちをする場面もある。また、工場へ招待された子供たちが自らの過ちによってひどい目に遭うたびに、その子供の行動を風刺する歌とダンスを披露する特徴を持つ。ウォンカはこれらを「即興」であると説明するが、同行者からは事前に練習していたのではないかと疑念を持たれている。なお、物語のラストシーンにおいては、彼らのうちの一人が作品のナレーターを務めていたことが判明する。
元々はルンパランドと呼ばれるジャングルの奥地に住んでいた。原作の初版においてはピグミーの一種と明言されていたが、後に人種差別問題を考慮して架空の小人種へと設定が修正された経緯を持つ。現地では危険な野生動物から身を守るために樹上で生活しており、粘液を持つ「ものすごくまずい緑色のイモムシ」を主食とし、少しでも味を良くするために他の食材とマッシュして食す過酷な生活を送っていた。彼らが何よりも欲していたのはチョコレートの原料であるカカオ豆であり、エキゾチックなフレーバーを求めてジャングルを訪れたウォンカと出会ったことで運命が大きく変わる。カカオ豆が食べ放題であり、給料もカカオ豆で支払われるという契約をウォンカと交わしたことで、部族ごと工場へ移住し、住み込みで従業員として働くこととなった。
チャーリー・バケット(演:フレディ・ハイモア)
出典: blog.goo.ne.jp
チャーリー・バケットは、本作の主人公の少年である。物語のナレーションにおいて「特別な子ではない」と称される通り、工場の近くに位置するやたらと傾いた家で、両親および寝たきりの両祖父母(4人の年齢を足すと381歳)とともに極めて貧しい暮らしを送っていた。父親の薄給、さらにはその後の失業により困窮を極める環境にありながらも、ウィリー・ウォンカに強い憧れを抱き、父親が勤めていた工場から持ち帰った歯磨き粉のキャップを用いてチョコレート工場の模型を作るなど、非常に家族思いで心優しい性格の持ち主である。毎年自身の誕生日にのみ1枚だけチョコレートを買ってもらえるが、その貴重な1枚を家族全員に分け与える一面も持っている。
誕生日のチョコレートや、元チョコレート工場の従業員であった祖父のへそくりで購入したチョコレートではハズレだったものの、道端でたまたま拾ったお金で購入したチョコレートから、世界にわずかしか存在しない最後の一枚のゴールデンチケットを引き当てた。家計を助けるためにチケットを売却しようと考えたものの、祖父の熱意ある言葉に後押しされ、その祖父とともに工場見学への参加を決意する。工場内では、他の子供たちから負け犬呼ばわりされるなどの意地悪を受けながらも実直に進み、最終的にウォンカから工場の経営権を譲渡する打診を受ける。しかし、その条件として提示された「家族を捨てること」を拒んで一度は辞退した。その後、町中で再会したウォンカと実父との和解を仲介したことで、家族全員で工場内に移り住むことを条件に、ウォンカの共同経営者としてともに工場を切り盛りしていくこととなった。
チャーリーの家族(バケット一家)
【バケット氏】歯磨き会社に勤めており、部品の不良品を土産として持ち帰るなど、優しい父親である。チャーリーはその部品でチョコレート工場やウィリー・ウォンカの人形を作っていた。しかしゴールデンチケット騒動でチョコレートの売り上げと同時に虫歯になる子も増えたため、勤務先では効率化のため機械を導入。職を失うが、最終的にはその機械の修理技師として復職。結果として収入が以前よりも増えた。
【バケット夫人】チャーリーの母。貧乏であることに愚痴をこぼすこともなく、「キャベツのスープに合うのはキャベツ」と笑顔で言ってくれる前向きな良妻賢母である。一家団らんを大事に思っているようで、「食事の時に仕事の話をしないこと」というルールを設けている。復職した夫や工場経営者となったチャーリーに対しても、変わらず接していた。
【ジョーおじいちゃん】チャーリーの祖父の一人(原作では父方)。チョコレート工場での勤務経験があるが、先述のスパイ関係の事件で解雇されたそうだ。ファンからはよく「かわいい」と称される。普段は寝たきり状態であるが、チャーリーがゴールデンチケットを当てた時は「わしはこんなに元気だぞ!」と踊ってみせるほど、工場行きを熱望していた模様。戻ってからも家じゅうを掃除するなど、工場見学が元で活気が戻ったようだ。
