エレン・クルーガー(進撃の巨人)の徹底解説・考察まとめ
エレン・クルーガーとは『進撃の巨人』の登場人物で、ユミルの民であることを偽造してマーレ人になりすまし、マーレ治安当局の職員として潜入していたエルディア復権派のスパイである。9つの巨人の1つである「進撃の巨人」の力を身に宿し、通称「フクロウ」と呼ばれている。
ユミルの呪いによって寿命が近い自分の代わりに、グリシャ・イエーガーにエルディア復権の願いを託して壁の中へ行くよう指示した。その後進撃の巨人を継承させる為無垢の巨人化したグリシャに捕食され、スパイとしての任務を果たし、その生涯を終えた。
エレン・イエーガー
エレン・イエーガーとはこの作品の主人公であり、クルーガーの持つ九つの巨人のひとつ、「進撃の巨人」の最後の継承者である。クルーガーに未来の記憶を見せ、記憶に干渉した。
エレン・イエーガーは進撃の巨人の能力でクルーガーのことを認知しており、マーレ国内に侵入した際には自分の名前を「クルーガー」と名乗っていた。
エレンとジークがグリシャの記憶を見に行った時、グリシャはレイス家を皆殺しにするのを躊躇っていた。しかしエレンは「報いるために進み続けるんだ。死んでも、死んだ後も。これは父さんが始めた物語だろ。」とクルーガーと同じセリフを使い、後押しした。
自由を求め続け、始祖ユミルを理解し地ならしを発動させた人物である。
グリシャ・イエーガー
グリシャはマーレ国内にある、エルディア人収容区で生まれ育つ。ある日、少年だったグリシャは飛行船を見るために妹のフェイを連れ、外出許可書を持たぬままマーレの敷地内に足を踏み入れ、マーレ治安当局であるクルーガーとグロスに見つかってしまう。
それが原因となり、フェイは マーレ治安当局によって殺されたのだが、その相手にグリシャの父親はへりくだっていた。
その姿に失望したグリシャはその後医者となり、妹の復讐を胸にエルディア復権派に加わる。
その後、クルーガーによって送り込まれたダイナ・フリッツとの間に子供が産まれジークと名付けた。ジークをマーレの戦士候補生として育て、エルディア復権派に役立てようとしたが、それを望んでいないジークの裏切りの密告によってエルディア復権派は全員捕まり、楽園送りが決まった。グリシャは拷問を受け、殺されそうになったところをクルーガーによって助けられる。
そしてグリシャはクルーガーの持つ九つの巨人のひとつである「進撃の巨人」の力を継承し、その力で壁にたどり着き壁内に入った。
壁の中で家族をつくり、レイス家から始祖の巨人の力を奪うことに成功する。
「進撃の巨人」と「始祖の巨人」を息子であるエレンに継承し、グリシャは生涯を終えた。
エレン・クルーガーの父
クルーガーの父親で革命軍の一員。マーレ政府当局の手に落ち、生きたまま焼かれて死亡した。
エレン・クルーガーの名言・名セリフ/名シーン・名場面
「彼女に聞いたわけじゃなかったが……あの最期を見る限り、間違ってなかった……と思う」
グリシャの妻であるダイナ・フリッツは王家の血筋であり、マーレにとっても必要な存在なのだが、エルディア復権派が全員捕まり、楽園送りにされる際に、ダイナもその場にいた。
ダイナを助けたい一心でグリシャが「彼女は王家の血筋だ」と言おうとした時、クルーガーはグリシャの口を塞ぎ、その事実を隠した。
ダイナを楽園送りにすることを選んだのである。
ダイナは「どんな姿になってもあなたを探し出すから」と言い残し、無垢の巨人となり壁へ向かって歩き出した。
グリシャがなぜ助けなかったのかと聞くと、クルーガーは「死ぬまで敵国のために子を産まされ続ける生涯の方が良かっただろうか?」と聞き返す。そして、「彼女に聞いたわけじゃなかったが……あの最期を見る限り、間違ってなかった……と思う」と言った。
王家の血筋であることがマーレに知られれば、ダイナはマーレの為に子供を産まされ続ける人生になっていた。敵国にダイナの存在を知られるわけにはいかなかったのだ。だからクルーガーは阻止をした。
その後ダイナはエレンの母親であるカルラを捕食し、エレンの復讐心に火をつけた。
最後には、エレン・イエーガーと接触した際にエレンに宿っている始祖の巨人の力を一時的に引き出し、あたりの巨人が一斉にダイナに襲い掛かるのだった。
「ミカサやアルミン、みんなを救いたいなら使命を全うしろ」
