赤葦京治(ハイキュー!!)の徹底解説・考察まとめ

赤葦京治(あかあし けいじ)とは、漫画『ハイキュー!!』に登場する梟谷学園高校バレー部の2年生で副主将。ポジションはセッター、背番号は5。1学年上で高校バレー界屈指の名選手・木兎光太郎(ぼくと こうたろう)に憧れて梟谷学園に入学した。生真面目な性格で、状況判断に優れた“梟谷の頭脳”。木兎から認められるほどに高精度のトス、通称「いつも通りの供給」が持ち味。普段は木兎のツッコミ役や調整役で、自分のことを凡人と思っているが、練習で積み重ねたことを全国の試合で十全に発揮できる異才の選手である。

赤葦京治のプロフィール・人物像

所属:梟谷学園高校(2年6組)
役職:バレーボール部副主将
ポジション:セッター
背番号:5
身長:182.3cm/体重:70.7kg(高校2年4月)
誕生日:12月5日
兄弟構成:一人っ子
好物:菜の花のからし和え
最近の悩み:もうちょっとパワーをつけたい
アニメ『ハイキュー!!』 CV:逢坂 良太
舞台・演劇『ハイキュー!!』 演者:結木滉星

赤葦京治(あかあし けいじ)は、宮城県立烏野高校バレーボール部の活躍を描いた漫画作品『ハイキュー!!』の登場人物で、烏野バレー部が成長していく過程で切磋琢磨した「梟谷学園グループ」のうちの1校、梟谷学園高校バレーボール部の2年生。「梟谷学園グループ」とは関東の強豪4校のことを指し、梟谷学園高校(東京)、音駒高校(東京)、森然高校(埼玉)、生川高校(神奈川)から成る。普段から4校は練習試合などを盛んに行っている。
どの高校も全国レベルの排球を展開しており、中でも梟谷学園は、木兎光太郎が3年生のとき春高全国大会で準優勝の成績を収めた実力を誇る。烏野バレー部が音駒バレー部と交流を再開したことで、梟谷と烏野との交流も始まり、練習試合や合同合宿を重ねるようになる。梟谷の主将は木兎、副主将は赤葦である。

「真面目でいい人」というイメージがぴったりの赤葦は、1学年上の木兎に憧れて梟谷に入学した選手であり、常に木兎のツッコミ役や調整役を一手に引き受けている。少々面倒くさい性格をしている主将である木兎の扱いに長けている。木兎のテンションコントロールにもかなり気を使っており、0.5秒間の間にあれこれ思考を巡らせたりしている。また、身体能力も体力も熱意も他者を圧倒する木兎の自主練習に、本気で付き合うような木兎のお母さん的存在感を放っている。「全国5本指のエース」という呼称を持つ木兎は、文字通りのエースであり、赤葦にとっては「スター選手」だ。作品中で、赤葦は「スター選手と練習するの楽しいです」と言及しており、木兎を慕っていることが分かる。また赤葦は、真面目に練習でコツコツ積み重ねたことを試合で実践できる冷静さを持つ梟谷の司令塔である。

赤葦京治のポジション・能力

選手としての壁を乗り越え、ブレイクスルーを果たした木兎に駆け寄る赤葦。

赤葦は、いつも通りのトスを供給することを自身の「タスク」として考えている。2年生ながら精密なトス回しが武器で、その実力は木兎からも認められている。本人は気づかないが、練習で積み重ねてきたことを試合中に100%発揮できる才能を持っている。また、状況判断に優れた”梟谷の頭脳”として試合を組み立てる優秀なセッターである。梟谷のエース・木兎の弱点である「木兎しょぼくれモード」をコントロールする役割を一手に引き受ける存在として描かれている。「木兎しょぼくれモード」とは、プレーでミスをしたときや注目を浴びなかったときに、やる気をなくしてしまい、プレーに良くない影響が出る状況を言う。画像は、木兎がそれまで得意だったクロスがブロックに何度も捕まり続けたあと、練習を重ねたストレートがブロッカーの手に触らず決まった瞬間のシーン。木兎がブレイクスルーしたときの赤葦は、とても嬉しそうに描かれている。

赤葦京治の来歴・活躍

無難なプレーに終始していた中学時代

37巻には、赤葦が梟谷学園に入学するまでの経緯が書かれている。赤葦は杜中学でバレー部に所属していた。中学生時代の回想場面では、「一生懸命言われたことをやった」と書かれている。部の仲間の多くは「怒られないためのバレーボール」をしていて、赤葦自身もバレーボールは好きでも嫌いでもなかった。赤葦は中学生時代にセッターをしていたころから頭角を現し、梟谷学園から推薦入試の誘いが来ていた。