【ジョージおじいちゃん】もう一人の祖父(原作では母方)。ゴールデンチケットを売ってお金に変えようとしたチャーリーに、「金なんか毎日印刷されてそこら中にある。でもそのチケットは一枚だけだ。そこらにある金の為にたった一枚のチケットを手放すのは愚か者のすることだ」と諭し、工場行きを自分の意思で決めさせた。含蓄のあることを言う半面口の悪い所もあり、チャーリーに聞かせられないような暴言(見ている側にも聞こえないという演出なので何を言ったかは不明)を吐いたこともある。
【ジョゼフィーンおばあちゃん】原作では父方の祖母。オーガスタスを見て曰く「気持ちの悪い子」。
【ジョージーナおばあちゃん】原作では母方の祖母。耳が遠いのか、ウォンカたちが屋根を突き破っても「誰か戸をノックした?」と聞く描写がある。一方、ゴールデンチケットに関しチャーリーに「同じようにチャンスがある」と励ましもした。
オーガスタス・グループ(演:フィリップ・ウィーグラッツ)
オーガスタス・グループは、ドイツのデュッセルドルフにある肉屋の息子であり、作中において1枚目のゴールデンチケットを引き当てた当選者。
チャーリー・バケットの祖父であるジョージおじいちゃんが「最初に引き当てるのは、豚みたいに太った小僧」と予想した通りの肥満児であり、常に口の周りにチョコレートをべたつかせている。毎日チョコレートを買ってもらえる環境にあり、ゴールデンチケットに関する記者会見の最中にも新しい包みを破って食べるほどの凄まじい食いしん坊である。チケットを引き当てた際も、はじめは食べることに夢中でチケットに気づかず端の方を少し食いちぎってしまい、「何か違う味がしたんで口から出したら、ゴールデンチケットだった」と言い放った。また、チャーリーに対してチョコレートを食べたいか尋ねつつ、「持ってくればよかったのに」と嫌味を言うなど、意地の悪い一面も持ち合わせている。
工場見学の際、ウォンカに対して「チョコ大好き!」とアピールするものの、ウォンカからは「僕も好きだよ。君と共通点があるとは思わなかったよ」と皮肉交じりにあしらわれた。その後、あらゆる設備が菓子類で構成され、チョコレートの滝が流れている部屋へ案内された際、持ち前の強欲な食欲が災いしてチョコレートの川に転落する。そのまま川のチョコレートを商品として加工するための巨大なパイプに吸い込まれ、見学者の中での最初の脱落者となった。なお、ウォンカが従業員に彼の救出を命じた理由は、オーガスタスの安否を案じたためではなく「彼が混ざったチョコレートなど気味が悪くて商品として売れない」という極めて冷淡な動機からであった。最終的には全身チョコレートまみれの姿となって工場から送り出されるが、その期に及んでも自らの手に付着したチョコレートを終始舐め取っていた。
【グループ夫人】オーガスタスの母。息子が最初にゴールデンチケットを当てた時、「この子はやると思っていました」と発言。お菓子の部屋ではこっそり室内のお菓子をバッグに詰め込むなど、息子に劣らず図々しい面も。しかし最後はチョコまみれになっても懲りない息子に「舐めるのはよしなさい!」と叱った。
ベルーカ・ソルト(演:ジュリア・ウィンター)
ベルーカ・ソルトは、イギリスのバッキンガムシャーにあるナッツ工場の社長令嬢であり、作中において2枚目のゴールデンチケットを引き当てた当選者。
裕福な家庭で過剰に甘やかされて育ったため、非常にわがままで傲慢な性格の持ち主である。「買って」「欲しい」が口癖で、あらゆる要求を親の財力によって強引に解決させようとする。自身が購入したチョコレートからチケットを引き当てたわけではなく、娘に泣きつかれた父親が大量のウォンカバーを買い占め、自身の経営するナッツ工場の従業員総出で通常業務を止めさせて包み紙を剥がさせ続けたという、物量作戦の果てに労せず獲得したのが真相である。
工場見学の際、クルミの中身を傷つけずに殻だけを取り出す訓練を施された訓練生のリスたちに目をつけ、ペットとして持ち帰りたいと父親に要求する。ウォンカから「非売品である」と売却を拒絶されると、自ら強引にリスたちの作業場へと降りていき捕獲を試みた。しかし、防衛本能を刺激されたリスの大群に一斉に襲われ、床へ組み伏せられる。さらに、一匹のリスに額をコツコツと叩かれた結果、選別基準である「頭の中身が腐っている(不良品)」と判定され、そのまま床中央にある焼却炉へと直結するゴミ捨て穴へ突き落とされて脱落した。当日はゴミを燃やす日であったものの、幸運にも焼却炉が故障していたため、内部に堆積していた3週間分の生ゴミがクッションの役割を果たして一命を取り留めた。最終的に全身生ゴミまみれとなって工場から這い出してきたが、ウォンカたちの乗る空飛ぶガラスのエレベーターを目撃した途端、父親に対して「あのエレベーターが欲しい、買って」と叫ぶなど、自身の行動を全く懲りていない強欲な姿のまま帰路についた。