第58話「進撃の巨人」にて、グリシャを楽園送りから救ったクルーガー。その時彼が放ったセリフが、「ミカサやアルミン、みんなを救いたいなら使命を全うしろ」である。会ったことがない未来の人間の名前を口にしたクルーガーも混乱していたが、彼以上にファンに大きな衝撃と混乱を与えた。
ネットでも「何話のセリフか」と話題に上がるほど、印象深い一言だったが、原作の第79話「未来の記憶」で、進撃の巨人の継承者には「過去と未来の継承者の記憶を覗き見、干渉する能力」があることが判明し、後の継承者であるエレンの記憶を見ていたことが明らかになった。
「これはお前が始めた物語だろ」
グリシャの父親が娘を殺されてもマーレにへりくだっていたのは、これ以上家族を失わないよう、グリシャが道を誤らないよう必死だったからだった。しかしグリシャはそれを学ばなかったばかりか自分の妻と息子を地獄に道連れにしてしまった。「その行いが報われる日まで進み続けるんだ。死んでも。死んだ後も」とクルーガーはグリシャにそう語り掛け「これはお前が始めた物語だろ」と続けた。その言葉で奮い立ったグリシャは立ち上がり、使命を果たすことを決めた。
「その巨人はいついかなる時代においても自由を求めて進み続けた。自由のために戦った。名は進撃の巨人」
クルーガーが継承相手をグリシャに選んだ理由、それはグリシャがマーレに対して強い憎しみを抱いている。それだけではなかった。
グリシャは収容区の中にとどまることが出来ず、自由を求め外に出た。
そしてその代償を同胞に支払わせた。そのツケを払う方法はエルディアに自由をもたらすことしかない。
グリシャに継承する際、「その巨人はいついかなる時代においても自由を求めて進み続けた。自由のために戦った。名は進撃の巨人」と、クルーガーは自身の持つ巨人の名前を語った。
進撃の巨人の継承者は王の独善に抗うため、何者にも従わない。その力はクルーガーからグリシャへ。そして、誰よりも自由を求めたエレンへと引き継がれたのだった。
エレン・クルーガーの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
壁の中で人を愛さねばならない理由
クルーガーはグリシャへ「家族を持て」「壁の中で人を愛せ」と言った。そして「それができなければ繰り返すだけだ。同じ歴史を、同じ過ちを、何度も。」と続けた。
これはグリシャが見えていた、未来の継承者であるエレンが産まれる未来に進み、ジークの時と同じ過ちを繰り返さないよう言ったセリフだと思われていたが、始祖ユミルが求めていたものが「愛」だった為、グリシャが愛を知ること、与えることが後に大きなカギとなることが、未来を除く能力で見えていたと思われる。その為、人を愛するという任務も、グリシャには必要だったのだった。
そしてその結果、グリシャはジークにしてきたことを心から反省し、エルディアの復権という任務を躊躇うほど新しい家族を愛した。
そして、エレンは始祖ユミルを従えることに成功したのだった。
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目次 - Contents
- エレン・クルーガーの概要
- エレン・クルーガーのプロフィール・人物像
- エレン・クルーガーの来歴・活躍
- エレン・クルーガーの過去
- グリシャ・イエーガーとの出会い
- スパイとしての任期終了
- グリシャに託す任務
- エレン・クルーガーの能力
- 進撃の巨人にある隠された能力
- 記憶の干渉
- エレン・クルーガーの関連人物・キャラクター
- エレン・イエーガー
- グリシャ・イエーガー
- エレン・クルーガーの父
- エレン・クルーガーの名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「彼女に聞いたわけじゃなかったが……あの最期を見る限り、間違ってなかった……と思う」
- 「ミカサやアルミン、みんなを救いたいなら使命を全うしろ」
- 「これはお前が始めた物語だろ」
- 「その巨人はいついかなる時代においても自由を求めて進み続けた。自由のために戦った。名は進撃の巨人」
- エレン・クルーガーの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 壁の中で人を愛さねばならない理由
- 同一人物ではない2人のエレン