日向翔陽(ハイキュー!!)の徹底解説・考察まとめ

日向翔陽(ひなた しょうよう)とは『ハイキュー!!』に登場する、烏野高校のミドルブロッカーだ。そしてこの物語の主人公だ。ミドルブロッカーとしては低身長だが、常人離れした瞬発力とずば抜けたジャンプ力を合わせ持つ高い身体能力を活かし、相手をかき乱す”最高の囮”として活躍する。向上心が強く努力を怠らない性格で高校卒業後は、単身ブラジルへ渡りビーチバレーで技術を磨く。そして日本代表ではオポジットとして活躍し、その翌年には海外へ行き、世界クラブ選手権に出場する。

インターハイ後の東京遠征で、日向は”変人速攻”で目を瞑る事をやめたいと影山に話す。烏野高校に戻り解散するが日向は「トス上げてくれよ」と影山に頼む。”変人速攻”を目を開けて打とうとする日向だったが上手く行かず、影山と喧嘩になってしまう。そのまま、日向は谷地と帰る。その帰り道に影山の事を「おれ、中学の最初で最後の大会で、影山にボロ負けしてさ。リベンジ誓って高校来たら、本人居るし、予想以上に感じ悪いしで、散々だったけど、試合になると考えてる事が解るっていうか初めて”友達”じゃなくて”相棒”が出来た気がしてたんだ」と話した。日向にとって影山の存在が大きい事がよく分かる言葉だ。

「俺が居ればお前は最強だ」

春校バレー宮城県代表決定戦準決勝、青葉城西高校戦の最終セットで10-12の場面で国見が下がり京谷が入る。戻った京谷に及川はトスを上げ打ち切る京谷。及川は「よく打った」と誉める。そして金田一の移動攻撃が決まり15-16と逆転される烏野高校。金田一の移動攻撃がIHの時とは違い高さも切れもあることに影山は気がつく。京谷の使い方、金田一の移動攻撃の進化、この二つは及川だからできた事だと影山は分かっている。「及川さんがスゲーのはわかりきってる事だ。呑まれんな…!」と思い息を吐くと日向が、「大王様がなんかスゲーのはわかる!だがしかし!!おれが居れば、お前は最強だ!!!」と言う。日向にとって影山が大切な存在である事が分かる。

「コンクリート出身日向翔陽です。あなたをブっ倒して全国へ行きます。」

春高前、日向と影山は谷地の家で勉強を教えてもらった帰りに牛島に出会う。影山が、「俺達、烏野から来ました。白鳥沢の偵察させてもらえませんか」と聞くと牛島は「これから学校へ戻る。見たいならついて来ればいい。ついて来れるなら」と許可を出した。ランニングする牛島についていき、体育館で牛島に影山が自己紹介をする。牛島は影山に覚えがあったようで、試合を見たことがあると言うが、それと同時に「俺に尽くせないセッターは白鳥沢には要らない」と冷たく告げた。
日向が及川の名前をだすと牛島は「奴は優秀な選手だ。白鳥沢へ来るべきだった」と話す。影山が「及川さんならエースに尽くすってことですか?」と牛島に聞く。すると牛島から、「及川はどこであろうと、そのチームの最大値を引き出すセッターだ」、「チームの最大値が低ければそれまで、高ければ高いだけ引き出す」、「それが奴の能力だ」、「優秀な苗にはそれに見合った土壌があるべきだ。痩せた土地で立派な実は実らない」と比喩を交えて青葉城西高校を批判する。
日向はよく理解できなかったのか「ヤセた土地??どういう意味ですか??」と聞く。牛島は、「青葉城西は及川以外弱い、という意味だ」と直接的に答えた。日向は青葉城西高校を強いと思い、尊敬している。牛島の物言いが気に障った日向は「青城が”ヤセた土地”ならおれ達はコンクリートか何かですかね??」と言い返した。初対面の強そうな相手にはビビりがちな日向が珍しく強気だった。そして体育館から跳んできたボールを日向は、ジャンプして牛島の上で獲り、「コンクリート出身、日向翔陽です。あなたをブッ倒して全国へ行きます」と宣言した。