出典: www.youtube.com
ゴミ捨て場に落ちた後。
【ソルト氏】ベルーカの父。ナッツの選別には機械を導入しているそうだ。ウォンカに名刺を渡したが、速攻で捨てられた。娘を甘やかしてきたことをウンパ・ルンパたちの歌やダンス、生ごみへの落下で思い知らされて成長。空飛ぶエレベーターを欲しがる娘に「今日お前がもらえるのは風呂だけだ!」と初めて厳しい面を見せた。
バイオレット・ボーレガード(演:アナソフィア・ロブ)
バイオレット・ボーレガードは、アメリカのジョージア州アトランタ在住の少女で、作中において3枚目のゴールデンチケットを引き当てた当選者。
ステージママである母親の過剰な教育方針の影響を受け、「1番」や「優勝」という言葉に異常なまでにこだわり、賞獲りに執念を燃やす少女。原作では単なるガム中毒の少女であったが、映画版では空手などあらゆる大会にチャレンジしては優勝を総なめにする極めて負けず嫌いな性格として強調されている。とりわけガムを噛み続ける競技においては、数年間同じガムを噛み続けているという記録を保持しており、食事など別の物を口にする際はそのガムを耳の後ろにくっつけて保管する奇癖を持つ。非常に勝ち気で自信家な面が目立ち、他者、特に貧しいチャーリー・バケットを見下して「負け犬」と称するほか、同じ見学者のベルーカ・ソルトとは表面上で親友になることを誓い合いながらも、あからさまなライバル心を燃やしていた。
工場見学の目的についても、見学の最後を生き残った者に贈られるという副賞(ウォンカからのプレゼント)を自分が獲得することを狙っており、ウォンカに対して「私が商品をもらう」と宣言した。その後、工場内の発明室で開発中であった、1枚で前菜からデザートまでのフルコースの味を堪能できる「三食分の食事が一粒になったガム」に目をつけ、ウォンカによる未完成であるという制止を完全に無視して噛み始める。スープからローストビーフへと変化する味に一度は感動していたものの、デザートのブルーベリータルトの段階に至った際、副作用によって全身が巨大な球体へと膨らみ、文字通りバイオレット(紫色)の身体に変貌して脱落した。その後、ジュース室へと運ばれ、ウンパ・ルンパたちによって体内の水分を搾り取られた結果、元の体型には戻ったものの皮膚の紫色の染みは消えなかった。しかし、水分を絞られた副産物として以前よりも身体が驚異的にしなやかに動くようになったため、本人はその柔軟性に一応の満足を示しながら工場を後にした。
【ボーレガート夫人】バイオレットの母。娘同様バトンなどの大会で優勝経験があり、記者会見の際さりげなく自慢していた。副賞を引き当てることには母子ともに自信があったが、バイオレットが膨らんでしまったため断念。しかも紫色のままであることに苦言を呈していた。
マイク・ティービー(演:ジョーダン・フライ)
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目次 - Contents
- 『チャーリーとチョコレート工場』の概要
- 『チャーリーとチョコレート工場』のあらすじ・ストーリー
- チョコレート工場
- お菓子の部屋
- ガム開発室
- ナッツ選定室
- エレベーター
- 『チャーリーとチョコレート工場』の登場人物・キャラクター
- ウィリー・ウォンカ(演:ジョニー・デップ)
- ウンパ・ルンパ(演:ディープ・ロイ)
- チャーリー・バケット(演:フレディ・ハイモア)
- チャーリーの家族(バケット一家)
- オーガスタス・グループ(演:フィリップ・ウィーグラッツ)
- ベルーカ・ソルト(演:ジュリア・ウィンター)
- バイオレット・ボーレガード(演:アナソフィア・ロブ)
- マイク・ティービー(演:ジョーダン・フライ)
- ウィルバー・ウォンカ(演:クリストファー・リー)
- 『チャーリーとチョコレート工場』のティム・バートン的なシーン
- ブラックジョーク・人形炎上
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