木兎と出会い、彼のプレーに憧れるようになる

赤葦の回想場面の続き。

赤葦が中学生のころ、推薦入学の話が来ていた梟谷学園の試合があり見学しに行った。そのときコートでは、若干1年生の木兎光太郎が楽しそうにチームメイトを巻き込みながらスーパープレーを見せていた。この日の木兎について赤葦は、「漠然とスターだと思った」と回想している。木兎のプレーに感銘を覚え、赤葦は梟谷学園への入学を決めた。

木兎との付き合い方を覚えていく

赤葦は、こうして木兎光太郎のいる梟谷学園バレー部に入部した。入部すると早速、木兎から自主練習に付き合ってほしいと声を掛けられる。木兎の「ちょっと」は、「ちょっと」ではなかった。しかし猛練習のあと赤葦は、木兎から満面の笑みで「お前のトス最高だぜ!」と褒められ、「ストレートに人に褒められるってすごい嬉しいなあ」と思ったことを回想している。
赤葦は、木兎は「本気には本気で応えなくては」と思わせる人だと言っている。試合で調子が悪かったら、マネージャーに自分のプレーを動画や画像に取ってもらい分析して修正したり、赤葦に手伝ってもらってスパイク練習を出来るまでトコトンやってみたり。そして、赤葦は木兎と一緒にバレーボールに本気で向き合うようになってから、バレーボールが楽しいと思えるようになったのだ。バレーボールに向き合い努力した結果、チームが勝てば「今、俺たちが世界の主役」だと思える。それを教えてくれたのは、木兎であり梟谷学園だったのだ。

梟谷学園グループ・烏野高校、5校の合同夏合宿

木兎が日向を「弟子」と認めた瞬間を目撃する

例年、梟谷学園グループ4校は、夏休みに1週間の合同合宿を行っている。昼間は練習試合を延々と行うのだが、その後に自主練習をする選手が多い。赤葦が、木兎や音駒の3年・黒尾鉄朗(くろお てつろう)、烏野の1年・月島蛍(つきしま けい)と一緒に自主練習を行っていたところ、そこに烏野の1年・日向翔陽(ひなた しょうよう)と音駒の1年・灰場リエーフ(はいば りえーふ)が加わる。日向は、東京の強豪校・梟谷のエースとセッターがいるチームで練習できるのをとても喜んでいた。木兎が日向に「リバウンド」を教えている最中、「失敗して叩き落されることもよくあるんだけどな」というと、赤葦は「木兎さん、よくあります」とすかさずツッコミを入れた。リバウンドとは、味方の攻撃態勢が整わないときに、相手のブロックにスパイクなどを軽く当てて、もう一度攻撃する方法である。また赤葦は、木兎と日向はタイプが似ていることにも気づいている。

夏の合同合宿最終日、梟谷・烏野の試合で力を発揮する

最後の練習試合で、烏野の烏養繋心(うかい けいしん)コーチは赤葦を「相手のセッター相当やるな」と言っている。多少乱れても速攻を使ってこられるテクニックや状況判断に優れている赤葦のセッターとしての実力は相当高く評価しているようだ。赤葦がいつも通り安定したトスを上げている中、木兎も調子をあげてきて、3枚ブロックの内側を抜く超インナースパイクを決める。

「木兎の弟子」である日向のフェイントに驚く

試合中スパイクで攻めると見せかけて打ったフェイントは、自主練習中に木兎が弟子と認めた日向にこっそり教えた技だった。

最後の練習試合では、烏野が調子を上げてきていた。木兎が教えたフェイントで得点した日向に対し、「フェイントだとーっ!?」と驚く木兎を横目に、赤葦が「木兎さんが教えたんじゃないですか…」と自主練習のことを話す。自主練習中、木兎が日向に「必殺技を授けよう!強烈なスパイクが打てると思った瞬間が好機!この技は、謂わば“静と動の揺さぶり”だ!」と言っていたのが、このフェイントだった。木兎と日向の会話を傍観していた黒尾は、赤葦に何のことかわかるかと聞くと、赤葦は「あんなかっこよさげに言う。予想がつきます」と言っていた。

日向・影山の進化した速攻に興味をもつ赤葦と木兎

烏野1年コンビの日向・影山飛雄(かげやま とびお)の速攻が決まると、木兎は「なんだ?!あの変な速攻、復活か?!」と反応する。赤葦は「違います、今のは初期にやっていたあの速攻とは…別物ですよ」と言い、分析を始めた。
「一見には前と同じくスパイカーの打点を通り過ぎるトス、でも今のは打点付近でボールの勢いが尽きて落ちたように見えた」
木兎が同じ攻撃をできるかと尋ねると、赤葦は「アレは…お手本にしちゃいけないモンですよ…日向は平然と打ってますけど、相当慣れないと打ち辛いと思いますよ、あのトス。あと、そもそも打点で“止める”なんて神業、俺には技術的にムリです」と冷静かつ謙虚に木兎に言った。全国トップレベルの梟谷のエース木兎とセッター赤葦の遣り取りからも、烏野の1年セッター影山の天才ぶりが良くわかる。

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