「だってお前を倒したい」

強化選抜で日向は百沢にドリンクを渡す。すると百沢から、「お前が、選ばれれば良かった」と言われる。日向は、「いやいや。おれも選ばれればよかったじゃね?」、「合宿に呼ばれた奴は何かしら凄い奴らで、百沢は何つってもデッケエだろ?まあ確かに?おれは影山が居ないと、若干?若干な?本領を発揮できないみたいなトコあるけども?」と話すと百沢から、「俺はデカいだけだ」と言われる。日向は、「ウオオオイ!!だけって何だ!!お前…お前2mってすんげえだろ!?もし必殺殺人サーブか、身長2mどっちか今スグ貰えるっつったら絶対2mだな!だってサーブはがんばれるけど、身長はがんばるも何も無えし、とにかく2mなんて一番、最高に、MAXすげえ才能だろ!!」と叫んだ。月島、黄金川から、「ライバルを励ますなんて」と言われ百沢からは、「俺を励まして何のメリットがあんだよ」と言われると日向は、「だって、お前を倒したい」と百沢に言った。日向の前向きな性格がよく分かるシーンだ。

「楽してこうぜ」

日向は百沢に、「外から見てて気づいた事あんだけど、代わりにちょっとやってみてくんない?」とお願いする。そして百沢の2対2での試合が始まるが、皆百沢を狙う。日向は、「楽してこうぜ。百沢」と叫ぶ。すると百沢はファーストタッチを高く上げた。それは、簡単で、些細で、でも慌ただしい試合中忘れがちな事。ゆっくりと高いファーストタッチ、バレーはボールを落す事も持つ事もできない球技。でも自分、或いは仲間の体勢が整わない時、自ら時間を創る事はできる。そして自分が積極的に”楽”をしようとするパスは、それを託した相手も”楽”にする。日向は、国見を観察して気付いた事を百沢に話していた。「最初のボールをできるだけ高くパスすんだよ国見みたいに!それだけで速くて苦しいリズムが多分、ちょっと楽になる。そんでチョコっとリズムが整うだけで、なんかこう…色々できる!!!」と言っていたのだ。百沢が高く上げたファーストタッチは黒石がきれいにトスを上げ、百沢のスパイクが決まった。日向が良く観察して考えている事が分かる。

「とぶのはおれにとって別腹です!!!」

春高での音駒高校戦、怒涛のラリーが続くと日向は、「この試合、すっげー疲れる。けど、とぶのはおれにとって別腹です!!!」と思いブロックに跳ぶ。日向にとって跳ぶ事が自分の役割であり使命だと思っている事が分かる。

「強いって自由だ」

春高で鴎台高校戦の2セット目、影山のサーブになる。影山のサーブの時白馬はすごい端っこに居る。それは、サーブレシーブから外れているから。影山はコントロールも凄いし威力もある、サーブで狙われたら一溜りも無いからだ。その事を理解して影山は”入れていくサーブ”に切り替えて点を取った。解説者は、「今、お見合いを誘いましたねー影山くん。白馬くんは完全に攻撃に意識が向いている状態だったでしょうからね」、「でも取れるボールが来て迷いが出ちゃいましたねー。いや、エンドラインギリギリいっぱい。見事に白馬くんをレシーブに引っ張り出すサーブでした」と絶賛している。そして解説者は、「末恐ろしい1年生影山飛雄…!」と言った。それを見ていた宮兄弟。侑が、「遊んどるわ。飛雄くん、マジメで頭のカタいイイコチャンやと思とったのに、1セット目と違うローテで遊んどる」、「1セット目落として2セット目も接戦。しかも今日2試合目やのにプラスアルファを試しとるんや。合宿からの変わり様は何やねん。腹立つわ」と話す。日向も、「強いって自由だ」と言った。影山の自由なプレーは後の日向のプレーにも影響を及ぼした。

「誰かがおれに名前つけてくれるなら、おれは最強の囮がいい」

春高の準々決勝での鴎台高校戦。ブロックフォローをする鴎台高校、星海が昼神にトスを上げるが影山・日向は星海のセッティングを読んでいた。コースをブロックで絞り西谷が上げた。日向の助走は確保され、てっぺんへ跳ぶ。影山は、「高校最強ブロッカーの”一秒”を奪え」と思いトスを上げる。鴎台高校のブロッカーは重心が僅かに日向に傾いていた。影山は逆サイドの田中に上げた。”組織”が分断されブロック1枚で田中は決めた。日向は田中同様に喜ぶ。そして日向は、「誰かがおれに名前をつけてくれるなら、おれは”最強の囮”がいい」と言う。影山は「何を今更。俺はずっと言ってんだろうが。”最強の囮”はカッコいい。セッターの次に」と話す。日向が自らの役割を完全に認め、それに誇りを持った瞬間だった。

「レベル上げ好きです。できるようになるの何回でも楽しいです」

yuasa
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